アエリータ』(: Аэли́та、ラテン語表記:Aelita)は、1924年に公開されたソビエト連邦サイレント映画アレクセイ・ニコラエヴィッチ・トルストイSF小説『『火星にいった地球人(原題はAelita)』の映画化で、監督はヤーコフ・プロタザノフレニングラードで上映された際にはドミートリイ・ショスタコーヴィチがピアノ伴奏した。

アエリータ
Аэли́та
監督 ヤーコフ・プロタザノフ
脚本 フョードル・オツェプ
出演者 ユリア・ソーンツェワ
ニコライ・ツェレテリ
ヴァレンティア・クインジ
撮影 エミール・シューネマン
ユーリー・ジェリャブジスキー
公開 ソビエト連邦の旗 1924年9月25日
日本の旗 1987年5月15日[1]
上映時間 113分
製作国 ソビエト連邦の旗 ソビエト連邦
言語 無声
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あらすじ 編集

革命後の1921年モスクワにおいて、人々は慎ましい生活を送っていた。ある日、無線技師のロッシは「Anta Odeli Uta」という謎のメッセージを受信。ロッシはそれが火星から送られてきたもの信じ、火星のことばかり夢想するようになる。一方、現実社会では妻ナターシャの浮気に頭を痛め、とうとう妻を射殺してしまう。ロッシは宇宙船で火星に逃亡、女王アエリータと恋に落ちる。

キャスト 編集

  • ユリア・ソーンツェワ……アエリータ
  • イーゴリ・イリンスキー英語版……クラフツォフ
  • ニコライ・ツェレテリ……ロッシ/スピリドーノフ
  • ニコライ・バターロフ ……グーセフ
  • ウェラ・オルロワ……マーシャ
  • ヴァレンティア・クインジ ……ナターシャ
  • パーヴェル・ポーリ……エルリック

影響 編集

 
アレクサンドラ・エクステルによるデザイン画

宇宙旅行を題材とした古典のひとつ。特筆すべきは、Isaac RabinovichとViktor Simovによる火星のセットと、アレクサンドラ・エクステルによる衣装デザインで、どちらもロシア構成主義を体現している[2]。これらは後の映画、たとえば、『フラッシュ・ゴードン』シリーズフリッツ・ラングの『メトロポリス』と『月世界の女』、近年では『リキッド・スカイ』などに影響を与えている。

脚注 編集

  1. ^ 『ソビエト映画の全貌'87』(三百人劇場)
  2. ^ David Elliott, "New Worlds - Russian Art and Society, 1900-1937", page 99.

外部リンク 編集