こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE

こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE』(こちらかつしかくかめありこうえんまえはしゅつじょ ザ ムービー)は、1999年12月23日東宝洋画系で公開された日本のアニメ映画である。テレビアニメこちら葛飾区亀有公園前派出所』の劇場版第1作である。エンディング曲は吉田拓郎の「気持ちだよ」。

こちら葛飾区亀有公園前派出所
THE MOVIE
監督 高松信司
脚本 大川俊道
原作 秋本治
製作 宮内正喜
関谷猪三男
出演者 ラサール石井
宮本充
森尾由美
佐山陽規
林家こぶ平
麻生かほ里
江角英明
家中宏
岸祐二
岩崎征実
三浦理恵子
三橋加奈子
小村哲生
宮澤正
斉藤レイ
松山鷹志
竹本英史
外波山文明
伊東四朗
小松政夫
ともさかりえ
音楽 佐橋俊彦
主題歌 吉田拓郎
気持ちだよ
撮影 清水泰宏
編集 瀬山武司
内田恵
水田経子
製作会社 フジテレビ
NAS
スタジオぎゃろっぷ
配給 東宝
公開 1999年12月23日
上映時間 95分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
興行収入 6億円
次作 こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE2 UFO襲来! トルネード大作戦!!
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2001年4月1日(日曜日)19:00 - 20:54(JST)には、フジテレビ系列でテレビ初放送された。

あらすじ編集

ある日、銀行強盗の対処訓練の犯人役に選ばれた両津と寺井。リアリティを追求する両津は銀行員の通報ベルを次々に阻止、監視カメラをスプレーで塗りつぶして塗料パックの入ったダミーの札束を身代わりの寺井に持たせてわざと破裂させ回避、本物の札束をかばんに詰めさせるがその最中に本物の銀行強盗事件に遭遇。危うく強盗が使おうとしていた時限爆弾の爆発に巻き込まれそうになる。しかし、間一髪のところでFBIから派遣された爆発物の専門家、星野リサに窮地を救われる。
程なくして「弁天小僧」と名乗る爆弾魔が品田虎三(以下:シナトラ)が経営する悪徳企業「シナトラ商会」の関連施設に爆破予告を出す。リサは弁天小僧による連続爆破事件を受け、アメリカから爆発物処理の専門家として呼ばれていたのだった。そして予告通りシナトラ商会の施設で爆弾が見つかり、コンビを組まされた両津とリサは最新の爆発物処理ロボットのダンディと共に爆弾解体に挑むもコンビはデコボコで全く2人の息は合わず、爆破されてしまう。
しかし爆破された跡地の捜査でシナトラの悪事が暴かれ、弁天小僧がただの爆弾魔ではない事が匂わされるが当のシナトラはその影響力を駆使して釈放されてしまう。一方両津はダンディへの落書きで謹慎処分を受けたが、徳川埋蔵金を目指して寮の地下を掘り進める等相変わらずの破天荒ぶりであった。そしてひょんな事からリサが実は日本の下町生まれである事、シナトラとの間に因縁がある事を知った両津は子供を爆破事件に巻き込みかけた事に対する怒りの言葉に激高したり、様子がおかしかった事を思い出し弁天小僧の正体に薄々気付き始める。
実は「弁天小僧」の正体はリサであり、借金を理由に両親を死に追いやったシナトラ商会に復讐を果たそうとしていたのであった。
その一方、「弁天小僧」の人気に便乗して利益を貪ろうと企むシナトラは自作自演の爆弾事件を実行しようと、自身の持つテーマパークのシンボルロケットを爆破する事で多額の保険金をだまし取ろうと計画するが、従来の手口との違いや犯行予告に違和感を覚えた派出所のメンバーに怪しまれる。だが、手違いで購入された旧ソ連払い下げのミサイルをそのまま使ったシンボルロケットには10kgと勘違いした1t(2000ポンド)の爆薬がセットされており、爆発すればロケットどころか葛飾区全域が壊滅しかねない事態である事が発覚し、警察は葛飾区から住民の避難をさせ封鎖する大騒動に発展してしまう。
両津、リサ、ダンディの3人は爆弾処理のために地下から作業用車両でロケットに近づき、作業を始めるが手抜き工事で落下したロケットから両津を救うため巻き込まれたダンディが機能停止。爆弾を処理する手段を失ってしまうがカウントダウンが進む中機転を利かせた両津の行動により、ぎりぎりの所でコードを切断してタイマーを解除したのだった。 街を救った事に喜ぶ2人だが、事態はこれで終わりではなかった。
何と落下の衝撃でミサイルのロケットエンジンが点火、作業用車両に乗ったまま両津共々地下鉄内部を暴走し始めてしまう。
ミサイルには依然として1tの爆薬が入っており、もしこのまま地下鉄に乗って都内に入り爆発したら被害は計り知れない。部長達が地下鉄の運行指令センターでミサイルの暴走を見守る中、協議の結果署長は苦渋の決断として、既に住民の避難が完了し爆発しても被害を最小限にとどめられる葛飾区内でミサイルをわざと爆破する決定が下された事を伝える。ミサイルに乗る両津も一緒に爆破される事に激怒する部長だが、既に特殊工作チームがミサイルの進路上の線路に爆薬をセットしていた。
両津を見殺しに出来ない部長は責任を取ると言い、両津に爆破計画がある事を伝え、それを聞いた両津は怪力でミサイルごと地下鉄を乗り換えて進路を変更する。同時に両津はある秘策がある事とその準備を部長達に頼む。
その秘策とは、既に無可動となって久しい勝鬨橋を開き、その跳ね橋をジャンプ台にミサイルを打ち上げて空中で爆発させると言うものだった。

登場キャラクター編集

主要キャラクター編集

両津勘吉(りょうつ かんきち)
本作の主人公。破天荒かつトラブルメーカーな巡査長。本作でもたびたびトラブルを起こしては大原に怒られている。しかし、終盤では見事シナトラの悪事を食い止めた。
中川圭一(なかがわ けいいち)
両津の後輩の御曹司。
秋本・カトリーヌ・麗子(あきもと・カトリーヌ・れいこ)
両津の同僚の婦人警官。
大原大次郎(おおはら だいじろう)
両津の上司を務める部長。両津が唯一頭が上がらない人物で、いつも叱り飛ばしているが内心では息子のように思っている。
寺井洋一(てらい よういち)
両津の同僚の警官。トンネルを掘った両津のトラブルを終始モグラと言い続けた。
麻里愛(あさと あい)
見た目は女だが、れっきとした男である。晩・双子の妹の稟と香港旅行に行ったはずが、ロケット暴走のニュースを見たとたん、駆けていった。
屯田五目須(とんだ ごめす)
署長。
本田速人(ほんだ はやと)
両津の後輩。普段は気弱な性格だが、バイクに乗ると性格が豹変する。
ボルボ西郷(ボルボ さいごう)
両津の悪友。銃の扱いはお手のもので、脱走しないよう見張れという部長の指示で両津の部屋に向かう廊下に防衛線を敷くが、見張る向きが逆だった。
左近寺竜之介(さこんじ たつのすけ)
両津の悪友でボルボの相棒。柔道家だが、フィギュアオタク。脳みそまで筋肉、と言われる筋肉バカでボルボと共に部長の指示で防衛線を守るが両津の脱走を阻止しなくてはならないのに、何故か外からやってくる人物を迎え撃つ。
小野小町(おの こまち)
奈緒子の相方。両津が嫌い。
清正奈緒子
小町の相方。小町同様、両津を嫌っている。

本作オリジナルキャラクター編集

品田虎三(しなだ とらぞう)/ シナトラ
56歳。シナトラ商会社長。金の為ならどんな手でも使う冷酷無比かつ凶悪な人物。
ホテルキャバレー経営・貿易リゾート開発等、幅広い事業で巨万の富を得ている一方、詐欺横領文書偽造等の犯罪も行っている。発覚する度に幾度か逮捕されているが、巧妙な手口による証拠の少なさと圧倒的な財力、弁護士であるマーチンの策略で悉く不起訴になっているため、現在は警察でさえおいそれと手出しできなくなっている。また、犯罪を揉み消す自分の力への自信の現れのために作中でも平然と犯罪行為を行っている。
弁天小僧の手によって脱税や無許可による産業廃棄物撤去等が暴かれる中でそれさえも利用した自作自演による金儲けを企み、開発中の「シナトラワールド」を爆破し、多額の保険金を騙し取ろうとする。だが、マーチンの手違いで葛飾区が消滅する程の旧ソ連製2000ポンドミサイルを購入してしまった上にそのミサイルが時限式で爆発すると知り、葛飾から自家用飛行機で脱出を図るも、その道中で両津が乗ったミサイルの特攻で飛行機を撃墜された上、警視庁の留置場に落下、そのまま逮捕された。
マー・チン
シナトラの秘書兼顧問弁護士
あくどい手段を使ってシナトラを裁判で勝たせるという敏腕弁護士だったが、シナトラワールドのシンボルロケットに爆弾を仕掛ける際に1トン相当の2000ポンドミサイルを10キログラム相当という計算ミスだと気づかず購入して仕掛けてしまうという重大な失策を犯す。その後、シナトラを飛行機を手配して脱出させようとしたが、両津の特攻で飛行機を撃墜され、シナトラ共々逮捕される。
星野リサ
FBIから派遣された爆弾解体のスペシャリスト。
浅草の下町で生まれ育ち、よく男の子達(その時に中学生の両津に会っている(リサの思い出では、美少年化されている[1])が、両津はそのことを詳しく覚えていない[2])と一緒に遊んでいたが、花火職人だった父親がシナトラの金融会社によって多額の借金を抱えてしまい、その返済のため夜も寝ずに働き続け、花火大会の前日に工場での爆破事故が起こり、リサ自身は消防隊員に救われたが父親と母親を一緒に亡くしてしまう。両親の死後はアメリカに住む親戚に引き取られたが本人曰く「幸せとは程遠い」生活を送っていた。
その後、両親の敵を討つために「弁天小僧」と名乗ってシナトラの悪行を暴いていたが、オーシャンビルを爆破しようとした際に明日香を巻き込みそうになったことや両津の説得で悔い改め、弁天小僧としての活動を止める。
シナトラの爆弾事件解決後はそのまま書類送検及びFBIに強制送還された。
ダンディ
FBIとNASAの火星探査チームが共同開発した両津やリサと共に行動するハイテク爆弾解体ロボット。ハイパーチタニウムで構成された装甲を持ち、両津の怪力にもビクともしない。重量は350Kgを誇る。自己防衛システムが備わっており、シールドを張ったり、ボールや催涙ガスを発射する。
伸縮可能なアームには様々な工具が組み込まれ、非常に高度なAIを持ち、自己の判断で爆弾解体が可能。それだけでなく両津との約束を理解したり、落書きされた仕返しに両津の背中に同じ落書きをしたりと人間とのコミュニケーションを完ぺきにこなす。
シナトラムーンライトビル崩壊後、爆弾解体のミスで怒られた両津にボディを落書きされる(このため、両津は大原に2週間の謹慎を言い渡され、その間に徳川幕府の埋蔵金を当てようとニコニコ寮から穴を掘るが、同じく地下鉄建設のためトンネルを掘っていた中川コンツェルンの作業員に先を越されてしまった)。
シナトラたちが仕掛けたミサイルを爆弾解体する際、両津から「この任務が終わったら、ボディーの落書を綺麗に洗ってやる」と約束されるが、落ちてきたミサイルから両津を助けた事で壊れてしまう。しかし事件解決後、メモリーが無事だった為、ボディが修復され、両津と再会する事が出来た(この時、両津の背中に落書きしている)。リサからは「仲の良い兄弟」と評された。
明日香
オーシャンビルで遊んでいた少女。友達の少年2人とかくれんぼしている際にパイプの隙間に閉じ込められるが、リサと両津の活躍で無事救出される。
現場監督
中川コンツェルンの社員で地下鉄建設の現場監督。部下の安田と偶然両津の掘ったトンネルを見つけ、地下鉄の路線計画に変更があったと勘違いし、両津のトンネルを掘削機で追跡した。後に徳川埋蔵金を発見し、部下の安田と共に翌日の新聞の一面に載った。
安田
中川コンツェルンの社員で地下鉄建設の作業員。現場監督の指示で掘削機を操作し、徳川埋蔵金を発見した。
バスの運転手
冒頭の爆弾事件に巻き込まれた被害者。時限爆弾を安全な場所へ捨てようと無理やりバスに乗り込んだ両津にバスを暴走させられる。

キャスト編集

一瞬だけだが、特殊刑事課両津家(勘兵衛・銀次・よね・金次郎)、花山里香、花山小梅、星逃田、石頭鉄岩、作者の秋本治なども登場している(全員声なし)。

映像ソフト編集

本作のDVD2004年7月14日に発売及びレンタル開始された。

関連用語編集

でんすけ28号
両津が「ロボット相撲大会」の賞金300万円を手に入れるために開発したラジコンロボット。顔がコメディアンの大宮伝助であり、足がキャタピラーになっている。妨害する為、腹にバネ付きのボクシンググローブ、頭にミサイルが備わっている。爆弾解体勝負でダンディと競うも、ダンディに敗北し、100トンの鉄球に押しつぶされた。
ゲームのコントローラーで両津自らが操作し、器用にドライバーも使いこなすが全て人力でコマンド入力が必要。
ホテルシナトラ
不忍池の弁天島の跡地に建てられたスフィンクス型の巨大ホテル。弁天小僧によって爆破されたが、直前に両津が思い出の場所に建てられた事に腹を立てて小石を投げたと同時に崩落したため、当初は大原から両津の仕業かと疑われた。
シナトラムーンライトビル
数百メートルの高さを誇るビル。てっぺんにはスティックのようなものがある。両津達のミス(実際はリサによって故意に失敗を装われた)で崩壊するが、シナトラの脱税の証拠である金庫が見つかった。
シナトラオーシャンビル
下町に建てられたビル。ビルと称しているが、その正体は無許可で建てられた産業廃棄物処理工場。元々は子供達の遊び場であり、その近くに老人ホームが建つ予定だったらしい。リサによって爆弾を止めることに成功したが、両津が明日香を助けるためにパイプを数本外したことで崩壊した(両津達はトンネルで脱出した)。その後、ビル付近で高濃度のダイオキシンが検出されたことが判明した。
シナトラワールド
2001年にオープン予定のテーマパーク。鉄骨が簡単に崩れ落ちたり、地面が陥没する等、手抜き工事が行われていた。シナトラ達が逮捕された為、開発及び開園は中止になった模様。
シンボルロケット
マーチンが購入した旧ソ連軍の払下げのR2ミサイル。2000ポンド(約1トン)の爆弾が積まれており、半径数キロ内を吹き飛ばすほどの威力がある。両津達によって爆弾は解除されたが、ロケットエンジンが動き始める。両津が止めようとするも、地下鉄内や町中を飛び回ったり、本庁から葛飾区で両津とミサイルを爆破する計画が立てられるという事態になった。両津のアイディアで勝鬨橋を発射台代わりにして空を飛び、逃亡するシナトラの自家用飛行機にぶつけて爆発した。

スタッフ編集

脚注編集

  1. ^ そのせいで本編中は終盤まで幼い頃に出会った少年が両津であることには気付いていなかったが、別れ際に両津に掛けられた言葉がきっかけでその少年の正体が両津であることに気づいたような描写がある。
  2. ^ 完全に忘れてしまった訳ではなく、リサとの別れ際に両津が「前にどこかで会ったような気がする」と発言していることから朧げながら覚えている模様。
  3. ^ 香港のニュースは本来は公用語の広東語放送だが、本作では北京語であった。

関連項目編集

  • 都営バス - 冒頭に杉並支所所属のW193号車(日野・ブルーリボン)が登場する。

外部リンク編集