その日のまえに』(そのひのまえに)は、重松清による連作短編小説集。文藝春秋より2005年8月5日に刊行された。

その日のまえに
著者 重松清
発行日 2005年8月10日
発行元 文藝春秋
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 四六判上製カバー装
ページ数 296
コード ISBN 978-4-16-324210-1(単行本)
ISBN 978-4-16-766907-2(文庫本)
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2007年にラジオドラマ化、2008年に映画化、2014年にテレビドラマ化、2016年に朗読劇化される。

収録作品 編集

全編とも『別冊文藝春秋』に掲載された。

  • ひこうき雲(2004年5月号〈251号〉)
  • 朝日のあたる家(2004年3月号〈250号〉)
  • 潮騒(2004年9月号〈253号〉、「誰かがいた海」を改題)
  • ヒア・カムズ・ザ・サン(2005年1月号〈255号〉、「小春日和」を改題)
  • その日のまえに(2005年3月号〈256号〉)
  • その日(2005年5月号〈257号〉)
  • その日のあとで(2005年7月号〈258号〉)

あらすじ 編集

ラジオドラマ 編集

再春館製薬所ドラマスペシャル その日の前に』のタイトルで2007年3月21日MBSラジオおよび文化放送で放送された。

キャスト 編集

スタッフ 編集

放送時間 編集

  • MBSラジオのほか、文化放送でもネットされた。
  • MBSラジオ(AM1179Khz)※製作局 
    • 午後2:00 - 3:30
  • 文化放送(AM1134Khz)
    • 午前11:00 - 12:30(製作局のMBSより放送時間が早い。)

映画 編集

その日のまえに
監督 大林宣彦
脚本 市川森一
原作 重松清
製作 和崎信哉
大林恭子
井上泰一
出演者 南原清隆
永作博美
音楽 山下康介
學草太郎
主題歌 クラムボン「永訣の朝 抄」
撮影 谷川創平
編集 大林宣彦
製作会社 「その日のまえに」製作委員会
配給 角川映画
公開   2008年11月1日
上映時間 139分
製作国   日本
言語 日本語
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第21回東京国際映画祭特別招待作品。

キャッチコピーは、「ここから始まる人びとの物語」。

キャスト(映画) 編集

スタッフ(映画) 編集

製作 編集

大林宣彦の妻でプロデューサーの大林恭子が映画化を薦め、大林宣彦も読んで映画化を希望[1]。以前から付き合いもあり、近所にあった重松清の事務所の郵便ポストに「この原作を映画化しますからよろしく」という旨手紙を書いて投函した。このオファーを重松も快く了承し、映画化が動き始めた[1]

ウッチャンナンチャン南原清隆はかねてより、大林映画の大ファンを公言し、自身のテレビ番組のコーナーで、1993年の『水の旅人 侍KIDS』の撮影現場を訪れた際、大林から「ちょっと出るかい?」と言われ、急遽、トラック運転手役を作ってもらい、数カット出演した[2]。本作の主役を大林が誰に演じさせるか悩んでいたとき、テレビ出演中の南原を見て、ふと思い立ち、南原に直筆の出演依頼を書いた手紙を送った[2]。撮影の後半はほとんど順撮りで、南原は普段、あまり役者業をやらないことから、映画と現実がオーバーラップして、妻役の永作博美に惚れ込んでしまい、「もの凄く感情を揺さぶられた」と話している[2]

2004年の『理由』で女優デビューして、本作で未経験のギャル役を演じた寺島咲は、「私は大林監督の現場から映画界に入っているので、最初はそれが普通で、ほかの現場もそんな感じだろうなと思っていたら、実際に他の現場を体験して、大林監督の現場が特殊なんだと気付きました」と話している[3]

テレビドラマ 編集

2014年3月23日3月30日に前後編で、NHKBSプレミアムプレミアムドラマ」にて放送[4]。前編では余命宣告された妻が死亡する「その日」を迎えるまでを、後編では「その日」やその後のことまでが描かれ、最後には光を感じられる結末となっている[5]キャッチコピーは「余命を宣告された妻。僕には何ができるのか――。」。

キャスト(テレビドラマ) 編集

スタッフ(テレビドラマ) 編集

放送日程 編集

各話 放送日 ラテ欄[7]
前編 3月23日 余命を宣告される妻、夫は何ができるのか⋯
後編 3月30日 重松清の名作・完結編 のこされた夫と子は⋯

朗読劇 編集

2016年4月16日17日23日24日DMM VR THEATERで公演。最新のサイネージ技術を駆使し、立体視映像表現・ライブホログラフィック演出を挿入した朗読劇[8]。「その日のまえに」「ヒア・カムズ・ザ・サン」を公演。

キャスト(朗読劇) 編集

その日のまえに
ヒア・カムズ・ザ・サン

スタッフ(朗読劇) 編集

  • 演出 - なかのとおる
  • 舞台監督 - 小野貴巳
  • 映像・宣伝・プロデュース - DMM.futureworks

出典 編集

  1. ^ a b 沼尻正之「大林映画にとって「地域」とは何か? : 尾道三部作とそれ以後」『追手門学院大学文学部紀要;The Meaning of“Region”for Obayashi Nobuhiko’s Films :Onomichi Trilogy and His Later Films, Otemon Gakuin University』3月10日 第6巻、追手門学院大学地域創造学部、2021年、41頁、NAID 400226523322023年6月17日閲覧 
  2. ^ a b c 総特集 大林宣彦河出書房新社KAWADE夢ムック 文藝別冊〉、2017年、78-81頁。ISBN 978-4-309-97929-8https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309979298/ 
  3. ^ 総特集 大林宣彦』河出書房新社〈KAWADE夢ムック 文藝別冊〉、2017年、85頁。ISBN 978-4-309-97929-8https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309979298/ 
  4. ^ a b c 重松清×佐々木蔵之介・檀れい 「その日のまえに」制作開始!” (2014年1月9日). 2014年1月10日閲覧。
  5. ^ 重松清原作「その日のまえに」主演・佐々木蔵之介が心境を明かす”. webザテレビジョン (2014年2月25日). 2014年3月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年2月26日閲覧。
  6. ^ “佐々木蔵之介、NHKドラマ主演「5分に1回泣けてしまう」”. スポーツ報知. (2014年2月24日). オリジナルの2014年2月25日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20140225204534/http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20140224-OHT1T00164.htm 2014年2月26日閲覧。 
  7. ^ 該当各日 『朝日新聞』 テレビ欄。
  8. ^ 重松清の短編小説がVR朗読劇に、平田裕香、大橋彩香らも出演 - ステージナタリー”. ナターシャ (2016年3月22日). 2016年4月18日閲覧。

外部リンク 編集

NHK BSプレミアム プレミアムドラマ
前番組 番組名 次番組
お父さんは高校生
(2014年3月16日)
その日のまえに
(2014年3月23日 - 3月30日)
珈琲屋の人々
(2014年4月6日 - 5月4日)