すまいる
注意:周辺施設の執筆に関しては、必ずノートを参照してください。 |
すまいるは、福井県福井市で運行しているコミュニティバスの名称。第三セクターのまちづくり福井が京福バスに運行を委託している[1]。
本項目では、このバスで利用できるICカードの「ICOUSA」(イコウサ)についても記載する。
概要編集
福井市中心市街地の活性化、ならびに学生や高齢者といった交通弱者のバス利用の機会を高めるために運行を開始したコミュニティバスである[1]。福井商工会議所と福井県バス協会が共同で試行実験をおこなった後[1]、そのニーズの必要性を認識した中心市街地の商店街が引継ぎ、最終的には福井市がまちづくり福井に委託し、本格的な運行を開始した。
愛称「すまいる」には、笑顔という意味のsmileに加えて、機動性をイメージする言葉として「住まい(地域)の中に入る」、また停留場をこまめに設置すことからショートマイル、つまり身近な交通移動手段である意味を込めている。
運賃は一律100円とし、利用しやすいように車両を小型化し循環ルートでの運行とした[1]。利用しやすいという声がある反面、狭隘道路を走るルートがあるため遅れが生じやすい面がある[1]。
沿革編集
- 1999年8月 - 福井商工会議所が北西~北ルート試験運転開始
- 1999年11月 - 福井駅前商店街が主体となった実験に移行
- 2000年1月 - これらの実績を踏まえて福井市が中心市街地活性化計画の一環としてこの実験を継承
- 2000年4月 - 西~南西ルート試験運転開始
- 2000年4月1日 - 北西~北ルート本格運行に移行
- 2000年6月15日 - 西~南西ルート本格運行に移行
- 2001年4月 - 南~南東ルート試験運転開始
- 2001年6月 - 東~北東ルート試験運転開始
- 2001年7月1日 - 南~南東ルート本格運行に移行
- 2001年9月1日 - 東~北東ルート本格運行に移行
- 2006年7月10日 - 東~北東ルート・南~南東ルートの経路を一部変更。
- 2007年1月14日 - 運行開始からの累計利用者が300万人を突破。
- 2008年1月11日 - 東~北東ルート・南~南東ルートと同じルートで、京福バスが一般乗合路線として深夜バスの実験運行開始。
- 2008年9月26日 - 利用実績の不振に伴い、深夜バスの実験運行終了。
- 2008年10月1日 - 1日300円のフリー乗車券発売開始。
- 2010年2月1日 - 車内の液晶ディスプレイの案内表示がリニューアルされた。
- 2011年3月20日 - 福井地区限定の地域型電子マネー「ICOUSA」(イコウサ)を導入[2]。
- 2019年4月1日 - 全ルートで改正、【北ルート】逆回り運行・一部ルート変更、【西ルート】バス停廃止・ダイヤ改正、【南ルート】一部ルート変更・ダイヤ改正、【東ルート】一部ルート変更・ダイヤ改正
運賃編集
- 大人・小児とも1乗車100円[1]
- 未就学児は1人目無料
- 前払い方式
- 2008年10月1日より、300円の1日フリー乗車券が販売されている。バス車内でも購入可能。
- 2011年3月20日より、福井地区限定の地域型電子マネー「ICOUSA」(イコウサ)が導入された(後述)。
路線編集
注意:停留所の別名の出典を明記してください。 |
福井駅周辺の市街地を中心に、東西南北の4方向へ片方向のみの環状運転を行っている。
北ルート(田原・文京方面)編集
(赤色●)
- 運行ルート:福井駅北→城町→養浩館口江戸上町→松本2丁目→西別院駅前→北陸高校東→宮前町→護国神社前→藤島高校前(県立美術館前)→田原町駅(フェニックス・プラザ西)→春山2丁目→大名町(福井市役所口)
- 停留所一覧 ※()内は停留所の別名 - 時刻表による[3]
- 福井駅
- 福井駅北
- 城町
- 養浩館口江戸上町
- 松本2丁目
- 西別院駅前
- 北陸高校東
- 文京1丁目
- 宮前町
- 護国神社前
- 護国神社口
- 藤島高校前(県立美術館前)
- 田原町商店街
- 田原町駅(フェニックス・プラザ西)
- ハッピー・治療室(命名権を採用、公式サイトを参照)
- 春山2丁目
- 片町商店街
- 大名町(福井市役所口)
- 駅前電車通り
西ルート(照手・足羽方面)編集
(緑色●)
- 運行ルート:駅前商店街→中央→片町商店街→呉服町商店街→照手→花月→照手→光陽→新明里橋→足羽→桃園→足羽→愛宕坂→浜町→駅前電車通り→駅前商店街
- 停留所一覧 [4]
- 福井駅
- 駅前商店街
- 福井銀行本店前
- 片町入口
- 上呉服町
- 照手1丁目
- 照手3丁目
- 花月橋北
- 照手4丁目
- 光陽1丁目
- 光陽2丁目
- 新明里橋北
- 明里町
- 足羽5丁目
- 笏谷
- 足羽4丁目
- 桃園2丁目
- ふれあいセンター
- 足羽2丁目
- 足羽1丁目
- 愛宕坂
- 浜町
- 順化1丁目
- 駅前電車通り
南ルート(木田・板垣方面)編集
(銀色[要検証 ]●)
- 運行ルート:手寄1丁目→春日1丁目→木田さざんか児童館前→板垣中央公園口→羽水高校前→西方1丁目→駅前南通り商店街
- 停留所一覧 [5]
- 福井駅
- 手寄1丁目
- 豊島2丁目
- 春日1丁目
- 春日2丁目
- 木田さざんか児童館前
- 春日3丁目
- 春日3丁目第2
- 板垣中央公園口
- 福井南郵便局前
- 板垣5丁目
- 羽水高校前
- 木田3丁目
- 木田3丁目第2
- 木田2丁目
- 木田1丁目
- 板垣2丁目
- 板垣
- 西方1丁目
- 御幸3丁目
- 駅前南通り商店街
東ルート(城東・日之出方面)編集
(青色●)
- 運行ルート:福井駅東口→城東2丁目中央→保健管理センター前→御幸4丁目→北四ツ居1丁目→米松1丁目→県立病院口→松本車庫→観音町商店街
- 停留所一覧 [6]
- 福井駅
- 福井駅東口
- 高志高校前
- 城東2丁目
- 保健管理センター前
- 御幸4丁目
- 城東4丁目
- 本多医院前
- 上北野口
- 北四ツ居1丁目
- 北四ツ居2丁目
- 大森整形外科(命名権を採用、公式サイトを参照)
- 北四ツ居2丁目第2
- 米松1丁目
- 県立病院口
- 四ツ井2丁目
- 松本車庫
- ふれあい公社前
- 観音町商店街
- 福井駅北
かつての停留所編集
- 福井県庁前(全ルート[要検証 ]/2番)
- 福井市役所前(城東・日之出方面、木田・板垣方面/3番→2番)
- 厚生年金会館前(城東・日之出方面/8番→7番。福井厚生年金会館の閉鎖に伴い、2010年4月1日に「日之出2丁目」へ改称)
- 県立図書館口(城東・日之出方面/10番→9番。福井県立図書館の移転に伴い、2003年4月1日に「城東1丁目」へ改称)
- 米松1丁目(城東・日之出方面/17番→16番)
- 四ツ井1丁目(城東・日之出方面/18番→17番)
- 日之出公民館前(城東・日之出方面/19番→18番)
- 木田公民館前(木田・板垣方面/9番→8番→5番→8番。木田公民館の移転に伴い、2010年4月1日に「木田さざんか児童館前」へ改称)
- 南木田(木田・板垣方面/14番→13番→10番→13番)
- 野球場前(木田・板垣方面/23番→22番→19番→22番→25番。福井市営野球場の移転に伴い、2010年4月1日に「豊島東公園口」へ改称)
- 中央2丁目(木田・板垣方面/24番→23番→26番)
- 城町(城東・日之出方面/23番→22番→25番)
- 新橋北詰(城東・日之出方面、木田・板垣方面/4番→3番)
- 競輪場西(照手・足羽方面/14番→13番)
- 片町商店街(田原・文京方面、照手・足羽方面/5番→4番)
- 円山小学校口(城東・日之出方面/18番)
- 日之出5丁目(城東・日之出方面/21番→24番→23番)
- 岩井病院前(城東・日之出方面/25番→24番)
- 福井駅北(田原・文京方面/22番→21番、城東・日之出方面/24番→23番→26番)
- 2019年(平成31年)4月1日の改正及びそれまでの改正で停留所、名称、運行ルート見直し
ルート沿線の施設編集
田原・文京方面編集
- 駅前商店街、福井市役所、福井市中央公園、片町商店街、福井地方裁判所、福井市文化会館、フェニックス・プラザ、福井市立図書館、福井県立美術館、福井県護国神社、福井県立歴史博物館、幾久公園、西別院駅、福井市宝永小学校、福井県合同庁舎、養浩館庭園、福井県国際交流会館、福井駅
照手・足羽方面編集
- 駅前商店街、片町商店街、光陽生協病院、福井競輪場、足羽ふれあいセンター、愛宕坂、駅前電車通り、福井駅
木田・板垣方面編集
- 駅前商店街、柴田神社、福井南郵便局、福井県立羽水高等学校、駅前南通り商店街、福井駅
城東・日之出方面編集
運行車両編集
- 日野・レインボー・日野・ポンチョ
- 小型低床バスで定員35名。自動アイドリングストップ機構装置および車内に液晶ディスプレイ案内表示装置が装備されている。
- 運行車両の塗色
- 田原・文京方面 - ポンチョ(879、2017年製・SDG-HX9JLBE)[7] 車体ベース色:赤
- 照手・足羽方面 - ポンチョ(947、2018年製・2DG-HX9JLCE)[8] 車体ベース色:緑
- 木田・板垣方面 - レインボー(116、2001年製・KK-HR1JEEE)[9] 車体ベース色:銀
- 城東・日之出方面 - ポンチョ(810、2016年製・SDG-HX9JLBE)[10] 車体ベース色:青
- 予備車(代理車) - レインボー(117、2001年製・KK-HR1JEEE)[11] 車体ベース色:黄[要検証 ]
ICカード編集
ICOUSA(イコウサ)は、2011年3月に導入したICカード。主に「すまいる」での運賃の決済に使用される[12][13]。FeliCaを採用したICカードで[2]、バスでの利用のほかに、提携する4店舗[13]で利用できる電子マネーとしての決済が可能。ICOCAなどの交通系ICカードとの相互利用ができず(片利用も不可)、利用メリットが小さいため発行開始から2年間で約1500枚に留まった[13]。なお、当初利用できた店舗は閉鎖されるなどして利用できなくなり[12]、バス運賃の決済でしか利用できなくなった。
2018年9月15日に福井県内の北陸本線でICOCAを導入したが、福井鉄道はICOCA導入を検討しているものの[14]、「すまいる」においての今後の扱いは未定となっている。
- カード概要
- 1枚につき300円のデポジット(預り金)
- 1000円単位のチャージで、2万円まで入金が可能
- 発売箇所:まちづくり福井(平日のみ取り扱い)、ウェルカムセンター(福井市観光案内所、ハピリン)
脚注編集
- ^ a b c d e f “全国のバス再生事例集 事例23 福井市コミュニティバス「すまいる」 (PDF)”. 国土交通省自動車局. 2019年5月14日閲覧。
- ^ a b “三セクがICカード、福井市、バスや買い物で利用可。”. 日経メッセ NFC & Smart WORLD (2011年2月23日). 2019年5月14日閲覧。
- ^ “コミュニティバスすまいる 北ルート:田原・文京方面の発着時刻表 (PDF)”. まちづくり福井株式会社. 2019年4月16日閲覧。
- ^ “コミュニティバスすまいる 西ルート:照手・足羽方面の発着時刻表 (PDF)”. まちづくり福井株式会社. 2019年4月16日閲覧。
- ^ “コミュニティバスすまいる 南ルート:木田・板垣方面の発着時刻表 (PDF)”. まちづくり福井株式会社. 2019年4月16日閲覧。
- ^ “コミュニティバスすまいる 東ルート:城東・日之出方面の発着時刻表 (PDF)”. まちづくり福井株式会社. 2019年4月16日閲覧。
- ^ 『バスマガジン vol.91』講談社・講談社ビーシー、2018年9月27日、58頁。
- ^ 『バスマガジン vol.91』講談社・講談社ビーシー、2018年9月27日、50頁。
- ^ 『バスマガジン vol.91』講談社・講談社ビーシー、2018年9月27日、56頁。
- ^ 『バスマガジン vol.91』講談社・講談社ビーシー、2018年9月27日、57頁。
- ^ 『バスマガジン vol.91』講談社・講談社ビーシー、2018年9月27日、56頁。
- ^ a b “日本一残念な交通系ICカード「ICOUSA」 どうしてこうなった?社長を直撃すると...”. Jタウンネット (2019年2月19日). 2019年5月14日閲覧。
- ^ a b c “むしろ欲しくなる!『日本一ダメな交通系ICカード』として話題の「ICOUSA」とは?”. FINDERS (2019年2月19日). 2019年5月14日閲覧。
- ^ “福鉄とバス 「イコカ」検討 福井県6市町、交通網5カ年計画案”. 日本経済新聞. (2017年12月7日) 2019年5月14日閲覧。
関連項目編集
- あおぞらくん - えちぜん鉄道が福井市北部で運行している循環バス
- 敦賀市コミュニティバス - 敦賀市で運行しているコミュニティバス。運行開始はすまいるよりも早い。
外部リンク編集
- コミュニティバス「すまいる」 - まちづくり福井(公式サイト)
- すまいるバスいまどこサービス