アクロバット前夜』(アクロバットぜんや)は、福永信による短編集[1]。2001年5月1日にリトル・モアより出版された[2]

概要

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福永信の初の作品集。

本書は横書きで、1ページ目の1行目が2ページ目の1行目につながり、最終ページの1行目が1ページ目の2行目につながる、という極めて珍しいページ構成となっている[1]。そのため、一般的な小説よりもページを巡るスピードが速くなりリズミカルな目の動きをするようになる[1]

過去には、文芸評論家の石川忠司によって選出された2001年上半期ベスト5入りを果たし[3]、小説家の保坂和志からも類稀な面白さを評価された[2]

『アクロバット前夜90°』

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『アクロバット前夜』を縦書きで一般的なページ構成にした『アクロバット前夜90°』が、2009年5月1日に同じくリトル・モアにて出版された[4]

収録作

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  • 読み終えて(『リトルモア』VOL3 1998年冬号)
  • アクロバット前夜(『リトルモア』VOL6 1998年秋号)
  • BOYS&GIRLS(『リトルモア』VOL13 2000年夏号)
  • 五郎の五年間(書き下ろし)
  • 屋根裏部屋で無理矢理(『リトルモア』VOL7 1999年冬号)
  • 三か所の二人(『リトルモア』VOL9 1999年夏号)

脚注

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  1. ^ a b c RECOMMENDATION 毛利義嗣”. artscape.jp. 2025年3月24日閲覧。
  2. ^ a b アクロバット前夜”. リトルモア. 2025年3月24日閲覧。
  3. ^ 「【書評】石川忠司氏が2001年上半期ベスト5の一番に選ぶ」『朝日新聞』2001年8月10日。
  4. ^ アクロバット前夜90°”. リトルモア. 2025年3月24日閲覧。