あるジーサンに線香を」(あるジーサンにせんこうを)は、『怪笑小説』に収録されている東野圭吾の短編小説。初出は『小説新潮1994年10月号。

同小説を元にした舞台が2012年4月に初上演され[1]、以降も再演が続いている。

あらすじ 編集

新島先生に、突然日記を付けてくれと頼まれたジーサン。何かと思いながらも付け続けると、今度は「若返りの実験」に協力してくれという。 実験は成功し、暗い若い頃を取り戻すように楽しむジーサン。しかし幸せな時は長く続かず…。

登場人物 編集

ジーサン
子供ができず、妻にも先立たれた孤独な老人。
扶美
ジーサンの妻。故人。
新島先生
ジーサンの通う病院の医師。
花田広江
同病院の看護婦。
井上千春
ジーサンが通う本屋の娘。

舞台 編集

2011年版 編集

2011年4月8日から17日まで三越劇場にて上演が予定されていたが、東日本大震災の影響で上演中止となった[2][3]。元シブがき隊布川敏和と息子の布川隼汰の親子初共演が予定されていた[4]

キャスト
モト冬樹音無美紀子えまおゆう布川敏和布川隼汰森咲樹武智大輔(友情出演)、北嶋マミ、嶋本秀朗、山沖勇輝田村幸士、西浦八恵子、毛受廣美、片平光彦、鈴木達也、白神早季子、若生千晶、大江千文
スタッフ

2012年版 編集

あるジーサンに線香を
 
舞台が上演された三越劇場がある日本橋三越本店本館
脚本福田卓郎
原作:東野圭吾
登場人物#キャスト参照
初演日2012年4月20日
初演場所三越劇場東京都中央区日本橋室町
オリジナル言語日本語
ジャンルコメディ
公式サイト

2012年4月20日から4月28日にかけて、『あるジーサンに線香を〜あなたは若返りたいですか〜』(あるジーサンにせんこうを あなたはわかがえりたいですか)のタイトルで三越劇場中日劇場で上演された[5][6]

キャスト

2013年版 編集

2013年11月3日から12月8日にかけて、『あるジーサンに線香を〜若返ったら、あなたはもう一度恋をしてみますか〜』(あるジーサンにせんこうを わかがえったら、あなたはもういちどこいをしてみますか)のタイトルで再演された[7]

公演日程
キャスト
  • 佐川照男 - モト冬樹[8][9]
  • 照男の妻 - 山本陽子
  • 愛華みれ
  • 医師 - おりも政夫
  • 病院売店の女性 - 松原夏海[10]
  • 桜乃彩音、坂元亮介、田村幸士、川和郁子、おおらいやすこ

ドラマ 編集

2012年9月1日より「ドラマJOKER 東野圭吾ドラマシリーズ”笑”」第二笑としてJ:COMオンデマンドビデオパスで配信された。J:COMでの配信ドラマ史上最高視聴数を記録した同シリーズの前話「モテモテ・スプレー」を、さらに大幅に上回る大ヒットを記録した[11]

キャスト
スタッフ
  • 原作:東野圭吾
  • 監督:石井聡一
  • 脚本:ふじきみつ彦

関連項目 編集

脚注 編集

  1. ^ 「あるジーサンに線香を」 来年4月に向けて復活公演準備中(ワンワークス・ニュース). 2011年10月26日閲覧。[リンク切れ]
  2. ^ “『あるジーサンに線香を』公演中止のお知らせ”. ワンワークス. (2011年3月18日). オリジナルの2011年3月25日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20110325053355/http://oneworks.jp/news/archives/710 2014年5月4日閲覧。 
  3. ^ 「あるジーサンに線香を」震災で上演中止 - 芸能ニュース(nikkansports.com)” (2011年3月31日). 2011年12月26日閲覧。
  4. ^ “フックン、長男・隼汰と親子初共演!”. SANSPO.COM. (2011年3月7日). オリジナルの2011年9月5日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20110905235747/http://www.sanspo.com/geino/news/110307/gnj1103070504010-n1.htm 2014年5月4日閲覧。 
  5. ^ 舞台「あるジーサンに線香を」(東野圭吾 原作)協賛”. 松栄堂 (2012年2月10日). 2022年1月25日閲覧。
  6. ^ “記者が選ぶ今週はコレ!・シアター:モト冬樹「あるジーサンに線香を」”. 毎日.jp. (2012年4月16日). オリジナルの2012年7月13日時点におけるアーカイブ。. https://archive.is/20120713032119/http://mainichi.jp/feature/news/20120416dde012040016000c.html 2016年3月30日閲覧。 
  7. ^ a b モト冬樹主演 東野圭吾原作のコメディー『あるジーサンに線香を』が開幕”. シアターガイド (2013年11月6日). 2014年12月7日閲覧。
  8. ^ 飯塚友子 (2013年11月9日). “「あるジーサンに線香を」主演・モト冬樹 「舞台で夢みてほしい」”. msn産経ニュース. https://web.archive.org/web/20131112064038/http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/131109/ent13110911560006-n1.htm 2014年12月8日閲覧。 
  9. ^ モト冬樹(インタビュアー:高山和久)「【モト冬樹】舞台「あるジーサンに線香を」主演!若返る役「今までで一番疲れる」」『zakzak』、2013年11月13日https://www.zakzak.co.jp/people/news/20131113/peo1311130728000-n1.htm2014年12月8日閲覧 
  10. ^ “元AKB松原夏海 モト冬樹のラブコールに苦笑い”. 東スポWeb. (2014年11月3日). https://web.archive.org/web/20131103203134/http://www.tokyo-sports.co.jp/entame/entertainment/200870/ 2014年12月8日閲覧。 
  11. ^ “AKB48宮澤佐江、「東野圭吾ドラマシリーズ“笑”」が史上最高記録達成で大喜び”. cinemacafe.net. (2012年10月13日). https://s.cinemacafe.net/article/2012/10/13/14078.html 2023年2月2日閲覧。 
  12. ^ 「怪笑小説」の著者本人によるあとがきに「形態を拝借」と記されている。

外部リンク 編集