ゆきのまち幻想文学賞(ゆきのまちげんそうぶんがくしょう)は、株式会社企画集団ぷりずむ発行の雑誌『ゆきのまち通信』が主宰していた公募新人文学賞。2021年の第31回をもって、作品募集を終了した。

ゆきのまち幻想文学賞
(ゆきのまちげんそうぶんがくしょう)
受賞対象をテーマにし、その幻想性を表現した小説
日本の旗 日本
主催企画集団ぷりずむ発行の雑誌『ゆきのまち通信』
初回1991年
最新回2021年
最新受賞者アンネ・エラ『軒端の梅よ』
公式サイトhttp://yukigensou.site/

概要 編集

1990年に創設された[1]をテーマにし、その幻想性を表現した未発表の小説が募集されている[2]。原則として、応募資格は不問で、400字詰原稿用紙換算10枚以内のものが募集され、大賞が1人選ばれ、賞金として30万円が贈られるが、過去に本文学賞で入選以上となった人に限り、400字詰原稿用紙換算30枚以内のものが応募でき、長編賞が1人選ばれ、賞金として10万円が贈られる[2]。締め切りは、例年1月20日[2]。発表は、3月中旬に入賞者に通知され、また『ゆきのまち通信』誌上で大賞、長編賞および佳作が掲載される[2]。4月上旬に八甲田ホテル(青森市)で授賞式が開催される[3]。入賞・入選作品は『ゆきのまち幻想文学賞小品集』に収録される[3]

コンセプト 編集

 

雪のもつ不思議さ、雪のもつ魅力、雪のもつ美しさ、雪のもつ厳しさ、 雪のもつ非情さ、雪のもつやさしさ、雪のもつ詩情、 そうした雪の幻想性をテーマにした、雪を感じさせる物語を募集いたします。 雪降る季節にご応募いただき、春を待つ季節に審査、早春に発表いたします。 (募集資料から)

審査員 編集

受賞作一覧 編集

年は受賞作の発表の年。

回(年) 受賞作 著者
第1回(1991年) 大賞 『雪あかり』 神崎照子
第2回(1992年) 大賞 該当作なし
第3回(1993年) 大賞 『紫色の雪ひら』 末永いつ
第4回(1994年) 大賞 『キンチの話』 松木裕人
長編賞 『NOWHERE MAN』 神崎照子
第5回(1995年) 大賞 『スペースシップ』 竹内真
長編賞 該当作なし
第6回(1996年) 大賞 『冬のうた』 野口麻衣子
長編賞 『Cに降る雪』 宇多ユリエ
第7回(1997年) 大賞 『与兵衛の雪』 加藤由美子
長編賞 『巫女舞』 土肥英里子
『雪の上の足音』 松吉久美子
第8回(1998年) 大賞 『雪の道標』 北原尚生
長編賞 該当作なし
第9回(1999年) 大賞 『夜咄』 青木裕次
長編賞 『ノアの住む国』 北原なお
第10回(2000年) 大賞 『花びら餅』 大矢風子
長編賞 『ふたり』 高野紀子
第11回(2001年) 大賞 『再会』 西山樹一郎
長編賞 『わかれみち』 大矢風子
第12回(2002年) 大賞 『遠い記憶』 冬川文子
長編賞 『雪果幻語』 大久保悟朗
第13回(2003年) 大賞 『赤い女』 国吉史郎
長編賞 『セルリアン・シード』 真帆しん
『スパゲッティー・スノウクリームワールド』 神崎照子
第14回(2004年) 大賞 『雪見酒』 七森はな
長編賞 『胸に降る雪』 松嶋ひとみ
『Identity Lullaby』 北原なお
第15回(2005年) 大賞 『心音』 中山聖子
長編賞 『シズリのひろいもの』 宇多ゆりえ
第16回(2006年) 大賞 『横着星』 川田裕美子
長編賞 『春彼岸』 東しいな
第17回(2007年) 大賞 『おいらん六花』 宇多ゆりえ
長編賞 『きつね与次郎』 大沼珠生
第18回(2008年) 大賞 『河童と見た空』 前川亜希子
長編賞 『シュネームジーク』 小滝ダイゴロウ
第19回(2009年) 大賞 『雪の反転鏡』 中山佳子
長編賞 『潮の流れは』 中山聖子
第20回(2010年) 大賞 『もうひとつの階段』 東しいな
長編賞 『雪の翼』 巣山ひろみ
第21回(2011年) 大賞 『風花』 坂本美智子
長編賞 『春を待つクジラ』 加藤清子
第22回(2012年) 大賞 『大きな木』 山ノ内真樹子
長編賞 『うきだあまん』 結城はに
第23回(2013年) 大賞 『とんでるじっちゃん』 大沼珠生
長編賞 該当作なし
第24回(2014年) 大賞 『侘助ひとつ』 瑞木加奈
長編賞 『およぐひと』 坂本美智子
第25回(2015年) 大賞 『小さな魔法の降る日に』
長編賞 『春夏秋冬』 小林栗奈
第26回(2016年) 大賞 『冬の虫』[4] 伊藤万記
長編賞 該当作なし
第27回(2017年) 大賞 『カンジョンの砂絵』[5] 小滝ダイゴロウ
長編賞 『女神の祝福』 あまのかおり
第28回(2018年) 大賞 『小さき者の小さき手のひら』 五十月彩
長編賞 『瞳に降る雪』 東しいな
第29回(2019年) 大賞 『待合室』 中野睦夫
長編賞 該当作なし
第30回(2020年) 大賞 『神仕舞』 あまのかおり
長編賞 『硯』 益田昌
第31回(2021年) 大賞 『軒端の梅よ』 アンネ・エラ
長編賞 『ザザンとガガンと鬼の指』 福岡えり

活躍している入選・入賞者 編集

脚注 編集

出典 編集

  1. ^ 企画集団ぷりずむ | たびのたね 旅行ガイド・ご当地本のいいとこどり 電子書籍サービス
  2. ^ a b c d 第26回ゆきのまち幻想文学賞 募集要項
  3. ^ a b 第20回ゆきのまち幻想文学賞
  4. ^ 「第26回ゆきのまち幻想文学賞」が決定しました 主宰/ゆきのまち通信
  5. ^ 「第27回ゆきのまち幻想文学賞」が決定しました 主宰/ゆきのまち通信

関連項目 編集