アテナイのプルタルコス

アテナイのプルタルコス（古希: Πλούταρχος ὁ Ἀθηναῖος 英: Plutarch of Athens, 431年/432年没）は、東ローマ帝国初期・古代末期の哲学者。新プラトン主義者。アテナイのアカデメイアの学頭。シュリアノスとプロクロスの師。ネストリオスの子プルタルコスとも呼ばれる。

アカデメイアは、前1世紀ミトリダテス戦争中のスラによる略奪や、アンティオコスの分離独立以来、歴史の表舞台から消えていた。これを「継承者」（ディアドコス）を名乗って再興したのが、アテナイのプルタルコスである。

著作にアリストテレス『魂について』や諸プラトン対話篇の註解があったが、現存しない。

弟子に次代学頭シュリアノスとその次代学頭プロクロス、実子にヒエリオスとアスクレピゲニアがいた。

プロクロスとは死の2年前に出会い、高齢を押して『魂について』『パイドン』を講読し、実子同然に扱い共同生活をした。

参考文献

• 廣川洋一 『プラトンの学園アカデメイア』岩波書店、1980年。 ※講談社〈講談社学術文庫〉1999年。
• 堀江聡; 西村洋平 著「プロクロス」、水地宗明; 山口義久; 堀江聡 編 『新プラトン主義を学ぶ人のために』世界思想社〈学ぶ人のために〉、2014年。ISBN 9784790716242。