アカゴチ科学名Bembridae)は、カサゴ目に所属する魚類の分類群の一つ。アカゴチなど、底生性深海魚を中心に5属10種が記載される[1]

アカゴチ科
バラハイゴチ Bembradium roseum
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
亜綱 : 新鰭亜綱 Neopterygii
上目 : 棘鰭上目 Acanthopterygii
: カサゴ目 Scorpaeniformes
亜目 : コチ亜目 Platycephaloidei
: アカゴチ科 Bembridae
学名
Bembridae
Kaup, 1873
英名
Deepwater flathead

Bembradium バラハイゴチ属
Bembras アカゴチ属
Brachybembras

本文参照

分布・生態 編集

アカゴチ科の魚類はすべて海水魚で、南アフリカおよびアデン湾を西端とするインド洋から、日本列島ハワイ諸島およびペルー沖にかけての太平洋に幅広く分布する[1][2]海底からあまり離れずに生活する底生魚のグループで、水深150-650mにおける大陸棚大陸斜面の砂泥底を主な生息範囲とする[1]

形態 編集

アカゴチ科の仲間は強く縦扁した平たい頭部をもつ[1]。体部は細長く円筒形で、櫛鱗に覆われる[2]。ほとんどの種類は赤い体色をしており、体長10-30cm程度の小型の魚類である[2]。口は大きく、顎・鋤骨口蓋骨に微小な歯を備える[2]側線はよく発達し、浮き袋を欠く[2]

背鰭は2つあり、第1背鰭は6-12本の棘条、第2背鰭は8-12本の軟条により構成される[1]。胸鰭は21-27軟条で、腹鰭は胸鰭基部の直下に位置し、両鰭が離れる近縁のコチ科との鑑別点となっている[1]椎骨は26-27個[2]

分類 編集

アカゴチ科にはNelson(2006)の体系において5属10種が認められている[1]。本稿では、FishBaseに記載される3属8種についてリストする[2]。2種を含むウバゴチ属Parabembras)を本科に含める見解もあるが[1]、独立のウバゴチ科 Parabembridae として扱われることも多い[2][3]

出典・脚注 編集

  1. ^ a b c d e f g h Fishes of the World Fourth Edition』 p.329
  2. ^ a b c d e f g h Bembridae”. FishBase. 2012年1月29日閲覧。
  3. ^ 『日本の海水魚』 pp.220-221

参考文献 編集

外部リンク 編集