マン・トラック & バスMAN Truck & Bus, 旧:MAN Nutzfahrzeuge AG, IPA:ドイツ語発音: [ˈman ˈnʊtsˌfaːɐ̯tsɔʏɡə ʔaːˈɡeː])は、MAN SE最大の子会社であり、国際的な商用車製造メーカーの一社である。ドイツバイエルン州ミュンヘンに本社を置き、マン・トラック & バスは車両総重量(GVW)3.0tから5.5tの範囲でバンを生産し、7.49tから44t範囲でのトラックや、GVW250t以上となるロードトレインのほか、バス路線バス高速バスやそのシャーシの製造を行い、ディーゼルエンジン天然ガスエンジンの製造も行っている。現在、トレイトンが100%の株式を保有しておりトレイトンの完全子会社である。

マン・トラック & バス
MAN Truck & Bus SE
以前の社名
種類
欧州会社法(SE)
業種 輸送用機械
設立 1758年(聖アントニー製鉄所として[1]
本社
事業地域
世界各地
主要人物
CEO: ヨアヒム・ドレース(Joachim Drees)
製品 トラック
バス
ディーゼルエンジン
天然ガスエンジン
売上高 10,900,000,000 ユーロ (2021年) ウィキデータを編集
親会社 トレイトン
ウェブサイト www.mantruckandbus.com

MANとはMaschinenfabrik Augsburg-Nürnberg IPA:ドイツ語発音: [maˈʃiːnənfaˌbʁiːk ˈʔaʊksbʊʁk ˈnʏʁnbɛʁk; -faˌbʁɪk-]アクロニムであり、意味は「機械工場 アウクスブルク=ニュルンベルク」となり、それ以前の社名は「MAN AG」であった。

MAN製品であるトラックとバス、並びにプレミアムコーチとなるネオプランはマン・トラック & バスブランドに属している[2][3]

2011年1月1日MAN Nutzfahrzeuge商用車の意)社は、自社製品を国際市場に反映するため社名を「MAN Truck & Bus」に改名している[4]。なお社名である「MAN」は英語圏ではマン、ドイツ語圏や欧州に於いてはエム・アー(エー)・エヌと呼称される。

歴史 編集

1700年代 編集

1800年代 編集

ドイツ初となる新聞印刷用輪転機冷蔵庫システム・リンデ(System Linde)を開発する[1]
ヴッパータール空中鉄道の建設を開始、工事は1902年まで行われている[1]

1900年代 編集

 
1940年式 MAN E 2
  • 1950年 - 初のターボチャージャー付過給ディーゼルエンジンが46%のエネルギー効率比を達成[1]
  • 1951年 - ターボディーゼルエンジンを搭載したトラックの販売を開始[1]
  • 1952年 - 世界最大の金型押し出し機の開発。連続印刷可能なオフセット印刷機を開発。化学プラント用管型反応器の生産を開始[1]
  • 1955年 - ミュンヘンにトラック工場を開設[1]
 
1962年製 MAN 10.210

2000年代 編集

製品 編集

 
MAN TGX 18.440
 
ネオプラン スカイライナー
 
MAN ライオンズ・シティ
 
MAN TGE

トラック 編集

  • TGX
  • TGS
  • TGM
  • TGL

ネオプラン 編集

  • スカイライナー
  • スカイライナー・エクスプレス
  • シティライナー
  • ツアーライナー

バス 編集

  • MAN・ライオンズ・コーチ
  • MAN・ライオンズ・インターシティ
  • MAN・ライオンズ・シティ
  • MAN・ライオンズ・シティ G
  • MAN・ライオンズ・シティ E
  • MAN・ライオンズ・シティ Ü

ミニバス・バン 編集

  • MAN TGE panel van
  • MAN TGE chassis cab
  • MAN TGE crew cab
  • MAN eTGE

エンジン 編集

軍用車両 編集

軍事車両はラインメタルとの合弁事業であるラインメタル・MAN・ミリタリー・ビークルズ英語版Rheinmetall MAN Military Vehicles, RMMV)での製造が行われている。株式の51%をラインメタルが保有し、残り49%をマン・トラック & バスが保有している[6]

RMMV車両 編集

 
オーストラリア国防軍に採用された HX45M
  • High Mobility Truck System
HXシリーズ。商用モデルであるTGXをベースに開発された。航空輸送が考慮され、状況に応じ適した装甲が容易に取り付けられる様設計されている。貨物用途から重量物牽引用トラクターまで用意されており、車軸数は重量によって変わるが、全て全輪駆動方式であり、車両総重量120トンまで対応が可能となっている[7]
  • Medium Mobility Truck System
TGAシリーズ。シングルタイヤ8×8式全輪駆動車であり、不整地に特化している[8]
  • Militarised Truck Excellence – TG-Mil
TG-Milファミリー。テクノロジー・ジェネレーション(TG)の略であり、低脅威環境で使用される一般的な人員、物資運搬車両となり、2軸から4軸まで多数の種類が用意される。民間モデルをベースに開発されている[9]
  • Armouring
乗員の保護が考慮された重装甲トラック。モジュール式装甲と複合装甲で構成される[8]
  • ALHS 17 – Automated Load Handling System
ISOコンテナを取り扱うロジスティックに特化した特殊車両。車体に取り付けられたアームにより自動でコンテナの積み卸しが可能となる[8]

脚注 編集

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al am an ao ap aq ar as at au av aw ax ay az ba bb bc bd be bf bg bh HISTORY”. THE MAN GROUP. 2020年6月23日閲覧。
  2. ^ MAN Truck & Bus – Consistently efficient.”. MAN Truck & Bus. 2020年6月23日閲覧。
  3. ^ Brands, that make markets”. MAN Truck & Bus. 2020年6月23日閲覧。
  4. ^ LATEST NEWS”. THE MAN GROUP. 2020年6月23日閲覧。
  5. ^ HISTORY MAN TRUCK & BUS SE”. MAN Truck & Bus. 2020年6月23日閲覧。
  6. ^ Rheinmetall MAN Military Vehicles GmbH”. Rheinmetall Defence. 2020年6月23日閲覧。
  7. ^ Military Trucks”. Rheinmetall Defence. 2020年6月23日閲覧。
  8. ^ a b c “[https://www.rheinmetall-defence.com/en/rheinmetall_defence/systems_and_products/vehicle_systems/military_trucks/index.php HX High mobility truck system Operational Vehicles]”. Rheinmetall Defence. 2020年6月23日閲覧。
  9. ^ “[https://www.rheinmetall-defence.com/en/rheinmetall_defence/systems_and_products/vehicle_systems/military_trucks/tg_mil/index.php Rheinmetall MAN Militarised Truck Excellence TG-Mil family]”. Rheinmetall Defence. 2020年6月23日閲覧。

外部リンク 編集