アメリカ合衆国内閣

副大統領や各省長官(閣僚)及び閣僚級高官で構成されるアメリカ合衆国の行政府

アメリカ合衆国内閣(アメリカがっしゅうこくないかく、: Cabinet of the United States)は、副大統領や各省長官閣僚)および閣僚級高官で構成されるアメリカ合衆国行政府

アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国行政機関
アメリカ合衆国内閣
Cabinet of the United States
Flag of the President of the United States of America.svg
トランプ内閣(英語版)の閣議(2017年3月13日撮影)
トランプ内閣英語版の閣議(2017年3月13日撮影)
役職
大統領ジョー・バイデン
閣僚級高官 カマラ・ハリス副大統領
組織
国務省
財務省
国防総省
司法省
内務省
農務省
商務省
労働省
保健福祉省
住宅都市開発省
運輸省
エネルギー省
教育省
退役軍人省
国土安全保障省
概要
定員 23人(2020年現在)
設置 1789年3月4日
ウェブサイト
ホワイトハウス
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法的には決定権を有する機関ではなく、大統領の諮問機関であるため、アメリカ合衆国大統領顧問団という訳をすることがあるが、構成員である閣僚は多くの行政上の権限があり、顧問ではないので適当な訳ではない。

概要編集

議院内閣制の先駆であるイギリスでは、行政権が事実上は内閣にあり、その行使に関し、首相を含めて内閣を構成する閣僚全員が連帯して議会下院に責任を負う。日本においては、法的にも行政権は内閣にあり[1]首相を含めて内閣を構成する閣僚全員が連帯して国会に責任を負う[2]、それに対しアメリカ合衆国では、行政権を管轄する大統領はその地位を維持するために議会の信任を必要とせず、一旦任命された閣僚は大統領に対してのみ責任を負う[3]。閣議に相当する会合も開かれるが、あくまで諮問会議であり、最終的には大統領の判断に任される。エイブラハム・リンカーン大統領が全閣僚の反対に遭った際に「賛成1、反対7。よって可決。」と諧謔的に述べた逸話もある。

閣僚・閣僚級高官は、連邦議会議員や州知事との兼務・兼職を禁止され、連邦議員や州知事が閣僚に就任する際は、その職を辞さなければならない。

閣僚・閣僚級高官は、一部の例外を除き、大統領の指名と上院の過半数による承認[4]と宣誓を経て大統領から任命される。大統領の所属党と上院の多数党が異なる場合でも、概ね大統領の所属党の人物が選ばれる。なお、内閣に含まれる副大統領は基本的には公選職であり、また首席補佐官などは議会の承認手続きを経ずに大統領が任命する。

閣僚・閣僚級高官編集

 
オバマ政権時の閣僚・閣僚級高官の面々(2012年7月26日撮影)

以下は、2021年発足の民主党ジョー・バイデン政権の内閣。 以下の表中、「順」は、大統領権限継承順位を示す。表中にない第1位、第2位、第3位は、それぞれ副大統領、下院議長上院仮議長である。表中で番号のない、エネルギー長官及び国土安全保障長官は、現在の在任者が憲法上大統領に就任する資格(出生による合衆国市民)がないためである。画像の列のソートボタンで元の順序に戻る。

閣僚編集

長官 現職 画像 就任
4  
国務省
国務長官
(合衆国法典第22編第2651a条 22 U.S.C. § 2651a)
アントニー・ブリンケン 01/  2021年1月26日
5  
財務省
財務長官
(合衆国法典第31編第301条 31 U.S.C. § 301)
ジャネット・イエレン 02/  2021年1月26日
6  
国防総省
国防長官
(合衆国法典第10編第113条 10 U.S.C. § 113)
ロイド・オースティン 03/  2021年1月22日
7  
司法省
司法長官
(合衆国法典第28編第503条 28 U.S.C. § 503)
メリック・ガーランド 04/  2021年3月11日
8  
内務省
内務長官
(合衆国法典第43編第1451条 43 U.S.C. § 1451)
デブ・ハーランド 05/  2021年3月16日
9  
農務省
農務長官
(合衆国法典第7編第2202条 7 U.S.C. § 2202)
トマス・ジェイムズ・ヴィルサック 06/  2021年2月24日
10  
商務省
商務長官
(合衆国法典第15編第1501条 15 U.S.C. § 1501)
ジーナ・ライモンド英語版 07/  2021年3月3日
11  
労働省
労働長官
(合衆国法典第29編第551条 29 U.S.C. § 551)
マーティ・ウォルシュ英語版 08/  2021年3月23日
12  
保健福祉省
保健福祉長官
(Reorganization Plan No. 1 of 1953, 67 Stat. 631 and 合衆国法典第42編第3501条 42 U.S.C. § 3501)
ハビエル・ベセラ英語版 09/  2021年3月19日
13  
住宅都市開発省
住宅都市開発長官
(合衆国法典第42編第3532条 42 U.S.C. § 3532)
マルシア・ファッジ英語版 10/  2021年3月10日
14  
運輸省
運輸長官
(合衆国法典第49編第102条 49 U.S.C. § 102)
ピート・ブティジェッジ 11/  2021年2月3日
 
エネルギー省
エネルギー長官
(合衆国法典第42編第7131条 42 U.S.C. § 7131)
ジェニファー・グランホルム 12/  2021年2月25日
15  
教育省
教育長官
(合衆国法典第20編第3411条 20 U.S.C. § 3411)
ミゲル・カルドナ英語版 13/   2021年3月2日
16  
退役軍人省
退役軍人長官
(合衆国法典第38編第303条 38 U.S.C. § 303)
デニス・マクドノー 14/  2021年2月9日
 
国土安全保障省
国土安全保障長官
(合衆国法典第6編第112条 6 U.S.C. § 112)
アレハンドロ・マヨルカス英語版 15/  2021年2月2日

閣僚級高官編集

行政機関 役職 現職 画像 就任
1  
副大統領府
副大統領 カマラ・ハリス 01/  2021年1月20日
-  
大統領行政府
大統領首席補佐官 ロン・クレイン 02/15/  2021年1月20日
-  
行政管理予算局
行政管理予算局長 シャランダ・ヤング英語版 03/  2021年3月24日
代行
-  
環境保護庁
環境保護庁長官 マイケル・リーガン英語版 04/  2021年3月11日
-  
通商代表部
通商代表 キャサリン・タイ 05/  2021年3月17日
-  
国家情報長官室
国家情報長官 アヴリル・ヘインズ英語版 06/  2021年1月21日
-  
中小企業庁
中小企業庁長官 イザベル・グスマン英語版 06/  2021年3月17日
-  
国務省
国連大使 リンダ・トーマス・グリーンフィールド 06/  2021年2月25日
-  
大統領経済諮問委員会
委員長 セシリア・ラウズ英語版 06/  2021年3月4日
-  
科学技術政策局
局長 エリック・ランダー英語版 06/  2021年6月2日

脚注編集

  1. ^ 日本国憲法第65条
  2. ^ 日本国憲法第66条第3項
  3. ^ 大統領も閣僚も、犯罪を理由として議会から弾劾され失職することはある。
  4. ^ 正式には上院による「助言と同意」(Advice and consent)だが、具体的な人選は大統領により行われ、上院はその人事案の可否を判断する。


外部リンク編集