メインメニューを開く

アメリカミズアブ(亜米利加水虻、学名: Hermetia illucens)は、ハエ目ミズアブ科昆虫アブ直縫短角群)の一

アメリカミズアブ
Hermetia illucens
Hermetia illucens
タンザニア
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
: ハエ目 Diptera
亜目 : ハエ亜目 Brachycera
下目 : ミズアブ下目 Stratiomyomorpha
: ミズアブ科 Stratiomyidae
亜科 : アメリカミズアブ亜科 Hermetiinae
: Hermetia
: アメリカミズアブ H. illucens
学名
Hermetia illucens
(Linnaeus1758)[1]
英名
black soldier fly
変種
  • H. i. var. nigritibia

目次

形態編集

成虫編集

体長15-20mm。体色は黒色。翅も半透明の黒色である。触角は長い[2]。腹部には2つ白紋がある[2]他、胸部側縁も白い微毛で薄く縁取られる。複眼はメタリックグリーンの地にメタリックパープルの細長い楕円が幾つも並ぶ。

幼虫編集

体長20〜28mm。やや淡い褐色をした蛆虫状の外観で、節々の皺が深い。

生態編集

分布編集

原産地は北米、中米[3]

人類の大陸間運輸活動に付随して世界各地に分布を拡大している。日本には [1]1950年頃に侵入し[3]本州四国九州沖縄本島宮古島石垣島西表島父島で自然繁殖している。

生息環境編集

成虫は5-9月頃に出現し、からに多い[3]

幼虫)は、草や果実、動物の死体などの腐敗有機物を食べるため、家庭の生ごみコンポストから発生することもある[4]。成虫も繁殖活動のためこれらに集まるが、口がなく餌は食べない。

人間との関わり編集

日本に水洗式便所が普及するまでは、便所周辺でよく見かけられたため、「便所バエ」と呼ばれていた[3]

本種の幼虫は温暖な気候の下での大量養殖が比較的容易で、また含有する栄養が量、バランスともに大変優れている。このため世界的に家禽、養殖魚や実験動物の代替飼料として、またその処理能力の高さから有機廃棄物処理分野でも注目を集めている。幼虫はペット(魚、両生類、爬虫類等)の健全な骨や甲羅を形成するのに重要なカルシウム:リン比率(Calcium:Phosphorous Ratio)がおおよそ1.5:1と理想的と言われる1:1から2:1の中間の値を示し、アメリカでは生き餌や乾燥状態の商品として“Calci worm”、“Phoenix worm”、“Repti worm”、“Soldier Grub”などの名で流通している。

脚注編集

[ヘルプ]
  1. ^ a b 日本産昆虫学名和名辞書(DJI)”. 昆虫学データベース KONCHU. 九州大学大学院農学研究院昆虫学教室. 2013年10月20日閲覧。
  2. ^ a b 昆虫の図鑑』 196頁。
  3. ^ a b c d 校庭の昆虫』 109頁。
  4. ^ 日本の昆虫1400 2』 302頁。

参考文献編集

  • 田仲義弘、鈴木信夫『校庭の昆虫』全国農村教育協会〈野外観察ハンドブック〉、1999年、109頁。ISBN 4-88137-073-1
  • 福田晴夫ほか『昆虫の図鑑 採集と標本の作り方 : 野山の宝石たち』南方新社、2009年、増補改訂版、196頁。ISBN 978-4-86124-168-0
  • 『日本の昆虫1400 2 トンボ・コウチュウ・ハチ』槐真史編、伊丹市昆虫館監修、文一総合出版〈ポケット図鑑〉、2013年、302頁。ISBN 978-4-8299-8303-4

関連項目編集

外部リンク編集