PALM (漫画)

獸木野生の漫画
あるはずのない海から転送)

PALM』(パーム)は、獸木野生による日本漫画。主に『ウィングス』(新書館)にて連載。

連載開始時には「伸たまき」というペンネームで活動していたが、2000年以降は「獸木野生」と名乗っている[1]

概要 編集

作者の代表作でありライフワークともいえる作品。全10話(予告編も含めると11のエピソード)からなる大長編漫画として制作されており、シリーズ全体の構想は出来上がっているとのこと。

1983年に開始されて以来、ストーリーの進行にしたがって各エピソードが次第に長編化している。特に第7話「愛でなく」については、完結に10年(単行本12冊)を費やしており、物語全体の完結時期は不明。ただし作者は「2010年代でシリーズが完結する予定」と自身のHPで発表している。

2012年の状況では、雑誌『ウィングス』2012年2月号(2011年12月28日発売)に第9話の最終回が掲載され、2012年3月発売の第35巻『蜘蛛の紋様 6』で第9話が完結。2013年4月発売の6月号において、最終章「TASK」が掲載開始された。

初版の単行本においては、同一作品のシリーズでありながら、2種類の作者名義が混在する。

新書版では、第1巻『お豆の半分』から第25巻『愛でなく 11』までは「伸たまき」名義、第26巻『愛でなく 12』より「獸木野生」名義となっている。文庫版では、第1巻『お豆の半分』から第9巻『オールスター・プロジェクト 3』までは「伸たまき」名義、第10巻『愛でなく 1』より「獸木野生」名義となっている。

シリーズ構成 編集

サブタイトル 連載期間 単行本 文庫本
パーム0 お豆の半分
Half of Bean
1983年 パーム1巻
「お豆の半分」収録
文庫版1巻
「ナッシング・ハート」収録
パーム1 ナッシング・ハート
Nothing Hurt
1984年 パーム2巻
「ナッシング・ハート」収録
パーム2 胸の太鼓
Heartbeats
1985年
パーム3 あるはずのない海
But for the sea
(英題「The sea shouldn't exist」を改題)[2]
1984年 - 1986年 パーム3 - 5巻
「あるはずのない海」I - III
文庫版2 - 3巻
「あるはずのない海」I - II
パーム4 スタンダード・デイタイム side1
Standard Daytime side1
1986年 - 1987年 パーム6巻
「スタンダード・デイタイム side1」
文庫版4巻
「スタンダード・デイタイム」収録
スタンダード・デイタイム side2
Standard Daytime side2
1987年 パーム7巻
「スタンダード・デイタイム side2」
パーム5 星の歴史-殺人衝動
History of Planet or Homicidal Impulse
1987年 - 1989年 パーム8 - 10巻
「星の歴史」I - III
文庫版5 - 6巻
「星の歴史-殺人衝動」I - II
パーム6 オールスター・プロジェクト
The All-Star Project
1989年 - 1991年 パーム11 - 14巻
「オールスター★プロジェクト」I - IV
文庫版7 - 9巻
「オールスター・プロジェクト」I - III
パーム7 愛でなく
NOT LOVE, But Affection
1992年 - 2000年 パーム15 - 26巻
「愛でなく」I - XII
文庫版10 - 15巻
「愛でなく」I - VI
パーム8 午前の光
Honeymoon with Life
2004年 - 2006年 パーム27 - 29巻
「午前の光」I - III
パーム9 蜘蛛の紋様
Art of Spider
2006年 - 2011年 パーム30 - 35巻
「蜘蛛の紋様」Vol.1 - Vol.6
パーム10 TASK 2013年-

脚注 編集

  1. ^ 改名のわけ - 公式サイト「BIGCAT Studio」における特設ページ
  2. ^ あるはずのない海/But for the sea 公式サイト「BIGCAT Studio」作品紹介ページ

外部リンク 編集