ジョハリの窓(ジョハリのまど、英語: Johari window)とは自分をどのように公開ないし隠蔽するかという、コミュニケーションにおける自己の公開とコミュニケーションの円滑な進め方を考えるために提案された考え方。

ジョハリの窓の誕生 編集

1955年夏にアメリカにて催行された「グループ成長のためのラボラトリートレーニング」席上で、サンフランシスコ州立大学の心理学者ジョセフ・ルフト (Joseph Luft) とハリ・インガム (Harry Ingham) が発表した「対人関係における気づきのグラフモデル」を後に「ジョハリの窓」と呼ぶようになった。 ジョハリ (Johari) は提案した2人の名前を組み合わせたもので、ジョハリという人物がいる訳ではない。

ジョハリの窓と自己の関係 編集

 
ジョハリの窓

自己には「公開されている自己」(open self) と「隠されている自己」(hidden self) があると共に、「自分は知らないが他人は知っている自己」(blind self) や「誰にも知られていない自己」(unknown self) もあると考えられる。

また、今日では「開かれた窓」(open self, open window)自分も他人もわかっている部分, 「気づかない窓」(blind self, blind window)自分は気がついていないものの、他人からは見られている自己, 「隠された窓」(hidden self, hidden window)自分は認識しているが、他人には知られていない部分, 「未知の窓」(unknown self, unknown window)自分も他人も気づいていない部分 とも訳されている。

これらを障子の格子のように図解し、格子をその四角の枠に固定されていないものとして、格子のみ移動しながら考えると、誰にも知られていない自己が小さくなれば、それはフィードバックされているという事であるし、公開された自己が大きくなれば、それは自己開示が進んでいるととる事が出来るだろう。

コミュニケーション心理学や健康心理学などにて頻繁に使用される考え方である。

出典 編集

外部リンク 編集

  • Glover Toshiko, 小山田奈央「実習 心の四つの窓--ジョハリの窓を活用する (実習集)」『人間関係研究』第7号、南山大学、2008年、161-173頁、ISSN 13464620NAID 110008721424