Mi-4

ドイツ民主共和国で運用された機体

ドイツ民主共和国で運用された機体

Mi-4 (DoDコード Type 36, NATOコード "Hound")は、ソビエト連邦製のヘリコプターで軍用と民間用で使用された。

設計・開発 編集

Mi-4はアメリカシコルスキー S-55(H-19)の影響を受けて朝鮮戦争の最中に設計され外見はH-19に似ており、大型で重量物を持ち上げることが可能であった。最初のモデルは1952年に就航しMi-1の後継機種にあたる.

戦歴 編集

Mi-4はロシア空軍では既に退役し使用されていないが幾つかの国家で軍用・民間用で使用されている。主な戦歴として1971年東パキスタン(現在のバングラデシュ)において発生した内戦での運用が知られている。同機はインド軍への支援物資を各地の基地に運んだ。

1980年NHKが放送した『NHK特集 シルクロード』では、人民解放軍のZ-5がY-5と共に、楼蘭ロプ・ノールの捜索に用いられている。

機種 編集

 
機体下に機銃を装備した軍用型
V-12
試作機。
Mi-4 (NATO - Hound-A)
基本形である輸送機型。
Mi-4A
1950 年から 1970 年のワルシャワ条約機構軍モデル。
Mi-4AV
1966年に採用された武装改造型。9M17M対戦車ミサイル4基、計96発のS-5M無誘導ロケットを装備。固定武装の代わりに、計600kgまでの爆弾などを懸下可能。185機が当仕様に改造された。
Mi-4L Lyukes
6シートのVIP空輸仕様。患者輸送用に改造された機体もあった。
Mi-4M (NATO - Hound-C)
対潜水艦戦型。「クルスM」捜索レーダー、「バクー」聴音システム、増設燃料タンクや救命艇のほか、機体の下側に回転式銃塔を装備。
Mi-4P
民間用で11名まで搭乗可能。担架8台と医療スタッフを乗せる患者輸送にも対応。
Mi-4PL (NATO - Hound-B)
対潜水艦仕様。
Mi-4S Salon
VIP用.
Mi-4Skh
多目的農業用で、キャビンに大型の農薬コンテナを搭載。消防用途にも応用可。
Mi-4T
軍用型の主力機種。大径のメインローターと、外側へせり出した風防を装備。
Z-5
中国人民解放軍の輸送ヘリコプターで中国で製造。
Xuanfeng
中国で製造の民間仕様。

運用国 編集

軍用 編集

民間 編集

  中国
 
アエロフロート・ロシア航空

性能諸元 (Mi-4A) 編集

 
Mi-4の三面図
  • 乗員: 操縦士1名又は2名
  • 積載量: 兵士16名もしくは重量物1,600kg
  • 全長: 16.80 m (55 ft 1.4 in)
  • 回転翼径: 21.00 m (68 ft 11 in)
  • 全高: 4.40 m (14 ft 5 in)
  • 回転翼面積: 346.4 m² (3,727 ft²)
  • 自重: 5,100 kg (11,220 lb)
  • 全備重量: 7,150 kg (15,730 lb)
  • 最大離陸重量: 7,550 kg (16,610 lb)
  • エンジン: 1× シュベツォフ ASh-82V 星型エンジン, 1,250 kW (1,675 hp)
  • 最大速度: 185 km/h (116 mph)
  • 航続距離: 500 km (313 mi)
  • 飛行高度: 5,500 m (18,040 ft)
  • 上昇率: m/s (ft/min)
  • 回転翼面荷重: 41 kg/m² (8 lb/ft²)
  • 出力重量比: 0.21 kW/kg (0.13 hp/lb)

関連項目 編集

  • Harbin Z-5

外部リンク 編集