アッパーカット
アッパーカット(英語: Uppercut)は、ボクシングなどの格闘技で使われる基本的なパンチの一種で、肘を曲げたまま下から突き上げるように放つパンチをこう呼ぶ[1]。単にアッパーとだけ呼ばれることもある。ボディにアッパーを打つこともあるが、アッパー、アッパーカットと表記すると、基本的に頭部に打つアッパーを指す。ほとんどの場合、相手の顎を狙うことが多い。顎にこのパンチを受けると、脳が揺れるため意識とは別に体が動かなくなり立っていることができなくなる。

ラファエロ・オルティス(右)にアッパーカットを放つリカルド・ドミンゲス(左)

新空手の試合でアッパーカットを使用。左の選手の下げた顔にアッパーカットを当てている。
長所編集
- 人体の構造上、下から上への攻撃は大きなダメージを与えやすい
- 体の中心部はガードしづらく、ガードが甘い相手には効果がある
- 射程が短い(至近距離でも十分な威力の加撃が可能)
短所編集
- 射程が短い
- アッパーを打つ際には拳が下がるため、相手のパンチを被弾しやすい
- 人体構造上、体重を乗せた拳は打ちづらい
ボクシング以外での使用編集
- 遠距離から膝蹴りを放つ相手には、ロングアッパーでカウンターを取る攻撃が有効。特にシュートボクシングの選手がムエタイ選手を迎え撃つ際に多用された
- 掴みからの攻撃が認められるキックボクシング、総合格闘技では、首相撲、クリンチ状態からアッパーを放つ選手が存在する。特にコーナーやロープ、金網に押し込んでのクリンチアッパーは有効で、クイントン・ジャクソン、ダン・ヘンダーソン、ランディ・クートゥアが多用する。
- 射程の短い打ち技なので、連撃で特に効果的。フックと合わせて使うことで至近距離でも加撃を効果的に加え続けることができる。
脚注編集
- ^ 豊嶋建広. “ENJOYボクシング”. SportsClick:ボクシング. ベースボール・マガジン社. 2012年11月21日閲覧。[リンク切れ]