S-LCD(エス・エルシーディ、에스-엘시디)は、ソニー韓国サムスン電子が合弁で設立した液晶パネル生産会社である。資本金は2兆1000億ウォンで、サムスン電子が全株式の51%、ソニーが49%を出資していた。元々サムスン電子の工場があった韓国忠清南道牙山市湯井(タンジョン)にあり、生産設備は第8世代基板を生産する。

沿革 編集

  • 2003年10月、ソニーとサムスン電子の間で、製造会社を合弁設立することで基本合意。
  • 2004年4月、S-LCDを設立[1]
  • 2005年4月、製品を出荷開始(第7世代工場稼動)。
  • 2007年秋  第8世代工場稼動。
  • 2011年12月 ソニー側の保有株式全てがサムスン電子に売却され、サムスン電子の100%子会社となる事が発表された[2]
  • 2012年1月 ソニーが全て保有株式をサムスン電子に売却、S-LCDはサムスン電子の完全子会社となった。
  • 2012年7月 S-LCDとサムスンモバイルディスプレイ(旧・サムスン-NECモバイルディスプレイ)両社が統合され、新会社「サムスンディスプレイ」になる。

代表取締役 編集

  • 代表取締役社長 CEO 朴 東健

S-LCDとソニーパネル 編集

ソニーの液晶テレビ「BRAVIA」のカタログには「ソニーパネル」を使用している旨の記載があった。だが実際、液晶パネルはソニーではなくS-LCDが生産していた。よってカタログやWebなどの「ソニーパネル」という単語には脚注がついており「ソニーパネルはS-LCD社製です」、もしくは「S-LCD商標を付したソニー仕様パネルです」と記載されていた。

ちなみに、液晶プロジェクションテレビ用の液晶パネルはソニーが製造しているため「ソニーパネル」という単語には脚注がついていない。また、ソニー・コンピュータエンタテインメントPlayStation Portableではソニー製・S-LCD製のいずれでもなく、シャープ製パネルを使用している。デジタルカメラやビデオカメラ、携帯電話などの小型の液晶ディスプレイや有機ELパネルについては、ジャパンディスプレイソニーセミコンダクタ東浦サテライトなどが生産を行っている。

脚注 編集

  1. ^ S-LCD株式会社創立記念式”. ソニー (2004年7月15日). 2009年6月20日閲覧。
  2. ^ ソニー、サムスン電子、液晶パネル事業について新たな提携関係へソニー ニュースリリース 2011-12-26