瀬戸 (列車)

日本の寝台特別急行列車
さぬき (列車)から転送)

サンライズ瀬戸(サンライズせと)は、東京駅 - 高松駅間を東海道本線山陽本線宇野線本四備讃線瀬戸大橋線)・予讃線を経由して運行している寝台特急列車である。

サンライズ瀬戸
予讃線を走行する「サンライズ瀬戸」 (2019年9月15日)
予讃線を走行する「サンライズ瀬戸」
2019年9月15日
概要
日本の旗 日本
種類 寝台特別急行列車
現況 運行中
地域 東京都神奈川県静岡県愛知県岐阜県滋賀県京都府大阪府兵庫県岡山県香川県
前身 寝台特急「瀬戸」
運行開始 1998年7月10日[1]
運営者 西日本旅客鉄道(JR西日本)
東海旅客鉄道(JR東海)
東日本旅客鉄道(JR東日本)
四国旅客鉄道(JR四国)
路線
起点 東京駅
終点 高松駅(延長運転時は琴平駅
営業距離 804.7 km (500.0 mi)(東京 - 高松間)
平均所要時間 約9時間30分
運行間隔 1往復
列車番号 5031M・5032M
使用路線 JR東日本:東海道本線東海道線 (JR東日本))・
JR東海:東海道本線(東海道線 (静岡地区)東海道線 (名古屋地区)
JR西日本:東海道本線(琵琶湖線JR京都線JR神戸線)・山陽本線(JR神戸線)・宇野線本四備讃線瀬戸大橋線
JR四国:本四備讃線(瀬戸大橋線)・予讃線
車内サービス
クラス A寝台B寝台普通車
身障者対応 B寝台「シングルツイン」(バリアフリー対応):2 / 9号車
座席 普通車指定席「ノビノビ座席」(簡易寝台):5 / 12号車
就寝 A寝台「シングルデラックス」:4 / 11号車
B寝台「ソロ」:3 / 10号車
B寝台「シングル」:1・2・5 - 7 / 8・9・12 - 14号車
B寝台「シングルツイン」:1・2・6・7 / 8・9・13・14号車
B寝台「サンライズツイン」:4 / 11号車
展望 ミニラウンジ:3 / 10号車
その他 シャワー室:3・4 / 10・11号車
技術
車両 285系電車(JR東海大垣車両区・JR西日本後藤総合車両所出雲支所
軌間 1,067 mm
電化 直流1,500 V
最高速度 130 km/h
テンプレートを表示

本項では「サンライズ瀬戸」の前身である寝台特急「瀬戸」(せと)、および東京四国を結んでいた優等列車の沿革についても記述する。

概要 編集

「サンライズ瀬戸」は、1998年(平成10年)7月10日[1]、それまで24系25形客車によって東京駅 - 高松駅間で1往復運転していた寝台特急「瀬戸」を、新たに製造した285系電車に置き換えて運転を開始した列車である。「瀬戸」では全区間単独運転であったが、東京駅 - 岡山駅間は同じく寝台特急「出雲」から置き換えられた「サンライズ出雲」とともに併結運転されるようになった。

2016年3月22日(到着)をもって急行「はまなす」が運行終了[注 1]となったため、翌23日以降は「サンライズ出雲」とともに唯一の定期寝台列車・夜行旅客列車となった。また、同月25日をもって特急「しなの」の大阪駅発着列車が区間短縮となったことにより、JR3社以上にまたがって運行される唯一の定期旅客列車となっている。

運行概況 編集

東京駅 - 高松駅間を約9時間30分で結び、毎日1往復が運転されている。上下とも始発駅を21時台後半に出発し、終着駅に7時台前半に到着する。

東京駅 - 岡山駅間では「サンライズ出雲」と併結して運転されており、併結区間の列車番号は同一となっているが、下記の臨時延長を行う場合は8000番台に改番し別番号となる。

なおかつては、坂出駅・高松駅で乗車日またはその翌日に別の特急列車に乗り継ぐ場合に、四国内の列車分の特急券乗継割引が適用されたが、2023年4月1日乗車分限りで終了となった[2]

臨時延長運転 編集

多客期など特定日に臨時扱いで四国内の延長運転を行うことがあり、2014年以降は下り列車のみ高松駅到着後に琴平駅まで延長運転を行っている。

ただし、大幅な遅延が発生した場合は延長運転を取りやめることがある。また、延長運転区間のみの利用はできない。

  • 1999年7月から2009年8月までは、多客期に松山駅発着で延長運転されていた[3][4]丸亀駅 - 松山駅間の利用では坂出駅(正式には宇多津駅。同駅の項目および本四備讃線も参照のこと)- 高松駅間を往復することになるが、営業上の特例として高松駅の改札を出ない限り宇多津駅 - 高松駅間の運賃・特急料金は不要とした。設定当初は夏休み期間中ほぼ毎日運転されたり、春休み大型連休や秋季にも運転されていたことがあったが、年々運転日が減少し、秋季に続いて2002年限りで春季の運転がなくなった[注 2]後はお盆年末年始にそれぞれ数日運転されるのみとなり、2009年8月をもって松山への延長運転は取り止めとなった。
  • その後、2014年9月から11月までの金曜日・土曜日・休前日の合計31日間に、下り列車に限り琴平駅行きで運転され[7]、これは2015年夏以降も現在まで引き続き設定されている。こちらも、営業上の特例として高松駅の改札を出ない限り宇多津駅 - 高松駅間の運賃・特急料金は不要としている。

停車駅 編集

東京駅横浜駅 - 熱海駅 - 沼津駅 - 富士駅 - 静岡駅 -(浜松駅)-〔大阪駅〕-〔三ノ宮駅〕- 姫路駅 - 岡山駅 - 児島駅 - 坂出駅 - 高松駅

延長運転区間の停車駅
松山駅発着:高松駅 - 丸亀駅 - 多度津駅 - 観音寺駅 - 川之江駅 - 伊予三島駅 - 新居浜駅 - 伊予西条駅 - 壬生川駅 - 今治駅 - 伊予北条駅 - 松山駅(現在は設定無し)
琴平行き:高松駅 → 多度津駅 → 善通寺駅琴平駅
  • ( )は下り列車のみ停車、〔 〕は上り列車のみ停車。

使用車両・編成 編集

1998年7月10日からの編成図
PJRPJRNC
サンライズ瀬戸・サンライズ出雲
← 出雲市・高松
琴平・松山・東京 →
号車 1  2  3  4  5  6 7 
座席
種類
BS   BS   A1   BS   BS
B1/2 B1C B1 L B2 BS B1/2 B1/2
下り サンライズ瀬戸
上り サンライズ出雲
8  9  10  11  12  13 14  号車
BS   BS   A1   BS   BS 座席
種類
B1/2 B1C B1 L B2 BS B1/2 B1/2
サンライズ出雲 下り
サンライズ瀬戸 上り
凡例
 =禁煙車(4号車・11号車は個室の半数が禁煙)
A1=A寝台1人用個室「シングルデラックス」
B1=B寝台1人用個室「ソロ」
BS=B個室1人用個室「シングル」
B1/2=B寝台1 - 2人用個室「シングルツイン」
B1C=B寝台1 - 2人用個室「シングルツイン」(バリアフリー対応)
B2=B寝台2人用個室「サンライズツイン」
指=普通車指定席「ノビノビ座席」(簡易寝台・座席車扱い)
L=ミニラウンジ

西日本旅客鉄道(JR西日本)の後藤総合車両所および東海旅客鉄道(JR東海)の大垣車両区所属の、285系電車を使用している。7両編成で、客室は個室A寝台「シングルデラックス」、個室B寝台「サンライズツイン」「シングルツイン」「シングル」「ソロ」、普通車指定席「ノビノビ座席」で構成されている。また、3号車と10号車にはミニラウンジが設けられている。

東京駅 - 岡山駅間は「サンライズ出雲」と「サンライズ瀬戸」を併結して岡山駅で増解結を行うため、車両の運用は一巡するように組まれており、「サンライズ出雲」東京行→「サンライズ瀬戸」高松行→「サンライズ瀬戸」東京行→「サンライズ出雲」出雲市行の順に運用されている。この運用形態は1994年 - 1999年までの「さくら」、2005年 - 2009年までの「はやぶさ」「富士」で見られた。

3・4・10・11号車にはシャワー室があり、シャワーカードにより6分間利用することができる。このうち、4号車と11号車のものはA寝台利用客専用となっている。個室A寝台利用客は車掌から配布されるシャワーカードで利用できるが、個室B寝台・ノビノビ座席利用客は、3号車・10号車にある販売機でシャワーカードを購入する必要がある。


担当乗務員 編集

運転士車掌共に東日本旅客鉄道(JR東日本)・JR東海・JR西日本・JR四国がそれぞれ自社区間のみを担当することから、会社境界である熱海駅・米原駅・児島駅などで交代する。担当車掌の詳細は下記の通り(JR東日本区間の上り列車とJR東海区間の上下列車は車掌1人乗務)。

2015年3月14日改正前日発の下り列車まで車掌は、東京駅 - 児島駅間をJR西日本の岡山車掌区が担当していた[8][9]。2015年3月12日時点のJR線で車掌が会社境界を跨いでかつ長距離の越境乗務をしている列車は本列車(米原駅 - 東京駅間445.9km)と「サンライズ出雲」、「トワイライトエクスプレス」(直江津駅 - 青森駅間578.6km)の3列車のみであったが、本列車をもって国鉄時代から続いていた夜行列車の長距離越境乗務は消滅した[10]。岡山車掌区が越境乗務していた当時は車掌がシャワーカードとアメニティセットの販売も行っていたが、前者は自動券売機での販売へ移行、後者は販売を終了している。

東京対四国夜行列車概略 編集

瀬戸 編集

瀬戸
 
EF65 1019牽引による「瀬戸」
(1995年10月 高松駅)
概要
種類 特別急行列車
現況 廃止
地域 東京都、神奈川県
静岡県、愛知県、岐阜県
滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県
岡山県
香川県
前身 急行「瀬戸」[注 3]
運行開始 1972年3月15日
運行終了 1998年7月10日
後継 寝台特急「サンライズ瀬戸」
旧運営者 日本国有鉄道(国鉄)→
西日本旅客鉄道(JR西日本)
東日本旅客鉄道(JR東日本)
東海旅客鉄道(JR東海)
四国旅客鉄道(JR四国)
路線
起点 東京駅
終点 高松駅
営業距離 804.7 km (500.0 mi)(東京 - 高松間)
使用路線 JR東日本:東海道本線
JR東海:東海道本線
JR西日本:東海道本線・山陽本線宇野線本四備讃線瀬戸大橋線
JR四国:本四備讃線(瀬戸大橋線)・予讃線
車内サービス
クラス A寝台B寝台
就寝 A寝台「シングルデラックス」:3号車
開放式B寝台:1・2・5 - 13号車
展望 ラウンジカー:4号車
技術
車両 EF65形電気機関車
24系客車
軌間 1,067 mm (3 ft 6 in)
電化 直流1,500 V
運行速度 最高110 km/h (68 mph)
テンプレートを表示

「瀬戸」は、1950年10月に初の宇野線直通列車となる四国連絡の急行列車が東京駅 - 宇野駅間で運転を開始したのがルーツで、東京駅 - 岡山駅間は、東京駅 - 広島駅間急行の「安芸」と併結運転していた。一方、四国側の連絡列車は、高松桟橋駅 - 宇和島駅間に準急せと」が設定された。準急「せと」は、高松桟橋駅 - 多度津駅間で、高松桟橋駅 - 窪川駅間の準急「南風」を併結していた。

1951年9月からは単独運転となったが、同年11月から1956年11月までは東京駅 - 大阪駅間で、東京駅 - 大社駅間を福知山線経由で運転する急行「出雲」に併結して運転されていた。

1951年12月に「せと」と名付けられ、1956年11月のダイヤ改正で再び「せと」は単独運転となり、列車名は漢字の「瀬戸」に変更した。1964年10月には寝台急行列車「さぬき」が新設されて四国連絡の2本目の列車としていたが、1968年10月のダイヤ改正で「瀬戸」に統合されて「瀬戸」は2往復になった。

1972年3月には、特急列車化されたが1往復に削減され、1988年4月の本四備讃線(瀬戸大橋線)開通後は、同線を経由して運転区間は東京駅 - 高松駅間に変更された[11]

廃止時の運行概況(1998年) 編集

停車駅 編集

東京駅 - 横浜駅 - 熱海駅 - 沼津駅 - 富士駅 - 静岡駅 - (浜松駅) - 〔大阪駅〕 - 〔三ノ宮駅〕 - 姫路駅 - 岡山駅 - 児島駅 - 坂出駅 - 高松駅

  • ( )は下り列車のみ停車、〔 〕は上り列車のみ停車。
  • 上下列車とも名古屋駅米原駅に、下り列車のみ大阪駅に運転停車していた。
使用車両・編成図 編集
1994年から1998年までの編成図
PJRPJRNC
あさかぜ」「瀬戸
← 下関/高松
東京 →
スハ25形連結編成
編成 基本編成 付属編成
号車 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13
座席 CB B A1 LEG B B B B B B B B B
客車
形式
オハネフ25
300番台
オハネ
25
オロネ25
300番台
スハ25
300番台
オハネ
25
オハネ
25
オハネフ
25
オハネ
25
オハネフ
25
オハネ
25
オハネ
25
オハネ
25
オハネフ
25
スハ25形非連結編成
編成 基本編成 付属編成
号車 (電源車) 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13
座席 EGC B B A1 L B B B B B B B B B
客車
形式
カニ24
100番台
オハネフ
25
オハネ
25
オロネ25
300番台
オハ25
300番台
オハネ
25
オハネ
25
オハネフ
25
オハネ
25
オハネフ
25
オハネ
25
オハネ
25
オハネ
25
オハネフ
25
  • 「あさかぜ」は東京駅 - 下関駅間、「瀬戸」は東京駅 - 高松駅間で運転され、
    「あさかぜ」「瀬戸」とも付属編成は季節により連結していなかった。
  • スハ25形非連結編成には、スハ25をオハ25の代用として、パンタを下げた状態で使用される事があった。
  • 1号車のオハネフ25は車掌室が下り下関駅・高松駅方向先頭方向に向かうよう方向転換された。
凡例
A1=A寝台「シングルデラックス」
B=開放式B寝台
L=ラウンジカーシャワー室・売店自動販売機付)
C=荷物室
EG=サービス電源発生装置

改造車についての詳細は、国鉄24系客車#「あさかぜ3・2号」「瀬戸」用改造車を参照。

「瀬戸」として運転開始当初は10系客車を使用していたが、1971年、「瀬戸」1号・2号のB寝台車に新開発の14系寝台車を試用して、翌年には元の10系客車に戻された。1972年3月に特急列車化されたことにより20系客車に変更し、1977年9月に24系25形客車に置き換えられるまで使用された。置き換え以降は開放式B寝台のみのモノクラス編成が続いたが、1990年3月10日より、車両を共通運用していた「あさかぜ」2号・3号とともに個室A寝台「シングルデラックス」とラウンジカーが連結された。

機関車は田端運転所配置で田町車両センターに常駐のEF65形1000番台が全区間を牽引した。稀に田町に常駐しない初期型やスーパーエクスプレスレインボー塗色の1019・1118号機が充当される場合もあった。

さぬき 編集

「瀬戸」の増発列車として、1964年10月から1968年10月まで東京駅 - 宇野駅間で運転された寝台急行列車である。「瀬戸」に統合されて廃止されたが、サロンカーのオシ16形が連結された特徴ある列車であった。

列車名の由来は、香川県旧国名である讃岐国である。当初は東海道新幹線の開業によって廃止される「すばる」が使用される予定であったが、香川県の要望によって「さぬき」が使用されるようになった。

東京対四国夜行列車沿革 編集

四国連絡急行の整備 編集

  • 1950年昭和25年)10月1日:東京駅 - 宇野駅間で、初の宇野線直通列車となる四国連絡の急行列車が運転開始。
  • 1951年(昭和26年)
    • 9月15日:「安芸」から宇野線直通の列車を分離。東京駅 - 宇野駅間を単独で運転する3039・3040列車になる。
    • 11月25日3039・3040列車は、東京駅 - 大阪駅間で、東京駅 - 大社駅間(福知山線経由)の急行「出雲」と併結運転開始。
    • 12月2日:宇野線直通急行の3039・3040列車に「せと」と命名。
  • 1956年(昭和31年)11月19日:ダイヤ改正(1956年11月19日国鉄ダイヤ改正)により、「せと」は単独運転になり、列車名は漢字の「瀬戸」になる。
  • 1964年(昭和39年)10月1日:東京駅 - 宇野駅間で四国連絡の寝台急行「さぬき」が運転開始。
  • 1968年(昭和43年)10月1日:ヨンサントオのダイヤ改正で次のように変更。
    1. 東京駅発着の四国連絡夜行列車の列車名は「瀬戸」に統合され、「さぬき」が廃止。「瀬戸」は2往復になる。
      • 従来の「さぬき」は「瀬戸」1号(下り)・2号(上り)とし、「瀬戸」は「瀬戸」2号(下り)・1号(上り)とした。なお、「瀬戸」1号(下り)・2号(上り)の寝台列車指定は変わらなかったが、座席車中心の「瀬戸」1号・2号にも寝台車を連結していた。
    2. 四国列車の「せと」は「うわじま」に改称。
  • 1971年(昭和46年):「瀬戸」1号・2号のB寝台車に、新開発の14系寝台車を試用。翌年には元の10系客車に戻される。

四国連絡ブルートレイン「瀬戸」 編集

 
客車時代はEF65形に牽引されていた「瀬戸」
 
24系25形で運行されていたころの「瀬戸」 1993年撮影
「瀬戸」定期運用最終日編成
← 高松
東京 →
下り編成(1998年7月9日東京発)
所属 下関地域鉄道部
号車 電源車 1 2 3 4 5 6 7 8 9
客車形式 カニ24
108
オハネフ25
131
オハネ25
176
オロネ25
301
オハ25
301
オハネ25
159
オハネ25
175
オハネフ25
138
オハネ25
161
オハネフ25
153
機関車 東京→高松 EF65-1118(田端)
上り編成(1998年7月9日高松発)
所属 下関地域鉄道部
号車 1 2 3 4 5 6 7 8 9
客車形式 オハネフ25
301
オハネ25
199
オロネ25
304
スハ25
301
オハネ25
195
オハネ25
163
オハネフ25
137
オハネ25
186
オハネフ25
140
機関車 高松→東京 EF65-1103(田端)

電車寝台特急「サンライズ瀬戸」 編集

  • 1998年(平成10年)7月10日:「瀬戸」が電車化され、「サンライズ瀬戸」として運転開始[1]。東京駅 - 岡山駅間は「サンライズ出雲」と併結運転。従来の客車「瀬戸」で実施していた岡山駅 - 高松駅間のヒルネ扱いを廃止。
  • 1999年(平成11年)7月20日:多客期に予讃線高松駅 - 松山駅間で延長運転開始[3]
  • 2006年(平成18年)3月18日:停車駅に上郡駅を追加[12]
  • 2009年(平成21年)3月14日:東京駅発着の客車寝台特急(ブルートレイン)であった「富士はやぶさ」が廃止。これにより、「サンライズ出雲」とあわせて唯一の東京駅発着の寝台特急列車となる。
  • 2010年(平成22年)3月13日:上郡駅が停車駅から除外される。
  • 2014年(平成26年)9月 - 11月:瀬戸内海国立公園指定80周年を記念し、金・土曜・休前日に高松行きを琴平駅まで延長運転。
  • 2015年(平成27年)
    • 3月13日:東京駅発の下り列車をもってJR西日本岡山車掌区の車掌による東京駅までの越境乗務が終了[8][9]
    • 3月14日:「北斗星」が臨時列車になったため、併結相手の「サンライズ出雲」と共にJRで残り2列車の定期寝台特急列車となった[注 4]
  • 2016年(平成28年)
    • 3月21日:臨時寝台特急「カシオペア」が運行を終了し、「サンライズ出雲」と共にJR線で残り2列車の定期運行(臨時を含めて定期的な運転で移動を目的とする列車を含む)を行う寝台特急列車となった。
    • 3月22日:急行「はまなす」の最終運行が終わり[注 5]、「サンライズ出雲」と共にJR線で残り2列車の定期運行を行う夜行列車となった。
  • 2018年 (平成30年)
    • 7月6日平成30年7月豪雨の影響により、全区間で運休となる。
    • 7月19日:運行再開。ただし併結相手の「サンライズ出雲」が運休のため、全区間「サンライズ瀬戸」の単独運転[13][14][15][16][17]
    • 7月28日:台風12号の影響で運休[18]
    • 8月1日:「サンライズ出雲」の運転再開により通常ダイヤに戻る[19]
    • 8月11日:臨時列車での琴平延長運転も再開[20]
    • 9月30日:台風24号の影響で、JR東日本管内の計画運休に伴って運休。
  • 2021年 (令和3年)3月13日:同日のダイヤ改正で、東京駅の発時刻を「サンライズ瀬戸」運転開始時から続いてきた22時00分[21]から21時50分に繰り上げ[22]。また、「踊り子」が最大15両から14両に減車されたことに伴い、「踊り子」、「湘南」と並び日本一長い編成の在来線特急列車となった(「サンライズ出雲」との併結時)。

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 北海道新幹線開業準備のため3月25日まで運休扱い。正式廃止(ダイヤ改正)は26日。
  2. ^ 2002年春の臨時列車では松山駅延長が記載されているが[5]、2003年春の臨時列車では記載されていない[6]
  3. ^ 1951年9月15日から同年12月1日までは列車名なし。1951年12月2日から1956年11月18日までは「せと」。
  4. ^ 2015年3月14日のダイヤ改正での定期夜行列車としては急行はまなす」が残存していた。
  5. ^ 北海道新幹線開業準備のため3月25日まで運休扱い。正式廃止は26日。

出典 編集

  1. ^ a b c “JR7社14年のあゆみ”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 9. (2001年4月2日) 
  2. ^ 寝台特急〔サンライズ瀬戸〕とJR四国内の特急との乗継割引 JR西日本(2023年4月22日閲覧)
  3. ^ a b “寝台特急「サンライズ瀬戸」夏休み、松山へ延長”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (1999年6月2日) 
  4. ^ 夏の臨時列車のお知らせ 〜ふるさと四国で夏まつり〜』(プレスリリース)四国旅客鉄道、2009年5月15日。 オリジナルの2009年6月19日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20090619100830/http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/09-05-15/01.htm2017年3月14日閲覧 
  5. ^ 春の臨時列車運転のお知らせ”. 四国旅客鉄道 (2002年1月17日). 2002年2月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年1月23日閲覧。
  6. ^ 春の旅はJRで!!春の臨時列車運転のお知らせ”. 四国旅客鉄道 (2003年1月16日). 2003年1月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年1月23日閲覧。
  7. ^ 寝台特急「サンライズ瀬戸」高松〜琴平間延長運転について』(プレスリリース)四国旅客鉄道、東日本旅客鉄道、東海旅客鉄道、西日本旅客鉄道、2014年8月1日。 オリジナルの2014年10月15日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20141015134156/http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/14-08-01/01.htm2017年3月14日閲覧 
  8. ^ a b 平成27年春ダイヤ改正の会社提案を受ける” (PDF). JR東海労働組合名古屋地方本部 (2014年12月19日). 2022年3月24日閲覧。
  9. ^ a b ダイ改を前にした業務委員会開催!” (PDF). JR東海労働組合静岡地方本部 (2014年12月30日). 2022年3月24日閲覧。
  10. ^ 寝台特急サンライズに ついて申し入れを行う!!” (PDF). JR東海労働組合名古屋地方本部 (2015年2月24日). 2022年3月24日閲覧。
  11. ^ a b “JR旅客6社と貨物 新列車ダイヤが確定”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (1987年12月22日) 
  12. ^ 平成18年3月18日ダイヤ改正』(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2006年1月30日。 オリジナルの2006年2月3日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20060203031421/http://www.westjr.co.jp/news/newslist/article/060130b.html2017年3月14日閲覧 
  13. ^ 【サンライズ瀬戸、出雲】 運転取り止め(2018年07月20日 06時25分更新) - ウェイバックマシン(2018年7月21日アーカイブ分)(西日本旅客鉄道)
  14. ^ 在来線特急等の運行情報:JR東日本”. 東日本旅客鉄道 (2018年7月19日). 2018年7月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年7月19日閲覧。
  15. ^ 倉吉~米子間で臨時特急運転、「サンライズ瀬戸」も再開 鉄道各線区の再開見込み(18日15時現在)”. 乗りものニュース. メディア・ヴァーグ (2018年7月18日). 2018年7月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年7月21日閲覧。
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  17. ^ 観光列車及び寝台特急列車(延長運転)の運転取り止めについて(2018/07/20 14:32更新) - ウェイバックマシン(2018年7月20日アーカイブ分)(列車運行情報 - JR四国)
  18. ^ 台風12号接近に伴うお知らせ ※運転取り止めについて - ウェイバックマシン(2018年7月28日アーカイブ分)(列車運行情報 - JR四国)
  19. ^ 鉄道の運転再開及び代行バスの運行開始の見通しについて((7月31日16時時点)』(PDF)(プレスリリース)国土交通省、2018年7月31日。 オリジナルの2018年8月3日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20180803003740/http://www.mlit.go.jp/common/001247801.pdf2018年8月3日閲覧 
  20. ^ 観光列車及び寝台特急列車(延長運転)の運転取り止めについて - ウェイバックマシン(2018年8月3日アーカイブ分)(列車運行情報 - JR四国)
  21. ^ “新型寝台特急電車 サンライズエクスプレス 7月10日デビュー”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (1998年3月13日) 
  22. ^ 春の臨時列車運転のお知らせ』(pdf)(プレスリリース)四国旅客鉄道、2021年1月22日、2頁。 オリジナルの2021年1月22日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20210122133303/https://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2021%2001%2022%2002.pdf2021年1月22日閲覧 

参考文献 編集

  • 寺本光照『国鉄・JR列車名大事典』中央書院、2001年。ISBN 4-88732-093-0
  • 今尾恵介・原武史『日本鉄道旅行歴史地図帳-全線・全駅・全優等列車- 4号・東京』新潮社、2010年。ISBN 978-4-10-790038-8

関連項目 編集

外部リンク 編集