Tilting Train eXpress(ティルティングトレインエクスプレス。略称(愛称)TTX)またはハンビッ 200は、2000年8月から大韓民国で進行中の鉄道技術研究開発事業と既存の高速化実用技術開発事業の一環として開発中である最初の車体傾斜式特急型電車である。韓国型振り子特急電車韓国型傾斜式列車eXpressティルティング列車[1]などの訳例がある。

(該当車両は、大仏線でLTE-R試運転中である。)
基本情報
製造所 ロテム
主要諸元
編成 6
軌間 1435 mm
電気方式 交流25,000V 60Hz
最高運転速度 180 km/h
設計最高速度 200 km/h
減速度(常用) 3.5 km/h/s
減速度(非常) 4.5 km/h/s
車両重量 52〜54
編成重量 344
全長 先頭車24,500 mm
客車23,500 mm
全幅 2,950 mm
主電動機出力 250
編成出力 4,000
保安装置 ATS/ATP
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韓国での呼称
各種表記
ハングル 한국형 틸팅열차
한빛 200
漢字 韓國型 틸팅列車
한빛 200
発音 ハングギョン ティルティンヨルチャ
ハンビッ 200
日本語読み: かんこくがた ティルティンれっしゃ
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2000年式

MR式

英語での呼称:
Hangukhyeong Tiltingyeolcha
Hanbit 200
Hankukhyŏng T'ilt'ingyŏlch'a
Hanpit 200
Tilting Train eXpress (TTX)
Hanvit 200
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2006年ロテムで試作車両が完成。2007年3月に納入され、韓国鉄道技術研究院で実験や検証がされた。開発には860億ウォンが投入されたという[1]

国土部は「新しい線路を敷設せず従来の鉄道の速度を高めるのに最も経済的で効果的な手段」と広報して、曲線区間が多い太白線、忠北線にまず投入し、運行時間を最大約20%短縮する計画を公表した[1]。しかし、開発・性能試験をほぼ終えた2011年に突如、方針変更し、投入予定だった路線はすべて直線化・高速化することになり、本技術は使用されなくなった[1]

仕様 編集

TTXは、電気機械式アクチュエータを適用したリンク式車体傾斜台車を使用する車体傾斜式電車である。傾斜作動のための曲線の検出は加速度ジャイロセンサーだけでなく、GPSを利用した衛星信号によっても可能である。韓国ファイバーが開発したカーボンハニカム複合材を一体成形した車体を採用しており、同程度の強度を持たせた鋼製車体に比べ、40 %程度の重量削減効果をあげた。定説システムと聖霊産業で開発された台車の軸ばねは円筒積層式で、枕ばねには空気ばねを採用した。曲線進入前にあらかじめ車体を傾けて進入することで、従来の車両よりも曲線で約20 km/h以上の速度向上を図ることができる。集電装置も傾斜時の離線を防止するために、台車と連動して、逆方向に傾斜させることができる。集電装置の下部は逆傾斜のためにモーターとベルトにより駆動されるスラッジ(sludge)構造になっている。

制御システムは、可変電圧可変周波数制御(VVVF)方式の1ユニットのコンバータとインバータが三相誘導電動機2台を一括制御する。電装品は宇進産電が開発し、設計最高速度200 km/hの高速性能を発揮する。列車制御システムには、TCMSを車体傾斜式電車に合わせて改良して搭載した。

脚注 編集

関連項目 編集

外部リンク 編集