アリエスの乙女たち

アリエスの乙女たち』(アリエスのおとめたち)は、里中満智子作の少女漫画1973年より『週刊少女フレンド』(講談社)にて連載された。

1987年南野陽子主演でテレビドラマ化され、大映テレビ制作の連続テレビドラマ作品としてフジテレビ系列で放送された。

漫画編集

あらすじ編集

名門の私立の高校へ転校してきた水穂路実。そこで同じおひつじ座生まれの久保笑美子と出逢う。対照的な性格の2人。やがて、路実は問題児の結城司、笑美子は優等生の磯崎高志と恋に堕ちるが、過酷な運命に翻弄されていく。真実の愛を求め、彷徨うそれぞれの愛の行方を描いた物語。

登場人物編集

久保笑美子(くぼ えみこ)
主人公。3月22日のおひつじ座生まれ。仰星学園の1年4組、演劇部所属。子供っぽい性格で、性に関して潔癖症。高志を理想の男性像としてあこがれを抱いていたが、次第に同性である路実に心惹かれるようになる。実は路美の異母妹。
やがて高志と交際するようになるが、両親から交際を反対され別の男性と無理矢理結婚させられそうになるが、転勤になる高志の元へ走り同棲・結婚する事に。
水穂路実(みずほ ろみ)
もう1人の主人公。笑美子と同じ仰星学園1年4組に転入してきた。昭和32年4月3日生まれのおひつじ座。さばさばとしていていて、我を通す性格のため、敵も多い。馬術部。愛馬の名はエレクトラ。実は笑美子の異母姉。
高志に惹かれ、初めてのキスをするがやがて司に惹かれている事に気付き、笑美子にこの恋を譲り、司に告白。しかし、敬子が司の子を妊娠した事で別れる事となるも、一生彼を愛し続ける事を誓う。
エレクトラ
パリから連れてきた路実の愛馬。大会前に捻挫をしたが、無理をして出場したために怪我が悪化して死亡。
結城司(ゆうき つかさ)
札付きの不良少年。仰星学園の2年5組。自身の姉が高志の父にもてあそばれたことに強く批判している。「愛とは奪うこと」と信じている。高志と殴り合いのけんかをした末、高校を退学。陶芸家に弟子入りする。
路実を愛するようになるも、敬子が自身の子を妊娠した事で別れることに。しかし、お互いに忘れる事ができず後に敬子と離婚。最終回で、路実と結ばれた。
司の姉
司の姉で編集者だった。既婚の小説家だった高志の父から求婚され、信じていたが捨てられてしまい、以来病弱になって寝込んでいる。
それでも司の結婚式には参列するまでに回復。意に染まない結婚をした弟に心を痛め、路実に対し「愛しているなら司を奪ってしまうのよ!!」と彼女に訴えた。
水穂マキ(みずほ マキ)
パリ帰りのデザイナー。パリ在住時、英美子の父と結婚していたが、1年で離婚。おなかにいた路実を1人で育てる。活発で男性にもてるが、未だに笑美子の父を愛している。
物語中盤、フランス人男性と略奪婚する事になるも相手の男性が妻の元へ戻ってしまい、自殺同然に交通事故死。
磯崎高志(いそざき たかし)
仰星学園馬術部キャプテンで生徒会長、ばつぐんの成績を誇る優等生。女子生徒のあこがれ。小説家の父親が女性にだらしないため、「愛とは守ること」「一生をかけて一人の女を愛し抜く」と決めていたが、笑美子と路実の2人を同時に愛し、2人の間で心が揺れるようになる。
そんな自身の姿を見た司から「路実とエクボ(笑美子)のどちらが好きなのか」と問い詰められた末に、大ゲンカになる。のちに父親が不倫(司の姉とは別の女性)の末、心中してしまい慰謝料支払いのため大学進学を諦め、就職。のちに笑美子と同棲⇒結婚する。
大室(おおむろ)
仰星学園の体育教師。笑美子と路実が所属する1年4組の担任、馬術部顧問。来栖と噂になっていたが、次第に路実に心惹かれるようになる。
来栖(くるす)
仰星学園の教師。大室とは恋仲だと噂されていたが、路実に彼を奪われるのではないかと不安に感じている。
東(あずま)
馬術部の先輩。路実と衝突し、彼女の味方をした高志に反発し、馬術部をボイコットするなど嫌がらせを続ける。
津川敬子(つがわ けいこ)
仰星学園の生徒。不良少女。司を愛しているが体だけの関係で振り向いてもらえず、彼が想いを寄せる路実をライバル視している。
のちに司の子を妊娠・結婚するが彼が未だに路実を愛している事を知り、嫉妬の末子供を彼女のマンションへ置き去り、「路実が誘拐した」と冤罪を着せた末、司と離婚。
笑美子の父
笑美子の父。パリに駐在していたことがあり、当時マキと結婚していた。離婚後帰国し、小夜子と見合い結婚。ワインはシャトーロサンセグラが好き。
久保小夜子(くぼ さよこ)
笑美子の母。お見合いで結婚した。いつも和装をしている。夫に忘れられない女性がいるのではないかと不安に思っている。
高志の父
高志の父で小説家。自身は既婚者であるにもかかわらず司の姉に結婚を申し込み、あっさり捨てるなど、女性に対して奔放。
後に、別の女性と心中してしまう。
柴田(しばた)
仰星学園の演劇部所属の生徒。発表会でロミオ役を演じるが、平凡な容姿のためジュリエット役の笑美子から嫌がられてしまう。

テレビドラマ編集

長年東映大映で監督を務めてきた竹本弘一にとって、最後の監督作品となった。

あらすじ編集

名門私立・仰星高校に、パリからの帰国子女である水穂薫(名前を原作の水穂路実から変更)が転校してくる。薫は愛馬エレクトラに乗り颯爽と馬術部に現れ、大会への選手として抜擢されたことから、部員たちの反感を買ってしまう。校内で何かと注目される薫に、クラスメートで演劇部員の久保恵美子(原作では笑美子)は憧れる。また、生徒会長で馬術部主将の磯崎高志、不良グループのリーダー格である結城司、馬術部顧問教師の大下直樹らは薫に心ひかれていく。

薫と恵美子は、ほぼ1年違いのおひつじ座(アリエス)同士でお互いシンパシーを感じ合う。実は2人は異母姉妹だった。ファッションデザイナーの母、水穂マキは恋人・久保哲也と別れる直前に薫を妊娠していた。マキはシングルマザーとなり薫を出産。マキと別れたのちに別の女性(恵美子の母)と結婚した哲也は娘・恵美子をもうける。彼女たちは過酷な運命に翻弄されながらも、励まし合い、ひたむきに愛を貫こうとする。

薫が馬術大会の選手に選ばれたことで馬術部の先輩部員は薫を敵対視し、部室に薫と司を閉じ込めてしまう。司は薫を組み伏せるが、「男の言葉なんか信用するな」と薫に言い、何もせず2人は夜を明かした。このことはたちまち学校内で噂になり、学校長は薫を校長室に呼び出す。しかし学校長は「何もなかった」という薫の言葉を信用した。

馬術大会で薫はエレクトラに致命傷を負わせてしまい、泣く泣くエレクトラを安楽死させる。薫は磯崎に思いを寄せるようになるが、薫は恵美子にこの恋を譲り司に愛を告白。司の姉・小百合は磯崎高志の父・淳一郎と不倫関係にあったが、小百合は捨てられてしまう。司は高志に「お前は恵美子と薫どっちが本当に好きなんだ?ふたりに俺の姉貴と同じ思いをさせたくない」と高志に殴りかかる。「薫さんも恵美子さんもどっちも同じくらい好きだ」という高志に、司はさらに殴り続けた。司が高志を半殺しにしたと噂は広まり、司は高校を退学することとなった。

司は陶芸家を志し、長谷川に弟子入りする。身体の関係を持っていた司の元彼女・津川敬子が司の子を妊娠。司ははじめ結婚を承諾しなかったが、敬子は結婚してくれなかったらお腹の子供と一緒に死ぬ、と踏み切りの中に入り自殺しよう(原作では歩道橋の上から飛び降りようとしていた)とする。司は必死で踏切から引きずり出し、敬子との結婚を決意する。その頃、薫は母・マキが再婚する事になり新たな生活が始まる。

マキの結婚祝いのプレゼントを買いに来たデパートで、司と再会を果たした薫。言葉も無く、見つめ合う2人。だがその様子を、敬子が見ていた。泣きながら走り出す、敬子。足を踏み外し、流産の危機に。病院に搬送され、医師から「早産の危険がある」と告げられる。

病室で薫は敬子から、自分は母親を早くに亡くし父親の再婚相手に育てられたこと、中学時代その養母が妊娠するも自身に気を使い中絶して父親に責められているのを目撃し、非行に走ったこと、司と出会い運命を感じたことを話して「司を私から、とらないで……」と薫に涙ながらに打ち明ける。

敬子は無事に、男の子を出産する。だが未だに司が薫を想い続けていることに嫉妬した敬子は、薫のマンションに子供を置き去りにしてしまい、薫が誘拐したと警察に通報。薫は逮捕されてしまうが、敬子の狂言であることが明らかになり、薫は釈放された。

司は工房でバーナーの異常に気づかず釜が大爆発を起こし、失明してしまう。司は師匠から、破門を言い渡される。小百合を捨て別の女性と付き合い始めた淳一郎は女と心中してしまう。賠償金の支払いなどにより、磯崎は進学をあきらめ就職。恵美子は磯崎と交際していたが、両親に反対されて他の男性と無理矢理結婚させられそうになっていた。磯崎は転勤になる事を告げ、「自分が本当に好きなら、東京駅に来てくれ」と恵美子に告げる。恵美子は家を飛び出し、磯崎の元へ行く。やがて恵美子は妊娠。司は高志に「そうか、お前も親父になるのか」と2人の結婚を祝福した。

仰星高校では、薫の不倫と恵美子の同棲が問題視されていた。校長室に呼び出された2人は退学することを告げ、学校を後にした。敬子は薫と司を憎み続けることに疲れ、司と離婚。息子・大介は司に引き取られる。

司は陶芸家として独立し、薫は「口がきけないおばさん」として手を薬品でボロボロにしてばれないようにして司の世話をすることに。司は苦労をかけたくないと別れようとするが、長谷川と娘・千草(原作では千尋)に「苦労することすら、愛する人のためなら喜びなのだ。」と諭されて薫と共に生きることを決意する。作品を完成させて「この壷は、お前だ。薫……」とおばさんの正体に気付いていたことを話し、ついに2人は結ばれる。

キャスト編集

スタッフ編集

主題歌編集

サブタイトル編集

各話 放送日 サブタイトル 脚本 監督
第1話 1987年4月8日 魔性の瞳 長野洋 土屋統吾郎
第2話 1987年4月15日 これが愛? 大原清秀
第3話 1987年4月22日 二人だけの夜 長野洋 竹本弘一
第4話 1987年4月29日 恋のスクランブル 大原清秀
第5話 1987年5月6日 親たちの秘密 岡本弘
第6話 1987年5月13日 恐ろしい破局 長野洋
第7話 1987年5月20日 真昼の決闘 土屋統吾郎
第8話 1987年5月27日 男の決着 大原清秀
第9話 1987年6月10日 愛なき妊娠 竹本弘一
第10話 1987年6月17日 たった一人の結婚式
第11話 1987年6月24日 私の全て捧げます 岡本弘
第12話 1987年7月1日 私は愛人? 長野洋
第13話 1987年7月8日 陰の女 土屋統吾郎
第14話 1987年7月22日 恐ろしい宣告
第15話 1987年7月29日 神よ! 私に暗闇を 大原清秀 竹本弘一
第16話 1987年8月5日 檻の中の愛
第17話 1987年8月12日 私の名は不倫少女 岡本弘
第18話 1987年8月19日 花嫁となる夜 長野洋
第19話 1987年8月26日 母の遺言 土屋統吾郎
第20話 1987年9月2日 召しませ我が命
第21話 1987年9月9日 悲しき化身 大原清秀 竹本弘一
第22話 1987年9月16日 愛しながら他人
第23話 1987年9月23日 輝ける愛の奇跡 長野洋 岡本弘

DVD編集

  • アリエスの乙女たち 前編 ASIN: B0002IJPEM
  • アリエスの乙女たち 後編 ASIN: B0002IJPEW
フジテレビ 水曜日20時台
前番組 番組名 次番組
アリエスの乙女たち