アンゲル・サリグニ橋 (ルーマニア語: Anghel Saligny Bridge) は、ルーマニアドナウ川に架かるトラス鉄道橋である。旧称カロル1世橋 (Podul Regele Carol I)。ムンテニアドブロジャの両地域を結ぶ。橋は国家歴史記念物に指定されている[1]

アンゲル・サリグニ橋
Anghel Saligny Bridge
座標 北緯44度20分25.56秒 東経28度1分1.26秒 / 北緯44.3404333度 東経28.0170167度 / 44.3404333; 28.0170167座標: 北緯44度20分25.56秒 東経28度1分1.26秒 / 北緯44.3404333度 東経28.0170167度 / 44.3404333; 28.0170167
通行対象 単線の電化鉄道線
交差 ドナウ川
所在地 チェルナヴォダフェテシュティ
別称 カロル1世橋
特性
全長 2,632 m (8,635 ft)
最大支間長 190 m (620 ft)
歴史
設計者 アンゲル・サリグニ
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解説 編集

橋は1890年から1895年にかけて建設された。ドナウ川とボルチャ分流、その間にあるバルタ・ヤロミツァ島を跨ぐように架かっており、陸橋を含めた全長は4087.95mで、完成当時ヨーロッパで最長、世界で2番目に長かった[2]。橋はルーマニアの技師、アンゲル・サリグニが設計した。川の左岸にはフェテシュティ、右岸にはチェルナヴォダの町がある。

チェルナヴォダ側のドナウ川に架かる橋は、中央支間は190mあり(ヨーロッパ大陸最長)、ほかの4つの支間長は140mで、高架部には60mの支間が15ある。一方、ボルチャ分流には140mの支間が3、50mの支間が11置かれている[3]。2つの河川横断部を合わせると長さは2,632mになり、うちドナウ川上が1,662m、ボルチャ分流上が970mである。水面からの高さは30mで、高さのある船も下を航行できるようになっている。また、2つの橋の間にあるバルタ・ヤロミツァ島には、かつて1,455mの高架橋が存在し、42.8の支間が34あった。

橋は1895年9月26日に全通し、最初の試験として15の蒸気機関車が時速60kmで走り抜けた後、客用の列車が時速80kmでこれに続いた。

1960年代、バルタ・ヤロミツァ島の大部分が農地となり、もともとここにあった高架橋は盛土に置き換えられた。

アンゲル・サリグニ橋は、隣にチェルナヴォダ橋が完成する1987年まで、この地点でドナウ川を横断する唯一の鉄道橋であった[3]

ギャラリー 編集

出典 編集

  1. ^ Podul Carol I cu statuia Dorobantul Archived 2012-08-01 at Archive.is at constanta.djc.ro (ルーマニア語)
  2. ^ Meltem Toksoz; Biray Kolluoğlu (25 August 2014). Cities of the Mediterranean: From the Ottomans to the Present Day. I.B.Tauris. pp. 172–. ISBN 978-0-85771-140-3. https://books.google.com/books?id=HS8BAwAAQBAJ&pg=PA172 
  3. ^ a b Danube bridges Archived October 7, 2010, at the Wayback Machine.