捕手防御率

野球において、捕手として出場している間の防御率

捕手防御率(ほしゅぼうぎょりつ、CERA:Catcher's ERA)は、ある捕手投球を受けている時の投手防御率を算出する、MLBで用いられている指標である。試合における各捕手の影響力を測定する事を目的とする。

概要 編集

1989年クレイグ・ライトが彼の著書でその概念を初めて説明している[1]。ライトはこの指標を使って捕手ごとの投手の投球内容を比較する事によって、捕手がチームの投手陣に与える影響力を判定しようとした。

捕手のリードについて 編集

しかし、同じ投手陣&守備陣で、捕手が残した防御率の差によりリードを判断していくためにサンプルサイズが少なく、多大なノイズも含んでいる問題点が指摘されている。セイバーメトリクス専門のシンクタンクBaseball Prospectusキース・ウルナー1981年から1997年までの17年間の計6347組の検証を行い、「同じ投手を違う捕手がリードしたケースを調べると盗塁阻止や捕球による失点の変動(捕手の守備機会)の影響を取り除くと年間1.6失点防御率でいうと0.01程度になり、ほとんどランダムとなる」として統計的に有意のあるほどの影響力を持つスキルでは無いと結論付けている[1]。 一方で盗塁阻止捕逸フレーミング(捕球によって際どいコースをストライクにする技術)で捕手の失点阻止力に一定の差が出る事が判明している[2] [3]

守備防御点 編集

捕手の守備防御点は捕手防御率、盗塁阻止、バント処理をベースに評価を行う [4] [5]

脚注 編集

  1. ^ a b Field General or Backstop?” (英語). Baseball Prospectus. 2013年8月21日閲覧。
  2. ^ Catcher Defense”. FanGraphs. 2014年2月19日閲覧。
  3. ^ Spinning Yarn Removing the Mask Encore Presentation”. Mike Fast. 2014年2月19日閲覧。
  4. ^ Frequently Asked Questions about Plus/Minus and Runs Saved”. The Fielding Bible. 2014年2月19日閲覧。
  5. ^ Measuring Defense: Entering the Zones of Fielding Statistics”. Dan Basco and Jeff Zimmerman. 2014年2月19日閲覧。

関連項目 編集

外部リンク 編集