はたらく魔王さま!

日本のライトノベル、アニメ作品

はたらく魔王さま!』(はたらくまおうさま)は、和ヶ原聡司による日本ライトノベルイラストは029が担当している。『魔王城は六畳一間!』の題で第17回電撃小説大賞銀賞を受賞。2011年2月、電撃文庫(当時はアスキー・メディアワークス刊、現在はKADOKAWA刊)より現在の題で刊行され、全21巻と番外編6巻が刊行された。キャッチコピーは「フリーター魔王さまが繰り広げる庶民派ファンタジー」。

はたらく魔王さま!
ジャンル ファンタジーコメディ
小説
著者 和ヶ原聡司
イラスト 029
出版社 KADOKAWA
(旧アスキー・メディアワークス
その他の出版社
台湾の旗 台湾国際角川書店
中華人民共和国の旗 広州天聞角川動漫
レーベル 電撃文庫
刊行期間 2011年2月 - 2020年8月
巻数 全21巻+番外編6巻
漫画
原作・原案など 和ヶ原聡司
作画 柊暁生
出版社 KADOKAWA
(旧アスキー・メディアワークス)
掲載誌 月刊コミック電撃大王
レーベル 電撃コミックス
発表号 2012年2月号 -
巻数 既刊18巻(2021年6月現在)
漫画:はたらく魔王さま! ハイスクール!
原作・原案など 和ヶ原聡司
作画 三嶋くろね
出版社 KADOKAWA
(旧アスキー・メディアワークス)
掲載誌 電撃マオウ
レーベル 電撃コミックスEX
発表号 2012年7月号 - 2015年4月号
巻数 全5巻
漫画:はたらく魔王さまのメシ!
原作・原案など 和ヶ原聡司
作画 さだうおじ
出版社 KADOKAWA
掲載誌 ComicWalker
レーベル 電撃コミックスネクスト
発表期間 2019年8月 -
巻数 既刊3巻(2021年3月現在)
テンプレート - ノート
プロジェクト ライトノベル漫画
ポータル 文学漫画
作品の主な舞台となる東京都渋谷区笹塚(奥)、幡ヶ谷(手前)周辺
作品の舞台となる京王新線幡ヶ谷駅。手前の地下通路よりマクドナルド幡ヶ谷ゴールデンセンター店に直結しており、地上出口横にはアニメ版のモデルとなったモスバーガー幡ヶ谷駅前店(閉店)が所在した
作品の舞台となる京王線・京王新線笹塚駅
作品の舞台となる笹塚NAビル。漫画版やアニメ版では真奥と遊佐が初めて出会ったシーンなどで笹塚1丁目東交差点に隣接する笹塚NAビル別館が頻繁に登場する

異世界転移作品の一つ。異世界ものは現実世界からファンタジーのような世界に行くパターンが多いが、本作の場合はそれとは逆にファンタジーのような世界から現実世界に行く物語となっている。2021年3月時点でシリーズ累計発行部数は350万部を突破している[1]

あらすじ

大海イグノラに浮かぶ聖十字大陸、エンテ・イスラ。闇の生き物たち、通称悪魔の王道楽土を建設するべく、魔王サタンは4人の悪魔大元帥を従えて人間世界に侵攻していく。世界征服まであと一歩というところまで迫っていた魔王軍だったが、そこに聖剣を手にしたひとりの女勇者が現れた。名前はエミリア。破竹の勢いのごとく魔王軍を制圧してゆく勇者一行についに追い詰められた魔王は、腹心の悪魔大元帥アルシエルと共に異世界へのゲートで撤退を余儀なくされる。あてのないゲート漂流の果てに行き着いた異世界で2人の悪魔が目にしたのは、人間になった己の姿と現代日本・東京の摩天楼だった。

魔力の存在しない日本では力を取り戻せず、東京笹塚にある六畳一間風呂無しのアパート「ヴィラ・ローザ笹塚」201号室を当面の住居「魔王城」としたサタンとアルシエル。2人はそれぞれ「真奥貞夫」と「芦屋四郎」へと名を変え、真奥は日本征服のための足がかりとしてファーストフード店でフリーターから正社員の座を目指してのアルバイトに励み、芦屋は魔王城で主夫業や魔力回復のための情報収集に励んだ。

一方、サタンたちを追って同じくゲートに飛び込んだエミリアも、天界の力「聖法気」が存在しない日本では力を回復する手段が見つからず、永福町にある八畳二間のマンションの一室を当面の住居として彼らと同様に「遊佐恵美」へと名を変え、携帯電話会社の契約社員として電話応対に励みながら真奥たちを監視し続ける。

さらには真奥へ想いを寄せるアルバイト先の後輩「佐々木千穂」のほか、遅れて日本へやってきた悪魔大元帥ルシフェルこと「漆原半蔵」や、エンテ・イスラの高位聖職者クレスティア・ベルこと「鎌月鈴乃」、そして魔王どころか勇者である恵美すら抹殺しようと目論む面々が現れるなど、物語は2つの世界を股にかけた展開を成していく。

登場人物

声は『電撃文庫MAGAZINE』Vol.18付録ドラマCD / テレビアニメの声優。声優名1人の場合はテレビアニメのみであることを示す。

名前が併記されている人物は、地球での名前 / エンテ・イスラでの名前(本名)の順。

主要人物

真奥 貞夫(まおう さだお) / サタン・ジャコブ
声 - 松本忍 / 逢坂良太[2][3]
本作の主人公で魔界を統べる魔王。
エンテ・イスラにて、勇者エミリアとの戦いに敗れたのちに地球の日本へ漂着し、人間の姿となってしまう。苦難の末、東京渋谷区笹塚にある築60年のボロアパート「ヴィラ・ローザ笹塚」201号室を仮の魔王城と定め、腹心アルシエルこと芦屋と同居し(後に漆原も加わる)、魔王軍再興を心に誓う。新しい「世界征服」の第一歩としてまずは日本で正社員の地位を得るべく、マグロナルド幡ヶ谷駅前店のアルバイト店員となり、前向きに仕事に励んでいる。日本で生活しているうちに地球の産業と、魔界にはない「貨幣の価値観」に興味を抱いたことで、それらを完全に習得し魔界に「新たな風」を呼んで発展させ、万人が笑顔でいられる魔界を作るという目的が出来た為、それまで魔界には戻らないことを決意する。
性格は基本楽観的であるが、様々な過去を乗り越えてきた経験から度量が大きく、非常に仲間想いな面を持つ。その証拠に、かつて敵対していた芦屋を仲間に引き入れたり、自身を裏切った挙句に敗れて行く宛ての無い漆原を引き取るなどしている。勇者として自身に敵愾心を向ける恵美に関しても「めんどくさい」と感じる程度。公明正大で順法精神旺盛なその生き様には、恵美や鈴乃をして「魔王らしくない」と思わせるほどである。倹約生活を余儀なくされているため、所持品の大半は必要最低限の機能のみになっている。ジャンクフードなどの味付けの濃いものが好み。たまに芦屋の目を盗み映画を見に行くのが趣味。
魔界の弱小種族「黒羊族」に生まれ、両親を含めた自身の種族は他の悪魔に襲撃され全滅。大怪我を負って泣きじゃくっていた所を天使ライラに助けられ、文字やこの世界の成り立ちなど、色々なことを教わった。成長した後は持ち前の器量でカミーオやアルシエルといった優秀なブレーンを仲間に引き込むことで、魔界の統一にも成功し「魔王」を名乗り始める。その後、魔界のインフラ整備による悪魔の絶対数の上昇、その結果もたらされるであろう魔力の枯渇を案じた魔王は、打開策としてエンテ・イスラ攻略に乗り出す。中央大陸攻略後は人間社会のあり方を研究しており、四方大陸制覇に関しては腹心たちに一任したため、一部で過剰な破壊・略奪行為を許してしまう結果となった。普段は表に出さないが、自身の選んだ選択により人間たちとの間に修復できない溝を作り、更には自分を信じて付いて来た大勢の民の命を散らせてしまった事に対して後悔の念を抱き続けており、鈴乃への告解で心境を吐露した。
エンテ・イスラでは支配地域の言語を全て魔力を使わずに会得した他、日本語を数日で習得した上、英語も堪能。他人の陰謀や悪意に敏感で、洞察力や観察力も鋭く、地球での生活に適応してしまう適応能力など総じて頭は良く、わずか1か月でマグロナルドA級クルー時間帯責任者に昇進。作中で何度か窮地に陥ってもその機転の良さで回避している。しかしその反面善意や好意といった感情については無頓着であり、自身に好意を持つ千穂の気持ちを汲み取れずにデリカシーの無い発言や態度で怒らせてしまう場面がある。
普段はどこにでもいる一般人の姿をしているが、魔力を取り戻すと「魔王」の称号を持つに相応しい人間離れした身長が約3メートルある筋骨隆々の巨躯と獣の下肢に背中に翼が生え、見た者を怯ませる迫力を持った姿となり絶大な力を振るう[注 1]。戦闘面では様々な魔術を行使し、聖剣を持つエミリアや上位天使達とほぼ互角に渡り合っている。またその魔力の行使は戦闘だけでなく、建物の創造や他者の精神に干渉する催眠魔術、空間を転移する転移魔術や空間そのものを封鎖する魔力結界、更に戦闘などによって破壊された場所の修復などその力の応用は多岐に渡る[注 2]。その強大な魔力は耐性のない一般人にとっては「歩く猛毒」に等しく、普通の人間が触れると原因不明の動悸・息切れ・倦怠感に見舞われる。騒動が巻き起こると様々な方法で魔力を取り戻すが、毎回のように戦闘後の後始末のために使い切ってしまうのがほぼお約束になっている[注 3]
自身を「ぱぱ」と慕うアラス・ラムスに対しては当初は戸惑っていたが、共に暮らすうちに「娘」と認め、溺愛するようになる。それゆえ、アラス・ラムスが“進化聖剣・片翼”と融合して居なくなってしまった際には目に見えるほどに落ち込んでいた。再会以降は親としての自覚が強くなり、親馬鹿振りを発揮するようになった[注 4]
天界勢力と主戦派悪魔達が笹幡北高校に襲来した際、アラス・ラムスの姉妹たるイェソドの化身であるアシエス・アーラと融合を果たし、恵美と同じく聖剣を扱えるようになる。その後、恵美と芦屋の救助のために鈴乃と共にエンテ・イスラに旅立つがアシエスが持つ聖法気と自身の魔力の反作用により悪魔の姿に戻れず、アシエスとの融合不全という状況に陥いってしまう。しかしアシエスが魔力寄りのイェソドの欠片を取り込んだことにより力を取り戻し、再度聖剣を顕現させ、天使達を圧倒的な力で撃滅。無事恵美達を救い出し、志波の導きにより日本へと帰還した。エンテ・イスラでの戦いを終えた後、幡ヶ谷店の新規事業であるデリバリーのために原付き免許を三度目の正直で取得した[注 5]
真奥にとって恵美からの糾弾は、同胞と人間の悲劇を天秤にかけ王として行動した結果の象徴であり、表面上は彼女にとって「憎むべき悪魔の王」であろうとしていた。しかしエンテ・イスラから帰還後、わだかまりを捨て素直な感情を伝えてくる恵美に対し、大きな戸惑いを見せる。また、千穂の自分に対する好意にも、種族や寿命等から結論を出していないが、それらを抜きにした自分の意思がどうなのかということは分かっていない。
志波との会談の場で突如現れ、世界の危機を理由に無神経な協力依頼を持ちかけてくるライラに対しては、当初態度を硬化させていたが、精神的に疲弊していく恵美を見かね、ライラから誠実な態度を引き出すよう促し、母娘の会話の場を持たせるよう、彼なりの配慮を見せている。またイルオーンが暴走・襲来した際には恵美の危機をいち早く察知し、仕事中にもかかわらず現場に駆けつける等、以前にもまして恵美のことを気遣う場面が多くなっている。しかしこの対応が何時までも告白の返事をしない事に合わせて千穂を怒らせてしまい、その様を芦屋や鈴乃に咎められたことで部屋から締め出しをくらってしまった。ライラとの会話で、千穂が自分にとって心地よい環境を齎してくれる存在として無意識に甘えていたことを認めている。
日本で戸籍を作った際に20歳としているが、実年齢は300歳を超えている。東京都渋谷区笹塚ヴィラ・ローザ笹塚201号室在住[4]
遊佐 恵美(ゆさ えみ) / エミリア・ユスティーナ
声 - 浅川悠 / 日笠陽子[2][3]
大法神教会の勇者。天界の金属“天銀”をその身に宿し、“進化聖剣・片翼(ベターハーフ)”を自在に操る。天使ライラと農家の人間ノルド・ユスティーナの間に生まれた身。普段は緋色の髪であるが、戦闘を行う際に天使達と同じ蒼銀に変化する。
以前は父と共に西大陸スローン村で暮らしていたが魔王軍の侵攻の際、天使と人間のハーフゆえに教会へ引き取られ、村は魔王軍によって壊滅したと知る。以後、魔王への復讐を心に誓い、大法神教会で法術を学び、魔王軍との戦いに身を投じ、進化聖剣・片翼を手に悪魔大元帥達を倒して行く。魔王達を追って日本へと渡ってきたが、魔王同様に聖法気を自力で回復できず、遊佐恵美と名を替え、ドコデモグループお客様相談センターの契約社員としてテレフォンアポインターの仕事に就く。法術により外国語が堪能で、職場では外人からの問い合わせに重宝されている。
彼女自身は戦争を終結し、父の仇である魔王を討ち斃したら剣を捨て故郷で父の畑を守るつもりでいたが、大法神教会は「戦争を終結させた英雄」に民衆の支持が集まることを快く思っておらず、日本へ渡ってからはエンテ・イスラの権力争いや天界の暗躍に巻き込まれていくこととなる。身体能力に長けているが、頭脳労働はエメラダやオルバに任せきりだったため常識に疎く、教会騎士団に所属の身でありながらセフィロトなどの存在を知らなかった。
真面目で優しく思いやりのある性格であるが、過去の一件ゆえに魔界の者に対しては全く容赦がないため、短気かつ意地っ張りな面が強調されている。 魔族に対してたびたび脅迫まがいの言葉を発するため、魔王城の面々からは「勇者らしくない」と評される。真奥達と再会当初は出会うたびに彼らに難癖をつけ、監視と称してストーカーまがいの張り込みを続けていた。しかし、オルバとルシフェルの襲撃を機にエンテ・イスラ絡みの事件でなし崩し的に真奥達と共闘を続けることになり、さらには真奥の器の大きさや自分を気遣う感情を向けられることで戸惑いを見せ、千穂やアラス・ラムスの存在もあって次第に態度を軟化させていく。以降、恵美自身気づかぬまま真奥たちとの奇妙な関係に居心地の良さを感じるようになっていった。「救世の勇者」として周囲から崇められ頼られていたためか、真奥からは「豆腐メンタル」と評される等、自身の悩みを抱え込みやすい一面も見せるようになった。またその生い立ちから容易に他人を信用しない傾向がある上、理屈が通っていても自身が納得出来なければ受け入れようとしない強情な一面を持つ。
自身を母と慕うアラス・ラムスと同居してからは、魔王との「両親の殺し合い」を見せることを憚り、彼らを抹殺することを明確に躊躇するようになる。さらにはガブリエルから父・ノルドが生存し、地球にやって来ていると聞かされたことで戦う理由を失い苦悩する。
エンテ・イスラを取り巻く陰謀が日本での生活に大きな影を落とす最中、事態解決のカギとなる両親の足跡を辿るべく、アラス・ラムスと共に故郷スローン村に一時帰還。父の残した記録から母・ライラの旧居に辿り着くが、アラス・ラムスの聖法気を察知されオルバにより軟禁されてしまう。弱みを握られた彼女は主戦派悪魔達との戦いに否応なく駆り出され、悪魔たちの命が失われていくことに精神をすり減らし疲弊していく。が、同じくエンテ・イスラに拉致されていた芦屋より「真奥が来る」の知らせを受け望みを取り戻した後は、純粋に真奥に縋る自分に気づき、その事実を受け入れる。そして駆けつけた真奥達に救われ、父ノルドとの再会を果たし日本へ帰還した。
長期無断欠勤状態となったことによりテレアポを解雇されてしまうが、すぐに真奥と同じマグロナルド幡ヶ谷駅前店に就業した。これまでの勇者としての責務と真奥に抱いていた負の感情に区切りをつけ、魔王城での食卓とアラス・ラムスの幸せを守るために前に進むことを決意する。が、その矢先、突然のライラの登場により今までの愛憎が一気に爆発した恵美は彼女を頑なに拒絶。勇者としての重圧に再び潰されそうになる中、自分を「遊佐恵美」として接してくれる真奥に素直に惹かれていく。また、ライラの実情を理解せざるを得なくなり、図らずも親子の関係が近づいていく。天使であるライラの血を引くことから、普通の人間のように老いて死んで行くことが出来ない模様。
17歳(8巻で18歳)であるが、日本において未成年では不自由があるという理由から20歳と誤魔化している。ゆるキャラ「リラックス熊」のグッズを集めているなど、かわいいもの好き。時代劇も好きで、スマホの着信音を時代劇のOP曲にしているほど。東京都杉並区永福町アーバン・ハイツ永福町501号室在住[4]。身体的特徴としては貧乳気味で、作者公認でネタにされている[5][6][7]
天光炎斬(てんこうえんざん)
無数の炎の刃を敵めがけて発射する。
天光氷舞(てんこうひょうぶ)
魔を凝固し繋ぎ止める吹雪を生み出す。
天光風刃(てんこうふうじん)
指向性の高い衝撃波を放つ。
天光駿靴(てんこうしゅんか)
破邪の衣を媒体に聖法気を足に集中させ、高速移動する。
天光飛刃(てんこうひじん)
遠くの敵を飛ぶ斬撃で排除する。
天光鏡閃(てんこうきょうせん)
敵の攻撃への反射技。
天衝光牙(てんしょうこうが)
黄金の稲妻を呼ぶ。
天衝嵐牙(てんしょうらんが)
暴風を相手に叩きつける。
光爆衝波(こうばくしょうは)
体から聖法気を噴出させ、身の回りの敵を攻撃する。
空突閃(くうとつせん)、空突連弾(くうとつれんだん)
拳に聖法気を込めて繰り出す拳法。アルバートから教わったもの。
光鏡衣(こうきょうい)
透明化の法術。
佐々木 千穂(ささき ちほ)
声 - 東山奈央[2][3]
真奥のアルバイト先の後輩店員。東京都立笹幡北高校の2年生で16歳(8巻で17歳)。作中に描かれた履歴書によると、誕生日は9月10日。高校では弓道部に所属。真奥や他のマッグ店員からは「ちーちゃん」と呼ばれている。身長は低めだが、バストサイズが非常にふくよかで、恵美や鈴乃からは羨望と嫉妬の眼差しを受けることが多い。聡明で利発、礼儀正しく、頭の回転も早く弁も立つ。
何度もエンテ・イスラの関係者が起こす事態に巻き込まれ続けてきたせいか荒事にも慣れてきており、肝っ玉も非常に太い。また学校の成績もよく、校内模試では偏差値60以上を出しており試験期間中でもシフトを減らすなどをしていない。
当初は普通の女子高生で真奥の良き後輩であったが、アルバートの放った「概念送受」を受信し、真奥に相談を持ちかけたことがきっかけでオルバとルシフェルに人質として誘拐され、以降巻き込まれる形で真奥達の事情を知ることになる。最初の騒動の後、真奥から記憶を消すことを提案されるがそれを拒絶し暫くの間ギクシャクとした関係が続いていた。
真奥に想いを寄せており、頻繁に魔王城を訪れてはかいがいしく世話をやいている。告白もしたが、真奥が他人の好意に鈍感な点と真奥自身が自分が人間でないことに引け目を持っているため、返事はもらっていない。が、真奥への片想い以上に異世界の友人たちがいつまでも仲良く暮らせる生活を何よりも望んでおり、本来敵同士である真奥や恵美らは彼女(とアラス・ラムス)を中心に異世界日本で共存している。
ルシフェル襲撃以降もその身をサリエルに狙われたり、ラグエルの「概念送受」の煽りを食らって昏倒したり、カマエルに焼き殺されそうになったりと数々の災難に見舞われている。その都度真奥達に助けられてきたが、同時に歯痒さを感じていた。後にイェソドの欠片を宿した指輪をライラから渡され、無意識に天使の力を使用して事態の収集に動いた。その際、戦闘では弓を使用した。騒動が終結した後、真奥と恵美にライラの記憶の断片を伝えている。
ラグエルが起こした騒動が集結した後「真奥達の足手まといになりたくない」という理由から、恵美達に「概念送受」の習得の手解きを依頼し携帯電話を媒介にするという方法で「概念送受」を習得。サリエルの指南もあってか若干の聖法気を使うことができるようになる[注 6]
その聡明さと人柄から芦屋に魔王軍へ勧誘されており、一度は断っているが後に真奥に対して将来魔王軍に入ることを表明している。真奥達の魔力に幾度となくさらされた結果、魔力に対する耐性も身に付けている。
真奥達がエンテ・イスラ遠征の折には日本に残り、天祢より地球のセフィラにまつわる真実の一端を聴く。また志波からは会談に先立ち、避け得ぬ未来の話を聴き心に影を落とす。その後、無事エンテ・イスラより帰還した真奥達を満面の笑みと涙で迎え入れた。恵美が真奥に心を開いた事を喜ぶ一方、同時に嫉妬の感情を抱くようになり、複雑な胸中に置かれている。その感情は徐々に大きくなり遂には自己嫌悪につぶされそうになるが、佳織や梨香との対話を経て、吹っ切れるようになった。
マグロナルドでバイトを始めた動機として弓道で使用する消耗品を自分で支払いたいという理由も含まれている[注 7]。また、漢検凖2級と英検3級を取得している[4]。父・千一は原宿署の警部補であり、そのため管轄内の警察官に顔を知られており、騒動の際に出動する警察官に顔が利く。東京都渋谷区幡ヶ谷在住[4]
芦屋 四郎(あしや しろう) / アルシエル
声 - 子安武人 / 小野友樹[2][3]
魔王軍四天王の1人にして悪魔大元帥。元々は魔界の豪族「鉄蠍族」の長でアドラメレクが長を務める「蒼角族」とは長年敵対関係にあった。激戦の末サタンの軍門に下り、彼の腹心となった魔王軍一の知将。
魔王軍のエンテ・イスラ侵攻の際には東大陸を受け持っており、最も早い段階で制圧していた。勇者エミリアに敗れた後、魔王と共に日本へ逃げ込んだ唯一の部下。人間としての容姿は長身体躯で銀色の髪を無造作に伸ばしている。日本に来た当初は真奥と共に日雇いの仕事をこなしていたが、真奥から役割分担を提案され、それ以降は魔力回復の手段の探索および専業主夫を務めている。1年近く主夫業を続けているため家事は玄人レベルで、空いた時間に博物館などへ出かけて情報収集を行なう日々を送っている。また魔力回復手段調査の傍ら図書館では書籍の写経に勤しんでおり、彼が収集した情報ノートは魔王城の貴重な財産となっている。家計を預っているため無駄遣いや生活態度の乱れに厳しい。短期アルバイトをすることもあるが、漆原に家事を任せることができない現状から長期のアルバイトは断念している[注 8]
恵美のような例外を除き口調や物腰は基本的に誰に対しても丁寧。人間のことは当初内心見下した態度を取っていたが、千穂や梨香など信頼できる人間たちと接していくうち、徐々に認識を改めていく。 恵美や鈴乃とは基本的には敵対姿勢を崩していないが、鈴乃とは同じ台所に立つもの同士、話の合う場面が多い。悪魔としての力を取り戻すと、必要なこと以外は喋らない寡黙な性格に変化する。戦闘では魔力による念動力や糸を駆使し、更にその防御力は「魔王軍最硬」とされ、ガブリエルの持つ「聖剣デュランダル」を弾くほど。観察力にも長け、木崎も初対面時の彼の観察力と商才を非常に高く評価している。文武ともに優れた真奥の片腕であるが、地球に来てからは重要局面で蚊帳の外になっていることが多い。真奥が覇道として掲げた夢を「食材の沢山ある冷蔵庫=万人が食うにも困らず幸せに居られる世界」に例え、現在の貧乏ながらも精神的に豊かな日常にまんざら悪い気ではない模様。ただし、積極的に日本の人間社会に溶け込んでいく真奥と違い、彼自身は人間達との間に一定以上の心理的距離を置いている。
天界勢力襲来の折、梨香の目の前でガブリエルに捕らえられ、エンテ・イスラに連れ去られる。その後、ガブリエルからオルバの目的を聞かされるが、自身も状況を打開すべく行動を開始。恵美に書簡を送り、真奥到着までの時間稼ぎに彼女と激闘を繰り広げる一方で、マレブランケや八巾騎士団を采配し、統一蒼帝の身柄を秘密裏に鈴乃達の元へ送り届けることに成功。真奥達と合流し無事日本への帰還を果たした。その際魔力を取り戻したが、日本での生活では活かす場面が無いため真奥と同じく自身の魔力を物質化し漆原が篭っていた押入れの二段目に収納、エンテ・イスラからの帰還前と同じ生活を送っている[注 9]
恵美の親友である梨香には主夫としての努力を称えられた一件から好感を抱いており、家電製品購入にあたってのアドバイスを乞うなど、千穂同様懇意にしている。エンテ・イスラでの騒動の後、延び延びとなっていた梨香との外出の約束を果たすがその際、梨香より想いを告げられる。彼女の好意を嬉しく思いつつも、悪魔としての本当の姿を彼女に見せ、種族の壁を理由に受け入れることはしなかった。
日本では真奥と同じく20歳としているが、実年齢は1500歳を超えている。達筆らしく履歴書の字は非常に丁寧に書かれている。携帯電話を所持していなかったが、梨香の勧めを受け13巻においてついに購入した。機種は携帯代を抑えるために梨香のアドバイスを受け、ドコデモのSIMフリーのスリムフォンである。趣味は本を読んで知識を得ること[8]
漆原 半蔵(うるしはら はんぞう) / ルシフェル
声 - 下野紘[2][3]
魔王軍四天王の1人にして悪魔大元帥。元は天界で「暁の子」と評される大天使筆頭であり、第二世代筆頭天使だったが「天界は何もすることがなかった」という理由で堕天。魔界でハグレ悪魔として暮らしていたところを「遊び相手」という名目でサタンにスカウトされ、魔王軍の一員となった。真奥とはカミーオに次いで魔王軍発足前からの付き合い。
魔王軍エンテ・イスラ侵攻の際は、西大陸攻略担当となっていた。なお、この頃から責任逃れなどの発言が多かったため、仲間からの信頼は薄かった模様で、カミーオやアドラメレクに呼び捨てにされ、下級悪魔達からは「堕元帥」と影で呼ばれていた。エミリアに倒されたと思われていたが一命をとりとめ、天界への帰還を条件にオルバと結託。日本へ渡り真奥と恵美の命を狙ったが返り討ちに合い、失敗。その後行き場を失くし途方に暮れていた所を真奥に拾われ、そのまま魔王城居候の身となる。
魔力を得るために日本でオルバと共に強盗騒ぎを起こしていたため、迂闊に外出できずニート生活を送っている。ハッキングなどの電子機器の扱いに長けており、その能力を活かすために真奥からノートパソコンを与えられる[注 10]。が、1日中張り付いて通販で様々な買物をして魔王城の家計を圧迫、惰眠とお菓子をむさぼり続ける魔王城の不良債権と化した。自身を「一流のニート」と称し、家事等の手伝いもほとんどしないため、ほぼ自業自得の形で周囲からは冷たい眼差しや手酷い扱いを受けている。重度の猫アレルギー[注 11]
性格は基本的に自由奔放かつ我儘。基本的には主である真奥に対してもタメ口で話すなど飄々とした態度で場の空気を読まず、軽口を叩いて周囲から睨まれる事が多い。自身の利益にならなければ積極的に動くことがないが、ここ一番という時に尋常ならざる機転と洞察力を発揮することがある。外見が子どもっぽいため、日本で戸籍を作った際に18歳としており、成人である真奥の扶養対象となっている。その出会い方と現在の生活態度から千穂から唯一冷たい眼差しを向けられており、冷淡な態度を取られている。アラス・ラムスが一時的に同居し始めてからは、押し入れの上段に引き篭もるようになった[注 12]。アラス・ラムスには懐かれており、彼女に関することではまともな事を言う。悪筆かつ漢字を書けないが、字を読めるためあまり気にしていない。テレビアニメ版では唐揚げが好物になっている。
その実力はかつての天使時代には遠く及ばないものの、魔力と聖法気の両方を使うことが出来る稀有な存在。力を取り戻すと背中から翼(取り込んだ力が魔力なら黒、聖法気なら白)が生える。元上位格天使だったこともあり、天界の摂理に忠実な天兵連隊などの下級天使に命令できる権限を持っている。また天界と魔界に関する知識は豊富で、普段はすっとぼけているが、時にはその知識を生かすこともある。実年齢は不明だが、遥か悠久の時を生きており[注 13]、サリエル曰く「第一世代の天使に間違いなく、ガブリエルが生まれた時には堕天した後らしいが第二世代の紫の瞳をしており、古参の大天使に聞かない限り彼については知らない部分が多い」など、謎の部分が多い。またゲートに関して察知する能力が高く、扉などを開かなくする封印術の行使にも長けている。
14巻にて出自が判明したが母は天界の長であるイグノラであることは情報として知っているだけで感慨はない。父は古の大魔王サタンことサタナエル・ノイであり、彼によって天界から連れ出された。
カマエル襲来時、身を挺して千穂と鈴乃を庇い、重傷を負う。真奥達のエンテ・イスラ遠征に際しては千穂や梨香の安全を考慮し日本に残る。千穂の策略で天祢の話を盗み聴くべく魔王城に留まるが失敗、さらには志波が帰参したことにより昏倒し、入院する。その際志波の影響か、他の天使達と同じく頭髪が濃紫から蒼銀へと変化してしまった[注 14]
12巻の冒頭で退院し、魔王城に帰還。自身の領域であった押入れの二段目が真奥と芦屋の物質化した魔力の置き場となった事について文句を述べたり、直接会話に二の足を踏み続けるユスティーナ母娘によって引き起こされる面倒事に苦言を呈すなど、エンテ・イスラ騒動後はつっこみ要員としてのキャラが光るようになった。実はライラとは大天使時代からの旧知の仲で自身の堕天に関わっているらしく、顔を合わせた際に謝罪を受けている。
遠光映眼(えんこうえいがん)
聖法気を用いた術。千里眼となる。
鎌月 鈴乃(かまづき すずの) / クレスティア・ベル
声 - 伊藤かな恵[2][3]
大法神教会訂教審議会筆頭審問官。
元異端審問会筆頭審問官であり、魔王軍の侵攻に対して大法神教会に抵抗する勢力を粛清し、異端審問を行い続けたことから「デスサイズ・ベル」の二つ名を持つ。しかし本人は異端審問を行なうことについて疑問を感じており、良心の呵責に苛まれる様子を見せている。
使用する武器は地球で購入した簪を「武身鉄光」で変化させた大鎚。髪を結っている簪を変化させるため、戦闘中は髪が解けた姿になる。外見は常時和服を着用する小柄な美少女(戸籍上18歳。ただし実年齢は20代前半)で、普段は化粧をしていない。また恵美と同じく貧乳気味で、千穂の胸に羨望と嫉妬が入り交じった感情を持つ。
勇者と魔王の謀殺を図ったオルバが日本で消息を絶ったことを受け、素性を隠して真奥達の隣の部屋(ヴィラ・ローザ笹塚202号室)に引っ越してくる。真奥達を抹殺して勇者の恵美を連れてエンテ・イスラに帰還することで、大法神教会の改革を推し進めようとしていた。しかし、異世界でその在り方を変えて真面目に生きる魔王一派に驚愕し、加えて魔王一派監視のため帰還を拒む恵美を前に当初の計画は頓挫。折悪くも天界の暗躍に巻き込まれ、自身の出身母体の象徴天使たるサリエルの命令に逆らえず、恵美達の誘拐に加担する。それでも湧きあがった信仰への疑念と千穂への不義理に耐えることかなわず、最終的には真奥達と協力しサリエルを撃退した。結果、真奥達の抹殺を断念して日本で暮らすことを選ぶ。大法神教会の敬虔な信者であったが、度重なる天使達の横暴を目の当たりにするうち信仰心は薄らいで行く。
基本的には恵美同様真奥達とは敵対関係であり、事件後も魔王城の隣に堂々と居座り聖法気で満たされた聖別食材を差し入れ続けている。真奥達に対しては手厳しい態度を取る反面、彼らの人格を正当評価するなど公平な判断力を持つ。政治に携わるためか神話関係についてはドライな価値観を持ちアラス・ラムスを巡る一件では「セフィロトの樹」についての伝説には懐疑的な意見を述べ、ガブリエルの言い分を否定している。生真面目でもあり、楽観的な周囲と違って様々なことに頭を悩ませて苦労している。真奥と千穂、芦屋と梨香の関係については、種族の違いと、いずれ訪れる「別れの時」を考慮してか、若干複雑な心境。
家事は万能で、生活資金はエンテ・イスラから持ってきた宝飾品を質屋で換金して調達しており、数か月以上は働く必要がないほど。エンテ・イスラで知識を得てから日本に来たが、その常識は昭和レベルで止まっており、口調や服装にもそれが表れている。大のうどん好きで、毎日聖別食材をうどんの麺にして食すことで聖法気を蓄えており、作るうどんの種類も豊富。携帯電話は恵美の勧めで、簡単に操作できるドコデモの「らくちんフォン」を購入したが、機械音痴のため使いこなせていない。梨香の勧めで化粧品を買いに出かけたときは、年相応の少女の一面を垣間見せた。修道女時代に剃髪していた時期がある。
エンテ・イスラ遠征前、真奥に先駆けて原付の免許を取得、真奥からは羨ましがられることになる。道中、真奥の告解という形で魔王軍のエンテ・イスラ侵攻の真実と彼の真意を聴き、聖職者として彼の罪を赦す。同時に、自分が真奥に惹かれているという事実に気づくきっかけともなった。その後不調により聖剣発動不能となった真奥とアシエスを置いて、統一蒼帝を誘拐し戦を回避するためにアルバートと共に蒼天蓋城へ赴くが、ガブリエルの計略によってゲートでセント・アイレへ転移させられてしまう。転移先では背教審理にかけられていたエメラダを救出。皇都蒼天蓋にてかつての上司であるオルバと天使達の悪行を白日の下にさらけ出すことに成功、無事日本への帰還を果たした。
延期になっていた恵美と千穂の誕生パーティにおいては、初めての洋服姿を披露した。地球に帰還してからは以前よりも真奥を気にかけることが多くなっており、不器用ながらにアプローチしているが、真奥達からは不審がられている。
武身鉄光(ぶしんてっこう)
簪を媒体にして金色の大槌を出現させる。
武光烈波(ぶこうれっぱ)
大槌から衝撃波を放つ。
武光衝星(ぶこうしょうせい)、武光舞・鳳仙花(ぶこうぶ・ほうせんか)
聖法気による肉体活性のオーバーロードを引き起こし、敵を内部から攻撃する。
光波瞬閃(こうはしゅんせん)
強烈な光を発して目くらましをする。
探信聖波(たんしんせいは)
術者を中心に広域に聖法気を放って索敵する探査術。
アラス・ラムス
声 - 日笠陽子(電撃文庫 FIGHTING CLIMAX IGNITION/TVアニメ版ドラマCD) / 木野日菜(アニメ)[9]
セフィロトの樹に生る宝珠セフィラの1つ、イェソドの欠片から生まれた幼い少女。銀色の髪を持ち、一房が紫に染まっているという特徴的な髪をしている。大好物はコーンスープ。
ゲートを通じ突如ヴィラ・ローザ笹塚に降り立った巨大なリンゴの中から出現。真奥のことを「ぱぱ」、恵美のことを「まま[注 15]」と呼び、異世界の住人達を大混乱に陥れる。以降魔王と勇者のライフワークには「労働」以外に「子育て」が標準装備されることとなり、彼らの共存関係をますます奇妙複雑かつ強固なものとしていくこととなる。性格は素直で聞き分けが良く、人見知りをしないが、最初の出会い方からエメラダを苦手としている。
その行動の一挙一足が周囲を和ませるため周囲の人物から可愛がられている。何故か元天使である漆原に懐いており、彼が周囲に小言を言われていると庇う仕草を見せている。
当初は真奥達のアパートで暮らしていたが、ガブリエルとの戦闘においてイェソドの欠片が埋め込まれている恵美の“進化聖剣・片翼”と融合して彼女と一定距離以上離れることができなくなったため、以降は恵美の住むマンションで暮らしている。普段は電車のガラスに頭をぶつけると泣きじゃくるなど見た目は幼い赤子であるが、セフィラにまつわる気配を感じたときは饒舌となり、本気を出した際の戦闘能力は極めて高い。その身に秘めた力と存在は、大天使であるガブリエルから「自分(天使)達よりもずっと超常的な存在」と言わしめている。
名前の由来は、エンテ・イスラの言葉である中央交易言語で「アラス」は「翼」、「ラムス」は「枝」を意味する。元々は真奥が幼い頃に天使ライラより譲られ、植物として育てた紫色のクリスタル(セフィラの欠片)から生まれた存在であり、真奥を「ぱぱ」と慕うのはあながち間違いでない。漆原やサリエルといった例外を除き、天使たちのことを「嘘つき」と嫌っている。
エンテ・イスラ帰省の折、真奥をサタンと明確に理解していたのとは裏腹に恵美に関してはライラの面影を感じ取っていたに過ぎず、彼女をライラとして認識していたことが明らかになる。その後、ライラの旧居にて妹であるアシエス・アーラの痕跡に動揺し、エンテ・イスラに帰還した事で最終進化を果たした聖剣の聖法気を放出させ、恵美共々オルバらに捉えられてしまう。次第に精神を疲弊させていく恵美を傍らで励まし続け、皇都蒼天蓋において無事アシエスとの再会を果たした。
日本に帰還後、恵美の父親であるノルドを「じーちゃ」と呼ぶようになる。ライラが真奥や恵美に何かさせようとしている事を本能的に理解しているなど、見た目の割に自身の周りの人間関係を理解している。クリスマスの際にアラス・ラムスの「マルクト達に会いたい」という願いが真奧達に打倒イグノラの決断をさせることになった。

魔王と勇者の周辺人物

鈴木 梨香(すずき りか)
声 - 西明日香[2]
恵美の勤め先「ドコデモ・テレアポセンター」の同僚。21歳。千穂を除けば、恵美にとって日本での少ない人間関係のなかで唯一親友と呼べる存在。
神戸出身で、小学生のころ兵庫県南部地震阪神・淡路大震災)に被災した経験を持ち、好奇心で被災時の出来事を聞かれることを嫌がっているために普段は共通語で話す。闊達で明るく、知り合いの知り合いはもうタメ口と非常にサバサバした性格。実家は会社組織で靴屋の工場を経営。ゆくゆくは家業を支えたいと考えており、上京し働く目的はそのための進学資金を貯めるため。新宿地下街崩落時、彼女の親切に触れた恵美はエンテ・イスラでは感じたことのない心地よさを体感し、聖法気の源が人の心である可能性を見せた。運動神経はよく、高校時代には水泳で国体選抜メンバーになったことがある。
自身の経験から他人の過去を詮索はしないが、「色恋は別」として恵美と真奥の関係に興味を持ち、なにかとお節介を焼く。そうして真奥達と関わっていく中で徐々に芦屋に想いを寄せるようになっていく。芦屋との初対面時、真奥達のことは「起業し夢破れた若手実業家であり、恵美とは商売敵同士」と紹介される。千穂とは違いあくまでエンテ・イスラのことを知らない一般人であったが、後にオルバに軟禁された恵美より「概念送受」を受信。相談のためヴィラ・ローザ笹塚を訪れたところをエンテ・イスラの騒動に巻き込まれ、恵美や真奥達の素性を知ることとなる。目の前で芦屋を連れ去られ自身も心に深い傷を負ったが、真実を知ってなお、恵美の友人であり続けることを決意し、帰還した彼女を変わらぬ笑顔で受け入れた。その後はエンテ・イスラから訪れたエメラダとも親交を持つようになるなど、千穂同様異世界の住人達との距離を縮めていくようになる。
エンテ・イスラ騒動後、携帯電話購入のため芦屋からデートに誘われた際に腹を決め、ついに告白する。対して芦屋は悪魔としての本当の姿を彼女に見せ、種族の壁を理由に彼女を受け入れることはしなかった。それでもなお芦屋への想いは変わることなく、自身の心に整理をつけられないでいたが、神打ちの戦い前に千穂から「芦屋は梨香の告白に明確に答えを出していない」との指摘を受け、彼女の真奥への想いからくる行動力を目の当たりにするうち、次第にふっ切れ、芦屋へのアプローチを再開するようになった。エンテ・イスラ編以降は状況に慣れてしまった千穂に代わり、異世界人達の庶民的ギャップに驚き突っ込みを入れる役どころとなっている。
なお、彼女の神戸でのエピソードは作者和ヶ原の友人の体験談がもとになっている[10]。東京都新宿区高田馬場コンフォートグランディール早稲田205号室在住[11]
木崎 真弓(きさき まゆみ)
声 - 内山夕実[2]
真奥のアルバイト先「マグロナルド幡ヶ谷駅前店」の店長。26歳。
きっちりと制服を着こなし、どんな騒ぎにも表情を変えないクールビューティ。竹を割ったようなさっぱりとした性格であり、真奥が頭が上がらないと言わしめる人物の1人。極めて優秀で店員から尊敬されており、社の同期には幾多の修羅場を潜り抜けた猛者が多い。真奥を「まーくん」、恵美を「さえみー」と呼ぶなど部下に対してはフランクな態度で接するが、稀に洒落にならない一言を言う時がある。真奥によると幡ヶ谷駅前店では気に入ったクルーにはアダ名を付け、付けられたクルーは正式採用されるという暗黙のルールがあるらしい。
辣腕店長としての実力には枚挙にいとまがないが、中でもコーヒーについてはカフェを経営していた祖父の影響で専門職レベルの知識と技術を習得している。ゆくゆくは接客業のトータルコーディネイターであるバールマンになりたいという夢を持ち、マグロナルドで経験を積んだ後には独立開業を志している。センタッキー幡ヶ谷駅前店の店長・猿江三月(サリエル)に一目惚れされ、ストーカーまがいのアプローチを受けているが、その残念な性格から木崎自身はまるで彼を相手にしていない。マグロナルド富島園店店長・水島由姫とセンタッキー幡ヶ谷駅前店の担当マネージャー・田中姫子とは幼稚園時代からの幼馴染であるが、田中とは経営観念の違いなどから非常に仲が悪く、彼女がセンタッキーを敵視している最大の要因である。17巻において、人事異動により幡ヶ谷駅前店店長職を退くことが決定したことに伴い、遂に独立を決意する。猿江に対しては仕事人としての信頼を真奥とは別の形で見出しており、真奥と猿江に改めて「3年後に独立する」との決意を伝え、ゆくゆくは彼らを社員として迎えたい、との意向を伝えるに至った。東京都渋谷区西原西原コーポ203号室在住[12]。TOEICのスコアは860点。
エメラダ・エトゥーヴァ
声 - 浅倉杏美[2]
エミリアの仲間。愛称はエメ。西大陸神聖セント・アイレ帝国宮廷法術士。年齢不詳(推定20代半ば~後半。ただし外見は14~15歳でも通用するほど)普段は間延びした口調で喋るが、シリアスな場面では間延びしなくなる。一見おっとりした印象の女性であるが、位人臣を極めるだけあってエンテ・イスラの政治状況に精通している。涼しい顔をして時に気に入らない相手を慈悲もなく追い詰めていく等、腹黒い一面も持つ。健啖家で中でもお菓子を好み、地球の文化に触れてからは日本で入手したお菓子をエンテ・イスラに持ち込んでいる。鈴乃からは長逗留を勧められているが、故郷の方が落ち着くとして断っている。
元々ルシフェル軍に捕まっていたが、エミリアに解放され勇者一行に加わる。オルバの裏切りによりアルバートと共に軟禁されていたが、ライラの助けで抜け出し日本に降り立ち、エミリアと魔王サタンの現状を知り、恵美の意向を尊重してエンテ・イスラへと帰還した。セント・アイレに戻って以降は五大陸連合騎士団出向を経て法術監理院長官に就任。国務をこなす傍ら、恵美からもらったスリムフォンを介した「概念送受」で彼女と連絡を取りつつ、恵美やアルバートの後方支援に尽力していたが、魔王軍侵攻前にも増した政争に巻き込まれ、心労が絶えなくなる。ついには大法神教会から異教徒の烙印を捺され、恵美のエンテ・イスラ帰還の折、政敵であるピピン将軍によって陥れられ背教審理にかけられそうになってしまう。しかしガブリエルのゲートによって転移させられた鈴乃らによって救出され、オルバの不正を白日の下にさらけ出すことに成功。騒動の後始末を引き受け、友として再び日本へ帰る恵美を見送った。その後、オルバの尋問結果を恵美に伝えるべく再来日。恵美の重荷を共に背負うべく志波と対面し、セフィラの真実を話す会合に参加した。
スピンオフ短編集「はたらく魔王さま!ハイスクールN!」においては笹幡北高校の養護教諭「荏島 緑里」(えとう みどり)として赴任、恵美の度肝を抜いた。
アルバート・エンデ
声 - 安元洋貴[2]
エミリアの仲間。愛称はアル。旧名はアルバート・エンデ・ランガで、元北大陸精鋭部隊「岳仙兵団」第十五次戦団長を務める仙術道士だった。白髪・白髭に色黒の肌、筋肉を強調するようにレザースーツを纏った30過ぎの男性で、豪胆で思ったことは何でも口に出す性格。エミリアには格闘術の手解きも行なっていた。エミリアを探すべく数回にわたり地球へ「概念送受」を発信したのち、エメラダと共に日本へ降り立つ。来日の際立ち寄った回転寿司屋では日本の食文化に舌鼓を打つ外国人よろしく大げさなリアクションを見せていた。
魔王軍侵攻時は北方大元帥アドラメレクと交戦し敗北。その責任を問われる形で氏族名である「ランガ」を捨て北大陸から去ることになった。戦士としても為政者としても自身の上をいくアドラメレクを理想としており、そのため早くから悪魔に対する偏見を持っていなかった。恵美がオルバに軟禁された後、エンテ・イスラに一時帰還した真奥・鈴乃らと合流。鈴乃・ルーマックとともに背教審理にかけられていたエメラダを救い出し、蒼天蓋にてオルバの身柄を拘束することに成功した。その後しばらくは日本へ渡ったエメラダの代わりに法術監理院長官代理としてセント・アイレの国務に携わっていたが、神打ちの戦い発動に伴い、中央大陸にて再びエメラダ達と合流。持ち前の人脈を生かし、各大陸要人との橋渡しを行うなど、準備に勤しんでいる。
猿江 三月(さるえ みつき) / サリエル
声 - 井口祐一
大天使の1人で、訂教審議会の象徴天使。
外見は青髪の小柄な男性。女好きなナルシストで、ライラから人となりを聞いていた真奥によると「女性天使からかなり嫌われていた」らしい。に近づけば近づくほど力が倍増される体質で、固有能力「堕天の邪眼光(だてんのじゃがんこう)」は聖法気を打ち消し、天使をも堕天させることのできる強力なもの。それゆえ、聖法気の使い手には圧倒的な強さを誇るが、魔力の使い手とは相性が悪い。普段はラグエルが「堕天すべき」と認定した天使を実際に堕天させる役割を持ち、彼とコンビを組んでいた。恵美の“進化聖剣・片翼”を回収するため、マグロナルド幡ヶ谷駅前店の近くにオープンした「センタッキーフライドチキン幡ヶ谷駅前店」店長・猿江三月に成り済まして機を伺っていた。鈴乃を服従させて恵美と千穂を誘拐し、聖剣を奪おうと目論むが救出に駆けつけた真奥が魔力を取り戻したことにより成敗された。
その後、木崎に一目惚れ。恥ずかしいポエムを詠いながら毎食マグロナルド幡ヶ谷駅前店に顔を出すようになる等、木崎に対しストーカーまがいのアプローチを繰り返している。が、当の木崎からはその残念な性格から全く相手にされていない。度の過ぎた行為からついには出入り禁止を言い渡され、失意のどん底に叩き落されるが、千穂から木崎との仲を取り持つことを条件に「概念送受」の指南を依頼され、紆余曲折を経て出入り禁止を解かれる。その渦中、魔界主戦派が地球にやってきた折には一時的に真奥達と共闘した。木崎の夢と信念を聞き、心から感嘆してからは、木崎が認める男になるべく実直に働くようになり、既存の価値観を変化させていく。そのため天界とは袂を分かっており、エンテ・イスラ遠征の折には真奥達に対しても中立を貫く一方で、木崎と幡ヶ谷駅前商店街の守護を彼らに約束した。悪態はつかれつつもその実、彼の仕事人としての姿は木崎も認めるに至っており、「自身の独立開業にあたって社員として迎え入れたい」との木崎の申し出を受けこれを快諾、驚喜乱舞の喜び様を見せる。東京都渋谷区幡ヶ谷ヘブンズシャトー幡ヶ谷302号室在住[13]
人間だった頃は月の入植都市にあったイグノラが責任者を務める多国籍研究所の法務部に関わっており、後援者からの紹介としてカイエルとシェキーナを研究所に連れて来た。ライラによれば「仕事は真面目だが、女癖の悪さで損していた」とのこと。
雷翼月天(らいよくげってん)
聖法気を凝縮させた月光のレーザービーム。
月天鏡(げってんきょう)
月を利用した探索術。聖法気やセフィラには特に有効で、月の色が紫に変わる。

セフィラの化身

地球のセフィラ

志波 美輝(しば みき)
声 - 斉藤貴美子
ヴィラ・ローザ笹塚のオーナー。愛称はミキティ[注 16]
真奥達の事情を察している節を見せるなど、謎多き人物。人間離れした容姿を持ち、旅行先から送られてくる写真やビデオレターは魔王城の面々を悶絶或いは失神させる強烈な破壊力を持つ[注 17]。アパート改修の際はビデオレターを介し、姪の天祢を真奥達に紹介した。
オルバとルシフェルの襲撃の後、旅行と称してしばらく真奥達の前から姿を消していたが、エンテ・イスラ遠征の最終局面において皇都蒼天蓋に顕現。真奥達の窮地を救い、再び彼らを日本へ誘った。その正体は地球における11番目のセフィラであり、アラス・ラムス達と同質の存在であることが天祢の口より語られた。西海大付属病院での会談においてはセフィラの真実の一端を語り、「イェソド姉妹の帰還がなされなければエンテ・イスラの『人類』は遠からず滅びる」との予言を伝える。
実は、17年前に地球に転移してきたばかりのライラを保護しており以後もエンテ・イスラからの転移を警戒していた。そのため、真奥や恵美が地球に流れ着いたことも当初から把握しており、特に地球に悪影響をもたらす可能性が高かった真奥達を危険視し、監視の意味でも笹塚周辺の不動産屋に働きかけてヴィラ・ローザ笹塚に招き入れたことを明かした[注 18]。当初は別惑星の事情のため、介入を避けていたが事情を聞く内に同じセフィラとしてイグノラらを許容出来ず、真奧らを全面支持の方針に換えている。
本人が言うには手広く事業を行っているらしく、かなり裕福である模様。その為か金銭面に対してはかなり無頓着であり、アシエスに好きなように買い食いさせている。
大黒 天祢(おおぐろ あまね)
志波の姪。千葉県銚子の海の家「大黒屋」の臨時店長を務めている。大家である志波の紹介で、一時的に職と住居を失った真奥達の雇い主となる。叔母とは似ても似つかない容姿をしており、真奥達からは親類関係を疑われている。大らかで気さくな性格をしているが、「大黒屋」が開店前日にも関わらず何の準備も出来てない等大雑把な一面を持ち、普段の態度のせいか叔母である志波からは「放蕩娘」と呼ばれている。
本業は日本の死者の聖地を司る管理者。圧倒的な力を持ち、魔力でも聖法気でもない、地球由来と思しき「力」の使い手である。地球上での実力はガブリエルをして敵わないと評され、「完成した黒」と称された。叔母と同じく、真奥達の事情を理解している。その正体は、地球のセフィラ・ビナーの化身・マムリドこと大黒天智が人間との間に儲けた子。
東大陸軍襲来の際にはヴィラ・ローザ笹塚に駆けつけ、梨香の窮地を救い、芦屋の伝言を真奥に託した。真奥たちのエンテ・イスラ遠征に当たっては千穂と梨香の安全を彼らに約して見送り、千穂の求めに応じる形で地球のセフィラにまつわる真実を語った。エンテ・イスラの問題に対してはそれまでは中立の立場を取っていたが、ライラから事情を聞いたことで真奥達に話を聞くように促し、志波同様にセフィラの一員としてイグノラを許容せず、真奧らに協力している。
自身が一目置く真奥や千穂の尊敬を集める木崎に対し、妙な対抗意識を燃やしている。志波家に居候するようになってからは大食いでやんちゃなセフィラの子供達の面倒を一手に押し付けられており、心労が絶えない。
ジョージ、ティム、ハリアナック
漆原の病室で行われた会談で名前が出た地球のセフィラ達。天袮によると叔父のジョージは国籍はイギリスでカイロ在住。地球のケセドのセフィラの化身で17年前にライラが地球に来訪してきた頃に親戚一同をカイロに招待していた[注 19]。ゴールドマン一家のティムはハワイ、ハリアナックはインドネシアに現在も在住している模様[注 20]

エンテ・イスラのセフィラ

アラス・ラムス
詳細はアラス・ラムスを参照。
アシエス・アーラ
真奥が原付免許の試験会場で出会った少女。当初は「サトウツバサ」と名乗り、ノルドと行動を共にしていた。その実態は恵美の“進化聖剣・片翼”と対をなすもう一振りの聖剣でセフィラ・イェソドの化身にしてアラス・ラムスの妹。
容姿は中学生程度。姉と同じ銀髪と紫色の瞳を持つ。訛りのある日本語[注 21]賑やかな口調で話し、ノルドを「オトーさん」、アラス・ラムスを「ネーサマ(姉様)」、後に地球で再会したライラを「オカーサン」と呼んでいる。夜空の星を眺めるのが好き。カマエルやリヴィクォッコとの対決では、真奥と融合してその姿を「進化聖剣・片翼」に変えた。その後は姉同様、使用者である真奥との融合状態が続いている。無邪気かつ人懐っこいが、姉であるアラス・ラムスが聞き分けの良い子であるのに対し、自身の欲望に忠実で自由奔放な性格をしており、周囲を振り回している。
真奥には当初その出自から警戒心を顕にしていたが、融合して「ヤドリギ」と認めた上で完全に懐き、何の躊躇いもなく抱きついたりつまみ食い癖したりなどで彼を悩ませている。また一言多く、周囲の人間の神経を逆撫でする場面が多々あるが本人の発言から計算して言っている可能性がある模様。その反面天使達のことは猛烈に嫌悪しており、サリエルを視認した時は周囲を無視していきなり攻撃しようとしたほど。エンテ・イスラでは自らの聖法気と真奥の魔力が反作用を起こして一時融合不全に陥るが、芦屋が所持していた魔力に偏ったイェソドの欠片を取り込むことで真奥との再融合を果たして天使達を撃退し、アラス・ラムスとの再会を果たした。帰還後は志波の計らいで、彼女の家に同居することとなる。現在毛嫌いしているガブリエルと同居状態だが、時折夜襲をかけている模様。
イルオーン
セフィラ・ゲブラーの化身の少年。ファーファレルロに伴われ、真奥達の元に現れた。鉄色の髪に一房だけ赤い筋が入っている。
真奥奪還任務の傍ら、彼の行動に興味を持ち、無邪気な反応を見せる。魔界主戦派に従っていたのは天界勢力の命令によるものであったが、何故彼が天使達の支配に甘んじていたのかは不明。皇都蒼天蓋の決戦ではイェソド姉妹との戦闘を嫌い、行方をくらませた。その後、セフィラの気配に引かれ再度日本へ渡った彼はヤドリギの不在により力を暴走させ、恵美やライラに襲いかかるも自身も瀕死の身となり、ヴィラ・ローザ笹塚101号室で保護されている。その後回復を果たし、イソェド姉妹と行動を共にしている。
ウツシハラ
ダァトの化身の少年。漆原(ルシフェル)そっくりの姿で顕現したことから真奥が名付けた。千穂を頂点会議を主宰しエンテ・イスラ人類を一つの概念として纏め上げた存在として認め、彼女の持つイェソドの欠片から誕生した。ルシフェルの姿で顕現したことで、イグノラ達の目論見通りセフィロトは天使族を選ばれた人類として認めたものと作中人物達は誤解するが、それは「天使族も含めてエンテ・イスラ人類である」と認めたセフィロトの判定であった。漆原ほどではないが、かなりドライな性格。
エレオス
セフィラ・マルクトの化身の少女でニュクスの姉。白髪に一房だけ黄色と黒の混ざった前髪を持つ。ダァトがルシフェルの形で顕現したことでセフィロトが天使族を選別したものと思い込み、天使達への協力を決意。カマエルをヤドリギとして魔王達の前に立ちふさがり、アシエスと壮絶な姉妹喧嘩を繰り広げる。セフィラの子達が知るマルクトは元々は彼女一人であった。性格は生真面目。
ニュクス
セフィラ・マルクトの化身の少女でエレオスの妹。一房だけオリーブ色と濃い赤褐色の混ざった前髪を持つ。魔王達とイェソド姉妹の繋がりを断ち連れ去ろうとした宇宙服の正体は彼女であった。イグノラ達がセフィロトの樹を管理下に置いた後に生まれた存在で、イグノラを母親のように慕い、エミリアとアラス・ラムスの前に立ちふさがった。性格は破天荒で無邪気。

その他のセフィラ

カイエル
シェキーナ
天使達の故郷である月の入植都市・イグノラの研究所に派遣されてきた少年と少女。母星と人類を風土病から救うため日夜研究に励んでいた天使達に協力し研究を進歩させるが、対策の完成前に突如として姿を消す。
その正体は、イグノラ達の母星のセフィラであり、カイエルがイェソド、シェキーナがマルクトの化身である。ガブリエルの推測では、二人は風土病を「人類の危機」と判断して正体を隠してイグノラらにある程度協力し、風土病への対抗策だけを作らせるつもりだった。しかし二人の不可解な経歴やあまりの天才性を不審に思ったイグノラとサタナエルにより行われた検査によって二人が未知の知的生物であり不老不死であることに気づかれ、イグノラの研究は風土病への対抗策の域に留まらない不老不死を全人類へと適応させるための研究へと発展していった。
これを人類の危機へとなり得ると判断し研究を途絶させるために失踪するがイグノラは聖法気スキャンで月のセフィロトの樹を発見したため無意味に終わり、母星と人類を救うおうと遂に研究を重ねて不老不死を完成させたためそれを「人類の危機」と判断した二人は研究成果を抹消すべく研究所を襲撃、何も知らない警備員たちを大勢殺害した。
しかし激戦の末、二人はサタナエル達に敗北。更に二人の襲撃は風土病への対抗策と不老不死を重要視するあまり極度の緊張状態にあった母星の各国からは、「研究成果を奪おうとする他国の襲撃」と判断されて十数年に及ぶ世界大戦をも誘発しセフィロトの樹も枯死。二人は人類が終わることをダァトに謝罪しながら消滅した。

エンテ・イスラの人物

勇者の家族

ノルド・ユスティーナ
声 - 斧アツシ
エミリアの父。死んだと思われていたが実は存命していた。天使達からイェソドの欠片(アシエス)を守るため、ライラの依頼で日本へ渡ると「サトウヒロシ」を名乗り、新宿を経て三鷹で新聞配達をしながら暮らしていた。偽名は日本で世話になった男の姓にあやかったもの。ライラを心から愛し信頼しており、言葉の端々からその様子(惚気)がうかがえる。
8巻にて偶然真奥と接触を果たすこととなるが、まともな会話をする間もなく、ガブリエル一党に拉致されてしまう。その後、真奥と芦屋によって助け出され、恵美と共に日本へ帰還した。アラス・ラムスから「じーちゃ」と呼ばれることには戸惑いを隠せないでいる。日本へ帰還後はヴィラ・ローザ笹塚101号室に引っ越してきた。恵美とライラの確執には深く入り込まないようにし、2人の意思で解決していく事を望んでいる。
ライラ・ユスティーナ
エミリアの実母である大天使。自由気ままな性格。セフィラ・イェソドの欠片を世界中にばらまいた張本人。容姿は二十代後半の、銀髪でグラマーな美女。
その昔、瀕死の重傷を負っていた幼少時の魔王を助け、文字を始め様々なことを教えた。別れ際、イェソドの種子を彼に託し、のちに旧魔王城で成長した植物よりアラス・ラムスを回収。日本にいる真奥達の元へ送り届けた。
彼女の目的は「世界をあるべき姿に戻す」ことであり、エメラダ達に「天使の羽ペン」を授けたり、アシエスを夫・ノルドに託したりと、地球とエンテ・イスラを行き来しつつ暗躍している。恵美やノルド以外にも何百年も前からイェソドの欠片を多くの人間たちに託しており、天界に察知されそうになる都度、自身が囮となり彼らの目を欺いていた。当然天界からは素行を問題視されていて、ついには彼女の堕天裁定のためラグエルが来日するが、入院中の千穂にイェソドの欠片をあしらった指輪を渡し、その指輪を媒介として彼女に力を授けてラグエル達を撃退した。自身の与えた知識が魔王のエンテ・イスラ侵攻の遠因となってしまったことに心を痛めており、事件後、千穂を通じて彼に謝罪の意思を伝えるとともに、「エンテ・イスラのダァトを見つけて」との伝言を残して再び姿を消した。
志波と異世界人達の会談においては再び千穂を通じて真奥達に接触を図ろうとするが、真奥に企みを喝破され失敗。身柄を拘束された上、実娘恵美から強烈な往復ビンタを食らう。度重なる自身の軽率な行動から恵美達に完全に拒絶されてしまい途方に暮れるも、イルオーンとの戦闘で窮地に陥った恵美を身を挺して庇い、重傷を負う(この際、真奥から魔力による治療を受けた事で髪の色が銀色から紫へ変化してしまった)。志波らの協力を得て、真奥・恵美との交渉の機会を得ようとするも、直接会話に二の足を踏む恵美を前に状況は膠着。13巻にてようやく真奥との交渉の機会を得るも、自身の素性を明かそうとしない態度にやはり警戒を持たれることとなったため、契約に先立って素性を明かすことを確約。自宅を公開する事になるも、その実情は「片付けられない汚部屋」状態であった。
人間だった頃は月の入植都市にあったイグノラが責任者を務める多国籍研究所の医局の新人医師であった。雑務も任されていたことからサタナエルとも顔馴染みで憧れの先輩であったらしい。
日本での彼女はイギリス出身の帰化外国人「ライラ・ユスティーナ」の戸籍を取得。看護師として西海大学医学部付属東京病院に勤務。東京都練馬区ロイヤル・リリー・ガーデン豊玉306号室在住(ヴィラローザ笹塚同様、こちらも志波の所有物件である)。

悪魔

魔王サタン
詳細は真奥 貞夫(まおう さだお) / サタン・ジャコブを参照。
悪魔大元帥アルシエル
詳細は芦屋 四郎(あしや しろう) / アルシエルを参照。
悪魔大元帥ルシフェル
詳細は漆原 半蔵(うるしはら はんぞう) / ルシフェルを参照。
悪魔大元帥アドラメレク
魔王軍四天王の1人。牛頭の巨人の姿をした悪魔で、テレビアニメ版では大斧を持つ姿で描写されている。エンテ・イスラ北方攻略を任される。
元は魔界の豪族「蒼角族」の長でアルシエル率いる「鉄蠍族」と長年に渡り抗争を繰り広げていた。幼いサタンと一騎討ちを行い、彼の決死の説得を受け魔王軍に参加。軍黎明期より主戦力として活躍する。カミーオ同様柔軟な思考の持ち主であり、アドラメレクの決断は結果として一族を絶滅の危機から救うこととなった。
エンテ・イスラ遠征においては魔王の命令を忠実に守り、彼の部隊は騎士団以外には手を出さなかったため、北大陸での人間側の被害は東と並び少なかった。北大陸侵攻後は血気にはやる岳仙兵団達を諌め、民の命をいたずらに奪うことなく支配を継続した。武人としても為政者としても優れたその将器は敵であるアルバートをして、「彼が人間であと300年早く現れていれば、北大陸には大国ができていただろう」と言わしめるほど。作中では故人。
悪魔大元帥マラコーダ
魔王軍四天王の1人。テレビアニメ版ではローブを纏った姿で描かれている。エンテ・イスラ南方攻略を任される。南大陸ではマラコーダ軍による殺戮の嵐が吹き荒れていたと言われた。
元は魔界の豪族「マレブランケ族」の筆頭頭領格。幻惑術に長けた族の中にあってはひときわ魔術に長けており、火炎の魔術や質量をもった分身を作り出すことができる。性格は狡猾でややマッドサイエンシスト的なところがあり、戦闘よりも知的探求心を優先させてしまうきらいがある。一族ごと魔王軍参入後はカミーオの後釜として四天王に選ばれた。作中では故人。
悪魔大尚書カミーオ
魔王軍の軍師で元四天王。魔王軍結成前からサタンに付き従っていた最古参の老将で、エンテ・イスラ侵攻後は魔王の代理人として魔界を守っていた。魔界のあらゆる部族の言語や習俗に精通し説得や交渉に長ける悪魔。性格は温厚であり、公平な判断力を持ち人間に対しても偏見を持たない柔軟な思考をしている。
魔鳥族「パハロ・ダェニィーノ族」の長として魔鳥将軍の二つ名を持つ。魔王軍がまだ小規模な戦士団だった時から後見人としてサタンを支え続け、アルシエルが魔王軍入りして軍事を取り仕切るようになると、四天王の座を退き、部隊内の調停・組織改革(ワイバーンのライセンス制の導入など)に尽力し、魔王軍を一大組織にまで育て上げた。
サタン無き魔界が主戦派と穏健派に分かれた後、その調整に奔走する。また異世界に争いを持ち込むことを避けるため、主戦派に先んじて聖剣を確保しようと地球に姿を現すが、天袮に迎撃されてしまう。運良く真奥たちと再会したものの、傷の影響で魔力を失って小さな鳥の姿となってしまった。その後魔剣の力によって魔力を取り戻した真奥の力で元の姿を取り戻し、魔剣を預けられて開けられたゲートで帰還した。神打の戦い始動後は魔界で大魔王サタンの遺産捜索の指揮をとっていたが、遺産の鍵を握るレンベレルレベルベ族「キナンナ」との接触において、彼の奇襲を受け深手を負い、再度日本へやってきた。
キナンナ
古の大魔王サタンがかつて使役していた魔獣。ワニのような厳つい身体つきだが、魔力を失うと身体が縮み、大きめのトカゲのような姿になる。レンベレルレベルベ族最後の生き残りでもあり、その名は大魔王サタンの遺産のひとつ「アストラルジェム(レンベレルレベルベの首輪)」として伝わっていた。伝承のとおり、彼の首には大魔王が作った神秘の宝石「アストラルジェム」が装着されている。大魔王サタン亡き後も長きにわたり、遺産を守り続けていた。17巻において遺産捜索に訪れたカミーオを彼の父カムイニーカと勘違いして襲い掛かり、日本まで追いかけてきた。その騒動の後、トカゲの姿となった彼を情報収集のため魔王城で一時保護することとなる。悠久の刻を生き続けていることで認知症の傾向が見られ、行動や言動はもはやボケ老人のそれと同じである。
バーバリッティア
悪魔大元帥マラコーダの側近にして、彼亡き後のマレブランケ族筆頭頭領格。魔王の仇を討ち、エンテ・イスラに再侵攻しようとする主戦派を率いる。オルバらによって扇動され、カミーオたちと袂を分かち、新生魔王軍を名乗り部下のマレブランケ一党と共に東大陸を制圧した。ファーファレルロを通じ「魔界へ帰還せよ」との真奥の命令を無視し皇都蒼天蓋城に留まるが、オルバらに裏切られ、戦力をズタズタにされた挙句激昂するという醜態を晒す。アルシエル帰還後、イェソドの欠片より造られし聖剣が聖法気だけでなく魔力によっても扱える事実を彼に告げる。蒼天蓋城での決戦時には自身を謀ったオルバを牽制し天界勢力撃退後、魔王に恐縮しながら魔界へと帰還していった。魔界へ帰還後は不祥事の責任を取り筆頭頭領格を辞任、ファーファレルロにその座を譲った。魔王軍参加前はマラコーダ派に属する構成員であった。
チリアット
マレブランケ族の頭領格の1人。策を練らず堂々と一騎討ちを好む隻眼の武人。マレブランケ族の中では空戦に特化している。エミリアの聖剣を求めて大部隊を率い、地球に姿を現す。魔王への忠誠は深く、命を賭して魔王の仇を討とうとエミリアに一騎討ちを挑み、エミリアも彼の武士道精神に対し騎士道精神で以って応え剣を交えたが、後に魔王の健在を知りカミーオと共に魔界へ帰った。その際に魔王への忠誠心を高く評価され、魔王からカミーオの補佐を命じられる。天界勢力撃退後は神打ちの戦いに合わせ再度エンテ・イスラに召集され、空中からの偵察任務などに当たっている。魔王軍参加前はマラコーダ派に属する頭領格であった。
ファーファレルロ
マレブランケ族の一人で、エンテ・イスラ侵攻以降に新しく頭領格の一人となった。愛称は「ファーレ」。魔王に対する忠誠心は厚い。地球では銀縁の伊達眼鏡に紺色のスーツ姿に七三分けと、昭和中期のサラリーマン姿で真奥の下に参じた。セフィラ・ゲブラーの化身であるイルオーンを伴い真奥を迎えに来たが、千穂の強い信念と真奥の説得により見識を改め、エンテ・イスラへ引き上げた。彼の再三の進言はバーバリッティアに黙殺され、結果主戦派は窮地に立たされるが、色を失うことなく、帰還したアルシエルを冷静に補佐した。天界勢力撃退後、魔王への忠誠を改めて誓い、魔界へと帰還した。その後はバーバリッティアの後任としてマレブランケ族筆頭頭領格に就任。神打ちの戦い発動にともないエンテ・イスラに召集され、魔王軍側の代表格として悪魔達を統率し、準備に当たっている。魔王軍参加前はマラコーダ派に属する構成員であった。
リヴィクォッコ
マレブランケ族の頭領格の1人。カマエルと共に千穂のいる笹幡北高校に現れ、突風や幻術で陽動役を担った。基本的には好戦的な性格だが自身の名前を上手く発音できない千穂に特訓を施すなど、なかなかに憎めない性格。天使との共闘にはあまり乗り気ではなかった様子で、板挟み的立場であることを真奥に指摘されていた。真奥との戦闘で片腕を失い、皇都蒼天蓋に帰還してからは統一蒼帝の警護に当たっていた。本来であれば魔力によりすぐに片腕が再生するにも関わらず、治りが普段より遅いことで世界に何かしらの異変が生じていることを朧気ながら察していた。日本で死闘を繰り広げた鈴乃とはその後、戦士として互いを尊重しあう間柄となった。天界勢力撃退後は神打ちの戦いに合わせ再度エンテ・イスラに召集される。アドラメレキヌスの魔槍回収作戦の終盤において、魔術でアドラメレクの幻影を出現させる大役を担う。ファーレの人型が七・三であったのに対し、彼の人型は五・五の髪型。魔王軍参加前はマラコーダ派に属する頭領格であった。
神討ちの準備中には、千穂を含む従業員の大量離職に伴うマグロナルドの人手不足解消のために日本に呼ばれ、「真奥の後輩のイタリア人留学生、リヴィクォッコ・マレブランケ」としてマグロナルドで働き、人間社会を学んでいる。
クァルカブリーネ
マレブランケ族の頭領格の1人。豊かな蓬髪をもつ魔界では極めて珍しい女性戦闘員。幻惑術に長けたマレブランケ族にあってひときわ幻覚魔術に特化している。魔王軍参加前はその優秀さから事実上、マラコーダの側近兼秘書官的な役割を担っていた。エンテ・イスラ侵攻後の消息は不明。
ルビカンテ
マレブランケ族の頭領格の1人。大柄で赤い体躯の戦士。幻影魔術よりは力押しに特化したパワーファイター。魔王軍参加前のマレブランケ族はマラコーダ派とルビカンテ派に大別されており、水面下では筆頭頭領格の座を狙っていた。とはいえマラコーダと仲が悪いわけではなく、互いがその力を認め合い、部族内での政治的バランスは図られていた。エンテ・イスラ侵攻後の消息は不明。
ドラギニェツィーノ
マレブランケ族の頭領格の1人。バーバリッティアに賛同し蜂起した魔王軍主戦派のメンバーで、東大陸制圧後は各主要都市に駐軍していた。魔王軍参加前はルビカンテ派に属する頭領格であったが、性格は粗野で短絡的であり、マラコーダからは蛇蝎の如く嫌われていた。後にファイガン義勇軍の奇襲を受け絶命。台詞を与えられたネームドキャラにあって作中時間内で死が描かれた希有な存在である。
スクルアミリョーニィ
マレブランケ族の頭領格の1人。バーバリッティアに賛同し蜂起した魔王軍主戦派のメンバーで、東大陸制圧後は各主要都市に駐軍していた。魔王軍参加前はマラコーダ派に属する構成員であった。ドラギニェツィーノと違い過去編においても活躍の場は描かれていない。後にファイガン義勇軍の奇襲を受け絶命。
ベリャンザ
魔王軍遊撃隊隊長の子鬼族。短刀技術以外秀でた能力は持たないが、集団を纏める口の上手さと頭の回転の良さから魔王に才能を見いだされた「適材適所」の成功例。
デルグリフ
魔王軍作業場で働くトロル族。金属の鍛造から革布の縫製までなんでもこなす。種族に似つかわしくもなく手先が器用なことから魔王に才能を見いだされた「適材適所」の成功例。
イルヒュム
ギンガム
鉄蠍族の戦士達。聡明期の魔王軍との戦闘において、魔界の歴史上初めて捕虜となった。彼らの懐柔に成功したサタン達は鉄蠍族との戦いで勝利を収めた。

天使

大天使ライラ
詳細はライラ・ユスティーナを参照。
大天使サリエル
詳細は猿江 三月(さるえ みつき) / サリエルを参照。
大天使ガブリエル
セフィラ・イェソドの守護天使[注 22]。外見はトーガを纏った巨漢の青年。日本滞在開始後は「I Love L.A.」と書かれたTシャツを一緒に着用している。「大魔王サタンの災厄」前に生まれたとされる第一世代の天使。
ライラをして「話してるだけで頭が痛くなるような能天気なデカブツ」と言わしめるほどマイペースな性格だが、使命には忠実。任務遂行にあっては極力戦闘を避け、対話で事を進めようとするなど基本的に天使内では穏健派。イェソドの守護天使であるが、化身である姉妹からは猛烈に嫌われている。武器は「聖剣デュランダル」。全盛期の真奥を凌ぐ戦闘力を持ち、加えて戦闘技術は自身を上回る戦闘力をもつ恵美を手玉にとるほど。
アラス・ラムスを取り返すために天兵連隊数名を率いて地球に降り立つが、聖剣と融合し回収困難になり断念。その後はネットカフェを拠点として日本に滞在し、「古の大魔王サタンの遺産」の捜索任務に就いていた。地球で天界側が起こすアクションのほぼすべてに関わっており、役目ゆえに真奥達とは互いに相反しているが、実は別のアプローチで天界を救いたいという目的で動いているため、時には真奥たちに有益な情報をもたらすことがある。
その後、魔界主戦派や人間勢力と手を組み真奥不在のヴィラ・ローザ笹塚を襲撃、天祢との対立は避け、芦屋とノルドを東大陸へ連れ去る。芦屋には天界とは別に、世界を救うための自身の目的があると明かしたうえで皇都蒼天蓋の戦いでは真奥に敗北、気絶したまま志波によって日本に連れ帰られた。天界へ帰還出来なくなったこともあり、その後は志波の従者として真奥たちの人間関係に根を下ろしている。かつて起きた「古の大魔王サタンの災厄」の際に、事実を受け入れつつも外の世界に出たライラと違い、残ることを選んだ過去を持つが、今ではライラと同じ考えに至っており、15巻にて天使の正体や、かつての彼等のことなど物語の真相について語った。
人間だった頃は月の入植都市にあったイグノラが責任者を務める多国籍研究所に警備主任として勤務、経歴は元軍人であったらしい。警備主任としてイグノラやサタナエルとも顔馴染みであったが、カイルとシェキーナの襲撃の際にはサタナエル、カマエルと共に迎撃に当たった。
大天使ラグエル
「堕天をすべき天使」を裁定する役割をもつ“監視者”。その役目ゆえ、普段はサリエルとコンビを組んでいた。戦闘能力はそれほど高くない。容姿は長身に紫の瞳、レザースーツに紫の一本筋が入ったアフロヘアーという奇抜な出で立ち。
かねてより素行を問題視されていたライラを堕天させるべく来日。彼女を探すためにテレビ電波を介し『概念送受』を日本中に撒き散らしたが、ライラの力を借りた千穂の弓矢によって負傷し撤退する。その後、オルバと共謀して魔界主戦派を先導し、イルオーンを彼らのもとに派遣する。その後の皇都蒼天蓋での戦いで真奥に敗北後、謎のゲートに吸い込まれて姿を消した。性格は傍若無人で、天界の安寧と保身のためなら周囲の被害を省みない、作中の天使像を象徴する存在。
大天使カマエル
セフィラ・ゲブラーの守護天使。“神の絶対正義”と言われる守護天使。黒鉄の三叉槍に赤い全身鎧、フルフェイスの鉄仮面と、天使というより鬼将軍といった出で立ち。
非常に保守的で天界の危機でもない限り動くことはないと言われていたが、恵美の誘拐を機に東大陸軍や新生魔王軍と結託して千穂のいる笹幡北高校に降り立つ。千穂や鈴乃を何の躊躇いもなく焼き殺そうとするなど、冷徹で好戦的。
赤い鎧と黒鉄の槍を持つ天兵連隊を率い、芦屋拉致の時間を稼ぐべく陽動作戦を展開。駆けつけた真奥と戦闘に入った際、「サタン」という言葉に狂乱を起こし襲い掛かるも、アシエスと融合した真奥には敵わず、撤退。その後の皇都蒼天蓋での戦いで再び狂乱し真奥に襲いかかるが全く刃が立たず敗北。その後謎のゲートに吸い込まれて姿を消した。
ゲプラーの化身であるイルオーンを完全支配下に置いていると周囲に語っていたが、蒼天蓋の決戦ではイルオーンは彼に味方せず、行方を眩ませた。
人間だった頃はイグノラが責任者を務める多国籍研究所の研究者で、イグノラに心酔している。またカイエル・シェキーナとの戦いの際にはサタナエルやガブリエルと共に戦ったらしい。
大天使サンダルフォン
セフィラ・マルクトの守護天使。天界勢力の中では高齢の男性。長らくイグノラを支え続けたが、魔王軍侵攻時に相次いでセフィロト選定計画に不確定要素が生じたことから、次第に彼女と対立するようになる。
大天使イグノラ
天界の統治者で全ての天使たちの頂点に立つ存在。。サタナエルの妻であり、ルシフェルの母親。いつしか人が手を出してはいけない領域に踏み込み、セフィラを独占するまでに至った。
その正体は、地球ともエンテ・イスラとも違う別の惑星で誕生した人類。その星で最高の天才科学者であったイグノラは、星系を蔓延した風土病により絶滅の危機に瀕した人類を救うべく、その星の月の入植都市の多国籍研究所の責任者に任命される。ある日現れた、カイエルとシェキーナという二人の少年少女を調べる内に「セフィロトの樹」の存在に気づき、やがて不老不死の技術の発見に至る。人類を救済し得る研究成果であったが、実用化の前から母星の各国は研究を巡り疑心暗鬼に陥り、不老不死の技術を抹消するためカイエルとシェキーナによる研究所襲撃を機についに緊張の糸が切れた母星では世界大戦に発展する。そんな人類に絶望したイグノラは職員や入植都市の住民を引き連れ、母星の静止を振り切って逃亡する。やがて不老不死の技術を完成させ、宇宙を漂流している内に母星に似た「エンテ・イスラ」に辿り着き、月のセフィロトの樹を独占する。しかし不老不死の技術やマルクトを使っての人体実験を機にサタナエルと決別、激戦の末、サタナエルに勝利した。以来、今日に至るまでエンテ・イスラの歴史に裏から暗躍し続けている。
サタナエル・ノイ
真奥の前に魔界を統治していた先代の魔王「古の大魔王サタン」そのひと。天界で禁忌とされている「大魔王サタンの厄災」を起こした首謀者で、イグノラと激突の末、絶命した。
イグノラの夫であり、ルシフェル(漆原)の父親でもある。人間だった頃はイグノラが責任者を務めていた多国籍研究所の研究員にして法術士で、”天才のイグノラ、努力のサタナエル”と賞されるほど研究所の中心人物であった。ライラによれば、イグノラに嫉妬することなくその才能を認め、警備主任であったガブリエルに勝利するほどの強さを持ちながら、研究者らしからぬ公明正大で気さくな人物であったらしく、ライラを含めた女性職員の憧れの存在であったらしい。イグノラとはカイエルとシェキーナが現れてからは対立も多くなっていたが、風土病への研究を進める内に相思相愛となり、イグノラが不老不死の遺伝子改造法を発見した日に結婚している。カイエルとシェキーナが来襲した際はカマエルやガブリエルと迎撃に当たり、二人の遺伝子構造を理解していたサタナエルがいなければ殺されていたと後にガブリエルは語っている。
母星の戦災から逃れるためイグノラ達と漂流し、息子ルシフェルを儲けたが、辿り着いたエンテ・イスラで『不老不死を捨て、人間として生きていくべき』と主張するも不老不死を捨てたくないイグノラ一派と対立、やがてセフィラの力を使って古代のエンテ・イスラ人に人体実験を強行したイグノラと決別し、イェソドやルシフェル、変質させられた元人間達や同調する仲間を引き連れて、自らが作り出したもう一つの月(魔界)へ逃亡したのが真相だった。

大法神教会

 
作品の舞台となる東京都渋谷区笹塚首都高速4号新宿線国道20号。アニメ版では真奥と遊佐がオルバらと戦ったシーンなどで登場する
勇者エミリア・ユスティーナ
詳細は遊佐 恵美(ゆさ えみ) / エミリア・ユスティーナを参照。
訂教審議官クレスティア・ベル
詳細は鎌月 鈴乃(かまつき すずの) / クレスティア・ベルを参照。
大神官オルバ・メイヤー
声 - 宝亀克寿[2]
エミリアの「元」仲間。西大陸大法神教会「6人の大神官」の1人で外交・宣教統括の大神官。神官らしく剃髪している。
法術士として、60歳手前でありながら全盛期の実力を保持していることに加え、エンテ・イスラ全体でも何人もいない「増幅器無しでゲート術を使える人間」の一人で、鈴乃からは「超人を通り越して化け物」と評される。
その一方、本人は知略家気取りでいるが、その実ありきたりかつ分かりやすい策謀であり真奥には「B級映画並みの安直な脚本」とその幼稚な策略をこき下ろされた。
外交宣教部にあって教義と現実の矛盾に直面し続けた彼は、天界や天使が伝説ではなく人間世界と変わらない俗物的な存在である可能性を早くから疑っていた。自身の仮説のカギとなる「進化の天銀」の研究を進めていたオルバ自身がエミリアの仲間として旅を始めることになった際は本当にエミリア達のことを大切に思っていたらしく、教会を嫌うアルバートやエメラダでさえもオルバのことを大切な仲間だと感じていた。鈴野ともこの時点で面識があり、彼なりに親身になって接していた模様。奇しくも聖剣の勇者出現・堕天使ルシフェルとの遭遇によりその仮説を確信に変え、自身も「神に成り得る」との野心に取りつかれたことを契機に彼におけるエミリア達との関係が歪なものへと変化する。以降、魔王軍侵攻という事態をも利用し野望成就のため策略を巡らせてゆく。
魔王を撃退したのちは、自身の野望の障害となるエミリアをゲートに隔離。彼女が死亡したとエンテ・イスラに公言した。その後、密かに匿っていたルシフェルと共謀して日本に渡り、エミリアから聖剣を奪い魔王と共に抹殺し、ルシフェルと一緒に天界へ献上して恩情で天使になることで、人々の信仰心を利用して大法神教会とエンテ・イスラを支配しようと目論む。しかし、共闘した2人の前に野望を砕かれ、そのまま逮捕された。
その後、脱獄してエンテ・イスラに戻り、天界監視のもとイェソドの欠片を集める補佐をし、ラグエルと共に魔王軍強硬派を煽動し東大陸制圧に暗躍。遂には恵美の弱みを握り、彼女とアラス・ラムスを東大陸ファイガン軍港に軟禁する。恵美を勇者として再び担ぎ上げ、悪魔から東大陸を解放するというプロパガンダ構築のため、皇都蒼天蓋に向け侵攻を開始するが、芦屋の奸計と真奥の圧倒的力量の前に計画は失敗。エメラダにより罪を暴かれ、身柄を拘束された。その後は自身が野望に憑かれるまでに至った経緯をエメラダに自白している。
テレビアニメ版では上記の逮捕後の経緯が独自に描かれている。逮捕後の入院中、警察の目を逃れて再び真奥と恵美の抹殺を目論み、漆原に接触。漆原の提案で、月を法術によって擬似的に接近させることでサリエルの援護を図るも、漆原の目論見通り巨大化した月による混乱の中で生まれた人々の怯えや恐怖、怒りによって真奥も力を取り戻したことで失敗し、漆原に叩きのめされた。
大神官ロベルティオ・イグノ・ヴァレンティア
声 - 仲野裕
6人の大神官の1人、司教座統括の大神官で6人中最も高齢。心臓も弱く、オルバの不祥事と魔王と勇者の生存の報を聞き、あの世に旅立とうとするくらいショックを受け、オルバの不祥事の後始末と、魔王と勇者の処断をクレスティア・ベルに命じた。エメラダ背教審理騒動の折には、再びショックから寝込んでしまった。神打ちの戦いの発動後、教会を代理戦争の先兵とすべく画策する天界勢力によって暗殺される。
大神官セルヴァンテス・レベリーズ
声 - 御園行洋
6人の大神官の1人、農政統括の大神官で6人中最も若輩。アニメでは異端審問会への非難を責任者オルバの不在と訂教審議会への改名で乗り切ろうとする狡猾な人物として描かれている。エメラダ背教審理騒動の折には、教会不祥事の火消に奔走する羽目になった。神打ちの戦いの発動後、教会を代理戦争の先兵とすべく画策する天界勢力によって先導されてしまう。
大神官バーディグリス・キリコ
大神官セザール・クァランタ
大神官マウロ・ヴァッリ
声 - 志賀麻登佳
声 - 斎藤寛仁
いずれも当代6人の大神官構成メンバー。それぞれ担当政務が異なっている。騎士団統括以外の大神官はアニメ版に登場している。

セント・アイレ帝国

宮廷法術士エメラダ・エトゥーヴァ
詳細はエメラダ・エトゥーヴァを参照。
五大陸連合騎士ヘイゼル・ルーマック
セント・アイレ帝国の近衛騎士団長。魔王軍撃退後は、西大陸代表として五大陸連合騎士団に参加、総指揮官の地位に就いている。エメラダとは昵懇の仲。
最前線の将として外交手腕も兼ね備えた優秀なキャリアウーマンタイプであり、エミリア達とは戦友の間柄。オルバの策略により背教心理にかけられていたエメラダを鈴乃らとともに救出後、天界勢力撃退後の蒼天蓋城での混乱を収束した。15巻ではエンテ・イスラに戻ってきた真奥達からすべての真実を聞かされ、天界侵攻計画に協力、エンテ・イスラ人の代表として騎士団を統率して準備に当たっている。
エミリアにはエンテ・イスラに戻って来てほしくないと考えているが、それは政争に巻き込まれないために友人故の気遣いからである。また自身も帝国皇太子との縁談もあるが、鎧を磨き上げることしか能のない連中は愛せないと一蹴している。
近衛将軍ピピン・マグナス
セント・アイレ帝国全騎士団のトップに立つ内地の将。金欲と権力欲にまみれた典型的な悪徳政治家タイプであり、エメラダからは蛇蝎のごとく嫌われている。オルバと通じ大法神教会に便宜を図っており、一時は政敵であるエメラダを陥れ背教審理に追い込むことに成功するが、彼女を助けにきた鈴乃らによって拘束され、逆に自身とオルバの不正を白日の下にさらけ出すこととなった。

その他の国家

統一蒼帝フー・シュンイェン
エンテ・イスラ東大陸全土を支配する大帝国エフサハーンの帝国首領。20年以上も東大陸を治めてきた皇帝だが、アルシエル軍が侵攻してきた際は領土を死守せずに他国へ逃げ延びた。そのために領民からの支持はほとんど無く、外交は高圧的で内政も独裁的だと評判が悪い。しかし騎士団からは高い忠誠心を得ており、「蒼の帝」、「皇帝陛下」と呼び慕われている。悪魔を軍に加え、他の4大陸に宣戦布告して恭順もしくは「進化聖剣・片翼」を献上するように要求したが、実際には本人は傀儡であり皇都蒼天蓋城に幽閉されていた。余命幾許もない老体であるが、その威光と秘めたる野心は未だ衰えていない。ファイガン義勇軍蜂起による混乱を見事に収束させたアルシエルの手腕を高く評価し、自らの野望を彼に引き継がせようとする意思をかいまみせる。
囲いの長ディン・デム・ウルス
北大陸の氏族を統べる「山羊の囲い」の長。幼名はリデム・ウルス。小柄で誰にでも歯に衣着せぬ物言いをする老婆。若い頃にライラからイェソドの欠片を授けられた「勇者候補」の一人で、欠片は愛用の片眼鏡に装飾として組み込み「見た相手の話の真贋を見抜く」力を持っている。神打ちの戦いの重要性をいち早く理解し、アドラメレキヌスの魔槍回収作戦においては鈴乃達の説得を受け個人として作戦に協力、囲いの長後継を決定する大会議「ジルガ」の場において魔槍回収のための舞台を設定した。彼女の後見を受けた千穂は放射の儀において見事に勤めを果たし、作戦を成功に導いた。その後も地球とエンテ・イスラの交信中継基地としてフィエンシー入国を許可するなど、真奥達に全面的に協力している。
戦士長ラジード・ラーズ・ライアン
南大陸最強の戦士団を有する歴史的国家ヴァシュラーマを統治する長。豪放磊落を絵に描いたような巨漢で、強靭・屈強かつ異文化に寛容なヴァシュラーマの民を象徴する人物。ヴァシュラーマは内紛に明け暮れる南大陸諸国の中心に位置する中立国家であり、精神的にも諸王国に絶大な影響力を有している。ドラゴニクス大移動騒動の折、勇者一行の協力で事態を解決した縁からアルバートとも懇意であり、彼の仲介によりアルシエルとの会談を承諾。アルシエルの人柄を見定めたうえで、彼が持ちかけた「エンテ・イスラへの悪魔移住計画」に理解を示す。

地球の人物

佐々木家

佐々木 千一(ささき せんいち)
声 - 山岸治雄
千穂の父親で原宿署の警部補。地球を訪れた真奥と芦屋が遭遇した最初の地球人。
テレビアニメ版では真奥が開けたゲートの出口が新宿へ変更されたため、千一の所属も西新宿署へ変更されている。
佐々木 里穂(ささき りほ)
声 - 本田貴子
千穂の母親。明るい性格で娘を深く信頼しており、真奥や恵美たちとも娘の友人として親しく接している。
佐々木 エイ(ささき えい)
千穂の祖母で万治・千一の母。長野県駒ヶ根市で農業を営んでいる。
農作物窃盗事件の折に真奧達の会話を聞いてしまい、真奧らが普通の人間ではないことを知るも千穂の友人であるとして信頼は変わらなかった。またエイによれば、作中世界の過去において真奥達のような超常能力を持った存在はそう珍しくなかった模様。
佐々木 万治(ささき まんじ)
千穂の伯父で千一の兄。佐々木本家の家主で農家。実家を農業法人にしているため、その代表も務めている。
佐々木 由美子(ささき ゆみこ)
千穂の伯母で万治の妻。
佐々木 一馬(ささき かずま)
万治の息子で本家の跡取り息子。千穂の従兄にあたり、千穂からは「一馬兄ちゃん」と呼ばれている。都内の大学を卒業しており、陽奈子とはそこで出会った。
佐々木 陽奈子(ささき ひなこ)
一馬の妻。元は都内出身で大学で出会った一馬と結婚、佐々木本家に嫁ぎ、第一子・一志を儲けた。
佐々木 一志(ささき ひとし)
一馬の子でまだ言葉の話せぬ赤ん坊。千穂が赤ん坊の扱いに慣れていたのは一志の世話をしていた経験によるものであり、魔王城子育て奮闘記の立役者。夏休みに佐々木本家を訪れたアラス・ラムスと仲良しとなる。

笹幡北高校

東海林 佳織(しょうじ かおり)
声 - 山崎はるか
千穂の同級生。同じ弓道部員であり、初詣にも共に出かけたりと千穂が一番親しくしている友人。千穂とは互いに「かお」「ささちー」とあだ名で呼び合っている。1年生の春休み中にファミレスでアルバイトをしたが、余りの過酷さに辞めてしまう。しかしその話を聞いた千穂がマグロナルドで働く動機につながっている。13巻においては徐々に変わりゆく真奥達との人間関係や未来に焦りを募らせる千穂の相談に親身に乗った。
テレビアニメ版第6話では、千穂から真奥と芦屋のことを聞いて妄想に悶えるなど、重度の腐女子であることが描かれている。
江村 義弥(こうむら よしや)
千穂の同級生。同じ弓道部員でもあり、1年次から千穂や佳織とはクラスメイト。成績のことで何かと千穂や佳織を心配させている。優秀な兄2人にコンプレックスを持っており、進路をどうするか悩みを見せる。

ドコデモ・テレアポセンター

清水 真季(しみず まき)
都内の名門校に通う女子大学生で恵美と梨香の勤め先の同僚。年齢を偽っている恵美よりも年上であるが、人生経験の差か彼女を年上の先輩として慕っている。
元体育会系で高校時代は陸上部所属。父親の過剰な期待を受けて育ったため、自身の人生観に悩みを持っていたが、恵美との会話をきっかけに悩みを吹っ切っている。12巻では恵美の頼みで一時的の居候先として自室を提供しており、梨香の案内で尋ねて来た千穂を歓迎し進路について語った。東京都豊島区雑司が谷コンフォートビル401号室在住。

センタッキーフライドチキン

田中 姫子(たなか ひめこ)
センタッキーフライドチキン渋谷西地区エリアマネージャーで木崎の同期。本来はセンタッキーフライドチキン幡ヶ谷駅前店に店長として赴任してくるはずだったが、猿江(サリエル)の登場によって異動となった。
木崎、水島とは幼稚園時代からの幼馴染。木崎とは非常に仲が悪く、幼いころからあらゆる事で競い合っていたライバル同士である。木崎の夢を知っており、ファーストフード店の一兵卒として才能を燻らせている彼女を気にかけている様子。
古谷 加奈子(ふるや かなこ)
センタッキーフライドチキン幡ヶ谷駅前店の時間帯責任者を務める女性クルー。店長である猿江の奇行にいつも頭を悩ませている苦労人。
彼女をはじめとしたセンタッキークルーらは猿江のことを邪険にしているわけではなく、おおむね良好な人間関係を築いている。

マグロナルド

水島 由姫(みずしま ゆき)
声 - 能登麻美子
マグロナルド富島園店の店長で木崎の同期。テレビアニメ版で初登場後、原作にも登場。テレビアニメ版では応援要員として派遣されてきた真奥の働きぶりを絶賛していた。
木崎、田中とは幼稚園時代からの幼馴染で、おっとりした性格の彼女は犬猿の仲である他二人の緩衝剤的な役回りを果たしている。
川田 武文(かわた たけふみ)
声 - 竹内栄治
マグロナルド幡ヶ谷駅前店のアルバイト店員。他のクルーからは「カワっち」の愛称で呼ばれる。テレビアニメ版で初登場後、原作にも登場。長身の大学生で専攻は地域経営学。喋り方に独特のクセがある。
実家は小料理屋を経営しており、大学卒業後は家業を継ぎ板前を目指す予定。面倒見の良い性格のためかそれなりにモテるらしいが、モテる対象が彼氏持ちか人妻であるためか彼女が出来ないらしい。そのせいか千穂を始め、異性の知り合いが多い真奥に倒して、嫉妬に近い感情を吐露している。本人は意識していないが他人の機敏や心情変化を敏感に感じ取る一面を持ち、真奥からは「カウンセラーになれる」と賞賛されている。が、「他人の人生にまで責任を持ちたくない」として、その道に感心を示していない。
大木 明子(おおき あきこ)
声 - 山崎はるか
マグロナルド幡ヶ谷駅前店のアルバイト店員。他のクルーからは「アキちゃん」の愛称で呼ばれる。テレビアニメ版で初登場後、原作にも登場。真奥や川田と並ぶベテランクルー。
中山 孝太郎(なかやま こうたろう)
声 - 花江夏樹
マグロナルド幡ヶ谷駅前店のアルバイト店員。他のクルーからは「コータ」の愛称で呼ばれる。テレビアニメ版で初登場後、原作にも登場。真奥や川田と並ぶベテランクルー。
サリエルに囚われた千穂達を救うべく真奥が店を飛び出した折には血相を変えて動揺していた。16巻にて就職活動のため、マグロナルドを退職。
前山 一子(まえやま かずこ)
声 - こうち澪
マグロナルド幡ヶ谷駅前店のアルバイト店員。他のクルーからは「マエさん」の愛称で呼ばれる。テレビアニメ版で初登場後、原作にも登場。真奥と並ぶ時間帯責任者にして勤続10年の大ベテランクルー。真奥の新人研修も担当。昼と祝祭日における幡ヶ谷駅前店の顔として店を切り盛りしている。18巻にて両親介護のため、マグロナルドを退職。
岩城 琴美(いわき ことみ)
木崎の後任としてマグロナルド幡ヶ谷駅前店に赴任してきた新店長。優秀な営業成績を叩き出し続けてきた木崎の後任としてプレッシャーを感じている。

笹塚・幡ヶ谷・永福町の人々

渡辺(わたなべ)
声 - 間宮康弘
真奥が地域の定期清掃ボランティアで親しくなった老人。通称ナベさん七夕には自宅の笹をマグロナルドに提供してくれた。
広瀬(ひろせ)
笹塚の商店街にある「ヒロセ・サイクルショップ」の店長。デュラハン弐号をサービス販売してくれたり、銀シャリを引き取ったりと、真奥と懇意にしている。アラス・ラムスを中心とした真奥と女性3人との関係を割合本気で心配している。
村田 トヨ(むらた とよ)
魔王城御用達銭湯笹の湯」の番台の主。御年80過ぎ。真奥と恵美の関係について「子供が笑ってるならええ」と微妙な理解を見せる。
銀シャリ(ぎんシャリ)
声 - 伊藤かな恵(TVアニメ版ドラマCD)
真奥が雨の日に拾ったロシアンブルーの子猫。ヴィラ・ローザ笹塚はペット禁止物件であり、真奥達の里親探しの努力の末、広瀬に引き取られることとなった。「銀シャリ」という名前については「会話から部屋に猫がいると大家に悟られぬ様に」との観点から命名された。その後の名前は広瀬家でかつて飼っていた家猫にあやかり「ルーナ」と決まった。
吉村(よしむら)
声 - 柳田淳一(TVアニメ版ドラマCD)
笹塚にある動物病院「オーロラ動物クリニック」の獣医師。銀シャリの診察を担当し、里親探しにも協力してくれた。
湯佐 恵子(ゆさ けいこ)
アーバン・ハイツ永福町を管理運営する不動産会社「大村アーバンコミュニティ不動産」の女性社員。 青森県出身。大学時代にドコデモでアルバイトをしていたことがある。
日本に降り立ったばかりで行き倒れたエミリアを501号室で見つけた際、彼女を幽霊と勘違いし散々な目に合う。エミリアは彼女から概念送受で多くのことを学び、日本において「遊佐恵美」としての生活の土台を築いた。恵美がアーバン・ハイツ永福町に入居してからほどなくして結婚が決まり退職し、故郷へ帰った。
木村(きむら)
永福町にある貴金属店「木村時計店」を営む老婆。日本にやってきたばかりの恵美が最初に世話になった女性で、衣類の世話やエンテ・イスラの貨幣を日本円で買い取ってくれた。
中山(なかやま)
声 - 村田太志
恵美の自宅最寄りのコンビニ「フレンドマーケット永福町菜の花通り店」に務めるアルバイト店員。だらしのない接客態度と珍妙な挨拶に似合わずフットワークは軽く、恵美と交戦中の不審人物にカラーボールを命中させ、緊急時として完璧な対応を見せる。

その他(地球の人物)

九流(くりゅう)
声 - 三宅健太
買取業者「デラックス・ライフ・インターナショナル・ホールディングス」を名乗り、買取詐欺を働く悪徳業者。漆原に高額の押し売り行為を行い大金を巻き上げるが、クーリングオフにより返品された。
田村(たむら)
声 - 斎藤寛仁
東京都消費生活総合センターの相談員。買取詐欺にあった真奥達に的確な指導・助言を行い、事態を解決に導いた。その対応に感激した真奥は「将来魔王軍に迎えたい」と評した。
佐藤(さとう)
インターネットカフェ「サイバーセーフ」に住み着いている男で、本名は不明。本人曰く浮き沈みの激しい人生を送ってきたが、めげることなく再起を図っているらしい。カフェ暮らしをするようになったガブリエルに「ギリシャ」というあだ名をつけ、懇意にしている。ノルドの話から佐藤に世話になったことが示唆されており、ノルドに天文台のある三鷹を紹介した。

用語

地名・国名・組織名

地球
本作の主な舞台。真奥たちエンテ・イスラの住人がこの世界に流れ着いたのは偶然ではなく、千穂の身体を借りたライラによると「エンテ・イスラに最も近いセフィロト大地」であるらしい。魔力・聖法気が存在しない代わりに科学文明が発達している。
原作では5巻の後書きにて(5巻時点で)2010年8月頃の日本を舞台にしていると作者に言及されているが、アニメ版では第7話のシフト表にて「2013年6月」の日付であることが描写されている。
ヴィラ・ローザ笹塚
真奥たちと鈴乃が住んでいる築60年のアパート。京王線笹塚駅から徒歩5分。大家は志波美輝。真奥は自室201号室を「魔王城」と称している。六畳一間風呂なしで、2階に上がるための階段では登場人物の大半が転倒している。
物語当初の住民は真奥と芦屋のみであったが、1巻の終盤で漆原が同居するようになり、2巻で身分を隠して鈴乃が202号室に引っ越して来る。3巻でガブリエルとの戦闘によって壁が破壊され、4巻ではその修復と建物の全体の補修のため住人達は一時退去を求められる。その後5巻で修復され、地デジ対応となった。エンテ・イスラ遠征後の11巻においてはノルドが101号室に入居する。
マグロナルド幡ヶ谷駅前店
真奥と千穂が働いている職場。店長は木崎真弓。11巻からは恵美も就業する。
商店街にある商業ビルの1Fを利用した店舗で、夏季の改装休業後は2Fに「マッグカフェ」が併設された。その後まもなくしてデリバリー業務も導入された。
センタッキーフライドチキン幡ヶ谷駅前店
マグロナルド幡ヶ谷駅前店の向かいにオープンした強豪ライバル店。店長は猿江三月(サリエル)。エリアマネージャーは木崎の幼馴染・田中姫子。
アーバン・ハイツ永福町
恵美が住んでいるマンション。京王井の頭線、永福町駅から徒歩7分。管理運営会社である「大村アーバンコミュニティ不動産」の数々の不祥事に加え、恵美の自室501号室は幽霊が出るとまで噂されるワケアリ物件であり、そのため8畳2間にもかかわらず家賃は月5万と破格の安さである。
なお、幽霊騒動の真相は「エンテ・イスラから来たばかりのエミリアを物件を担当していた湯佐が幽霊と誤認した」ことによるものであり、部屋自体には何の問題もない。恵美はこの一件から部屋の居心地を気に入っており、引越しをためらっている。
ドコデモ・テレアポセンター
恵美や梨香の務め先。新宿駅東口から歩いて十分ほどにあるオフィスビルに事務所を構え、主に苦情処理やお客様相談を請け負う。エンテ・イスラ遠征での長期無断欠勤が原因で恵美は職を解雇されてしまう。
東京都立笹幡北高校
千穂が通う高校。それなりに偏差値が高い学校として描かれている。以前使われていた旧校舎は「開かずの教室」と呼ばれ、ネット上では心霊スポットとして噂されている。漆原とオルバはここにゲートを開いて地球に来ており、後に鈴乃も痕跡を辿って来た[注 23]。それらが原因で、9月中旬にはリヴィクォッコやカマエルが出現し、戦いの場になった。
西海大学医学部付属東京病院
渋谷区代々木にある大学付属病院。ラグエルの概念送受を食らった千穂が入院した病院で、看護師として勤務するライラはここで彼女にイェソドの欠片を託した。その後、エンテ・イスラがらみの騒動で負傷した漆原も入院、志波と異世界人達との会談の場となった。
大黒屋(おおぐろや)
4巻で登場。志波美希の親類である大黒家が銚子の海岸で夏季限定で経営しているいわゆる「海の家」。
職場の改装で休業となった上に補修のために職と家を失った真奥達が住み込みで働くことになった。それまで大黒家がズボラな管理をしていたため漆原ですら閉口させるほど廃墟同然の佇まいをしていたが、真奥たちによりハリボテ的改装をした。来客するのは普通の人間でなく天袮曰く「死者の魂」であり、海岸は「魂を浄化する地球でも数少ない聖地」であるらしい。労働期間は当初は2週間であったが、真奥や恵美の持つ魔力と聖法気が大きすぎるために聖地のバランスが崩れてしまい、僅か4日で終了となった。
10巻にて、大黒家は地球におけるセフィラ・ビナーを承継する家系であることが明かされた。
佐々木本家
読切版5.5巻に登場する千穂の父方の実家。長野県駒ケ根市で農業を営んでいる。大黒屋でのバイトが予定より早く終了したため、真奥達は千穂の父・千一の紹介で農業を手伝うこととなった。
聖十字大陸エンテ・イスラ
恵美や鈴乃が出自としている異世界に存在する大陸。一際広い中央大陸を中心に、東西南北の大陸が十字架を描くように存在している。
11巻において、エンテ・イスラの存在する世界は異界の類ではなく、遠い宇宙に存在する別の惑星であることが志波によって明かされた。地球と比較すると科学文明の代わりに聖法気を行使する「法術」が発達しているが、エンテ・イスラの文明レベルで聖法気が使われている事自体が既に異変であるとされている。なお15巻では魔界同様にエンテ・イスラでも大気中の聖法気量の減少が観測されつつある。
エンテ・イスラ自体は大陸の名称だが、作中では恵美達の出身世界を指して「エンテ・イスラ」と総称する場合も多い。
イグノラ達がエンテ・イスラに辿り着いたのは地球の日本で言うところの縄文時代レベルであったらしく、それから長い年月、エンテ・イスラの歴史を裏から操っている。
聖地サンクト・イグノレッド
大法神教会の総本山。西大陸の最西端にある。エンテ・イスラにおいては人々の信仰の拠り所であり、6人の大神官のもと西大陸では強大な勢力を誇る。
鈴乃は日本で領収書を切る際、宛名を「株式会社サンクト・イグノレッド」としている。
大法神教会
エンテ・イスラで最も影響力が強いとされる教会。神と天界の天使達への信仰を説き、民衆の支持と大きな権力を有する。しかし肥大化した権力から上層部は権力争いをしている。魔王軍との戦いに勝利して民衆の人望を集めるエミリア達を快く思わず、戦後の主導権を握ろうと神聖セント・アイレ帝国との勢力争いを水面下で繰り広げている。西大陸外の文化圏からは批判的な見解を抱かれる事も多く、結果的にオルバが教義の矛盾に対する疑念を抱く切っ掛けとなっている。
訂教審議会
旧名「異端審問会」。サリエルを象徴天使として信奉している。現在の筆頭審問官は、クレスティア・ベルが務めている。異端審問会だった頃は大法神教会の意に背信か不利益な人物を「異端」として裁く機関となっており、魔王との戦いの終結後はそれが明らかになったことで周囲の非難を浴びたため、現名へ改名した。
神聖セント・アイレ帝国
エンテ・イスラ西大陸で大法神教会と勢力を二分する大国。エメラダが宮廷法術士を務める。魔王軍侵攻時はルシフェルの支配下にあった。帝城の名は「エレニエム」。
恵美の故郷「スローン村」もセント・アイレ領内東部に位置する。大法神教会に迎合する派閥と反対する派閥で分かれており、政治家や軍属を中心に政争が絶えない。中心部の「カシアス城塞市」には大法神教会直轄の司教座が存在し、大規模な汚職の舞台となった。
交易都市イスラ・ケントゥルム
エンテ・イスラ中央大陸最大の都市。一度魔王軍によって滅ぼされた後、魔王サタンの居城として魔王城が建てられた。
現在はその北方の都市「ノザ・クォータス」に五大陸連合騎士団が駐留し、魔王城の解体にあたっていたが、権力争いや牽制もありあまり進んでいない。
大帝国エフサハーン
エンテ・イスラ東大陸を統一した大帝国。統一蒼帝が治め、八巾騎士団とよばれる帝直属の騎士たちが治安維持にあたっている。恵美が軟禁されていた「ファイガン軍港」をはじめ、物流は盛んである。
魔王軍侵攻時はアルシエルの支配下にあり、統一蒼帝をはじめとする悪徳領主たちは他国に逃げていた。アルシエルの徹底した規律により領土内での被害は少なく、むしろ支配前よりも安定した内政を行っていた。魔王軍撤退後は再び領土の奪い合いによる内紛の絶えない国へと戻ったが、様々な勢力の暗躍により、他大陸を武力制圧する宣言を発する。
鈴乃が君ヶ浜で作った砂城と同じ名前の古城「蒼天蓋」が大帝都に存在する。魔王&アルシエルと勇者エミリアが初めて出会った場所であり、8巻以降エンテ・イスラ編での重要な舞台となる。
連合首都フィエンシー
エンテ・イスラ北大陸の中心都市。通称「山羊の囲い」。魔王軍侵攻時はアドラメレクの支配下にあった。北大陸には大国が存在せず、氏族同士の合議制で政祭が行われ、氏族間の紛争は公平な「試合」で解決する文化が発達している。
大帝国ハールーン
エンテ・イスラ南大陸最大の帝国。広大な砂漠オリュディマが広がる。魔王軍侵攻時はマラコーダの支配下にあった。宗家と多数の分家に分かれ魔王軍侵攻前から小競り合いを続けており、政情が安定していない。そのため魔王軍撤退後も変わらず内紛に明け暮れている。
ヴァシュラーマ城塞
南大陸オリュディマ砂漠の中心に位置するオアシス都市。大陸最強の戦士団を有する歴史的独立国家であり、戦士長ラジードのもと南大陸での魔王軍反転攻勢の中核を担う。住人の祖先の多くはハールーン各諸王朝での家督争いに敗れ流れてきた分家筋であり、移民や異国の文化・習俗には寛容な国柄である。戦時中、ドラゴニクス大移動騒動の舞台となった。
天界
漆原やサリエルが出自としているエンテ・イスラの青い月に存在する世界。漆原によると「何も無い退屈な場所」らしく、「あそこでニートするよりは外界でニートした方が遥かにマシ」とのこと。またサリエル曰く、「天界の安寧がすべてに優先する保身至上主義」な世界。元は魔界を合わせ一つの月だったらしい。
そうなってしまっているのは天使たちが紆余曲折の末、エンテ・イスラにたどり着き、変化を嫌うことになったため(後述)天界自体の人口は五千人ほどしか居らず、うち九割以上の住民が”ただ生きている”状態。その状態をガブリエルはかつてのナウルに例えた。
エンテ・イスラが魔王軍の侵攻に遭っても無関心だったが、失われたセフィラを探すために活発に動き始めている。10巻の蒼天蓋での一件以来、外部からの接触は絶っており、地球にいるガブリエルが帰還できなくなっている。
アル・ア・リジェ
「希望の船」という意味を持つ、天使達の母星の月に建造された都市規模の巨大研究施設。母星を失った天使達の事実上の故郷となり、長きにわたり宇宙を彷徨いエンテ・イスラの月に辿り着く。彼らの母星は地球よりも優れた科学技術とエンテ・イスラよりも進んだ法術文明を有していた。ある日、恒星活動の低下と付近の星系の超新星爆発が重なった結果、有害物質とそれによって発病する致死率の高い風土病が蔓延。対策が急務となり、イグノラやサタナエルをはじめ、アル・ア・リジェにあらゆる分野の専門家が集められた。その研究過程で母星のセフィラの化身であったカイエルとシェキーナの協力により、イグノラは図らずとも不老不死の実現に辿り着いてしまう。
しかし、研究を独占しようと各国が疑心暗鬼に陥る中、人類の不老不死を容認出来ないカイエルとシェキーナが研究成果を葬るべくアル・ア・リジェを襲撃、それを他国の武力制圧と母星の各国は誤認し、世界大戦に突入してしまう。結果、イグノラら入植都市の住民達は母星を見限り、星系外縁に避難していたが10年後、彼らの母星は滅んでしまった。
魔界
真奥や芦屋が出自としているエンテ・イスラの赤い月に存在する世界。首都は魔王都「サタナスアルク」。真奥に統一されるまでは腕っぷしと凶暴さが全ての混沌とした世界だった。後に、元は天界を合わせ一つの月として存在していたが『古の大魔王サタン』ことサタナエル・ノイによって二つに分かれたことが判明している。
大気に魔力が満ちているため普通の人間には入ることすら不可能であり、何の予防策もせずに魔界に入ると、良くて昏倒、悪ければ死に至るか発狂してしまう。対処としては聖法気でバリアを張るなどして対処するしか方法がない。
魔界全土の大気中に含まれる魔力の含有量にも限りがあり、混沌の時代までは多くの悪魔が血を流して斃れ、負の感情により発生する魔力の循環もあってか、自然と人口調整され魔界全土の悪魔に魔力が行き渡っていた。しかし、真奥が魔界統一してからは悪魔が争うことが少なくなり、人口も増えたことにより、皮肉にも大気中の魔力濃度が低下し始め、魔力を糧とする悪魔にとって「食糧難」の危機に立たされ始めている[注 24]。そのため真奥は、「魔界以外で魔力が存在する大地」であるエンテ・イスラを支配することで魔力を供給しようと考え、魔王軍を率いるに至る。
真奥は「貨幣」という経済の概念を持ち込むことで魔力の補給が出来ないかと考えている。
魔王都サタナスアルク
魔界の首都。サタナエル・ノイが本拠地としていた地で、後に一区画は切り取られ、エンテ・イスラ侵攻時に魔王軍の輸送船代わりに使われ、魔王城となった。また真奥は上洛した際に残されていた記録からサタナエルとイグノラの戦いを知った。
後にサタナスアルク(サタンの方舟)自体がサタナエルが乗ってきた宇宙船であることが判明し、起動させるには「ノア・ギア」というものが必要。

エンテ・イスラ関連

“進化聖剣・片翼(ベターハーフ)”
恵美が所有する聖剣。天界からもたらされたとされる金属“天銀”からできている。元々は大法神教会が管理していた物だが、実際にはライラからもたらされた。名前の通り所有者の意志に呼応して刀身が伸びるなど進化できる剣。鍔の部分にはセフィラ・イェソドの欠片が埋め込まれており、魔王城にあった欠片(後のアラス・ラムス)に呼応することで勇者エミリアは魔王サタンの居場所まで辿り着いた。後にアラス・ラムスと融合を果たし、ガブリエルとも互角以上に戦える力を発揮する。
実はもう一振り存在し、ライラによって夫のノルドに預けられていた。エミリアの聖剣と同じくイェソドの欠片が埋め込まれており、アシエス・アーラの姿に変化する。アシエス曰く、「ヤドリギ」となる人間の心の強さに応じて力が決まる。当初はノルドがヤドリギとなっていたが、8巻の戦いでは一時的に真奥と融合し圧倒的な力で天界勢力と魔王軍の悪魔達を撃退した。その力を振るった真奥からは「こんな力を振るわれたら勝てるはずがない」と述懐している。11巻において、聖剣自体はライラから恵美に託されており、実際に教会が保有していたのは「破邪の衣」の方であったことが明かされる。
破邪の衣
教会がエミリアに与えたもう一つの「進化の天銀」。1巻では額と胸と足を覆う黄金の光として顕れ、深い傷を癒し、ルシフェルの攻撃も弾く防御力を持つ。“進化聖剣・片翼”がアラス・ラムスと融合すると、黄金の光以外に盾のついた重厚な手甲と脚絆が具現化した。
天使
天界に住まう者達。不老の身体を持ち、生来聖法気を身体に宿して各界を自由に行き来できる。作中では赤い瞳を持つ「第一世代」と紫の瞳を持つ「第二世代」の2種類の天使が存在している。ガブリエルによれば、天使とエンテ・イスラの人間達には生物学的な違いが無いらしい[注 25]。詳細は不明だが、「第一世代」と「第二世代」の天使の差は「古の大魔王サタンの災厄」の前後に生まれた時期で分別されている模様。ライラが過去にノルドに対して自分たち出自を語った際に自分達を「咎人の一族」と呼び、嫌悪感を顕にし、後にガブリエルは自分達を「寄生虫」と評している。
その正体は、エンテ・イスラとは別の惑星のセフィラの力により人間たちが変質した存在(異星人)。その人間達のリーダーがイグノラであり、母星の絶滅を受け、入植地を求め漂流していた所に母星に限りなく似た星(エンテ・イスラ)を発見、その星の衛星である月にあったセフィラを独占し、今に至っている。総人口は悪魔に比べると極端に少なくガブリエルによれば五千人弱らしい。肉体が全盛期まで成長すると老いと成長が止まり永遠に生き続ける存在となり、その証拠に天使であるガブリエルやライラは1万年近く生きている。堕天を行えばこの縛りから脱する事が可能らしいが、詳細は不明。
天兵連隊
天使の兵隊たち。元は天使達が奴隷や迫害などの不遇の人生を送っていた一般人の信者(エンテ・イスラ人)を天界に引き入れた者達であり、権力欲にまみれた聖職者たちより能力も忠誠心も高く、天界では重宝されている。ただし、天界の摂理で上位格の天使に逆らうことができず、たとえ堕天しても元大天使長筆頭であった漆原の言葉にも逆らえない。
ガブリエル直属の天兵連隊も彼と共に笹塚に滞在していたが、滞在しているうちにTシャツやジャージを着るようになり、鈴乃から「俗物」と言われるほど若者の文化に感化している。
直属の大天使の影響を強く受けるのか、性格も行動も俗っぽいガブリエル配下の天兵連隊に比べ、カマエル配下の天兵連隊は装備も熟練度も前者を上回っており、機械のように無口で冷徹である。
聖法気
エンテ・イスラで勇者や聖職者達が使用する天界の力。「天界からもたらされる奇跡の力」とされ、様々な効果を発揮できる。身体能力を強化したり、武器を創造するなど様々な用途があるが、地球では基本的に回復できず、エンテ・イスラからホーリービタンβや聖別食材などの聖法気を宿した食物を地球に持ち込み、経口摂取しか回復方法がない。真奥曰く「人の心は聖(神性)にも魔(魔性)にも転がる」と理解していることから、人の心からも取り込める可能性がある模様。
ホーリービタンβ(ベータ)
エメラダが恵美の聖法気補充手段として用意したドリンク剤。聖法気が圧縮されており、飲むと聖法気を充填できる。ただし、身体に負担がかかるらしいため、午前と午後の1回ずつ(10時間以上の間隔を空けての服用)の1日2本までの服用とされる。飲んだ恵美によれば、味は市販のドリンク剤と大差が無い模様。当初は恵美のみが使用していたが、地球に滞在することになった鈴乃や「概念送受」を習得したことで聖法気を扱えるようになった千穂も所持するようになった。また9月に起きた笹幡北高校襲撃の際には漆原も使用している。
聖別食材(せいべつしょくざい)
エンテ・イスラの教会内の畑で聖水と祝福の土で育てられ、聖法気を宿した特別な食材。鈴乃はエンテ・イスラから聖別食材を持ち込み、うどんの麺などに加工して摂取することで聖法気を蓄えている。もちろん下級魔族にとっては毒物に等しく、鈴乃は真奥達に連日食べさせたが、堕天使である漆原には全く通用せず、真奥や芦屋などの上位魔族に至っては「食品添加物」程度にしか効果がなく芦屋は鈴乃からの差し入れが聖別食材だと気付いていながらも、家計のためにとそれを食べ続けていたことに加え、魔力が底をついていたことや夏バテも祟って体調不良になった。
悪魔
魔界に住まう者達。様々な姿を持ち、多くの種族、部族が存在する。カミーオ、アルシエルなどの例外はあるが、一般的に考え方は単純で直線的。寿命は人間より遥かに長く、青年期から老年期までの期間が長い。しかし魔力を失ったり、魔力が存在しない場所では普通の人間となる。
また、悪魔の多くは魔界やエンテ・イスラの大気中から魔力を取り込んで自身のエネルギーとするため、基本的に食事をする必要がなく、結果として魔界には貨幣が存在しない。ただしエンテ・イスラには貨幣が存在するため、貨幣という概念自体は存在する。
後に悪魔と呼ばれる者達は、大昔にイグノラの人体実験によってマルクトの力で変質させられた元人間(エンテ・イスラ人)であると判明した。その変質させられた元人間達やルシフェルを連れて、もう一つの月(魔界)に逃亡したのがサタナエル・ノイである。
黒羊(こくよう)族
サタン(真奥)が出自とする、羊の角と足に小さな翼を持った弱小部族。翼を持つが、飛べるものはごく僅かであったらしい。たった1匹の独眼刻印鬼(サイクロプス)によって滅ぼされた。
パハロ・ダェニィーノ族
カミーオを族長とする、黒い羽と鋭い嘴を持つ魔鳥部族。飛翔能力に秀でているが、魔力を大きく失うと肉体が極端に収縮する性質を持つ。
魔王軍発足前、サタンと行動を共にした最初の軍事単位。
蒼角(そうかく)族
アドラメレクを族長とする、筋骨隆々の肉体と猛牛の頭を持つ豪族。力自慢のほか繊細な魔術も得意とする戦士の一族。
鉄蠍族と並び魔界統一事業の後期に至るまで魔王軍の主力であったため、エンテ・イスラ遠征においてその多くが命を散らした。
鉄蠍(てっかつ)族
アルシエルを族長とする、鎧のような甲殻と二股に分かれた尾を持つ豪族。高い防御力と念動力を持ち、集団戦法を得意とする一族。
蒼角族と並び魔界統一事業の後期に至るまで魔王軍の主力であったため、エンテ・イスラ遠征においてその多くが命を散らした。
マレブランケ族
マラコーダを筆頭頭領格とする、人間並みの体躯にコウモリのような翼、四肢から1本ずつ生えた長い爪を持つ部族。死体を傀儡とする屍霊術と幻術を操る。悪魔の中でも部族規模が非常に大きく、族を率いていたアルシエルやアドラメレクも手を出せなかった。長年、銀腕族に苦しめられていたが、魔王軍との戦闘中に銀腕族の襲撃を受けたことから、魔王軍と共同戦線を張りこれを撃退。以降魔王軍に正式に編入された。マラコーダの性格故か部族数の多様さ故か、エンテ・イスラ侵攻時には他大陸よりも南大陸に多くの人的被害を出している。魔王軍崩壊後は、主戦派の副官バーバリッティアの指揮下で新生魔王軍として再起を図っていたが、紆余曲折を経て真奥の撤退命令を受け入れ、魔界へ帰還した。マレブランケ族には族長は存在せず、マレブランケに複数存在する部族長の序列1位は筆頭頭領格と呼ばれる。
銀腕(ぎんわん)族
サタナスアルク周辺を根城とする、言葉を発しない異様な種族。サタナスアルクに近づく悪魔達を何かの作業のように熱線や砲撃でいともあっさり屠り去る。その正体は天界のテクノロジーで作られた兵器であり、長きにわたり天界勢力が魔界に築いた主要施設を守るために配置されていた。作中で確認されている種類は哨戒用極地戦闘機人セラフⅢ型無人戦闘翼ケルヴィムⅣ型など。
魔力
主に悪魔が使用する力。魔界やエンテ・イスラの大気中に存在するもので、悪魔はそれを吸収し、体内で変換することで自身の力としている。ただし、悪魔の間でも吸収して変換できる魔力の量は個人差が大きく、その許容量が個人の力の限界となるらしい。真奥自身は、他のいかなる悪魔と比べても数倍の許容量と吸収力を誇っていた。聖法気と同じく地球では回復できないが、地球人は恐怖・絶望・嫉妬・憎悪などの負の感情から魔力を生成することができるらしく、作中では真奥が生み出された魔力を取り込み元の姿を取り戻している。また、人体の体内に過剰な聖法気が注ぎ込まれた場合、魔力が発生する。上記の通り地球上の生き物にとっては有害であるが、毒物などと同じく、比較的低濃度の魔力にある程度さらされると、免疫か耐性が生じるようである。(佐々木千穂がこのケース)
魔王
魔界においての実力者の称号。真奥曰く「地球でいう会社を旗揚げする社長」で、昔は「魔王を名乗る魔族が溢れていたほど」腕に自信があれば、誰でも勝手に名乗っていたらしい。さらに「魔王を名乗ってもやってることはワンマン社長と何ら変わらない奴らが多く長続きしなかった」と語り、そのことを念頭に、自身が軍団を結成する際は、カミーオやアルシエルをはじめとする優秀な人材を選抜・幹部にして合議制にし、結果として古の大魔王サタン以来の魔界統一に成功している。
古の大魔王サタン(いにしえのだいまおう)
かつて「古の大魔王サタンの災厄」を起こしたとされる古代の魔王。その名と存在は天界勢からは禁忌とされており、その存在を知る者を抹殺しようとする程。漆原は過去に何らかの関わりがあり堕天したことにも関係があるらしく、「サタン」と名前で呼び長年付き合った親友のことを愚痴るかのように楽しげに語っている。またエンテ・イスラでは知られていない「11番目のセフィラ」について何らかのことを知っていた模様。
その正体は、かつて天界を二分した元天使「サタナエル・ノイ」であることが13巻においてガブリエルより語られた。
魔王軍
真奥が魔界で「魔王」を名乗って軍団を結成する際、過去の魔王たちが行ってきた「力による支配」の失敗を踏まえ、まず最初に智将として高名なカミーオを軍師に迎えることで武力以外に災害救助などの義賊活動をしながら交渉・説得を用いて同盟を結ぶなどして地盤を固め、さらに知将アルシエルを迎えると軍事面はアルシエル、内政面をカミーオに託して勢力を拡大、それに伴い各豪族も同盟に賛同して魔界最大勢力となり、魔界制覇を実現した。
魔王軍を名乗ったのも「これまでの魔界にない様々な種族が居る集まり」で族では括れなかった面もあり、正式に魔王軍を名乗ったのはアルシエルを仲間に引き入れてからである。
魔王軍の特徴のひとつに、ワイバーンのライセンスをはじめとした数々の免許制度がある。魔王軍では特定の分野において造詣を深めライセンスを取得することが一種のステータスとなっており、結果として兵士の能力開発にも一役買っている。これを聞いた恵美はエンテ・イスラの軍隊よりも高度な社会性と組織力に驚いた。
真奥がエンテ・イスラから去ってからは悪魔達は魔界に撤退し、魔王の生存を信じ内政に取り組むカミーオ率いる穏健派と、魔王の敵討ちにと第二次侵攻軍を送り込もうとするバーバリッティア率いる主戦派(マレブランケ族)に分れていたが、魔王の生存が確認されてからは魔王の指示の下、カミーオを宰相に、チリアットを補佐官に任命し、主戦派の処遇を不問として内政に取り組むように取り計らった。
軍勢の最大規模は不明だが、鈴乃によれば真奥とエミリアの決戦後の最終掃討戦の時でも五万を優に超えていたらしい。
四天王
悪魔大元帥の原型。『気に入らなければ抜けても構わない』という”約束”でサタンと共に行動をしていたルシフェルや、最初にサタンと出会ったカミーオ、仲間に引き入れられたアドラメレクにアルシエルを加え、魔王軍として発足するときにサタンが考えた肩書き。四人の立場は対等であるが、これは誰かを一番にするとモメるメンバーでもあったからである。”約束”の通り”魔王”がありながらも彼らは”四天王”を名乗っていた。マレブランケ族併呑後はカミーオが抜けてマラコーダが加わり、悪魔大元帥とも呼ばれるようになる。
悪魔大元帥
魔王の腹心の称号。魔王にも勝るとも劣らない実力を持つとされ、旧魔王軍ではアルシエル、ルシフェル、マラコーダ、アドラメレクの4人が悪魔大元帥であり、魔王軍四天王とも呼ばれた。
その後、ファーファルレロと対峙した真奥によって「本物の新生魔王軍の悪魔大元帥(魔王軍四天王)」として、アルシエル、ルシフェルに加え、勇者エミリア、訂教審議官デスサイズ・ベル、「王佐の司教弓(マグロナルド・バリスタ)[注 26]」佐々木千穂が指名される。
五大陸連合騎士団
魔王軍の侵略に対抗すべく、エンテ・イスラ人間世界の戦力全てが結集した騎士団。魔王軍壊滅後は中央大陸復興事業に当たっているが、戦後のイニシアチブを得ようとする各大陸の思惑が交錯し足の引っ張り合いが続いており、戦後復興はなかなか進んでいない。後にエフサハーンの宣戦布告により、東大陸軍は連合騎士団より脱退している。またセント・アイレからは西大陸代表としてルーマック将軍が参加している。
八巾騎士団
東大陸エフサハーン・統一蒼帝直属の騎士団。皇都防衛・帝近衛を司る正蒼巾騎士団を筆頭に、鑲蒼巾、正翠巾、鑲翠巾、正橙巾、鑲橙巾、正紅巾、鑲紅巾の八つの騎士団に分類されており、それぞれ担当する政務や地域、兵装などが違う。9月にはアルシエル誘拐作戦の実働部隊として鑲蒼巾騎士団がガブリエルに同行し地球に現れた。また一部の兵はオルバの扇動の下、大陸西部のファイガン軍港において「ファイガン義勇軍」を起し、マレブランケ討伐のため蒼天蓋へ向け進軍を開始した。
真奥達による天界侵攻作戦の始動に当たっては、統一蒼帝の意向からかアルシエルと共に人間と悪魔の橋渡し役となっている。
岳仙兵団
北大陸各氏族国家の中から特別に法術や武術に秀でた戦士を集めた北大陸最強のエリート戦士団。アルバートが第十五次戦団長を務め、魔王軍侵攻時はアドラメレク軍と闘い敗北。戦後は各々再起を誓い、各大陸へ散り散りとなっていった。
概念送受(イデアリンク)
精神感応の一種。異なる言語を持つ人間同士の特定の意識を同調させ、それぞれが自分の言語で概念を理解する交信技術。念話晶球などの触媒を利用することで特定の者同士でより精密な交信をすることができ、また術者の力量によっては受信対象に一定の条件を付すことも可能である。作中ではかなりの高等術らしく、エメラダによると習得するためには1年弱かかるらしい。
念話晶球(リンク・クリスタル)
概念送受の触媒となる法具。真奥達は日本に渡った後、携帯電話を媒介にすることで交信を簡略化する方法を編み出している。
ソナー
異世界に渡る手段を持つ世界に存在する探査技術。発射先で不可視の魔力爆発を起こし、跳ね返ってきた波長で様子を探れる。ただし、その魔力爆発は発射先で様々な形態をとるため、1巻では局地的な地震、5巻では量販店のテレビ画面の破砕、大規模な携帯電話の通信障害などを招いた。
ゲート
異世界や離れた地に渡るための扉。魔力と聖法気のどちらを用いた術でも作れるが膨大な力を消費するため、使える術者は少ない。一度開いた場所は空間の磁場に歪みが生じているため、再びゲートが開きやすくなる。入口になる「イン」と、出口になる「アウト」の2種類が存在する。なお、利用する者の体質によっては乗り物酔いのような症状(ゲート酔い)に罹ってしまうことがある模様。また聖法気の使い手がゲートを操作するには高度な術式や信仰的意味合いを持つ媒介が必要であり、真奥と鈴乃は芦屋の伝言に従い、上野の国立西洋美術館に鎮座するロダンの「地獄の門」を利用してエンテ・イスラへのゲートを開いた。
天使の羽ペン
エンテ・イスラと地球を自由に行き来できる天使の羽で作られた羽ペンで、法術の素養がない人間でも簡単にゲートを開くことができる。ただし、悪魔には使うことができず、羽ペンで開いたゲートに入った後は自分でゲート術を重ねがけする必要がある。
上位の天使なら誰でも比較的容易に作れるらしく、天界侵攻作戦の開始にあたり恵美や鈴乃らエンテ・イスラ人だけでなく、千穂や梨香などの地球人にも提供され、エンテ・イスラの魔王城と地球を片道約40分ほどで行き来できるようになった。
天の階(てんのきざはし)
エンテ・イスラ西大陸の司教座にいくつか存在する巨大建築で、ゲートを操るための巨大増幅器。
闇空隧道(あんくうすいどう)
「ゲート」の魔界側での呼称。魔界の悪魔達が魔力により使用する長距離間転送魔術。とりわけマレブランケ族が得意とする。
中央交易言語(ケントゥリエント)
全エンテ・イスラ共通語。一般に「エンテ・イスラ語」といえば中央交易言語のことを指し、アニメ版において使用されているのもこちらである。
もともとは中央大陸イスラ・ケントゥルム発祥の、度量衡や取引の公平を図るための国際補助語。このほかエンテ・イスラで用いられる言語には、西大陸東側で広く使われている「徳ウェズ語」、教会勢力の強い西側の一部で使われている「神聖ウェズ語」などがある。
ドラゴニクス
エンテ・イスラ南大陸に広く生息する大型のトカゲ。ずんぐりした胴体につぶらな瞳が特徴。普段の動きは鈍重だが、繁殖期には群れをなして大移動を行う他、同族の危機に敏感に反応する性質を持つ。南大陸では牛豚鶏に並ぶ一般的な食材として親しまれている。
イェソドの欠片
見た目は紫色のクリスタルであるが、その正体は「生命の樹」セフィロトの一部であるセフィラ・イェソドの欠片。
作中では、恵美の持つ“進化聖剣・片翼”や、イェソドの欠片の化身であるアラス・ラムスと千穂に託された指輪などが該当する。また、イェソド以外のセフィラでは、セフィラ・ゲブラーの化身イルオーンも登場する。
ヤドリギ
セフィラの化身である子ども達と融合状態にある者、または融合可能な者のこと。ライラによると一時的な手段であり、融合した者の寿命が尽きるあるいはセフィラの化身の意思で離れる事も可能である。12巻ではヤドリギが存在しないイルオーンが「守るべき世界を見失った」事で変質し暴走状態になった。
魔剣
4巻で現れたカミーオが真奥に持ってきた剣。柄にはイェソドの欠片がはめ込まれている。オルバが、かつて恵美が砕いた真奥の角の欠片から生み出したもので、カミーオによるとオルバが持ってきたらしい。剣を抜くことにより、その魔力の残滓から一度は真奥と配下である芦屋達に本来の姿を取り戻すほどの魔力を与えた。その後、この剣はカミーオによって魔界へ持ち帰られた。
大魔王サタンの遺産
古の大魔王サタンが収集し、魔界のどこかに封印した数々の遺産。ガブリエルはそれについて調べているものの、目的のものは見つかっていない。
15巻以降、五つの秘宝は偽名であり、本当はそれぞれの頭文字をとった「ノア・ギア(ノアの歯車)」という名前が正式名称であること、魔王都サタナスアルク浮遊飛行におけるエネルギーを生み出すための鍵であることが明かされた。
ノートゥング(魔剣グラム)
悪魔大尚書カミーオの一族「パハロ・ダェニィーノ族」に、かつて伝わっていた魔剣。カミーオの父カムイニーカが振るっていたが、当代カミーオの下では既に失われており、いつしか一族の間でもその存在を忘れられていた。
アドラメレキヌスの魔槍
悪魔大元帥アドラメレクの一族「蒼角族」に、神話の時代から伝わる魔槍。アドラメレクの得物として数多の戦場で振るわれた。彼亡き後はフィエンシーのシンボルとして飾られ、北大陸の人々の精神的支柱となっていた。
偽金の魔道
金を作るつもりが真鍮となってしまったもの。
アストラルジェム(レンベレルレベルベの首輪)
レンベレルレベルベは大魔王が飼っていた魔獣「キナンナ」の一族名。その首輪には、大魔王が作った神秘の宝石「アストラルジェム」が装着されている。

セフィラ関連

セフィラ
天界に存在する「世界の全てを世界たらしめている樹」セフィロトの樹に生るという世界組成の宝珠。各世界もまた対応するセフィラがあり、「地球はエンテ・イスラに一番近く、隣り合っている世界」。セフィラ達の役割は人類に危機が訪れたとき、致命的な大絶滅を防ぐために人類を助けることにある。地球のセフィロトは聖や魔のどちらにも傾いてない完成した世界となり、種子も次世代に継承されたが、エンテ・イスラのセフィロトは継承の断絶によって乱れており、一部のセフィラは砕かれ欠片が散逸している。その大元の原因を引き起こしたのが天使達であるため、セフィラの欠片から生まれた子供たちは彼らを快く思っていない。
9巻でサリエルが言うには”天界はエンテ・イスラに本物の神が現れることを邪魔しようとした”らしく、それによりセフィロトの木に手を出した模様。セフィラは聖法気を内包しており、聖なるものと作中人物達には思われていたが、魔力にも反応することがエンテ・イスラ編において明らかとなった。また化身である子供たちと融合可能な「ヤドリギ」となれる者には、何らかの条件が存在する。
元々セフィラの樹は「人類」の進化を促すための存在であり、人類がある程度の進化を遂げると種子たる宝珠を産み出し、その役目を終える。セフィラの樹の力の根源は人間の精神エネルギーだが、エンテ・イスラでは「聖法気」という形で消費され続けている。聖法気や魔力の存在自体がセフィラの乱れによる副作用であり、有限である精神エネルギーはいずれは枯渇し法術を使用できる人間が減っていく。故にセフィラの子供達が天界に戻らぬ場合、最終的にエンテ・イスラの全体の出生率が落ち緩慢に滅びていくことが志波により示されている。
なお、エンテ・イスラのセフィラの設定はセフィロトの樹にアレンジを加えた、この作品独自のものである。
ケテル
魂・思考・想像を司る。対応数字は1、宝石はダイヤ、色は白、惑星は冥界王の星、守護天使はメタトロン。
コクマー
知恵を司る。
ビナー
理解を司る。色は黒。
地球においてのセフィラ・ビナーの化身は「マムリド」こと大黒天智。天祢の父である。
ケセド
慈悲・神の愛を司る。対応数字は4、金属は、色は青、惑星は天雷王の星、守護天使はツァドキエル。
ゲブラー
峻厳・神の力を司る。対応数字は5、宝石はルビー、鉱石は、色は赤、惑星は戦火王の星、守護天使はカマエル。このセフィラ、もしくはその欠片に意志が宿った存在がイルオーンである。
ティファレト
美を司る。色は濃い黄色(山吹色)。
ネツァク
勝利を司る。
ホド
栄光を司る。
イェソド
基礎・精神・自我を司る。対応数字は9、金属は、色は紫、惑星は天蒼星、守護天使はガブリエル。
この欠片に意志が宿った存在がアラス・ラムスとアシエス・アーラの姉妹である。恵美の聖剣や千穂の持つ指輪にはめ込まれた石をはじめ、かなりの欠片に分かれている模様。
マルクト
王国と物質を司る。対応数字は10、宝石は水晶、色は明るい黄色やオリーブ色など複数、惑星は命の大地=エンテ・イスラ。
作中で何度も名前が登場するセフィラで、アラス・ラムスは仲良しと語っていた。
ダァト
詳細不明。ただしライラが真奥に探索を依頼したり、千穂に「ダァトの母になるかもしれない」と語ったりなど、今後の彼らにとって重要な存在であることが示唆されている。
志波美輝は自身を地球における「11番目のセフィラ」であると語っている。アシエスによると、「すべてのセフィラはダァトの完成のために動き、ダァトの完成によって解き放たれる」とのこと。

その他の用語

リラックス熊
作中に登場するマスコットキャラクター。恵美はこのキャラクターのファンであり、たびたび惹かれている様子を見せる。
デュラハン号
物語当初、真奥が通勤に使用していた自転車。正式名称「デュラム-PG(パステルグリーン)」。台湾製。ドッキ・リ・ホーテ方南町店で売れ残り、6980円の値段で安売りされていたものを真奥が購入した。大切に使用されていたが、ルシフェルの襲撃の際にパンクさせられ、サリエルによる恵美と千穂の拉致の際は鈴乃の手によって修理不可能の状態まで破壊され、その役目を終えた。唯一形見として残った反射板はデュラハン弐号のカゴに取り付けられ、魂を受け継いだ。購入までの間に何度もアルバイトをクビになった真奥が地球の伝承や物語に登場する「首がない」デュラハンにちなみ、「クビなし」=「もう仕事を解雇されませんように」と願を掛けたことが名前の由来である(なお、本作の魔界にデュラハン系統の魔族は存在しない)。
その他、2013年12月5日から2014年1月16日までニコニコチャンネルにて、物語序盤をデュラハン号の視点で描いた『はたらくデュラハン号』が連載された。
デュラハン弐号
破壊された初代デュラハン号に代わって真奥の乗車となった自転車。正式名称「ルミナス-MB505」。日本製。初代を破壊した鈴乃が弁償として代金を負担し、ヒロセ・サイクルショップで購入した。アルミフレームに自動点灯ライトと6段階ギア・チェンジを搭載しているなど初代よりも高性能で、価格は防犯料込みで3万円。アラス・ラムスが現れてからは、前カゴ部分にチャイルドシートが取り付けられた。
機動デュラハン参號
鈴乃がエンテ・イスラ遠征に先駆けて購入したスクーター。2台で50万。うち真奥の使用車に彼が命名した。デリバリー業務用として名高いホソダ・ジャイロルーフの屋根付き三輪式。皇都蒼天蓋突入の際には、迫り来る法術や矢を一部損傷しながらもことごとく弾き返し、日本車の技術力の高さを見せつけた。破損した車体はエンテ・イスラに残され、アルバート達が部品を回収し送り返す予定である。
レッド・デュラハン号
マグロナルド・デリバリー業務用に幡ヶ谷駅前店に導入された宅配用ジャイロ・ルーフ式スクーター。例によって真奥が勝手に命名し業務に使用している。3台導入され、ナンバーの若い方から一号、二号、三号となっている。
スリムフォン
作中ではフィーチャー・フォンの一種とされている。
スカイフォン
パソコンを使用して行えるインターネット電話サービス。作中では主に漆原が使用。

既刊一覧

小説

和ヶ原聡司(著) / 029(イラスト) 『はたらく魔王さま!』 アスキー・メディアワークス→KADOKAWA[注 27]〈電撃文庫〉、全27巻

巻数 タイトル 発売日 ISBN
1 はたらく魔王さま! 2011年2月10日[14] 978-4-04-870270-6
2 はたらく魔王さま!2 2011年6月10日[15] 978-4-04-870547-9
3 はたらく魔王さま!3 2011年10月10日[16] 978-4-04-870815-9
4 はたらく魔王さま!4 2012年2月10日[17] 978-4-04-886344-5
5 はたらく魔王さま!5 2012年6月10日[18] 978-4-04-886654-5
6 はたらく魔王さま!6 2012年10月10日[19] 978-4-04-886990-4
7 はたらく魔王さま!7 2013年2月10日[20] 978-4-04-891406-2
8 はたらく魔王さま!8 2013年4月10日[21] 978-4-04-891580-9
9 はたらく魔王さま!9 2013年8月10日[22] 978-4-04-891854-1
10 はたらく魔王さま!10 2013年12月10日[23] 978-4-04-866161-4
11 はたらく魔王さま!11 2014年5月10日[24] 978-4-04-866554-4
12 はたらく魔王さま!0 2014年9月10日[25] 978-4-04-866900-9
13 はたらく魔王さま!12 2015年2月10日[26] 978-4-04-869252-6
14 はたらく魔王さま!13 2015年6月10日[27] 978-4-04-865205-6
15 はたらく魔王さま!14 2015年9月10日[28] 978-4-04-865379-4
16 はたらく魔王さま!15 2016年2月10日[29] 978-4-04-865750-1
17 はたらく魔王さま!16 2016年6月10日[30] 978-4-04-892118-3
18 はたらく魔王さま!0-II 2016年9月10日[31] 978-4-04-892358-3
19 はたらく魔王さま!ハイスクールN! 2017年2月10日[32] 978-4-04-892667-6
20 はたらく魔王さま!17 2017年5月10日[33] 978-4-04-892892-2
21 はたらく魔王さま!18 2018年1月10日[34] 978-4-04-893572-2
22 はたらく魔王さま!SP[注 28] 2018年6月9日[35] 978-4-04-893877-8
23 はたらく魔王さま!SP2[注 29] 2018年8月10日[36] 978-4-04-893915-7
24 はたらく魔王さま!19 2018年9月7日[37] 978-4-04-912022-6
25 はたらく魔王さま!20 2018年12月7日[38] 978-4-04-912204-6
26 はたらく魔王さまのメシ! 2019年2月9日[39] 978-4-04-912326-5
27 はたらく魔王さま!21 2020年8月7日[40] 978-4-04-912678-5

漫画版

はたらく魔王さま!
原作準拠のコミカライズ。『月刊コミック電撃大王』2012年2月号より連載中。作画は柊暁生。単行本は電撃コミックスシリーズより刊行。既刊18巻。
  1. 2012年6月27日発売[41]ISBN 978-4-04-886721-4
  2. 2012年12月15日発売[42]ISBN 978-4-04-891272-3
  3. 2013年5月27日発売[43]ISBN 978-4-04-891688-2
  4. 2013年11月27日発売[44]ISBN 978-4-04-866084-6
  5. 2014年3月27日発売[45]ISBN 978-4-04-866394-6
  6. 2014年8月27日発売[46]ISBN 978-4-04-866843-9
  7. 2015年2月27日発売[47]ISBN 978-4-04-869209-0
  8. 2015年9月26日発売[48]ISBN 978-4-04-865350-3
  9. 2016年3月26日発売[49]ISBN 978-4-04-865805-8
  10. 2016年9月27日発売[50]ISBN 978-4-04-892290-6
  11. 2017年3月27日発売[51]ISBN 978-4-04-892768-0
  12. 2017年10月27日発売[52]ISBN 978-4-04-893424-4
  13. 2018年4月27日発売[53]ISBN 978-4-04-893804-4
  14. 2019年1月26日発売[54]ISBN 978-4-04-912291-6
  15. 2019年7月26日発売[55]ISBN 978-4-04-912642-6
  16. 2020年3月10日発売[56]ISBN 978-4-04-913107-9
  17. 2020年10月26日発売[57]ISBN 978-4-04-913480-3
  18. 2021年6月25日発売[58]ISBN 978-4-04-913856-6
はたらく魔王さま! ハイスクール!
本編とは異なり高校に舞台を置き換えたスピンオフ。『電撃マオウ』にて連載された。作画は三嶋くろね。単行本は電撃コミックスEXより刊行。全5巻。
2017年には本作のノベライズ『はたらく魔王さま! ハイスクールN!』が発売された。
  1. 2013年1月26日発売[59]ISBN 978-4-04-891374-4
  2. 2013年5月27日発売[60]ISBN 978-4-04-891647-9
  3. 2013年12月21日発売[61]ISBN 978-4-04-866184-3
  4. 2014年9月27日発売[62]ISBN 978-4-04-866872-9
  5. 2015年4月27日発売[63]ISBN 978-4-04-869300-4
はたらく魔王さまのメシ!
同名作品のコミカライズ版。『ComicWalker』にて2019年8月より連載中[64]。作画はさだうおじ。単行本は電撃コミックスNEXTより刊行。既刊3巻。
  1. 2020年3月10日発売[65]ISBN 978-4-04-913038-6
  2. 2020年9月25日発売[66]ISBN 978-4-04-913432-2
  3. 2021年3月27日発売[67]ISBN 978-4-04-913717-0

関連書籍

テレビアニメ

第1期は2013年4月から6月まで、TOKYO MXほかにて放送された。原作第2巻までと第7巻収録の短編「魔王、誠実な商売を改めて決意する」を基に構成されている。

第2期『はたらく魔王さま!!』は、2021年3月に製作が発表され[3]、2022年7月より放送予定[9]

ゲーム

嫁コレ
NECビッグローブスマートフォン向けアプリのカードコレクションゲーム。本作のキャラクターが参加しており、撮り下ろしボイスが用意されている。
電撃文庫 FIGHTING CLIMAX
電撃文庫のキャラクターが登場する対戦型格闘ゲーム。主人公・真奥貞夫がサポートキャラクターとして登場しており、後の『IGNITION』にてヒロインの遊佐恵美がブレイアブルキャラクターとして追加。両者ともテレビアニメ版の声優が起用されている。
SiegKrone
グリーエンターテインメントプロダクツのトレーディングカードゲーム。スターターデッキとエクストラブースターパックが発売された。

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ 恵美によって砕かれた左の角は戻らないまま。
  2. ^ 0巻の過去編において、カミーオから「他の悪魔が使用する魔術を学んで、行使する事に長けている」と評され、実際にルシフェルの魔術による熱線と浮遊、アラドメレクが行使する氷の造形魔術を見ただけで行使している。
  3. ^ ただし非常用事態に備えて僅かに魔力を残しており、その魔力で窮地を脱している事が多い。
  4. ^ アラス・ラムスの為に型落ちのデジカメとプリンタを購入したり、デュラハン弐号にチャイルドシートを取り付けたりするなど。
  5. ^ 一度目は筆記試験で回答欄の回答がずれ、二度目は天界勢が笹幡北高校に襲来したため。
  6. ^ 恵美によると聖法気を操るセンスがかなり高いらしく、エンテ・イスラで生まれていればかなりの力を持つ術士になっていたと賞賛されている。
  7. ^ 春先に起きたあるトラブルで新人時代の真奥に助けられた事がきっかけの一つになっている。
  8. ^ 2.8巻で指導したが、惨憺たる結果になった。
  9. ^ 退院した漆原からは取り戻した魔力を有効活用するよう抗議されたが、受け流している。
  10. ^ ネット接続との同時加入で購入されたがかなりの旧式であり、漆原本人は不満を持っている。その後真奥のカードを利用して外付けハードディスクや監視カメラ、USB式の扇風機を購入している。
  11. ^ 短編で魔王城に子猫の「銀シャリ」が保護されていた時期はくしゃみや湿疹といった重度のアレルギー症状が出ていた。
  12. ^ 真奥と芦屋がエンテ・イスラから帰還した後、二人の物質化した魔力の置き場となった。
  13. ^ 千穂との言い合いで彼女に対して「お前の数百倍生きている」と発言している。
  14. ^ 時間が経てば元の濃紫へ戻る。ただし、志波が近づくと変化を起こす。
  15. ^ 実際は恵美の母親であるライラを「まま」と認識しており、恵美を母と慕っていたのはライラの面影があったから。再会後も恵美とライラを「まま」と呼ぶ。
  16. ^ ただし自称で、周囲の人物からはもっぱら「大家さん」と呼ばれている。「ミキティ」と呼ぶのは姪の天祢と、ガブリエル、アシエスのみ。
  17. ^ 効果は悪魔限定であり、女性陣は平然としている。
  18. ^ 真奥達が何かしらの悪事を働こうとする素振りを見せたら即時に滅するつもりだったが、ある出来事から半ば放置していた。
  19. ^ ライラがカイロに現れたのは彼女が持っていたイソェドの欠片が志波達地球のセフィラに惹かれたからであるらしい。
  20. ^ 志波が真奥達に手紙と写真を送って来ていた場所。
  21. ^ 普段の発音は片言であるが、周囲を混乱させる日本語の単語の語彙は豊富である。エンテ・イスラの言語は理解は出来るが、会話は出来ない。
  22. ^ 本人曰く「名乗らされている」
  23. ^ 原作8巻にて示唆されており、後にアニメ第6話にて正式に語られている。
  24. ^ 真奥によると後500年足らず。
  25. ^ その証拠にエンテ・イスラ人のノルドと天使のライラがエミリアを授かっている。
  26. ^ 本来の意味はマグロナルドの社内資格だが、エンテ・イスラ語での「マグル・オン・アルド=王に従う司教」「バリスタ=弓兵」の意味とかけて「王佐の司教弓」と解釈された。
  27. ^ 『はたらく魔王さま!9』まではアスキー・メディアワークス、『はたらく魔王さま!10』以降はKADOKAWAが出版している。
  28. ^ テレビアニメBlu-rey&DVDシリーズ第1巻初回生産限定特典「はたらく魔王さま!5.5」の再録。
  29. ^ テレビアニメBlu-rey&DVDシリーズ第6巻初回生産限定特典「はたらく魔王さま!2.8」の再録。

出典

  1. ^ “TVアニメ『はたらく魔王さま!』第2期制作決定! 逢坂良太さん・日笠陽子さん・東山奈央さんら第1期の声優陣も続投”. animate Times. (2021年3月6日). https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1615028428 2021年3月7日閲覧。 
  2. ^ a b c d e f g h i j k スタッフ/キャスト”. TVアニメ『はたらく魔王さま』公式サイト. 2021年3月6日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g 「はたらく魔王さま!」第1期から約8年の時を経て第2期制作決定!キャストは続投”. コミックナタリー. ナターシャ (2021年3月6日). 2021年3月6日閲覧。
  4. ^ a b c d 1巻の履歴書。
  5. ^ 和ヶ原聡司 (2013年4月28日). “wagahara211: ニコ生時点ではニコニコでの配信は二話でしたが、今三話まで配信 ...”. Twitter. 2013年6月28日閲覧。
  6. ^ 和ヶ原聡司 (2013年6月20日). “wagahara211: よーし皆顔伏せろー。ニコ動配信10話にウォール・エミリアとか ...”. Twitter. 2013年6月28日閲覧。
  7. ^ 和ヶ原聡司 (2013年6月20日). “wagahara211: よーし皆顔伏せろー。先生ウォール・エミリアツイートへの皆の反 ...”. 2013年6月28日閲覧。
  8. ^ 和ヶ原聡司 (2013年5月2日). “wagahara211: 芦屋の言う「娯楽」というのは真奥みたいに映画や遊びたい云々で ...”. Twitter. 2013年6月28日閲覧。
  9. ^ a b 「はたらく魔王さま!」第2期は2022年7月放送開始、アラス・ラムス役は木野日菜(動画あり)”. コミックナタリー (2021年12月12日). 2021年12月12日閲覧。
  10. ^ 第5巻巻末「作者、あとがく」およびDVD/BD第1巻特典リーフレット原作者テキストコメンタリー。
  11. ^ 5巻の履歴書。
  12. ^ 第7巻の履歴書。
  13. ^ 第9巻の履歴書。
  14. ^ はたらく魔王さま!”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  15. ^ はたらく魔王さま!2”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  16. ^ はたらく魔王さま!3”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  17. ^ はたらく魔王さま!4”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  18. ^ はたらく魔王さま!5”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  19. ^ はたらく魔王さま!6”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  20. ^ はたらく魔王さま!7”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  21. ^ はたらく魔王さま!8”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  22. ^ はたらく魔王さま!9”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  23. ^ はたらく魔王さま!10”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  24. ^ はたらく魔王さま!11”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  25. ^ はたらく魔王さま!0”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  26. ^ はたらく魔王さま!12”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  27. ^ はたらく魔王さま!13”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  28. ^ はたらく魔王さま!14”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  29. ^ はたらく魔王さま!15”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  30. ^ はたらく魔王さま!16”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  31. ^ はたらく魔王さま!0-II”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  32. ^ はたらく魔王さま!ハイスクールN!”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  33. ^ はたらく魔王さま!17”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  34. ^ はたらく魔王さま!18”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  35. ^ はたらく魔王さま!SP”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  36. ^ はたらく魔王さま!SP2”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  37. ^ はたらく魔王さま!19”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  38. ^ はたらく魔王さま!20”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  39. ^ はたらく魔王さまのメシ!”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  40. ^ はたらく魔王さま!21”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  41. ^ はたらく魔王さま!(1)”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  42. ^ はたらく魔王さま!(2)”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  43. ^ はたらく魔王さま!(3)”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  44. ^ はたらく魔王さま!(4)”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  45. ^ はたらく魔王さま!(5)”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  46. ^ はたらく魔王さま!(6)”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  47. ^ はたらく魔王さま!(7)”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  48. ^ はたらく魔王さま!(8)”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  49. ^ はたらく魔王さま!(9)”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  50. ^ はたらく魔王さま!(10)”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  51. ^ はたらく魔王さま!(11)”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  52. ^ はたらく魔王さま!(12)”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  53. ^ はたらく魔王さま!(13)”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  54. ^ はたらく魔王さま!(14)”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  55. ^ はたらく魔王さま!(15)”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  56. ^ はたらく魔王さま!(16)”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  57. ^ はたらく魔王さま!(17)”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  58. ^ はたらく魔王さま!(18)”. KADOKAWA. 2021年6月25日閲覧。
  59. ^ はたらく魔王さま! ハイスクール! 1”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  60. ^ はたらく魔王さま! ハイスクール! 2”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  61. ^ はたらく魔王さま! ハイスクール! 3”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  62. ^ はたらく魔王さま! ハイスクール! 4”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  63. ^ はたらく魔王さま! ハイスクール! 5”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  64. ^ “「はたらく魔王さま!」魔王と勇者のメシ事情を描くグルメスピンオフがマンガ化”. コミックナタリー (ナターシャ). (2019年8月29日). https://natalie.mu/comic/news/345330 2021年3月28日閲覧。 
  65. ^ はたらく魔王さまのメシ! 1”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  66. ^ はたらく魔王さまのメシ! 2”. KADOKAWA. 2021年3月8日閲覧。
  67. ^ はたらく魔王さまのメシ! 3”. KADOKAWA. 2021年3月28日閲覧。
  68. ^ はたらく魔王さま!ノ全テ”. KADOKAWA. 2022年1月10日閲覧。

外部リンク