ぼうえんきょう座

ぼうえんきょう座(ぼうえんきょうざ、望遠鏡座、Telescopium)は、南天の星座の1つ。日本の多くの地域からは全域が見えず、九州南部以南でしか全域を見ることはできない。

ぼうえんきょう座
Telescopium
Telescopium
属格 Telescopii
略符 Tel
発音 英語発音: [ˌtɛlɪˈskɒpiəm]、属格:/ˌtɛlɨˈskɒpiaɪ/
象徴 the Telescope
概略位置:赤経 19
概略位置:赤緯 −50
広さ 252平方度 (57位
主要恒星数 2
バイエル符号/
フラムスティード番号
を持つ恒星数
13
系外惑星が確認されている恒星数 0
3.0等より明るい恒星数 0
10パーセク以内にある恒星数 0
最輝星 α Tel(3.477
最も近い星 GJ 754;(19.3光年)
メシエ天体 0
隣接する星座 さいだん座
みなみのかんむり座
インディアン座
けんびきょう座(角で接する)
くじゃく座
いて座
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主な天体編集

恒星編集

由来と歴史編集

ニコラ・ルイ・ド・ラカーユによって18世紀に設定された。この星座のモチーフとなったのは、当時主流であった非常に長い鏡筒を持つ屈折望遠鏡である。当時の望遠鏡は精度の低いレンズを用いていたため、焦点距離を延ばすことにより色収差を低減させる必要があった[3]

ラカーユが設定した頃に比べると、現在のぼうえんきょう座の領域は狭くなっている。そのため、当時バイエル符号風のアルファベットが割り当てられた恒星のいくつかは他の星座の星とされている。例えば、β星は いて座η星に、γ星はさそり座G星に、θ星はへびつかい座45番星にと、それぞれ名前が変えられている[3]

呼称と方言編集

明治期より「望遠鏡」という訳名が使われており、明治末期以降数度行われた星座の訳名見直しでも他の呼び名が採用されることはなかった[4][5][6]。漢字の読みは一貫して「ぼうえんきやう」または「ぼうえんきょう」とされているが、1928年に天文同好会の編集により新光社から刊行された『天文年鑑』の第2号では「とほめがね」[7]、1930年の同誌第4号では「とうめがね」という読みで紹介されていた[8]。これについて、天文年鑑の編集に携わっていた山本一清は、「耳に聞いただけでは解りかねる日本語や、漢語萬能時代の夢よりさめて、純粹な日本語(耳で聞いただけで解る日本語)を採用する」としている[9]

出典編集

  1. ^ "alp Tel". SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2022年11月21日閲覧
  2. ^ "PV Tel". SIMBAD. Centre de données astronomiques de Strasbourg. 2022年11月21日閲覧
  3. ^ a b Ridpath, Ian. “Star Tales - Telescopium”. 2022年11月21日閲覧。
  4. ^ 星座名」『天文月報』第2巻第11号、1910年2月、 11頁、 ISSN 0374-2466
  5. ^ 学術研究会議 編「星座名」 『天文術語集』1944年1月。doi:10.11501/1124236https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1124236 
  6. ^ 星座名」『天文月報』第45巻第10号、1952年10月、 13頁、 ISSN 0374-2466
  7. ^ 天文同好会『天文年鑑』2号、新光社、1928年6月、3-6頁。doi:10.11501/1138377https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1138377 
  8. ^ 天文同好会『天文年鑑』4号、新光社、1931年3月、3-9頁。doi:10.11501/1138410https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1138410 
  9. ^ 山本一清天文用語に關する私見と主張 (3)」『天界』第14巻第161号、東亜天文学会、1934年8月、 406-411頁、 doi:10.11501/3219882ISSN 0287-6906