イミグルセラーゼ(Imiglucerase)とはグルコセレブロシダーゼの改良型酵素を製剤にした医薬品である。点滴による投与によりゴーシェ病の諸症状(貧血血小板減少症、肝臓脾臓の肥大、症状)の改善を目的としている。商品名セレザイムジェンザイム2011年サノフィの傘下となる)により開発・製造されている。

イミグルセラーゼ
識別
ATCコード A16AB02 (WHO)
KEGG D02810
化学的データ
化学式C2532H3854N672O711S16
分子量55,597.64 g·mol−1
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薬価が非常に高く(2023年現在、「セレザイム静注用400単位」の薬価が268846円/瓶[1])、2001年特定疾患治療研究事業に認定されているため、ゴーシェ病患者は公費負担で治療を受けられる。

効能・効果 編集

ゴーシェ病の諸症状(貧血、血小板減少症、肝脾腫および骨症状)の改善

セレデースとセレザイム 編集

セレザイム(Cerezyme)登場前は、女性が出産時に排出される胎盤より成分を抽出し製造したセレデースCeredase)を製造・投与していたが、エイズなどの感染症の恐れがあった。そこで新たに開発したセレザイムでは、DNA組換え技術を用いるようになる。そのため感染症のおそれはなくなった。それと共に、セレデースは製造・投与は行われなくなった。

製造方法 編集

製造方法はチャイニーズハムスター卵巣細胞で産生されたヒトβ-グルコセレブロシダーゼの糖鎖を修飾し、マンノース末端にすることにより、標的細胞であるマクロファージに効率よく取り込まれるようにしてある。

副作用 編集

瘙痒感、潮紅じんま疹血管浮腫胸部不快感、呼吸器症状(これらの症状に低血圧を伴うことがある)

脚注 編集

  1. ^ 医療用医薬品:セレザイムKEGG

外部リンク 編集

  • セレザイム(R) - ジェンザイムによる製品情報ページ(医療関係者向け)。