いわせローマ字JDS Iwase, DE-219)は、海上自衛隊護衛艦ちくご型護衛艦の5番艦。艦名は岩瀬川 (南九州)に由来し、艦艇名としては旧海軍通して初の命名である。

いわせ
基本情報
建造所 三井造船 玉野事業所
運用者  海上自衛隊
艦種 護衛艦(DE)
級名 ちくご型
艦歴
計画 昭和45年度計画
発注 1970年
起工 1971年8月6日
進水 1972年6月29日
就役 1972年12月12日
除籍 1998年10月16日
その後 解体処分
要目
基準排水量 1,470トン
満載排水量 1,900トン
全長 93.0m
最大幅 10.8m
深さ 7.0m
吃水 3.5m
機関 マルチプル・ディーゼル方式
主機 三井 1228V3BU-38Vディーゼルエンジン × 4基
出力 16,000PS
推進器 スクリュープロペラ × 2軸
速力 最大速 25ノット
燃料 274トン
航続距離 20ノットで5,500海里
乗員 165名
兵装 68式50口径3インチ連装速射砲 × 1基
Mk.1 40mm連装機関砲 × 1基
74式アスロック8連装発射機 × 1基
68式3連装短魚雷発射管 × 2基
FCS FCS-1B (3インチ砲用)
Mk.51 (40mm機関砲用)
SFCS-4 水中攻撃指揮装置
レーダー OPS-14 対空
OPS-17 対水上
ソナー OQS-3A 艦首装備式
SQS-35(J) 可変深度式
電子戦
対抗手段
NOLR-5 ESM
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艦歴 編集

「いわせ」は、第3次防衛力整備計画に基づく昭和45年度計画警備艦1219号艦として、三井造船玉野事業所で1971年8月6日に起工され、1972年6月29日に進水、1972年12月12日に就役し、佐世保地方隊第34護衛隊に編入された。

1981年8月2日五島灘で展示訓練中、長崎県大立島南方で左舷短魚雷発射管の前蓋が圧縮空気の爆発で飛び、観覧者3人が負傷した[1]

1982年3月20日グアム島方面航海実習に旗艦として護衛艦「みくま」、潜水艦「みちしお」を率いて第34期飛行幹部候補生課程出身初任3尉50名を乗せ江田島を出港する。

1985年5月13日長崎県福江島北西70kmを南下するソ連海軍カシン型ミサイル駆逐艦を発見する。

1987年3月24日舞鶴地方隊第31護衛隊に編成替えされ、舞鶴に転籍。

1991年6月20日、佐世保地方隊第34護衛隊に編成替えされ、再び佐世保に転籍。

1994年3月19日フィリピン方面等海上実習に護衛艦「ちくご」、潜水艦「なだしお」とともに第46期飛行幹部候補生課程卒業生65名を乗せ出港。父島二見、グアム島アプラ、フィリピンマニラ沖縄勝連、を経て6月27日に佐世保に帰投する。

1997年3月24日、佐世保地方隊第23護衛隊に編成替え。

1997年8月29日、護衛艦「とね」とともに那覇港に寄港。同年9月1日に護衛艦「さわかぜ」、「とね」等とともに沖縄県総合防災訓練に参加する。

1998年10月16日、除籍。

脚注 編集

  1. ^ 「我が国の艦艇事故」『世界の艦船』第528号、海人社、1997年9月、81頁。 

参考文献 編集

  • 石橋孝夫『海上自衛隊全艦船 1952-2002』(並木書房、2002年)
  • 世界の艦船 増刊第66集 海上自衛隊全艦艇史』(海人社、2004年)
  • 『世界の艦船 第610集 』(海人社、2003年5月号)