アルバート湖
アルバート湖(アルバートこ、Lake Albert)またはモブツ・セセ・セコ湖(モブツ・セセ・セコこ、Lake Mobutu Sese Seko)はウガンダとコンゴ民主共和国の間にある湖。アルベルト湖(Albertをローマ字読みしたもの)とも呼ばれる。大きさは約160km × 30km。深さは最大51m。世界第27位、アフリカで7番目の広さである。アルバートの名は、イギリスのヴィクトリア女王の夫、アルバート公に因み、モブツ・セセ・セコはコンゴ民主共和国の独立にあたり実権を掌握し、国名をザイールに変えた軍人・政治家の名前に因む。何れもイナゴ殺しの意味で東岸のニョロ人はムウィタンジゲ(ニョロ語: Mwitanzige[1])、北岸のアルア人はウネク・ボニョ(アルル語: Unek Bonyo[1])と呼ぶ。
アルバート湖 (モブツ・セセ・セコ湖) | |
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所在地 |
ウガンダ コンゴ民主共和国 |
位置 | 北緯1度41分0秒 東経30度55分0秒 / 北緯1.68333度 東経30.91667度座標: 北緯1度41分0秒 東経30度55分0秒 / 北緯1.68333度 東経30.91667度 |
面積 | 5,300 km2 |
最大水深 | 58 m |
平均水深 | 25 m |
貯水量 | 132 km3 |
水面の標高 | 615 m |
湖沼型 | アルカリ栄養湖 |
プロジェクト 地形 |
アルバート湖はナイル川の上流部に位置する。グレート・リフト・バレーの一部である。流入の大部分はヴィクトリアナイル川からであるが、エドワード湖からセムリキ川も流れ込んでいる[2]。湖の北からアルバートナイル川が流れだしている。2006年にヴィクトリアナイル川の河口付近の三角州を含むマーチソン・フォールズ国立公園一帯はラムサール条約登録地となった[3]。
1864年にサミュエル・ベイカーがヨーロッパ人で初めてこの湖を「発見」した。2006年に英国の石油関連企業(ヘリテージ・オイル社)がウガンダ側の湖岸で石油を発見、その後、大きな油田であることが確認された[4]。2011年に生産開始が期待される。湖の境界線で隣国のコンゴ民主共和国と係争中。
コンゴ側のイトゥリ州では、ヘマ族とレンドゥ族による民族対立が繰り返されている。過去には大規模な衝突(イトゥリ紛争)では数万人規模の死者が生じているため、集落への襲撃のうわさが立つたびに多数の地域住民がアルバート湖へ船で乗り出し一時避難する姿が見られる[5]。
脚註
編集- ^ a b 田原範子「ウガンダ・アルバート湖畔の漁撈と生活 ─BMUの導入と石油発見の影響について─」『四天王寺大学紀要』第46号、2008年9月
- ^ 水野一晴『気候変動で読む地球史 限界地帯の自然と植生から』NHK出版、2016年、140頁。ISBN 978-4-14-091240-9。
- ^ “Murchison Falls-Albert Delta Wetland System”. Ramsar Sites Information Service. 21 October 2019閲覧。
- ^ ヘリテージ・オイル社の沿革(アフリカ成長企業・ジェトロホームページ)2013年6月11日閲覧
- ^ “【AFP記者コラム】ある場所からの報道”. AFP (2017年7月17日). 2018年7月18日閲覧。