Wikipedia

みすず学苑

株式会社ミスズが運営する大学受験予備校

みすず学苑（みすずがくえん）は、首都圏に11校舎を展開する大学受験予備校である[1][2]。半田晴久（神道系新宗教ワールドメイト教祖の深見東州）が代表を務める東京都杉並区の株式会社ミスズが運営しており[1][3]、学校法人格は取得していない[4]。半田が率いる中小企業の一つである[5]。

西荻本校が入居する西荻窪駅前のニシオギビル

キャッチコピーは「怒濤の英語と個人指導[6]」、「怒濤の英語力[7]」である[8]。

沿革 編集

1978年、学苑長を務める深見東州こと半田晴久によって杉並区西荻窪の駅前に大学受験塾として設立された[9][10]。設立当初の名称は「三十鈴学苑」だった[5]。東京都内に西荻本校を含め上野、立川、吉祥寺の4校舎、埼玉県内では南浦和、大宮、所沢、川越の4校舎、千葉県内に千葉、松戸の2校舎、そして神奈川県内に横浜校の合計11校舎を展開している[11][12]。従業員数は1995年時点で30人程度、講師陣も入れると数百人規模で[5]、3000人ほどの生徒がいた[13]。2014年3月で中学部は廃止した[14]。

システム 編集

「怒濤の英語力」「1クラス平均20名[1]」「難関校合格主義」「学力別クラス編成」「カレッジタイムシステム[1]」の5つを特徴に掲げている[15]。毎週の「カレッジタイム」では、講師からマンツーマンで指導を受ける[1]。

授業は講師が随時質問して対話をする対話型である[1]。学苑長の半田によると、「明るくて面白く、いつの間にか勉強時間を2倍にし、学習量を3倍にする、既成観念の枠を超えた指導」がコンセプトであるという[1]。また、声を出して覚える音読学習や口頭テストも指導方針の一つとし[16]、暗記科目は、居残りテストや対面式口頭テスト(現在はコロナ禍のため対面式口頭テストではなくバナナハーゲンダッツテスト)も行い、基礎を重視した指導をしているという[1]。毎回の授業の冒頭に確認テストを行い、合格点をとるまで追試を受けるシステムである[17]。

出版 編集

みすず学苑中央教育研究所を設立し、大学別の入試問題の解き方と出題傾向を分析した過去問題集を出版している。本番と同じレイアウト構成であることなどをコンセプトとして掲げている。対象学部は医学部・獣医学部・歯学部・薬学部であり、医学部は過去10年、他の学部は過去6年の問題を収録している[18]。

CMについて 編集

みすず学苑のCMは他の予備校とは一線を画したユニークな内容で知られ、学苑側も自らCMへのこだわりを明かしている[19]。

ヤマトタケルなどに扮した人物がダジャレを発言し、最後にナレーターが「怒濤の合格みすず学苑」を3回連呼（ただし3回目は「怒濤の合格」のみ）して締めるのが主なパターンである。

過去にハローキティをイメージキャラクターに起用していた時期があった。

関連人物 編集

出典 編集

  1. ^ a b c d e f g h 「特別企画 地域・社会に貢献する成長会社2014」『中央公論』第129巻、第6号、中央公論新社、2014年5月10日。JAN 4910061010640。 
  2. ^ 株式会社　旺文社 2005, p. 52.
  3. ^ “教育事業部”. 株式会社ミスズ. 2014年6月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年6月15日閲覧。
  4. ^ 「授業料は、これぽっきりで」は信用できない? みすず学苑
  5. ^ a b c 溝口敦「ワールドメイト」、清水雅人『新宗教時代3』 大蔵出版、1995年
  6. ^ 怒濤の英語と個人指導 - 怒涛の英語力みすず学苑。
  7. ^ 増山かおり. “ユニークすぎる広告で人気のみすず学苑が「金魚すくいキャンペーン」をやっているぞ！”. ねとらぼ. 2015年3月10日閲覧。
  8. ^ “今までの人生で一番印象に残っているCM・ポスターのキャッチコピー「怒濤の合格、みすず学苑」「NO MUSIC, NO LIFE」”. マイナビウーマン (株式会社マイナビ). (2013年12月16日). オリジナルの2013年12月17日時点におけるアーカイブ。. https://archive.is/6Tofk 
  9. ^ “どんなところ？”. みすず学苑西荻本校. 2013年11月3日閲覧。
  10. ^ 半田晴久 2004, p. 2.
  11. ^ 株式会社　育文社編集部 2011, p. 59.
  12. ^ “校舎案内”. みすず学苑. 2014年6月15日閲覧。
  13. ^ 沼田健哉 「第7章 コスモメイトの研究」 『宗教と科学のネオパラダイム 新新宗教を中心として』 創元社、1995年
  14. ^ “2014年3月で、中学部は廃止します。”. みすず学苑. 2013年11月10日閲覧。
  15. ^ “みすず学苑5つの特徴”. みすず学苑. 2014年4月22日閲覧。
  16. ^ 株式会社　旺文社 2005, pp. 74–75.
  17. ^ “「関連づけ」「反復」が効果的”. 読売新聞 ヨミウリ・ジュニア・プレス. (2008年1月26日). オリジナルの2013年12月19日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20131219005803/http://www.yomiuri.co.jp/junior/articles_2008/080126.htm 
  18. ^ みすず学苑中央教育研究所
  19. ^ みすず学苑CMの謎を解く（みすず学苑公式サイト）
  20. ^ 北村一輝のCM出演情報 ORICON NEWS
  21. ^ https://twitter.com/TsubakiOniyakko/status/1764245497206673687

参考文献 編集

  • 半田晴久『大学入試合格の秘訣！』たちばな出版、2004年3月31日。ISBN 978-4813318897。 
  • 旺文社『2005年　全国予備校ガイドブック』旺文社、2005年。 
  • 育文社編集部『くちこみで、生徒が集まる!!　個性派予備校ガイド』育文社、2011年。ISBN 978-4752420385。 
  • 溝口敦「ワールドメイト」、清水雅人『新宗教時代3』 大蔵出版、1995年
  • 沼田健哉 「第7章 コスモメイトの研究」 『宗教と科学のネオパラダイム 新新宗教を中心として』 創元社、1995年

外部リンク 編集

「https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=みすず学苑&oldid=99596282」から取得