アジアインフラ投資銀行

国際開発金融機関

アジアインフラ投資銀行(アジアインフラとうしぎんこう、: Asian Infrastructure Investment Bank, AIIB: 亚洲基础设施投资银行)は、国際開発金融機関のひとつである。

アジアインフラ投資銀行(AIIB)
英語: Asian Infrastructure Investment Bank
中国語: 亚洲基础设施投资银行
AIIB logo.jpeg
略称 AIIB
設立年 2014年10月24日
本部 中華人民共和国の旗 中国北京市
メンバー 87カ国
行長 金立群
ウェブサイト www.aiib.org
アジアインフラ投資銀行加入国分布情况(2017年4月6日)
  域内の署名国
  域内の批准国
  域外の署名国
  域外の批准国

中華人民共和国が2013年秋に提唱し主導する形で発足した[1]。「合計の出資比率が50%以上となる10以上の国が国内手続きを終える」としていた設立協定が発効条件を満たし、2015年12月25日に発足し[2][3]、2016年1月16日に開業式典を行った[1][4]

57か国を創設メンバーとして発足し[1][5]、その後2017年3月23日にアジア開発銀行の67カ国・地域を上回る70カ国・地域となり[6][7]、さらに85カ国から90カ国に拡大するとしているが[8]、一方で日本アメリカ合衆国などは2017年の現時点で参加を見送っている[9]。 創設時の資本金は1000億ドルである[10]

目次

経緯編集

日米が主導するアジア開発銀行(ADB)では、賄いきれない増大するアジアにおけるインフラストラクチャー整備のための資金ニーズに[11]、代替・補完的に応えるということを目的として、中国が設立を提唱した[12]

中国には「シルクロード経済ベルト」として活性化することを目指す「一帯一路」構想があり、この構想を実現するためのインフラ整備の金融支援の役割を、AIIBが担うと期待される[9]

事業編集

2016年6月に行われた最初の年次総会で決まった第1号案件は単独融資はバングラデシュのみで、覚書を交わしていたADBとはパキスタン世界銀行(世銀)とはインドネシア欧州復興開発銀行とは中央アジアでの協調融資となった[13][14]。2016年に決まった融資案件9件のうち3件のみ単独融資だった[15]。2017年に中国向けでは初となる融資を発表した[16]

条規編集

AIIBは「AIIB協定書(: AIIB Articles of Agreement : 亚洲基础设施投资银行协定)」によって、規定されている。2015年6月29日に署名調印された。

11章、60条で構成されている。

機構編集

構成編集

AIIBは以下で構成している。

加盟国すべてが参加するとされ、最高意思決定機関と定義されている。ただ、董事会へ権限を委ねることが出来るとされていることと、下記への決定権は無いとされており、権限は乏しい。
新規加盟国の受入決定・加盟国の資格停止・行長の選出等には権限は無い。
  • 董事会(Board of directors:取締役会とも訳される)
初代理事は12名で構成され[17]、地域内構成国から9名、地域外構成国から3名とする。
  • 行長(President:総裁とも訳される)・副行長(Vice-President:副総裁とも訳される)
「行長」は域内構成国から選出すると規定され、任期は5年で連続10年まで就任可としている。

世銀やADBでは理事が本部に常駐しているが、中国側は「組織運営の効率化」を理由に本部を置く北京に理事を常駐させない方針としている[18][19]

議決権編集

AIIBの議決権は以下の3つに大別され、中華人民共和国は総数で26%以上を保有する計算となっている。

  • 基本議決権(Basic Votes):
  • 比例議決権(Share Votes):
  • 創設メンバー議決権(Founding Member Votes):

公用語編集

公用語英語とされているが、すべての文書は中国語英語フランス語で作成するとしている。上述の「AIIB協定」も3カ国語で公表されている。

沿革編集

(2015年3月20日中華人民共和国財政部長は、今月末の申請期限を過ぎても日本アメリカ合衆国の参加を待ち続けると表明[22]

参加編集

2015年3月末までに57か国がアジアインフラ投資銀行への参加を表明した[9]。この数はADBの加盟国数に近く[9]、ADBに加盟していなかったサウジアラビアイスラエルイランアラブ首長国連邦カタールなどの中東諸国(西アジア)とブラジルアルゼンチンベネズエラチリなどのラテンアメリカ諸国やエジプトエチオピア南アフリカなどのアフリカ諸国といった第三世界ハンガリールーマニアのような東欧諸国、ロシアのような新興国が加盟したことが特徴として挙げられる。参加拡大の背景として、国際通貨基金世界銀行といった既存の国際金融機関における経済規模と発言力や、環境と人権に配慮するADBの融資基準への新興国や発展途上国からの不満などが考えられていれる[9]。当初、東アジア東南アジアの国のみ参加すると憶測されていたが[12]、実際にはドイツフランスベルギーなどの欧州連合加盟国ユーロ圏ではないスイスノルウェーのようなヨーロッパ諸国、オーストラリアニュージーランドなどのオセアニア諸国、北アメリカカナダなど六大州が参加することになった。アフロ・ユーラシア大陸からアメリカ大陸までアジア域外の国々にも参加やインフラ投資の動きを拡大していることに関して、AIIB行長の金立群は「AIIBのAはアジアだけでなく、アフリカやアメリカの略でもある」と発言している[54][55]

規定では、世界銀行並びにADBの構成国が参加資格を有するとされている[56]

参加表明国のうち、ロシアは2014年クリミア危機をめぐり、欧米から経済制裁を受けており中国との関係強化で乗り切りたい意向とみられている[19]。また、西側諸国で最初に加盟申請したイギリスEU離脱是非を問う国民投票も近づいてたこともあり、中国との人民元の取引拡大という狙いから、参加表明したものとみられている[19]

一方、AIIBと業務内容が一部重複するADB(中国はAIIBはインフラ整備に資金供給を行なう一方で、貧困削減は世銀やADBの仕事だとしている)の筆頭出資国でもあるアメリカ合衆国日本は、ガバナンスがない、出資の透明性に欠ける、国際金融機関が融資先に対して課しているのと同様の高い基準の確保に関して疑問がある、などとして参加を見送った[57][58][59]。申請期限切れを間近に控えた2015年3月20日、中国は日本とアメリカ合衆国については、申請期限後も参加を待ち続けると表明している[60]。なお、ADBと世銀はAIIBとの協調融資を行うとしている[61][62]

2016年6月に行われた最初の年次総会ではイラクリビアアルジェリアナイジェリアセネガル、ギリシャ、ルーマニア、キプロスコロンビア、チリ、ベネズエラ、アフガニスタンなどといった加盟申請中の24カ国がオブザーバーとして出席した[56][63]

2017年3月23日にはベルギー、カナダ、香港、エチオピア、ハンガリー、アイルランド、ペルー、ベネズエラ、アフガニスタン、アルメニアスーダンフィジー東ティモールの13カ国の加盟申請承認が発表された[6][64]。これにより加盟国の数は70カ国に達してADBを上回り[6][65]G7で日本と米国だけが参加していないことになった[66]

一帯一路国際協力サミットフォーラム英語版開催前日の2017年5月13日にはバーレーン、ギリシャ、チリ、ルーマニア、ボリビア、キプロス、サモアの7カ国の加盟申請が承認された[49]

2017年6月16日に第2回年次総会が韓国の済州島で行われる中、アルゼンチン、マダガスカル、トンガの3カ国の加盟申請が承認された[50]G20で非加盟国はメキシコと日米だけとなった[67]

2017年12月19日にベラルーシ、クック諸島、バヌアツ、エクアドルの4カ国が加盟して加盟国は84カ国となった[51]

2018年5月2日、ケニアとパプアニューギニアが加盟した[52]

2018年6月25日に第2回年次総会をインドのムンバイで行い、レバノンが加盟した[53]

創設メンバー国編集

57カ国、中華人民共和国財政部2015年4月15日発表[28]

アジア太平洋地域 他地域
国名 表明年月日
  中華人民共和国 2014年[68]
  モンゴル 2014年[68]
  フィリピン 2014年[68]
  ベトナム 2014年[68]
  ラオス 2014年[68]
  カンボジア 2014年[68]
  タイ 2014年[68]
  ミャンマー 2014年[68]
  マレーシア 2014年[68]
  シンガポール 2014年[68]
  ブルネイ 2014年[68]
  インドネシア 2014年[68]
  バングラデシュ 2014年[68]
  インド 2014年[68]
  ネパール 2014年[68]
  スリランカ 2014年[68]
  モルディブ 2014年[69]
  パキスタン 2014年[68]
  タジキスタン 2015年[70]
  ウズベキスタン 2014年[68]
  カザフスタン 2014年[68]
  キルギス 2015年[28][71]
  オマーン 2014年[68]
  カタール 2014年[68]
  クウェート 2014年[68]
  アラブ首長国連邦 2015年[72]
  サウジアラビア 2015年[73]
  イスラエル 2015年[74]
  イラン 2015年[75]
  トルコ 2015年[76]
  ヨルダン 2015年[77]
  ニュージーランド 2015年[78]
  韓国 2015年[79]
  オーストラリア 2015年[80]
国名 表明年月日
  イギリス 2015年[20]
  フランス 2015年[21]
  ドイツ 2015年[21]
  イタリア 2015年[21]
  ルクセンブルク 2015年[81]
  スイス 2015年[82]
  オーストリア 2015年[83]
  ロシア 2015年[84]
  ブラジル 2015年[85]
  オランダ 2015年[86]
  ジョージア 2015年[87]
  デンマーク 2015年[88]
  エジプト 2015年[89]
  ポルトガル 2015年[90]
  スペイン 2015年[91]
  フィンランド 2015年[28]
  ノルウェー 2015年[28]
  マルタ 2015年[28]
  アイスランド 2015年[28]
  ポーランド 2015年[28]
  スウェーデン 2015年[28]
  アゼルバイジャン 2015年[28]
  南アフリカ 2015年[28]

参加を見送っている国編集

アメリカ合衆国連邦政府は「国際基準を満たさない」という理由で、創設メンバーに加わる事に否定したが[92]財務長官ジェイコブ・ルーは2015年3月31日、カリフォルニア州で講演した際、既存の国際金融機関と補完的な関係の構築や、融資基準の厳格化などを条件に「歓迎する」と述べた[93]
米国当局者はガバナンスの課題を指摘し、AIIBに消極的な態度をとったが、透明性確保や環境配慮などを働きかけるとした[94]ピーターソン国際経済研究所英語版フレッド・バーグステン英語版Swaminathan Aiyar英語版などによれば米国はAIIBへの不参加を求めて他国に働きかけたが失敗したという[95][96]。米国大統領ドナルド・トランプの上級顧問で元中央情報局(CIA)長官のジェームズ・ウールジー英語版はAIIBへの不参加をバラク・オバマ政権の「戦略的失敗」と批判[97][98]してトランプ政権は中国の一帯一路に「ずっと温かくなる」との見通しを述べた[99][100]。トランプ大統領は中国の一帯一路国際協力サミットフォーラムに米国の代表団を派遣し[101]、出席した米国代表団は一帯一路への支持を表明した[102]。トランプ大統領自身も一帯一路への協力について米国はオープンであると述べている[103]。米国内ではキャタピラー[104]などといった米国企業、カリフォルニア州知事ジェリー・ブラウン[105]などが独自に一帯一路構想への参加を表明しており、カリフォルニア州は作業部会を設立してる[106]。トランプ政権になってから北京のアメリカ大使館などで米国企業と中国国有企業を集めた一帯一路での米中協力を謳う会合が行われるようになった[107]。トランプ大統領の訪中の際は習主席と一帯一路への協力で一致し[108]、成立した約28兆円の商談の中にはシルクロード基金英語版GEの共同投資プラットフォーム[109]など一帯一路建設関連のものもあった[110]
  •   日本 – 参加しないが「関与」
財務大臣麻生太郎は、日本の参加について融資審査の透明化などの条件が揃えば「協議する可能性はある」[111][112]としつつも「極めて慎重な態度をとらざるを得ない」と述べて2015年3月末時点での参加表明を見送る方針を改めて明らかにした[113]一方で、ADBとAIIB両機関の協力は望ましいとした[114]。ADB時代にAIIB行長の金立群の上司だった黒田東彦日本銀行総裁もAIIBを歓迎してADBとAIIBの連携強化を主張した[115]
2015年の世論調査では、日本がAIIBに参加することに反対が53.5%(賛成20.1%。3月、産経新聞)[116]アメリカと共に参加を見送っていることを「適切だ」とする見方が73%(「そうは思わない」12%。5月、読売新聞)となっている[117][118]
2015年4月の日本経済新聞のWeb上での投票による世論調査では、AIIBに参加すべきかとの設問に「思わない」71%、「わからない」21.4%、「思う」7.6%の結果となった。また、AIIBのイメージとしては「中国のいいなりになりそう」61%、「組織運営が不透明」22.5%が大勢を占めた[119]
経済界では経団連経済同友会は「AIIBへの参加を前向きに検討すべき」と主張しており[120]、日本企業の中にはAIIBに早期に参加してインフラ開発の受注に繋げるべきとの意見もある[121]一方で、資本金10億円以上の中堅・大企業に行われた2015年4月のロイターの調査によると、AIIBに日本が不参加でもデメリットは特に感じないとする企業が8割にのぼった[122][123]。中国の日系企業は一帯一路連絡協議会を設置している[124]
2015年4月に日本共産党委員長の志位和夫は日本政府のAIIBへの消極的な対応を批判し、日本も参加すべきだと述べた[125]。自由民主党の福田康夫首相も参加しない理由はないと述べた[126]民主党代表の岡田克也は日本と米国も中国と歩調を合わせるべきだと述べた[127]。AIIBの諮問委員も務める鳩山由紀夫元首相はかねてから日本のAIIBへの参加を主張しており[128]、トランプ米大統領と習主席の米中首脳会談で米国はAIIBに前向きだったと述べてAIIBに否定的な日本のメディア報道を批判した[129]自民党幹事長二階俊博はAIIBについて「参加をどれだけ早い段階で決断するかだ」と発言しており[130]、一帯一路に「日本は最大限協力する」と述べている[131]。政府と与党では二階幹事長や関係省庁を中心にAIIB加盟論が再浮上しているとロイターは報じており[132]、AIIBをめぐって加盟に積極的な今井尚哉首席秘書官と慎重な谷内正太郎国家安全保障局長の政権内での対立も国内メディアで報じられている[133]安倍晋三内閣総理大臣は中国の一帯一路国際協力サミットフォーラムに二階幹事長を団長とする官民代表団として今井首席秘書官や松村祥史経済産業副大臣らを派遣し[134]、二階幹事長は一帯一路への日本の協力を表明した[135]。安倍首相は一帯一路について初めて触れた際に「国際社会共通の考え方を十分に取り入れるという観点から協力したい」と延べ[136]、国会でも「一帯一路が地域の平和と繁栄に貢献することを期待する。日本としてはこうした観点から協力していく」と述べ[137]、日中首脳会談でも習主席に協力を表明しており[138][139]、中国からも安倍首相と日本政府の一帯一路への協力姿勢は歓迎され[140][141][142]、日本政府は一帯一路に関する民間経済協力のガイドラインを策定し[143][144]、2018年5月9日の李克強首相と安倍首相の会談で一帯一路に関するアジアや第三国でのインフラ整備協力を具体化させる官民委員会や官民フォーラムなど官民協議体の設置で合意した[145][146]。安倍首相はAIIBの日本参加について「公正なガバナンスが確立できるのかなどの疑問点が解消されれば前向きに考える」「AIIBに対する日米の姿勢は基本的に同じだ」と述べている[130]

参加を断念した国・地域編集

  •   朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)
    北朝鮮の特使が2015年2月ごろに中国を訪問し、AIIBのトップに就任予定の中国側関係者に参加を打診したが、中国側は北朝鮮の財政状況や経済の実態が不透明で、情報開示も不十分だとして、申請を拒否されたという[147][148]。北朝鮮は参加条件である世銀とADBの加盟国ではないため、今後の参加は難しいとされる[56]。第2回AIIB年次総会で韓国の文在寅大統領が分断された京義線鉄道の南北連結事業への投資[149]を演説で呼びかけた際は金立群は「北朝鮮は設立協定で投資対象の条件となってる加盟国ではない。必要であれば総会で決める」と慎重な態度を示した[150]
  •   中華民国台湾
    2015年3月31日に参加申請をした台湾については「一つの中国」を原則とする中華人民共和国側の対応に注目が集まっていたが[151]、最終的に除外された[152]
    2015年5月4日に中国共産党の習近平総書記は、中華民国国民党朱立倫主席と北京市で会談し、AIIBへの台湾の参加を「歓迎する」と表明した。一方で、台湾が中国の一部だとする「一つの中国」の原則が中台交流の基礎になると主張、独立志向の強い民主進歩党を牽制した[153]。しかしながら財政部 (中華民国)2016年4月12日にAIIBへの参加を断念する方針を示した[154]中華人民共和国財政部を通じて申請する必要があることが分かったためで、「台湾の尊厳を損なう」としている[154][155]

資本編集

当初予定では、資本金は当初500億ドル、最終的には1千億ドルとし、出資の約75%はアジア域内、残り約25%をアジア域外のヨーロッパなどに割り当て、経済規模に応じて個別の出資比率を決めようとしていた[156]。出資比率について、国内総生産(GDP)を基準にすると、中国の比率が4割近くに突出するが、中国と対等になりたいインドなどが別基準も織り込むよう要求[19]

中国は、他の参加国に配慮して出資比率を3割弱に下げるとともに、インドの出資比率が10%台になるよう妥協する一方で、重要議案の可決には、高い比率の賛成が必要になるようにして、実質的に拒否権を確保した[19]

AIIBは、加盟国の国内総生産に応じて負担額が決まる予定なので、仮に日本が参加する場合約30億ドル(約3600億)の財政負担になると、日本国政府は試算した[157]

「合計の出資比率が50%以上となる10以上の国が国内手続きを終える」としていた設立協定が発効条件を満たしたことで、2015年12月25日に発足した[2](国内で批准手続きを終えたのは17カ国[2])。

また、資金調達のために発行する債券が、当初は格付けを取得せずに発行されることになった[158]。後に世界三大格付け機関であるムーディーズ・インベスターズ・サービス[159]フィッチ・レーティングス[160]S&P グローバル・レーティング[161]から世銀やADBと同じ最上位の格付けをAIIBは付与された。

連携編集

世界銀行総裁のジム・ヨン・キムはアジアの巨大なインフラ需要を指摘し、AIIBを歓迎する考えを2015年7月に示した[162]。世銀はAIIBと、2016年4月13日に協調融資の実施で合意文書を交わした[163]

ADB総裁の中尾武彦は2015年4月に北京で中国首相の李克強と面会した際両機関の連携に意欲を示した。中尾は2015年9月にかつてADB副総裁も務めたAIIB行長の金立群との会談でADBはAIIBに助言する意思があり、将来的にAIIBがADBのアジアの開発プロジェクトに共同出資する可能性も検討していくとし[164]2016年5月2日にはADBはAIIBと協調融資の実施で覚書を締結した[165]

欧州投資銀行(EIB)と欧州復興開発銀行(EBRD)はAIIBとの連携を2016年5月に合意した[166][167]

新開発銀行(NDB)と協力を促進する覚書を2017年4月に締結した[168]

米州開発銀行(IADB)はAIIBと協力を強化する覚書を2017年5月に締結した[169]

イスラム開発銀行(IDB)は2018年2月にAIIBとIDBの連携を発表した[170]

アフリカ開発銀行(AfDB)はAIIBと協力を強化する覚書を2018年4月に締結した[171]

識者の分析編集

関連項目編集

脚注・出典編集

  1. ^ a b c d 斎藤徳彦、五十嵐大介、石橋亮介 (2016年1月17日). “AIIB、逆風下の船出 中国減速でも貢献強調 低開発国へ新たな拠出表明”. 朝日新聞 (朝日新聞社): p. 朝刊 3 
  2. ^ a b c d “AIIB設立を宣言 中国”. 朝日新聞 (朝日新聞社): p. 朝刊 8. (2015年12月26日) 
  3. ^ 井出晋平アジア投資銀発足 来月中旬、北京で開業式 毎日新聞2015年12月26日東京朝刊
  4. ^ a b 和田憲二、北京・井出晋平、ワシントン清水憲司、ロンドン坂井隆之アジア投資銀開業中国、インフラ輸出加速「一帯一路」の資金源 毎日新聞2016年1月17日 東京朝刊
  5. ^ “中国、新秩序へ足がかり アジア投資銀が開業”. 日本経済新聞. (2016年1月16日). http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM16H55_W6A110C1NN1000/ 2016年1月17日閲覧。 
  6. ^ a b c d e “AIIB加盟、70カ国・地域に ADB上回る”. 朝日新聞 (朝日新聞社): p. 朝刊 9. (2017年3月24日) 
  7. ^ “AIIB、加盟70カ国・地域に アジア開発銀上回る”. 東京新聞. (2017年3月24日). http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201703/CK2017032402000140.html 2017年3月27日閲覧。 
  8. ^ “AIIB総裁「年内に85~90カ国・地域に」 15カ国・地域の新規加盟見込む”. 日本経済新聞. (2017年3月25日). http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM25H39_V20C17A3000000/ 2017年3月27日閲覧。 
  9. ^ a b c d e 上原啓一 アジアインフラ投資銀行の設立に向けた動きについて 立法と調査 2015. 10 No. 369
  10. ^ a b 斎藤徳彦 (2016年1月16日). “AIIBが設立式 習主席「世界に大きな意義」 57カ国出席”. 朝日新聞 (朝日新聞社): p. 夕刊 2 
  11. ^ ASEANにおけるインフラ需要は毎年600億ドルとする試算がある。三井住友アセットマネジメント (2015年4月7日). “「AIIB」が目指す新たな金融秩序(中国) (PDF)”. 2015年9月24日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2015年8月閲覧。
  12. ^ a b アジアインフラ投資銀行(AIIB)”. iFanance. 2015年6月30日閲覧。
  13. ^ “アジアインフラ投資銀行(AIIB) バングラデシュの送電線事業への単独融資を含め、4件の第一号融資を発表。総額5億㌦(各紙)”. 一般社団法人環境金融研究機構. (2016年6月26日). http://rief-jp.org/ct6/62553 2016年6月30日閲覧。 
  14. ^ “アジア投資銀第1号案件発表 融資形態・事業に配慮”. 日本経済新聞. (2016年6月24日). http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM24H99_U6A620C1FF1000/ 2016年6月28日閲覧。 
  15. ^ Approved Projects”. AIIB. 2017年5月26日閲覧。
  16. ^ AIIB、中国向け初融資 石炭のガス転換に280億円”. 日本経済新聞 (2017年12月11日). 2017年12月12日閲覧。
  17. ^ “AIIBへ参加、日米に促す構え 本格的業務開始へ”. 朝日新聞 (朝日新聞社): p. 朝刊 7. (2016年1月19日) 
  18. ^ a b 斎藤徳彦、吉田美智子 (2015年6月30日). “中―欧、経済圏構想が始動 AIIB、57カ国のうち50カ国署名”. 朝日新聞 (朝日新聞社): p. 朝刊 3 
  19. ^ a b c d e “アジア投資銀:拒否権、本部に理事不在…中国の思惑を反映”. 毎日新聞. (2015年5月23日). オリジナル2015年5月23日時点によるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20150523110027/http://mainichi.jp/select/news/20150523k0000m020144000c.html 
  20. ^ a b 英 中国政府提唱の投資銀行への参加表明”. NHKニュース (2015年3月13日). 2015年3月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年3月18日閲覧。
  21. ^ a b c d 中国 アジアインフラ投資銀行への参加呼びかけ”. NHKニュース (2015年3月17日). 2015年3月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年3月18日閲覧。
  22. ^ 日米の参加待つ=中国 時事 2015/03/20-23:32
  23. ^ 韓国 アジアインフラ投資銀行参加を表明 Archived 2015年3月26日, at the Wayback Machine. NHKニュース 3月26日
  24. ^ “アジア投資銀行、参加ドミノ ブラジル・ロシアに豪州も”. 朝日新聞. (2015年3月28日). オリジナル2015年3月30日時点によるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20150330012202/http://www.asahi.com/articles/ASH3X5392H3XUHBI01D.html 2015年3月30日閲覧。 
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外部リンク編集