イェジ・ヤノヴィッツ(Jerzy Filip Janowicz、ポーランド語発音: [ˈjɛʐɨ jaˈnɔvit͡ʂ], 1990年11月13日 - )は、ポーランドウッチ出身の男子プロテニス選手。まだATPツアーでシングルス・ダブルスともに優勝はない。自己最高ランキングはシングルス14位、ダブルス47位。身長203cm、体重91kg。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。

イェジ・ヤノヴィッツ
Jerzy Janowicz
イェジ・ヤノヴィッツ(2013年)
基本情報
国籍 ポーランドの旗 ポーランド
出身地 同・ウッチ
生年月日 (1990-11-13) 1990年11月13日(33歳)
身長 203cm
体重 91kg
利き手
バックハンド 両手打ち
ツアー経歴
デビュー年 2008年
ツアー通算 0勝
シングルス 0勝
ダブルス 0勝
生涯獲得賞金 3,762,321 アメリカ合衆国ドル
4大大会最高成績・シングルス
全豪 3回戦(2013-15)
全仏 3回戦(2013・14)
全英 ベスト4(2013)
全米 2回戦(2014)
4大大会最高成績・ダブルス
全豪 2回戦(2013・16・17)
全仏 ベスト8(2013)
全英 予選1回戦(2012)
全米 1回戦(2013・15)
キャリア自己最高ランキング
シングルス 14位(2013年8月12日)
ダブルス 47位(2013年8月19日)
2022年9月23日現在

姓は「ヤノヴィチ」「ヤノウィッツ」「ヤノビッチ」「ヤノビチ」とも表記される。

2013年ウィンブルドン選手権男子シングルスベスト4に進出。2012年パリ・マスターズ準優勝。ダブルスでは2013年BNPパリバ・オープンで準優勝。2015年ホップマンカップ優勝。

選手経歴 編集

ジュニア時代 編集

バレーボール選手の両親の間に生まれたヤノヴィッツは5歳でテニスを始める。ジュニア時代には2007年全米オープン2008年全仏オープンジュニアシングルスで準優勝している。

2008年 プロ転向 編集

2008年にプロに転向。同年からデビスカップのポーランド代表選手に選ばれている。

2012年 マスターズ準優勝 編集

4大大会では2009年全米オープンから予選に挑戦を始めたがなかなか突破することが出来ず、2012年ウィンブルドン選手権で初めて勝ち上がり初出場した。1回戦でシモーネ・ボレッリを3-6, 6-3, 6-3, 6-3で、2回戦でエルネスツ・グルビスを2-6, 6-4, 3-6, 7-6(2), 9-7で破り初出場で3回戦まで進出した。3回戦ではフロリアン・マイヤーに6-7(5), 6-3, 6-2, 3-6, 5-7で敗れた。大会後のランキングで87位となりトップ100入りを果たした。10月のクレムリン・カップではツアーで初めてのベスト8に進出した。11月のBNPパリバ・マスターズでは予選から勝ち上がり、1回戦でフィリップ・コールシュライバーを、2回戦ではマリン・チリッチを、3回戦はランキング3位のアンディ・マリーに5-7, 7-6(4), 6-2で逆転勝ちしベスト8に進出した[1]。準々決勝ではヤンコ・ティプサレビッチが途中棄権、準決勝ではジル・シモンを6-4, 7-5で破りマスターズ大会初出場ながら決勝に進出した[2]。決勝ではダビド・フェレールに4-6, 3–6で敗れ準優勝となったが69位から26位にランキングを上げトップ30入りを果たした[3]

2013年 ウィンブルドンベスト4 編集

2013年は3月のBNPパリバ・オープントレト・ユーイと組みダブルスで決勝に進出したが、強豪ブライアン兄弟に健闘したものの3–6, 6–3, [6–10]で惜しくも敗れこちらもツアー初優勝はならなかった。 ウィンブルドン選手権では3回戦で第15シードのニコラス・アルマグロを破り、グランドスラムで初めて4回戦に進出すると、4回戦でユルゲン・メルツァーを、準々決勝で同じポーランドの先輩ルカシュ・クボットを7-5, 6-4, 6-4で破り、準決勝進出。準決勝で世界ランク2位のアンディ・マリーに7-6(2), 4-6, 4-6, 3-6で敗れた。

2014年 トップ50陥落 編集

2014年はウィンストン・セーラム・オープンで準優勝があったが、足の怪我もありランキングを落としてしまう。

2015年 ホップマン杯初優勝 編集

2015年1月、ホップマンカップにポーランド代表として出場。決勝でアメリカに勝利し優勝を飾る。2月に南フランス・オープンで準優勝。

2013年から同じポーランドのテニス選手のマルタ・ドマホフスカと交際しており、2019年第1子の長男が誕生した[4]

ATPツアー決勝進出結果 編集

シングルス: 3回 (0勝3敗) 編集

大会グレード
グランドスラム (0-0)
ATPワールドツアー・ファイナル (0-0)
ATPワールドツアー・マスターズ1000 (0–1)
ATPワールドツアー・500シリーズ (0-0)
ATPワールドツアー・250シリーズ (0–2)
サーフェス別タイトル
ハード (0–3)
クレー (0-0)
芝 (0-0)
カーペット (0-0)
結果 No. 決勝日 大会 サーフェス 対戦相手 スコア
準優勝 1. 2012年11月4日   パリ ハード (室内)   ダビド・フェレール 4–6, 3–6
準優勝 2. 2014年8月23日   ウィンストン・セーラム ハード   ルカシュ・ロソル 6–3, 6–7(3), 5–7
準優勝 3. 2015年2月10日   モンペリエ ハード (室内)   リシャール・ガスケ 0–3, 途中棄権

ダブルス: 1回 (0勝1敗) 編集

結果 No. 決勝日 大会 サーフェス パートナー 対戦相手 スコア
準優勝 1. 2013年3月16日   インディアンウェルズ ハード   トレト・ユーイ   ボブ・ブライアン
  マイク・ブライアン
3–6, 6–3, [6–10]

ホップマンカップ: 1回 (1勝) 編集

結果 No. 決勝日 大会 サーフェス パートナー 対戦相手 スコア
優勝 1. 2015年1月10日 ホップマンカップ ハード   アグニエシュカ・ラドワンスカ   セリーナ・ウィリアムズ
  ジョン・イズナー
2–1

シングルス成績 編集

略語の説明
 W   F  SF QF #R RR Q# LQ  A  Z# PO  G   S   B  NMS  P  NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

大会 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 通算成績
全豪オープン A A LQ A 3R 3R 3R 1R 1R 6–5
全仏オープン A A LQ LQ 3R 3R 2R A 1R 5–4
ウィンブルドン A A LQ 3R SF 3R 1R A 3R 11–5
全米オープン LQ LQ LQ 1R 1R 2R 1R 1R A 1–5

大会最高成績 編集

大会 成績
ATPファイナルズ A 出場なし
インディアンウェルズ 3R 2013
マイアミ 3R 2015
モンテカルロ 1R 2013-15
マドリード 2R 2013
ローマ QF 2013
カナダ 1R 2013
シンシナティ 3R 2014, 2015
上海 2R 2014
パリ F 2013
オリンピック 1R 2016
デビスカップ WG2 2015, 2020
ATPカップ A 出場なし

脚注 編集

外部リンク 編集