ゆめが丘駅

日本の神奈川県横浜市泉区下飯田町にある相模鉄道の駅

ゆめが丘駅(ゆめがおかえき)は、神奈川県横浜市泉区下飯田町にある、相模鉄道相鉄いずみ野線である。駅番号SO36

ゆめが丘駅
駅主要部の外観
(2024年2月27日)
ゆめがおか
Yumegaoka
SO35 いずみ中央 (1.1 km)
(2.0 km) 湘南台 SO37
地図
所在地 横浜市泉区下飯田町1555-9
北緯35度24分20.1秒 東経139度28分56.4秒 / 北緯35.405583度 東経139.482333度 / 35.405583; 139.482333 (ゆめが丘駅)座標: 北緯35度24分20.1秒 東経139度28分56.4秒 / 北緯35.405583度 東経139.482333度 / 35.405583; 139.482333 (ゆめが丘駅)
駅番号 SO36
所属事業者 相模鉄道
所属路線 相鉄いずみ野線
キロ程 9.3 km(二俣川起点)
電報略号 ユメ
駅構造 高架駅
ホーム 島式 1面2線
乗降人員
-統計年度-
[相鉄 1]2,227人/日
-2022年-
開業年月日 1999年平成11年)3月10日[1]
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関東の駅百選認定駅。横浜市の駅では最も西に位置する。

歴史 編集

駅名の由来 編集

工事着手時点の仮称は所在地の町名から「下飯田駅」であったが、「今後の夢を抱ける街」を願って「ゆめが丘」とされた。その名称に引っ掛けて本線希望ヶ丘駅 - 当駅間の硬券往復乗車券「ゆめきぼ乗車券」が受験生などの縁起担ぎグッズとして発売されている。

なお、近接する横浜市営地下鉄ブルーライン下飯田駅は仮称をそのまま正式駅名としている。

駅構造 編集

島式ホーム1面2線を有する高架駅交建設計によるデザイン[3]。「水を活かした街づくり」という泉区の構想にあわせ、水のしずく(水滴)をイメージして設計された[4]。ホーム・線路の周りをアーチ状の鉄骨の連なりで囲み、その上を屋根で覆い、側面に風除けの透明板をはめ込んだ形状となっている。ホーム内に屋根の支柱がないため、見通しの良いトンネル状の空間となっている。水色に塗られた鉄骨とアクセントの黄色が爽やかな雰囲気を醸し出している。

当駅の起点側260メートルの位置にある都市計画道路環状4号線を跨ぐ橋は、在来鉄道で日本初のニールセン・ローゼ橋を採用している。ホームから駅の南側にある横浜市営地下鉄ブルーライン下飯田駅の駅舎を望むことができる。

他の相鉄の駅と異なり、現時点で自動精算機ICカードチャージ機は設置されておらず、精算・チャージは有人改札での対応となる。

2023年(令和5年)4月18日、相模鉄道は駅のリニューアルを発表した[5]。このリニューアルにより駅舎は延べ床面積約580平方メートルと従来の1.5倍近くに拡張され、ゆめが丘大規模集客施設の側に交通系ICカード専用の改札口を設置し、駅舎外観も相鉄グループの統一コンセプトに基づきレンガが採用される[5]

ギャラリー 編集

のりば 編集

番線 路線 方向 行先[6]
1   相鉄いずみ野線 下り 湘南台方面
2 上り 横浜海老名二俣川のりかえ)羽沢横浜国大方面

利用状況 編集

2022年度の1日平均乗降人員2,227人である[相鉄 1]。相鉄線全27駅中第27位(最下位)。

近年の1日平均乗降・乗車人員推移は下表の通り。

年度別1日平均乗降・乗車人員
年度 1日平均
乗降人員[* 1]
1日平均
乗車人員[* 2][* 3]
出典
[注 1]1998年(平成10年) 805 [横浜市統計書 1]
1999年(平成11年) 1,372 648 [神奈川県統計 1]
2000年(平成12年) 1,209 571 [神奈川県統計 1]
2001年(平成13年) 1,138 540 [神奈川県統計 2]
2002年(平成14年) 1,116 528 [神奈川県統計 3]
2003年(平成15年) 1,109 527 [神奈川県統計 4]
2004年(平成16年) 1,184 558 [神奈川県統計 5]
2005年(平成17年) 1,322 632 [神奈川県統計 6]
2006年(平成18年) 1,506 730 [神奈川県統計 7]
2007年(平成19年) 1,610 790 [神奈川県統計 8]
2008年(平成20年) 1,786 880 [神奈川県統計 9]
2009年(平成21年) 2,015 989 [神奈川県統計 10]
2010年(平成22年) 2,097 1,040 [神奈川県統計 11]
2011年(平成23年) 2,120 1,050 [神奈川県統計 12]
2012年(平成24年) 2,208 1,100 [神奈川県統計 13]
2013年(平成25年) 2,231 1,115 [神奈川県統計 14]
2014年(平成26年) 2,228 1,104 [神奈川県統計 15]
2015年(平成27年) 2,270 1,131 [神奈川県統計 16]
2016年(平成28年) 2,322 1,155 [神奈川県統計 17]
2017年(平成29年) 2,223 1,101 [神奈川県統計 18]
2018年(平成30年) [相鉄 2]2,198 1,097 [神奈川県統計 19]
2019年(令和元年) [相鉄 3]2,207 1,105 [神奈川県統計 20]
2020年(令和02年) [相鉄 4]1,741 873 [神奈川県統計 21]
2021年(令和03年) [相鉄 5]1,904 952 [神奈川県統計 22]
2022年(令和04年) [相鉄 1]2,227 1,108 [横浜市統計書 1]

駅周辺 編集

駅周辺には田畑が広がっている。当駅及び横浜市営地下鉄ブルーライン下飯田駅」の周辺に位置する「泉ゆめが丘地区」は市街化調整区域に長年指定されていたため開発が遅れているが、2014年6月には市街化区域への編入などの都市計画決定が行われた。今後は当駅周辺においても再開発の本格化が見込まれている[7][8]

泉ゆめが丘地区の再開発 編集

 
センター地区造成中の駅南側(2020年1月)

当駅および下飯田駅の周辺(泉ゆめが丘地区)は、「都市計画マスタープラン・泉区プラン」において「都市基盤施設と一体となった計画的な開発を誘導し、良好な居住環境を備えた市街地の形成を図る」地区として位置付けられている。周辺エリアの市街地の形成に向け、1999年に地元地権者を中心として発足した「いずみ田園第一地区土地区画整理準備組合」を2007年末に解散し、新たに「泉ゆめが丘土地区画整理組合設立準備会」が発足した[8][9]

2008年度には横浜市が「泉ゆめが丘地区」を特定保留区域に設定[注 2][8][10]、また横浜市都市整備局は「泉ゆめが丘土地区画整理組合設立準備会」の支援を表明し、泉ゆめが丘地区(25.1ヘクタール)の市街化区域への編入を視野に協議を促進し、早期の事業化を目指すと発表している。さらに2013年4月には横浜市と相鉄ホールディングスが、相鉄いずみ野線沿線地域(二俣川〜ゆめが丘)を豊かな自然環境や未利用地などの有効活用により新たな街づくりを目指すモデル地域に指定し、協定を締結している[7]。相鉄では2023年までにJR東日本および東急との相互直通運転が開始されたため、当地区における再開発により沿線の活性化も期待されている[7]

2014年6月に市街化区域への編入および土地区画整理事業の都市計画決定などが行われ、同年8月には「泉ゆめが丘土地区画整理組合」の設立認可、2016年3月には「泉ゆめが丘地区地区計画」が決定された。再開発事業(土地区画整理事業)の施行期間は2014年度〜2024年度(清算期間を含む)を予定、総事業費は約109億円を見込む[9][11]

前述の都市計画決定に際し、導入機能やゾーニングなどの検討が進められ、交通広場や駅へのアクセス道路とともに、駅周辺への商業施設の集積、都市型住宅の整備(地区全体の計画人口は約5,200人)などを行う方針が定められた。また公共施設整備では、下飯田駅の駅前広場設置、幹線道路、区画道路、公園などの整備を予定している[8]

2020年9月、両駅に挟まれたセンター地区(駅前大街区、街区面積: 42,861 m2)の集客施設開発事業者として相鉄グループの相鉄アーバンクリエイツと相鉄ビルマネジメントが選定され、地上3階建ての大規模集客施設(延べ床面積: 約118,000 m2)を開発する計画が公表された。同施設は2022年10月に着工し、2024年春に開業[12]する計画で、テナントの詳細は同時点で不明だが約170店舗を予定しており、スーパーマーケット専門店のほかに地元農家とも連携した「食」に関する体験型施設(食品マルシェ)、シネマコンプレックス映画館)、屋上遊具公園などの導入も検討されている[13][14][15][16]2023年8月、施設名がゆめが丘ソラトスと発表され、2024年7月に開業する予定である[17][18]

また、泉区新橋町の湘南泉病院が駅前に移転拡大する形で、2024年4月にゆめが丘総合病院(仮称)が開業する予定である[19]

主な周辺施設・交通 編集

交通(駅・道路)

バス路線 編集

最寄りの停留所は、駅西側路上にある「ゆめが丘駅」となる。以下の路線が乗り入れ、神奈川中央交通により運行されている。

またやや離れているものの、下飯田駅前の環状4号線上にある天台観光が運行するEバスの「下飯田駅前」も利用が可能。

その他 編集

隣の駅 編集

相模鉄道
  相鉄いずみ野線
特急・通勤特急(平日上りのみ運転)
通過
通勤急行(平日上りのみ運転)・快速・各駅停車
いずみ中央駅 (SO35) - ゆめが丘駅 (SO36) - 湘南台駅 (SO37)

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 1999年3月10日開業、以降22日間のデータ。
  2. ^ 特定保留区域とは、土地区画整理事業などが行われ計画的な市街地整備への準備が整った段階で、市街化調整区域から市街化区域に編入できる区域のことである。

出典 編集

記事本文の出典 編集

  1. ^ a b 鉄道ジャーナル』第33巻第4号、鉄道ジャーナル社、1999年4月、85頁。 
  2. ^ ゆめが丘駅のホームドアの運用を開始します”. 相模鉄道 (2023年5月30日). 2023年5月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年8月2日閲覧。
  3. ^ 相模鉄道 いずみ野線 ゆめが丘駅”. 交建設計. 2024年2月18日閲覧。
  4. ^ “ゆめの続きに思い馳せ【1】 水を感じ「気持ち良い駅に」(株)交建設計 奈雲 誠さん”. タウンニュース. (2023年3月23日). https://www.townnews.co.jp/0107/2023/03/23/670070.html 2024年2月19日閲覧。 
  5. ^ a b 相鉄・ゆめが丘駅24年夏リニューアル 集客施設開業伴い」『カナロコ』神奈川新聞社、2023年4月18日。2023年4月18日閲覧。
  6. ^ ゆめが丘 駅構内マップ”. 相模鉄道. 2023年6月5日閲覧。
  7. ^ a b c 再開発に向け市が素案 ゆめが丘駅周辺 都市計画決定などタウンニュース〈泉区版〉 2013年9月12日号)
  8. ^ a b c d 泉ゆめが丘土地区画整理組合 公式サイト
  9. ^ a b 泉ゆめが丘地区(横浜市都市整備局)
  10. ^ 横浜市 6地区を市街化区域に変更。「泉ゆめが丘地区」を特定保留区域に設定。線引き見直しで横浜市が概要(建通新聞神奈川版 2008年9月17日)
  11. ^ [泉ゆめが丘]の土地区画整理事業について(泉ゆめが丘土地区画整理組合 公式サイト内、2022年7月4日閲覧
  12. ^ ゆめが丘商業施設 2024年春開業へ 相鉄が中期経営計画発表(タウンニュース〈泉区版〉 2022年1月1日号)
  13. ^ 相鉄いずみ野線に新たなにぎわいの場 ゆめが丘駅前に大規模集客施設を開発 (PDF) (株式会社相鉄アーバンクリエイツ/株式会社相鉄ビルマネジメント 2020年9月17日)
  14. ^ 相鉄/横浜・ゆめが丘駅前に大規模集客施設を開発(流通ニュース 2020年9月17日)
  15. ^ ゆめが丘駅前に「大規模集客施設」開発へ 相鉄グループ(神奈川新聞「カナロコ」 2020年9月19日)
  16. ^ ゆめが丘 170店舗の大型施設 相鉄グループが事業者に(タウンニュース〈泉区版〉 2020年9月24日号)
  17. ^ “大規模集客施設 「ゆめが丘ソラトス」に”. タウンニュース 泉区版. (2023年8月31日). https://www.townnews.co.jp/0107/2023/08/31/694841.html?yahoo 2024年2月15日閲覧。 
  18. ^ "「ゆめが丘ソラトス」2024年7月開業決定" (Press release). 相鉄アーバンクリエイツ・相鉄ビルマネジメント. 6 February 2024. 2024年2月15日閲覧
  19. ^ 医療法人社団 鵬友会 ゆめが丘総合病院”. 公式サイト (2024年). 2024年2月15日閲覧。
  20. ^ 7th Single「ハルノヒ」”. あいみょん OFFICIAL FUN CLUB "AIM" (2019年). 2024年2月15日閲覧。

利用状況の出典 編集

相模鉄道の1日平均利用客数
  1. ^ a b c 相鉄グループ要覧2023-2024 (PDF) (Report). p. 69. 2023年10月22日時点のオリジナル (pdf)よりアーカイブ。2023年10月22日閲覧
  2. ^ 相鉄グループ要覧2019-2020 (PDF) (Report). p. 16. 2023年10月22日時点のオリジナル (pdf)よりアーカイブ。2023年10月22日閲覧
  3. ^ 相鉄グループ要覧2020-2021 (PDF) (Report). p. 17. 2020年9月27日時点のオリジナル (pdf)よりアーカイブ。2023年10月22日閲覧
  4. ^ 相鉄グループ要覧2021-2022 (PDF) (Report). p. 19. 2021年12月1日時点のオリジナル (pdf)よりアーカイブ。2023年10月22日閲覧
  5. ^ 相鉄グループ要覧2022-2023 (PDF) (Report). p. 18. 2023年10月22日時点のオリジナル (pdf)よりアーカイブ。2023年10月22日閲覧
私鉄の統計データ
  1. ^ レポート - 関東交通広告協議会
  2. ^ 神奈川県県勢要覧 - 神奈川県
  3. ^ 横浜市統計書 - 横浜市
神奈川県県勢要覧
  1. ^ a b 平成13年 (PDF) - 227ページ
  2. ^ 平成14年 (PDF) - 225ページ
  3. ^ 平成15年 (PDF) - 225ページ
  4. ^ 平成16年 (PDF) - 227ページ
  5. ^ 平成17年 (PDF) - 227ページ
  6. ^ 平成18年 (PDF) - 229ページ
  7. ^ 平成19年 (PDF) - 233ページ
  8. ^ 平成20年 (PDF) - 243ページ
  9. ^ 平成21年 (PDF) - 241ページ
  10. ^ 平成22年 (PDF) - 241ページ
  11. ^ 平成23年 (PDF) - 241ページ
  12. ^ 平成24年 (PDF) - 237ページ
  13. ^ 平成25年 (PDF) - 239ページ
  14. ^ 平成26年 (PDF) - 241ページ
  15. ^ 平成27年 (PDF) - 241ページ
  16. ^ 平成28年 (PDF) - 249ページ
  17. ^ 平成29年 (PDF) - 241ページ
  18. ^ 平成30年 (PDF) - 225ページ
  19. ^ 令和元年 (PDF) - 225ページ
  20. ^ 令和2年 (PDF) - 225ページ
  21. ^ 令和3年 (PDF) - 217ページ
  22. ^ 令和4年 (PDF) - 221ページ
横浜市統計書 9運輸 -鉄道、軌道駅別利用人員

関連項目 編集

外部リンク 編集