かかし (童謡)

日本の唱歌

かかし(案山子)は日本唱歌の一つ[1]

概要 編集

作詞者 武笠三作曲者不明[1](伝聞による山田源一郎作曲説は誤り。山田は文部省唱歌に対する批判者側であった)。

初出は1911年(明治44年)6月「尋常小学唱歌(二)」[2]1941年(昭和16年)の「ウタノホン」で教科書から消えるが、1947年(昭和22年)の「二年生のおんがく」で復活した[2]

亀田製菓が設立40周年記念文化事業として選んだ「日本の歌百選」(2000年)に選出された[1]

歌詞 編集

かかしをからかい、はやし立てるこの歌は、教訓めいた歌の多い文部省唱歌の中では、異色の存在である[1]中村幸弘は「人間であるかのように捉えて詠むところに、この唱歌のおもしろさ」があると評した[3]

1番[1]
山田の中の一本足のかかし 天気のよいのにみの笠着けて 朝から晩までただ立ちどおし 歩けないのか山田のかかし
2番[1]
山田の中の一本足のかかし 弓矢でおどして力んで居れど 山では烏がかあかと笑う 耳が無いのか山田のかかし

脚注 編集

  1. ^ a b c d e f 原田 2000, p. 130.
  2. ^ a b 成美堂出版編集部 編 2017, p. 163.
  3. ^ 中村 2007, p. 182.

参考文献 編集

  • 成美堂出版編集部 編『思い出の童謡・唱歌200』成美堂出版、2017年11月30日、255頁。ISBN 978-4-415-01744-0 
  • 中村幸弘『読んで楽しい日本の唱歌II』右文書院、2007年12月20日、285頁。ISBN 978-4-8421-0097-5 
  • 原田泰治『原田泰治が描く 日本の歌百選』講談社、2000年1月5日、233頁。ISBN 4-06-262205-X