Win/Vは、C・F・Computingによって開発された、英語版Windowsまたはその互換環境で日本語Windowsアプリケーション、日本語Windows用かな漢字変換(IME)、漢字TrueType/WIFEフォントを使用可能にする環境ソフトウェアである。1994年ソフトバンク株式会社より、3.5インチフロッピーディスク付き書籍『Inside Win/V』[1]として出版された。

概要 編集

Windows for Workgroups 3.1/3.11のように日本語バージョンの存在しないWindowsや、日本語Windowsをインストールすることが不可能な環境(OmniBookのROM版Windowsなど)でも日本語を使用することが可能となる。また日本語版Windowsよりも少ないリソースで快適に動作した。

反面、DOSプロンプトは英語環境のみ、全角(日本語)ファイル名・ディレクトリ名の使用には一部制限がある[2]など、固有の制約事項も存在していた。

後継ソフトとして、当時開発中であったChicago(後のWindows 95)に対応したChicago/Vの開発が進められていたが、商品化には至らなかった。

動作環境 編集

Win/Vが公式にサポートしていたWindowsとその互換環境は次の通りであった。

Windows NT/16bit SubSystem、WABIでは動作せず、サポート対象外

脚注 編集

  1. ^ C.F.Computing, Pie Dey 共著『Inside Win/V』ソフトバンク出版事業部〈Softbank books. The WINDOWS books〉、1994年5月。ISBN 4-89052-504-1 
  2. ^ Win/V自身は、日本語ファイル・ディレクトリ名を扱えるように設計されていたが、そのベースとなるOS(DOSなど)で日本語ファイル・ディレクトリ名が使用できない場合、Win/V環境でも同様であった。

関連項目 編集

  • 西川和久 - 株式会社シー・エフ・コンピューティング代表。Win/Vの開発をリードした。写真家・ライターとしての顔も持つ。