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アカニ・シンビネAkani Simbine1993年9月21日 ‐ )は、南アフリカ・ケンプトン・パーク出身の陸上競技選手。専門は短距離走100mで9秒89(南アフリカ記録)、200mで19秒95の自己ベストを持つ。2016年リオデジャネイロオリンピック男子100mファイナリスト(5位)である。

アカニ・シンビネ Portal:陸上競技
Akani Simbine Rio 2016.jpg
選手情報
ラテン文字 Akani Simbine
国籍  南アフリカ共和国
競技 陸上競技短距離走
種目 100m, 200m
大学 南アフリカ共和国の旗 プレトリア大学
生年月日 (1993-09-21) 1993年9月21日(26歳)
出身地 南アフリカ共和国の旗 ケンプトン・パーク (en[1]
身長 176cm
体重 74kg
成績
オリンピック 100m:5位(2016年
世界選手権 100m:5位(2017年
200m:準決勝1組6着(2015年
4x100mR:予選途中棄権(2015年)
地域大会決勝 英連邦競技大会
100m:優勝(2018年
200m:5位(2014年
4x100mR:2位(2018年)
最高世界ランク 100m5位(2016年)
自己ベスト
100m 9秒89(2016年)南アフリカ記録
200m 19秒95(2017年)
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経歴編集

2012年まで編集

サッカー陸上競技の両方に取り組み、サッカーでは右ウイングを務めていた[2]。しかし、2012年12月11日にルサカで開催されたZone VI U20 Gamesの男子100mで10秒19(+1.3)のU20南アフリカ記録(当時)を樹立し[注 1]、これを機に陸上競技に専念することを決めた[4]

2013年編集

8月のモスクワ世界選手権男子100mでシニアの世界大会デビューを果たしたが、10秒38(-0.3)の組7着で予選敗退に終わった。この時にジャマイカのヨハン・ブレークから「細いから筋肉をつけたほうがいい」とアドバイスを貰ったという[4]

2014年編集

4月12日にプレトリアで開催された南アフリカ選手権男子100m決勝で10秒02(+1.4)をマーク。この記録は従来の南アフリカ記録(当時10秒06)を上回るタイムだったが、このレースでサイモン・マガクウェが南アフリカ人初の9秒台となる9秒98をマークしたため、南アフリカ歴代2位(当時)の記録となった[5]

2015年編集

7月1日にヴェレニエで開催されたEuropean Athletics Classics Meeting男子100mで9秒99(-0.2)の自己ベスト(当時)をマークし、10秒の壁を突破した史上2人目の南アフリカ人となった[6]

同月の光州ユニバーシアードに出場すると、男子100mは準決勝で10秒00(+0.3)の大会記録を樹立し、1987年ザグレブ大会リー・マクレーがマークした10秒07を塗り替えると、決勝では準決勝の記録を更に縮める9秒97(0.0)の南アフリカタイ記録(当時)を樹立して金メダルを獲得した[注 2][7]。学生の世界大会とはいえ、世界チャンピオンに輝いたことは大きな自信になったという[4]。男子4×100mリレーではアンカーを務め、39秒68をマークしての銅メダル獲得に貢献した。

8月の北京世界選手権に出場すると、2013年モスクワ大会に続いて出場した男子100mは予選を10秒09(-0.1)で突破し、シニアの世界大会で初のセミファイナリストになったが、準決勝は10秒02(+0.9)の組4着(全体11位)で敗退した[8]男子200mも予選を20秒23(-0.4)の自己ベスト(当時)で突破してセミファイナリストになったが、準決勝は20秒37(+0.4)の組6着で敗退[9]。男子4×100mリレーは予選でアンカーを務めたが、1-2走間でバトンが渡らず途中棄権に終わった[10]

2016年編集

3月8日にプレトリアで開催された南アフリカ陸上競技連盟Night Series Meeting男子100mで9秒96(+0.4)の南アフリカ記録(当時)を樹立。ヘンリコ・ブルンジースと保持していた従来の記録(9秒97)を塗り替え、単独での南アフリカ記録保持者となった[11]

6月には苦手なスタートを改善するためにジャマイカでのトレーニングキャンプに参加し、ウサイン・ボルトのコーチであるグレン・ミルズ英語版からアドバイスを受けた[4]

7月18日にセーケシュフェヘールヴァールで開催されたジュライ・イシュトヴァーン記念(Gyulai István Memorial)に出場すると、男子100mでアフリカ歴代3位タイの記録となる9秒89(+1.9)をマーク[注 3]。自身の持つ南アフリカ記録を0秒07更新し、公認記録で9秒8台をマークした史上初の南アフリカ人となった[注 4]。男子100mから約1時間30分後に行われた男子200mでも自己ベストを0秒07更新する20秒16(+0.7)をマークし、両種目で優勝を果たした[12]

8月のリオデジャネイロオリンピック男子100mに出場すると、13日の予選を10秒14(-1.3)、14日の準決勝は9秒98(+0.2)で突破し、この種目での南アフリカ人としては、1932年ロサンゼルスオリンピックで5位に入ったDanie Joubert以来、82年ぶりにファイナリストとなった。準決勝から約1時間30分後に行われた決勝では、準決勝のタイムを更に縮める9秒94(+0.2)をマークして5位に入った[13][14]

2017年編集

3月4日にプレトリアで開催されたGauteng North league meeting男子100mで9秒93(+2.0)をマークすると、その2時間後に行われた男子200mでは南アフリカ歴代3位(当時)の記録となる19秒95(+1.7)をマーク[注 5][15][16]。20秒の壁を破った史上3人目の南アフリカ人[注 6]10秒の壁と20秒の壁を破った史上2人目の南アフリカ人となった[注 7][17]

8月のロンドン世界選手権男子100m予選には今季世界ランク3位(9秒92)で臨んだが[18]、着順で予選を突破できる組3着以内には入れず、タイムで拾われての突破となった。しかし、準決勝では10秒05(-0.5)で組1着(全体5位)に入り、予選の10秒15(0.0)からタイムを縮めて決勝に進出。この種目では南アフリカ勢初のファイナリスト(女子も含め)となった決勝では[19]、更にタイムを縮める10秒01(-0.8)をマークしたが5位に終わった[20]。今季世界ランク5位(19秒95・出場選手の中では3位)で臨んだ男子200mは[21]、腰を痛めての出場ながら予選を突破したものの[22]、準決勝は20秒62(+2.1)の組7着で敗退した[23]

2018年編集

4月の英連邦競技大会(コモンウェルスゲームズ)では男子100m決勝を10秒03(+0.8)で制し、この種目で南アフリカ人初となる優勝(女子も含め)を成し遂げた[24]。アンカーを務めた4×100mリレーは優勝したイングランドに0秒11及ばなかったものの順位を4位から2位に押し上げ[25]、38秒24の南アフリカ新記録を樹立しての銀メダル獲得に貢献した[26]

人物編集

ヒーローはジャマイカ人スプリンターのアサファ・パウエル[27]

自己ベスト編集

記録欄の( )内の数字は風速m/s)で、+は追い風、-は向かい風を意味する。

種目 記録 年月日 場所 備考
100m 9秒89 (+1.9) 2016年7月18日   セーケシュフェヘールヴァール 南アフリカ記録
200m 19秒95A (+1.7) 2017年3月4日   プレトリア 南アフリカ歴代4位
高地記録

主要大会成績編集

備考欄の記録は当時のもの

大会 場所 種目 結果 記録 備考
2013 ユニバーシアード (en   カザン 100m 準決勝 10秒49 (-0.4)
4x100mR 7位 45秒82 (1走)
世界選手権   モスクワ 100m 予選 10秒38 (-0.3)
2014 英連邦競技大会 (en   グラスゴー 100m 準決勝 10秒21 (-0.5)
200m 5位 20秒37 (+0.5) 自己ベスト
4x100mR 4位 38秒35 (4走) 南アフリカ記録
アフリカ選手権 (en   マラケシュ 100m 8位 13秒14 (+0.4)
4x100mR 予選 DQ (3走)
2015 ユニバーシアード (en   光州 100m 優勝 9秒97 (0.0) 大会記録
4x100mR 3位 39秒68 (4走)
世界選手権   北京 100m 準決勝 10秒02 (+0.9)
200m 準決勝 20秒37 (+0.4) 予選20秒23 (-0.4):自己ベスト
4x100mR 予選 DNF (4走)
2016 アフリカ選手権 (en   ダーバン 100m 3位 10秒05 (+2.4)
4x100mR 優勝 38秒84 (4走)
オリンピック   リオデジャネイロ 100m 5位 9秒94 (+0.2)
2017 世界選手権   ロンドン 100m 5位 10秒01 (-0.8)
200m 準決勝 20秒62 (+2.1)
2018 英連邦競技大会 (en   ゴールドコースト 100m 優勝 10秒03 (+0.8)
4x100mR 2位 38秒24 (4走) 南アフリカ記録
IAAFコンチネンタルカップ   オストラヴァ 100m 3位 10秒11 (0.0)
4x100mR DNF - (4走)

ダイヤモンドリーグ編集

ダイヤモンドリーグの総合成績を記載。獲得ポイント欄の( )内は出場したポイント対象レースの数を意味する。

種目 総合順位 獲得ポイント
2016 100m 3位 18 (2レース)

優勝したダイヤモンドリーグの大会を記載(個人種目のみ)。金色の背景はポイント対象レースを意味する。

大会 場所 種目 記録 備考
2017 カタールスーパーグランプリ   ドーハ 100m 9秒99 (-1.2)

脚注編集

注釈編集

  1. ^ 従来の記録は2008年にWilhelm van der Vyverがマークした10秒30。これ以前のシンビネの自己ベストは10秒55だった[3]
  2. ^ タイ記録保持者は4日前に9秒97をマークしたヘンリコ・ブルンジース
  3. ^ オルソジ・ファスバ(9秒85)、フランク・フレデリクス(9秒86)に次いで、ンゴニザシェ・マクシャと並ぶ。
  4. ^ 追い風参考記録を含めると、2016年5月29日にヘンリコ・ブルンジースが9秒89(+4.0)をマークしていた。
  5. ^ 歴代1位はアナソ・ジョボドワナ(19秒87)、2位はウェイド・バンニーキルク(19秒94)。
  6. ^ ウェイド・バンニーキルク、アナソ・ジョボドワナに次ぐ。
  7. ^ ウェイド・バンニーキルクに次ぐ。

出典編集

  1. ^ Akani Simbine primed for a stellar 2016”. Varsity Sports (2016年3月7日). 2017年2月26日閲覧。
  2. ^ Predictions: The Pro vs The Pundit”. SportsClub - The Foschini Group SportsClub Magazine website (2016年9月19日). 2017年2月26日閲覧。
  3. ^ SA athlete makes history”. sport24 (2012年12月12日). 2016年3月14日閲覧。
  4. ^ a b c d Focus on Athletes Biography参照”. 国際陸上競技連盟 (2016年7月23日). 2017年3月5日閲覧。
  5. ^ Magakwe breaks 100m 10-second barrier”. eNCA (2014年4月13日). 2017年3月5日閲覧。
  6. ^ SA’s Simbine joins sub-10 second elite”. sport24 (2015年7月2日). 2016年3月14日閲覧。
  7. ^ Simbine and Fajdek win World University Games titles in Gwangju”. 国際陸上競技連盟 (2015年7月9日). 2016年3月14日閲覧。
  8. ^ 第15回世界選手権男子100m準決勝サマリー”. 国際陸上競技連盟. 2016年3月14日閲覧。
  9. ^ 第15回世界選手権男子200m準決勝リザルト”. 国際陸上競技連盟. 2016年3月14日閲覧。
  10. ^ SA relay team fumble out of contention”. sport24 (2015年8月29日). 2016年3月14日閲覧。
  11. ^ Simbine sets South African 100m record of 9.96 in Pretoria”. 国際陸上競技連盟 (2016年3月8日). 2016年3月14日閲覧。
  12. ^ Simbine breaks SA 100m record!”. IOL (2016年7月18日). 2016年7月19日閲覧。
  13. ^ Report: men's 100m semi-finals – Rio 2016 Olympic Games”. 国際陸上競技連盟 (2016年8月15日). 2016年8月15日閲覧。
  14. ^ Report: men's 100m final – Rio 2016 Olympic Games”. 国際陸上競技連盟 (2016年8月15日). 2016年8月15日閲覧。
  15. ^ Scorching Simbine breaks 20-second barrier in 200 metres”. Times LIVE (2017年3月4日). 2017年3月5日閲覧。
  16. ^ SA's Akani Simbine starts season with a bang: 9.93 in 100m and 19.95 over 200m”. watchathletics.com (2017年3月5日). 2017年3月6日閲覧。
  17. ^ Lightning Akani Simbine is the fastest man ever in South Africa”. The Citizen(citizen.co.za/) (2017年3月4日). 2017年3月6日閲覧。
  18. ^ 2017年世界選手権男子100m予選スタートリスト (PDF, 134 KB) 国際陸上競技連盟 2017年08月06日閲覧
  19. ^ IAAF World Championships London 2017 statistics handbook (ebook) / BEST NATIONAL PLACINGS (P.628と760参照)”. 国際陸上競技連盟 (2017年8月3日). 2017年8月3日閲覧。
  20. ^ 2017年世界選手権男子100m決勝リザルト”. 国際陸上競技連盟 (2017年8月6日). 2017年8月6日閲覧。
  21. ^ 2017年世界選手権男子200m予選スタートリスト (PDF, 134 KB) 国際陸上競技連盟 2017年08月10日閲覧
  22. ^ Wayde van Niekerk’s double dream alive but heartbreak for Munyai”. The Citizen(citizen.co.za/) (2017年8月7日). 2017年8月15日閲覧。
  23. ^ 2017年世界選手権男子200m準決勝リザルト”. 国際陸上競技連盟 (2017年8月10日). 2017年8月10日閲覧。
  24. ^ Walsh dominates shot put, Simbine and Ahye take 100m titles - Commonwealth Games day 2”. 国際陸上競技連盟 (2018年4月9日). 2018年4月10日閲覧。
  25. ^ Obiri and Manangoi lead Kenyan 1-2s on day seven of Commonwealth Games”. 国際陸上競技連盟 (2018年4月14日). 2018年4月14日閲覧。
  26. ^ Simbine chases down Blake to clinch record relay silver for Team SA”. IOL (2018年4月14日). 2018年4月14日閲覧。
  27. ^ プロフィール”. 2014年英連邦競技大会公式サイト. 2014年9月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年2月26日閲覧。

外部リンク編集

記録
先代:
ヘンリコ・ブルンジース
(9秒97)
2015年7月5日
男子100m
南アフリカ記録保持者
(9秒97 - 9秒89)

2015年7月9日 -
次代:
未定
先代:
Wilhelm van der Vyver
(10秒30)
2008年4月18日
男子100m
U20南アフリカ記録保持者
(10秒19)

2012年12月11日 - 2017年3月18日
次代:
Tlotliso Leotlela
(10秒12)
2017年3月18日
功績
1人目:
サイモン・マガクウェ
(9秒98)
2014年4月12日
男子100m
10秒の壁を破った南アフリカ人
(9秒99)

2015年7月1日
3人目:
ヘンリコ・ブルンジース
(9秒97)
2015年7月5日
2人目:
アナソ・ジョボドワナ
(19秒87)
2015年8月27日
男子200m
20秒の壁を破った南アフリカ人
(19秒95)

2017年3月4日
4人目:
クラレンス・ムンヤイ英語版
(19秒69)
2018年3月16日