アダーボアCandoia aspera)は、ボア科ナンヨウボア属に分類されるヘビ。別名キメアラナンヨウボアバイパーボア

アダーボア
アダーボア Candoia aspera
保全状況評価
ワシントン条約附属書II
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
: 有鱗目 Squamata
亜目 : ヘビ亜目 Serpentes
: ボア科 Boidae
亜科 : ボア亜科 Boinae
: ナンヨウボア属 Candoia
: アダーボア C. aspera
学名
Candoia aspera
(Günther, 1877)
和名
アダーボア
英名
Viper boa

分布 編集

インドネシアニューギニア島)、ソロモン諸島パプアニューギニア

形態 編集

最大全長100cmとナンヨウボア属最小種。体形は太短い。体色は背面は黒、灰色、褐色、赤、黄色で黒い斑紋が入り、腹面は黄色を帯びる。種小名 aspera は「粗い、ざらざらした」の意で、名前の通り鱗には隆起(キール)がある。

体形やナンヨウボア属共通の形態である三角形の頭部が、同所に分布する別科のデスアダー属、分布の異なるヘビではアフリカアダー属ヒメハブ等に類似していることが和名や英名の由来(adder、viper=毒ヘビ)となっている。これらは環境による収斂、もしくは毒蛇への擬態と考えられている。

生態 編集

熱帯雨林や果樹園に生息する。地表棲。動作は緩怠であまり動き回ることはなく、地面に空いた穴の中でじっとしていることが多い。

食性は動物食で、カエル、小型爬虫類、小型哺乳類等を食べる。野生では主にカエルを食べる。

繁殖形態は卵胎生

人間との関係 編集

生息地では毒蛇に間違われ、人間に駆除されることもある。

ペットとしても飼育されることもあり、日本にも輸入されている。野生個体、繁殖個体ともに流通し、赤や黄色味が強い個体は高値で取引される。性格は神経質で荒く、執拗に噛みついてくる個体が多い。乾燥に非常に弱く、また少食で餌付きにくいことから飼育しやすいヘビとはいえない。

参考文献 編集

  • 山田和久 『爬虫・両生類ビジュアルガイド ヘビ』、誠文堂新光社、2005年、52頁。

関連項目 編集

外部リンク 編集