ぶどう色2号
ぶどう色2号(ぶどういろ2ごう)は、日本国有鉄道(国鉄)が定めた色名称の1つである。
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16進表記 | #413027 |
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RGB | (65, 48, 39) |
マンセル値 | 2.5YR 2/2 |
出典 | 鉄道ジャーナル通巻217号 特集「鉄道車両 色彩の美学」 |

概要編集
慣用色名称は「ぶどう色」である。マンセル値は「2.5YR 2/2」。
国鉄車両において「茶色」と表現される場合、通常は本色を指し、電気機関車やディーゼル機関車、旧形電車、客車などの車体色として一般的かつ広範に使用された。
本色は、戦後に進駐軍が接収した客車の地色をミルクチョコレート色に指定したのが始まりといわれており、客車については赤みが強く明るい本色に塗りかえられた。その後、本色は1959年(昭和34年)に正式に制定され、それまで一般的に使用されていたやや黒っぽく重厚なぶどう色1号が使用されていた旧型の電気機関車・電車・客車については、順次本色に塗り替えられた。
また、1979年(昭和54年)に登場した117系電車の帯色にも採用された。これは、かつての関西急電色にちなんだものとされており、後継車であるJR西日本の221系電車、223系電車(0・2500番台を除く)、225系電車(5000・5100番台を除く)にまでアーバンネットワークを象徴する色として引き継がれている。
近年では、イベント用やリバイバルカラーとして、主に機関車が本色に塗装されるケースも散見されるが、必ずしもこの色に塗られたことのある車両とは限らない。
一般的な「ぶどう色」は赤紫色系統の色であるが、本色は赤紫とはかけ離れた茶系の色である。このため、1998年には身延線全通70周年記念として115系電車が身延線デビュー当時の「身延色」(赤2号・いわゆるワインレッド)に復元される企画の際、広報文で「ぶどう色の電車」としていたため名古屋工場が色を勘違いして電車をぶどう色2号に塗装して登場、現地で塗装ミスが発覚して再度塗り直しのため工場に入場、企画が一時中断する事件も起きている。
使用車両編集
- 旧形電気機関車各形式
- 旧形電車各形式
- 旧型客車各形式
- 国鉄117系電車(東海道・山陽本線、新快速色)
- 国鉄205系電車(南武線・武蔵野線の帯色)
- JR西日本221系電車
- JR西日本223系電車(阪和線向け車両を除く)
- JR東日本209系電車(武蔵野線の帯色)
- JR東日本E231系電車 (武蔵野線の帯色)
- JR西日本225系電車(阪和線向け車両を除く)
- JR東日本E233系電車(南武線の帯色)
- JR四国5000系電車(223系電車ベースの平屋車のみ)
近似色編集
- ぶどう色1号 - 前述のとおり、ぶどう色2号が制定されるまで使用されていた色。
- ため色(暗紅色) - EF58 61に使用されている色で、大宮工場が独自に調合した色である。
- アメリカのグレート・ノーザン鉄道の車両塗装も、この色に近い。