Wikipedia:ちょ待てよ、荒らしてけよ

荒らしを楽しそうだと思う人もいるかもしれません。しかし実際にはだれにとっても愉快な経験ではありません。

荒らし、楽しそうですか。

  • 暇つぶしあるいはストレス発散がしたい
  • おもしろそうだと前から気になっていた
  • あえて周囲の人間をいらつかせるのが楽しい(というか単純にスリルがほしい)

…でも敷居が高そうだから、やめとく?ちょ待てよ、荒らしてけよ。気の向くままに、どんなページでも荒らせばいい。アーティスト?政治家?ウィキペディアンの利用者ページでもいいよ(でも、このページはだめだから)。荒らすためにはアカウント作成もログインもいらない。ページ上部にある編集ボタンをクリックすれば、テキストボックスが出てくるから、そこに何か書き込んだら、今度は下のほうにある公開ボタンをクリックすればいい。簡単だろう。

ああ、編集フィルターにひっかかって、そのまま公開できないときもあるかもしれない。そのときは、書き込む内容をちょっと変えて、もう一度公開をクリックする。何回でも試せよ、気のすむまで。

とはいえ、一応ルールはある。いま詳しくは説明しないけれど、ディスプレイの上にピンク色の表示がでてきたら、たいていどのページにも書き込みができなくなることは覚えておいてもいいかもしれない。


あなたが自警とか反破壊行為ユニットという言葉を覚える頃には、すでにあらゆるウィキメディアから永久にBANされているかもしれない。

だから荒らすこと自体はできるわけだ。わかった?じゃあ、次はその結果、何が起こるかだ。

  1. 荒らし行為はすぐに差し戻される。数秒以内とはいわないが、まあ数分以内だ。
  2. すこしして会話ページに汚らしいメッセージが届く。消したとしてもすぐ誰かに復帰されるし、履歴に残るので誰でもそのメッセージをみることができる状態がずっと続くことにはかわりない。
  3. そもそも荒らし行為自体が利用者の投稿記録としても記事の編集履歴としても残る。アカウントをつくっていれば利用者名、あるいはIPアドレスとひもついて、永遠に。オーバーサイトを誰かが依頼して実行されれば別だが、まあない話だろう。誰かから承認されたくてウィキペディアをやっているなら、この荒らしの記録はひどく汚らしく映ることは覚えておいてもいい。
  4. それでも荒らしを続けていると、汚らしいメッセージが会話ページに山のように積み重なるのにも慣れてくるかもしれない。しかしある時、突然そっけない「お知らせ」が届くことになる。もうウィキペディアの記事の編集が本当にできないのだと気づくのは、この瞬間だ。
  5. じゃあ、どうするか?会話ページで「お知らせ」に抗議することはもちろん可能だ。管理者はそういう抗議についても目を配っているので、いずれ何らかの返事をくれるだろう。望む返事ではなければ、抗議を続ければいいんだ。ただし抗議のしかたが下手だと、会話ページの編集すらできなくなってしまうから気をつけること。
  6. 管理者が抗議を認めれば、管理者の裁量でブロックが解除されることもある。よくやった。またウィキペディアの荒らしが可能になったぞ!とはいえ、解除後も荒らしを続けていると、期限を定めないブロックとして対処されることになる。そうなると別のアカウントをつくってもIPアドレスから補足されて、ブロックされるから厄介なんだ。しかも「あいつら」は契約しているインターネットサービスプロバイダ(ISP)に直接コンタクトをとってくる場合もある。
  7. ログインせずに荒らす場合もあるかもしれない。その場合はもっと困難な道が待っている。IPアドレスからどこ(自宅以外にも職場や学校…まあ、世界のどこであってもということだ)から接続していることがわかる。それならばと可変IPで荒らし続けていると、いつのまにか話し相手はウィキペディアではなくISPになっていることだろう。
  8. 荒らしを続けていると記事に保護がかかることもある。一定数の編集履歴があればそれでも記事の編集はできるのだが、荒らししかしていない人間には無理な条件だ。
  9. その頃には靴下という言葉も覚えているかもしれない。とりあえずチェックユーザーにだけは気を付けておこう。すべてのIPとアカウントがブロックされかねないから。
  10. 荒らしが度をこしているとインターネットへのアクセス手段がなくなるかもしれない。そのときは新しいプロバイダに加入しなおせばいい。このリストの1.から戻って、フレッシュな気持ちでメリーゴーラウンドだ!すくなくとも契約可能なプロバイダの数だけこのサイクルはまわすことができる。もう加入できるところがない?それは合法的な手段なら、ということだろう。じゃあ非合法的な手段をとればいい。ウィキペディアはルールを全て無視することも方針に含まれているから問題ない。
  11. しかしある時ふと、誰もが通る道であるように、ウィキペディアというプロジェクト自体のおもしろさに気づき、生産的な活動をして貢献したいという気持ちにかられることになるだろう。そして気づくのが遅すぎたとも思う。自分の荒らしがいかにワンパターンであり、自分でも楽しいともおもしろいとも思えなくなっているのに、それ以外のことがもはやできない体になっているからだ。

このうち一つでも(もちろん全部でもいい)達成しただろうか。おめでとう。おめでとう。それじゃここでゲームオーバーだ(スーパーマリオブラザーズのタイムアップ警告音が遠くに聞こえる)。