OCNモバイルONE(オー・シー・エヌ モバイルワン)は、NTTドコモが提供する移動体通信サービスのブランドである。

NTTグループにおいては、すでにNTTドコモにおいて移動体通信事業のサービスを提供してきたが、これとは別で、NTTコミュニケーションズ(以下、NTTコムと表記)も2013年8月に通信容量や速度を、利用者の生活スタイルに合わせて5つのコースからなる「OCNモバイルONE」の提供をMVNOとして開始[1]した。

2021年にNTTコムが、これまでのグローバル持株会社・NTT,INC.の傘下からNTTドコモの子会社となることが決まり[2]、NTTグループにおける長距離・移動通信体事業を事実上ドコモグループが一元化する形となった際、ドコモが提供する提携MVNOサポート「エコノミーMVNO」にNTTコムも参加、これに伴い、ドコモショップでもOCNモバイルONEを扱えるようになった[3]

2022年4月27日、NTTコムとNTTレゾナント(ドコモ傘下)は共同で会見を実施し、同年7月1日付で、NTTコムのコンシューマー(個人向け)事業をNTTレゾナントに移譲し、OCNモバイルONEもNTTレゾナントが事業を継承することになった[4]。これによりOCNモバイルONEもドコモとの連携を強化し、ドコモ社長・井伊基之は「今はNTTレゾナントを巻き込み、取り込んだ形でのサブブランド化は考えていない。サブブランド化するよりも、MVNOとしてサービスを充実させるお手伝いをする方が、ドコモとしての最適な選択」と説明しながらも、事実上ドコモのサブブランド化が進むのではないかとする見解もある[3]

2023年6月20日、NTTドコモは同年7月にNTTレゾナントを吸収合併するのに先立ち、本ブランドの後継となる新料金プランとして、「irumo(イルモ)」を同月1日から提供開始することを発表した。それに伴い、本ブランドの新規受付を同年6月26日に終了することも併せて発表した[5]

既存契約についてはNTTドコモにて引き続きサービス提供がなされているが、eximo、irumoやahamoといったMNOとしてのプランと異なり、一旦NTTコムに貸し出した回線を再びNTTドコモで借り受けて提供される。[6][注釈 1][7]

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ NTTレゾナントはNTTコムから卸電気通信役務の提供を受けて運営していたが、NTTドコモはその立場を含めて合併で承継している。

出典 編集

  1. ^ 「OCN モバイル ONE」がサービス提供開始から7周年 日頃の感謝を込めて、人気のスマートフォンなどのプレゼントが当たる OCN モバイル ONE 7th Anniversary Partyを開催 2022年5月21日閲覧。
  2. ^ NTTコミュニケーションズとNTTコムウェアを子会社化<2021年10月25日>(NTTドコモ) 2022年5月21日閲覧。
  3. ^ a b ドコモのサブブランドに?「OCNモバイルONE」の戦略(毎日新聞経済プレミア) 2022年5月21日閲覧。
  4. ^ NTT Comコンシューマ向け事業のNTTレゾナントへの移管について 2022年5月21日閲覧。
  5. ^ 芹澤隆徳 (2023年6月20日). “ドコモ、新料金プラン「イルモ」「エクシモ」登場 「ギガホ」「OCNモバイルONE」は終了”. ITmedia NEWS. 2023年6月20日閲覧。
  6. ^ 株式会社インプレス (2023年6月1日). “[石野純也の「スマホとお金」 「ドコモのNTTレゾナント吸収」でどうなる? 競合比較で考える「OCN モバイル ONE」料金プランの今とこれから]”. ケータイ Watch. 2023年7月27日閲覧。
  7. ^ IP通信網サービス契約約款(OCN) 共通編”. NTTドコモ. 2023年7月27日閲覧。

関連項目 編集

外部リンク 編集