イースターラビットのキャンディ工場
『イースターラビットのキャンディ工場』(イースターラビットのキャンディこうじょう、原題: Hop)は、2011年に公開されたアメリカ合衆国の3D実写/コンピュータアニメーション・ファンタジー・コメディ映画。イルミネーション製作。2011年3月27日にユニバーサル・スタジオ・ハリウッドでプレミア上映され、同年4月1日にユニバーサル・ピクチャーズより全米公開された。日本では、同年8月19日に東宝東和より公開された。
イースターラビットのキャンディ工場 | |
---|---|
Hop | |
監督 | ティム・ヒル |
脚本 |
シンコ・ポール ケン・ダウリオ ブライアン・リンチ |
原案 |
シンコ・ポール ケン・ダウリオ |
製作 |
クリス・メレダンドリ ミシェル・インペラート・スタービル |
製作総指揮 | ジョン・コーエン |
出演者 |
ジェームズ・マースデン ラッセル・ブランド ケイリー・クオコ ハンク・アザリア ヒュー・ローリー |
音楽 | クリストファー・レナーツ |
主題歌 |
コーディー・シンプソン「アイ・ウォント・キャンディ」 Not yet「ハグ友」 |
撮影 | ピーター・ライオンズ・コリスター |
編集 |
ピーター・S・エリオット グレゴリー・パーラー |
製作会社 |
レラティビティ・メディア 電通 イルミネーション |
配給 |
ユニバーサル・ピクチャーズ 東宝東和 |
公開 |
2011年3月27日(ユニバーサル・スタジオ・ハリウッド) 2011年4月1日 2011年8月19日 |
上映時間 | 95分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | $63,000,000[1] |
興行収入 |
$184,367,145[1] $108,498,305 2億7000万円[2] |
ストーリー
編集南米チリ、イースター島。ウサギのイービーは父に連れられ、復活祭用のお菓子を製造する“キャンディ工場”に足を踏み入れた。父はこの工場で作られたお菓子を、世界中の子供たちに届けていた。父は息子に、いつかこの工場を所有することになるのだと告げた。
カリフォルニア州ヴァンナイズ、オヘア家。夜、少年であるフレッドは窓から外を眺め、ヒヨコたちによって空を飛ぶ不思議な乗り物を見つける。しかも、その乗り物からウサギたちが降り、庭に卵を置いていった。フレッドはその光景に驚きカメラを持って庭に出て行くが、ウサギはいつの間にかいなくなっていた。庭には、お菓子のバスケットとウサギの包み紙が巻かれたチョコレートがあった。
20年後。フレッドはリストラされてから再就職できていなかった。両親は、フレッドに仕事に対する望みが高すぎるのだと注意し、何でもいいから就職しろと言い聞かせた。フレッドは両親の辛辣な物言いに言葉を失くす。サムは家を出る兄のフレッドに、両親には内緒で仕事先を紹介した。そして、上司から休暇の間家の管理を頼まれていたため、その家の鍵を渡した。フレッドは妹の顔を立て、2週間後のイースターまでに仕事と住む家を見つけることを約束した。
イービーはイースターラビットの任命式に出るため、父から準備をするよう言われる。しかし、イービーはイースターラビットにならず、バンドに入ってドラマーとして世界中を飛び回りたいと考えていた。父はイービーの考えを理解せず、一方的に命令するだけだった。腹を立てたイービーは装置を使い、ハリウッドへ家出することを決意する。しかし、泊まる場所が見つからないまま街を彷徨い歩き、車に轢かれてしまう。轢いたのはフレッドだった。イービーは瀕死の状態を装い家に泊めてもらおうとするが、フレッドに石で殴られ殺されそうになる。フレッドは苦しんでいるウサギが可哀想で、一思いに殺そうとしたのだ。それに気づいたイービーは飛び起き、保険会社に言わない代わりに泊めてくれと頼んだ。フレッドはウサギがしゃべったことに驚き、家の中へと隠れた。イービーは怪我をしたと嘘を吐いて同情を誘い、フレッドの家に泊めてもらう。フレッドが用意した部屋はガレージで、用意した寝床は新聞紙だった。イービーは抗議するが、しゃべるウサギの存在に混乱しているフレッドの耳には届かなかった。
イービーの父は息子が家出したことを知りショックを受ける。カルロスはこれを機に自分がイースターラビットの座に就こうと策を練るが、イービーの父はそれに気付かず、息子を探すために特殊部隊“ピンク・ベレー”を招集するよう指示を出した。無視されたカルロスは腹を立てる。
フレッドはガレージを確認して、ウラギがいなくなっていたことに安堵する。だが、犬にエサやりを行った後家に戻ると、サムから立ち入りを禁止されていた2階にE.B.おり、部屋を散らかしていた。怒ったフレッドはE.B.を捨てることにした。それに気づいたイービーは謝罪の言葉を重ねるがフレッドが許さなかったため、自分がイースターラビットであることを打ち明けた。フレッドは子供の頃の記憶が蘇り、イービーを連れて帰ることにした。フレッドは子供の頃に見たウサギが本当だったことに感動していた。イービーはフレッドに話を合わせ、家出したことは明かさなかった。フレッドはイービーを車に残し、仕事の面接に向かった。イービーは大人しく車の中で待っていたが、ピンク・ベレーが探しに来ていることに気づき、急いでフレッドに助けを求めた。しかし、フレッドは話を聞かないまま、他の人に見られないようにイービーをゴミ箱に隠し面接を受けに行った。イービーはゴミ箱を抜け出すと、盲目の演奏集団がいるブースへと侵入した。そこで、ドラマーが席を立っていることに気づき、自分が代わりに演奏した。盲目の演奏者達はイービーがウサギと知りつつも演奏の腕を買い、エンタメ界の“ゴッドファーザー”と呼ばれているホフがオーディションを行っていることを教えた。フレッドは郵便係として雇われそうになるが、イービーに気を取られて面接官の対応をおざなりにしてしまい、不採用となる。
イービーはフレッドに目の前から消えることを約束し、オーディション会場に連れて行ってもらう。緊張しながらも見事に演奏を行い、土曜日の夜に行われる生放送に出演することが決まる。イービーは約束通りフレッドと別れようとするが、ピンク・ベレーの姿を見つけ、急いで車へと逃げ込む。そこで、家出をして追われていることをフレッドに打ち明けた。フレッドはイービーを鞄に隠し、アレックスが出演する劇“イースターの魔法”を観に行った。イービーはアレックスの酷い歌声に驚き、鞄から顔を覗かせた。その時、ウサギの被り物をした子たちの影をピンク・ベレーと間違え、逃げ惑って舞台に上がってしまう。イービーは場を取り成そうと“オンチの歌を続けてくれ”としゃべってしまったため、フレッドが腹話術をしているかのように話して誤魔化した。フレッドは歌に合わせて腹話術の振りをするが、劇の後父親とアレックスから怒られる。しかし、壁に貼られたイースターラビットの絵を見てイースターラビットの仕事を行うことを思いつく。イービーに伝えるが、人間のイースターラビット何てあり得ないと殴られてしまう。しかし、フレッドは諦めなかった。次の日、イービーが起きて部屋に行くと、フレッドがたくさんの卵に飾りつけをしていた。それを見たイービーは自分の夢を応援してくれたフレッドの恩に報いるためにも、イースターラビットになる夢を応援することを決める。フレッドはイービーに特訓されながら体を鍛えた。その頃、カルロスもイースターラビットになるため、フレッドと同じように体を鍛えていた。
イービーは自宅までピンク・ベレーが迫って来ていることに気づき、自分が死んだように見せるため、七面鳥に服を着せて鍋の中に入れて火を点けた。その隙に、ホフの迎えの車に乗った。何も知らないフレッドはイービーを殺した犯人としてピンク・ベレーに捕まり、イースター島に連れて行かれる。フレッドは七面鳥であることを訴えるが、誰も話を聞いてくれなかった。しかも、混乱に乗じてカルロスがウサギたちを閉じ込め、クーデターを起こす。イービーは生放送に出演するために準備を行うが、フレッドを置いて行ったことが気になっていた。ホフに相談すると、助けに戻ることを勧められる。イービーが家に戻ると、ピンク・ベレーが使う吹き矢が落ちていた。イービーはキャンディ工場に向かうが、カルロスとその仲間のヒヨコたちの手によって捕まってしまう。カルロスはイービーの父から奪った魔法の杖を使い、お菓子の代わりにヒヨコの好物である干し草やミミズをバスケットに入れて、子供たちの元に配りに行こうとした。だが、拘束を解いたイービーに邪魔をされ、魔法の杖を奪われてしまう。イービーは魔法の杖を取り返すと、父と仲直りした。そして、ドラマーとイースターラビットの仕事を両立すると告げた。その代わり父に1つだけお願い事をし、その内容を耳打ちした。話しを聞いたイービーの父は、フレッドとイービーを“共同ラビット”に任命した。
フレッドはお菓子を配っていることを家族に伝えていたが、誰も信じてくれなかった。しかし、空飛ぶ乗り物とウサギを見て、フレッドの家族は驚愕する。父はフレッドに、抱きしめて怒ったことを謝罪した。フレッドは家族に見送られながら、イービーと旅立って行った[3]。
登場人物
編集- フレッド・オヘア(Fred" O'Hare)
- 演 - ジェームズ・マースデン、コルトン・レイ(少年時代)、声 - 千葉雄大
- 自分が本当にやりたいことが何であるのか見つけられずにいる青年。少年の頃、イースターの朝にイービーの父親がお菓子を配達してるのを目撃する。この時から、イースターラビットに対して強い憧れを持っている。
- イービー(E.B.)
- 声 - ラッセル・ブランド(原)ジャンゴ・マーシュ(原 / 幼少期)、山寺宏一(日)、明野響香(日 / 幼少期)
- 生まれた時からイースターラビットになるように父親から教育を受けてきたキャンディ国の王子。しかし、幼少期からボンゴを叩いてきたため、ドラマーの夢を持つようになる。
- ヘンリー・オヘア(Henry O'Hare)
- 演 - ゲイリー・コール、声 - 津嘉山正種
- フレッドの父。家族想いで、サムとアレックスを大変誇りに思っている。長男のフレッドには、独り立ちさせるために厳しい言葉を口にしている。
- ボニー・オヘア(Bonnie O'Hare)
- 演 - エリザベス・パーキンス、声 - 藤田淑子
- フレッドの母。典型的な優しい母親であり、子供のよき理解者。フレッドのことはよく理解できないが、それでも、長男の幸せを願っている。
- イービーの父親(E.B.'s Dad)
- 声 - ヒュー・ローリー(原)、銀河万丈(日)
- キャンディ工場のトップ。毎年、イースターの朝、イースターエッグとお菓子を、世界中の子供たちに配達するという責任を負っている。
- アレックス・オヘア(Alex" O'Hare)
- 演 - ティファニー・エスペンセン、声 - 宮本侑芽
- オヘア家の末っ子で養子。自分が養子になったのは、フレッドが不甲斐ないせいだろうと、冗談で言っている。
- デビッド・ハッセルホフ(David Hasselhoff)
- 演 - デビッド・ハッセルホフ(本人役)、声 - ささきいさお
- エンタメ界の“ゴッドファーザー”と呼ばれている男性。オーディションに参加したイービーを夜の生放送に招待するが、フレッドのことが気になるイービーを送り出す。
- ピンク・ベレー(Pink Berets)
- 声 - ジャネット・ヒーリー(原)、指原莉乃(日)
- キャンディ工場を守る特殊部隊でピンクのベレー帽を被ったウサギの女の子3匹グループ。リーダーのフラッフィは、追跡装置を持ったベテランのハンター。パッチは武器専門で、いつも吹き矢を手にしている。ビットは、やる気はあるものの、仲間の足を引っ張ることが多い。
キャスト
編集登場人物 | 俳優 / 原語版声優 | 日本語吹替版声優 |
---|---|---|
フレッド・オヘア | ジェームズ・マースデン コルトン・レイ(少年時代) |
千葉雄大 |
イービー(声) | ラッセル・ブランド ジャンゴ・マーシュ(幼少期) |
山寺宏一 明野響香(幼少期) |
サム・オヘア | ケイリー・クオコ | 坂本真綾 |
カルロス(声) | ハンク・アザリア | 大塚芳忠 |
フィル(声) | 中尾隆聖 | |
ヘンリー・オヘア | ゲイリー・コール | 津嘉山正種 |
ボニー・オヘア | エリザベス・パーキンス | 藤田淑子 |
イービーの父親(声) | ヒュー・ローリー | 銀河万丈 |
アレックス・オヘア | ティファニー・エスペンセン | 宮本侑芽 |
デビッド・ハッセルホフ(本人役) | ささきいさお | |
ピンク・ベレー(声) | ジャネット・ヒーリー | 指原莉乃 |
ミセス・ベック | チェルシー・ハンドラー | 野沢由香里 |
コーディ | ダスティン・イバラ | かぬか光明 |
AD | ラッセル・ブランド | 河野裕 |
受付嬢 | シャーリーズ・バーク | 森夏姫 |
会場アナウンサー | 佐藤せつじ | |
少女 | 嶋村侑 | |
ラジオ男 | 林和良 | |
ヒュー・ヘフナー(本人役) | 田中信夫 |
スタッフ
編集- 監督: ティム・ヒル
- 脚本: シンコ・ポール、ケン・ダウリオ、ブライアン・リンチ
- 原案: シンコ・ポール、ケン・ダウリオ
- 製作: クリス・メレダンドリ、ミシェル・インペラート・スタービル
- 製作総指揮: ジョン・コーエン
- 撮影監督: ピーター・ライオンズ・コリスター
- プロダクション・デザイン: リチャード・ホランド
- 編集: ピーター・S・エリオット、グレゴリー・パーラー
- 衣装デザイン: アレクサンドラ・ウェルカー
- アニメーション・スーパーバイザー: クリス・A・ベイリー
- 音楽スーパーバイザー: ジュリアン・ジョーダン
- 音楽: クリストファー・レナ―ツ
- 翻訳: 税田春介
- 演出: 宇出喜美
- 日本語版制作: ニュージャパンフィルム[4]
- 日本のテーマソングは、Not Yet の「ハグ・トモ」と呼ばれています。[5][6][7][8]
製作
編集キャンディ工場
編集キャンディ工場について、共同脚本を務めたシンコ・ポールとケン・ダウリオは、脚本に詳しく書かず、説明は「夢のような工場」のみだった。同じく共同脚本を務めたブライアン・リンチは、子供が行きたがる工場を目指してデザインした。このキャンディ工場は明るくカラフルで色とりどりのお菓子でいっぱいに描かれている。アニメーションのように見えない本格的な向上を目指したという。ウサギのために作られたマシンではあるが、ベルトコンベアもあり、ミニチュア・サイズなだけだ。見慣れたイースターのお菓子もウサギの発想で作られている[9]。
当初エンディングが工場の外で行われる予定だったが、工場の出来が良かったため、舞台を移した[9]。
キャラクターデザイン
編集本作のキャラクターは『アイス・エイジ』をデザインしたことで知られるピーター・デ・セベが、CGIアニメーションはロサンゼルスに拠点を置くリズム&ヒューズ・スタジオが手掛けた[10][11]。キャラクターに命を吹き込むため、ラッセル・ブランドをはじめとする声優陣の声の演技を研究したという。イービーのセリフを読むブランドの映像を録画し、その顔の表情や動作などを見て、イービーを作り上げる際に参考にした。アニメーション・スーパーバイザーのクリス・A・ベイリーは、録画したブランドの動作と10代の男性にありがちなボディ・ランゲージや癖を合成した。さらに、イービーと同じ演技をし、同じセリフを読む自分たちの姿をビデオに録って動きを検証した。こうすることで、アニメ化するのに必要な肉体的特徴をとらえた。また、実物のウサギやヒヨコの生態観察も行われた。ウサギが緊張して立ち上がった時の耳の動きや、ヒヨコが鳴く様子、突然の素早い動きで羽を膨らませるといった動作を、何十台ものカメラによる360度の映像に収められた[12]。
当初、イービーはもっと賢い性格だった。しかし、アニメーション監督を務めたクリス・ベイリーが、声優を務めたラッセルの声を聴いてから、おしゃべりでいい加減な性格に変更した。地声を少し幼くしたような声で演じたラッセルの声に合わせ、声や芸風に合わせて書かれた。またラッセルの才能を見越し、アドリブを入れる余地も残された[9]。
実写とアニメーションの融合
編集人間が登場する実写シーンを撮影中にウサギがセットに必要な時は、アニメーション・スーパーバイザーのクリス・A・ベイリーがイービーの代役を務めた。リハーサル中には映画のイービーと同じ身長の約56cmの動物のぬいぐるみと一緒に歩き回り、俳優たちや監督らと一緒に作業し、ステージングやリズムを調整した。ベイリーとぬいぐるみには、“ぬいぐるみパス”とあだ名が付けられ、俳優たちが演技するうえで、目線を定める基軸の役割を果たした[12]。
封切り
編集マーケティング
編集ユニバーサルは、ホリデイ・イン、クリスピー・クリーム・ドーナツ、リンツ&シュプルングリー、クラフトフーヅ、ザ・ハーシー・カンパニー、ビルド・ア・ベア・ワークショップ、コムキャスト、コダック、ホールマーク、HMV、バーガーキングなど92社の大手企業と提携し、本作のプロモーションを行った[13]。
公開
編集2011年3月27日にユニバーサル・スタジオ・ハリウッドでプレミア上映され、ジェームズ・マースデン、ラッセル・ブランド、ケイリー・クオコ、ハンク・アザリア、ゲイリー・コール、エリザベス・パーキンス、ヒュー・ローリー、デビッド・ハッセルホフ、コーディ・シンプソンらが出席した[14]。同年4月1日にユニバーサル・ピクチャーズより全米公開された。
ホームメディア
編集ユニバーサル・ピクチャーズ・ホームエンターテイメントは、2011年8月29日にイギリスで、2012年3月23日に北米でDVDとBlu-ray Discをリリースした[15][16]。米国のBlu-ray Disc/DVDコンボパックには、「フィルのダンスパーティー」と題したオリジナル短編映画も収録されている[17]。
評価
編集興行収入
編集北米では公開初週末3日間で3,754万3,710ドルを稼ぎ、初登場1位となった。さらにその翌週も2,129万8,240ドルを売り上げ、公開1週目の『ハンナ』などを抑えて連続首位を記録した[18]。
本作は、アメリカとカナダの金曜日の興行成績で1位を記録し、週末に公開された『ミッション: 8ミニッツ』と『インシディアス』を抜いて1,140万ドルを獲得した[19]。その後、週末の興行収入は3,754万3,710ドルでトップとなり、『ブルー 初めての空へ』が公開されるまで、2011年のオープニング週末の興行収入では『ランゴ』に次いで2番目に高い数字を記録した[20][21]。また、オープニング週末のイギリスでの興行収入は1,392,740ポンドでトップとなった[22]。2週目の週末には、アメリカとカナダで1位をキープし、42%の下落率で2,140万ドルのグロスを記録した。
2週目には、新たに公開された『ミスター・アーサー』『ハンナ』『ソウル・サーファー』『ロード・オブ・クエスト ドラゴンとユニコーンの剣』の4作品を抜いた[23]。2011年のイースター週末、第3週末から13.7%増の1,250万ドルを記録し、北米で1億ドルの大台を突破し、『ランゴ』『ウソツキは結婚のはじまり』に続く2011年3作目の大台突破となった[24]。その後、北米で1億8,810万ドル、その他の国で7,590万ドルを記録し、世界合計で1億8,400万ドルとなった[25]。
これはイルミネーション作品の中で最も低い作品となった。
映画批評家によるレビュー
編集Rotten Tomatoesでは、137人の批評家に基づいて25%の評価を受け、平均評価は4.33/10となった[26]。2019年現在、サイト上ではイルミネーション作品の中で最も評価が低い作品となっている。Metacriticは23人の批評家からのレビューに基づいて100点満点中41点のスコアを与えており、平均的なレビューを示している[27]。CinemaScoreが調査した観客の評価は、A+からFまでの平均点で「A-」となった[28]。
受賞歴
編集年 | 賞 | カテゴリー | 受賞者 | 結果 | 脚注 |
---|---|---|---|---|---|
2012年 | アニー賞 | 実写作品キャラクター・アニメーション賞 | アンドリュー・アーネット | ノミネート | [29] |
その他のメディア
編集ゲーム
編集本作を原作としたゲーム化作品が、505 GamesよりニンテンドーDS専用ソフトとしてで発売された[30][31]。
2011年、Doodle JumpはiPhone用に本作をテーマにしたゲームアプリをリリースした[32]。3月18日、公式YouTubeチャンネルからゲームのテレビ広告が投稿された[33]。
書籍
編集本作を原作とした書籍が5冊発売された[34]。
- Chicks Versus Bunnies: 童話絵本
- Hop: The Chapter Book: 原作本
- Hoppy Bunnies: 指人形絵本
- Hop: Meet the Easter Bunny: イースターバニーの工房を描いたペーパーバック絵本
- Counting Chicks: ハードカバー絵本
オリジナル・スコア・サウンドトラック
編集本作の公式35曲入りオリジナル・スコア・サウンドトラック(バックロットミュージックより)が2011年4月5日に発売された。iTunesでは1ヶ月前の3月にリリースされた[35]。
その他の商品
編集本作に関連して、クラフトフーヅのおもちゃ、ぬいぐるみ、各種キャンディー、Tシャツ、クッキーデコレーションキット、焼き菓子など、さまざまなライセンス商品が発売された。ウォルマート店舗限定で販売されているものもあった[36]。バーガーキングは、2011年4月を通して子供向けの食事に含まれている本作をテーマにしたおもちゃのラインを販売した[13][37]。
脚注
編集- ^ a b “Hop (2011)” (英語). Box Office Mojo. 2022年10月9日閲覧。
- ^ 「キネマ旬報」2012年2月下旬決算特別号 211頁
- ^ “『イースターラビットのキャンディ工場』初登場で首位に!【予告編付き4月3日全米トップ10】”. ライブドアニュース. 2021年3月2日閲覧。
- ^ “イースターラビットのキャンディ工場【話題のふきカエ】ふきカエル大作戦!!”. www.fukikaeru.com. 2021年3月2日閲覧。
- ^ https://eiga.com/movie/56106/
- ^ https://md-news pia。 jp/pia/news.do?newsCd=201108100001
- ^ https://www.cinematoday.jp/news/N0033554
- ^ natalie.mu/music/news/52496
- ^ a b c Blu-ray Disc特典映像より
- ^ Lesnick, Silas (2010年6月26日). “Hop's Rabbit Designed by Peter DeSéve”. ComingSoon.net 2010年11月23日閲覧。
- ^ Liu, Ed (2010年12月18日). “Toonzone Interviews Chris Meledandri on "Despicable Me"”. ToonZone.net. 2012年5月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年12月19日閲覧。
- ^ a b 新坂純一 (2011-8-19). 株式会社東宝ステラ. ed. (日本語)イースターラビットのキャンディ工場 (東京都千代田区: 東宝株式会社商品事業室).
- ^ a b Jr, Mike Fleming (2011年3月31日). “Universal/Illumination Easter Bunny Film 'Hop' Springs 92 Promo Partners” (英語). Deadline. 2021年3月2日閲覧。
- ^ “Exclusive Photos: HOP World Premiere at Universal Studios Hollywood Assignment X”. www.assignmentx.com. 2021年3月2日閲覧。
- ^ “Hop synopsis and movie info” (英語). Tribute. 2021年3月2日閲覧。
- ^ “UK DVD & Blu-ray Releases: Monday 29th August 2011” (英語). FILMdetail (2011年8月29日). 2021年3月2日閲覧。
- ^ Entertainment, Universal Studios Home. “From Universal Studios Home Entertainment: HOP” (英語). www.prnewswire.com. 2021年3月2日閲覧。
- ^ “Weekend Box Office Results for April 8-10, 2011”. Box Office Mojo. 2011年4月15日閲覧。
- ^ “Box office: 'Hop' dominates Friday with $11.4 mil” (英語). EW.com. 2021年3月2日閲覧。
- ^ “Weekend Box Office Results for April 1-3, 2011”. Box Office Mojo. 2011年4月5日閲覧。
- ^ “'Hop' Jumps to No. 1 Spot With $37.5M Debut”. ABC News. 2021年3月2日閲覧。
- ^ Reynolds, Simon (2011年4月5日). “'Hop' edges out 'Source Code' at UK box office” (英語). Digital Spy. 2021年3月2日閲覧。
- ^ “Box office report: 'Hop' holds off four newcomers to win weekend with $21.7 mil” (英語). EW.com. 2021年3月2日閲覧。
- ^ “Weekend Report: 'Rio' Edges Out 'Madea' Over Easter”. Box Office Mojo. 2021年3月2日閲覧。
- ^ “Hop”. Box Office Mojo. 2021年3月2日閲覧。
- ^ (英語) Hop (2011) 2021年3月2日閲覧。
- ^ Hop 2021年3月2日閲覧。
- ^ “Cinemascore :: Movie Title Search”. web.archive.org (2018年12月20日). 2021年3月2日閲覧。
- ^ “'Rango' Wins Annie Award for Best Animated Feature” (英語). The Hollywood Reporter (2012年2月4日). 2021年3月2日閲覧。
- ^ “Hop (Nintendo DS): Amazon.co.uk: PC & Video Games”. www.amazon.co.uk. 2021年3月2日閲覧。
- ^ “News: Hop: The Movie Game Now Available - GamersHell.com”. web.archive.org (2011年4月3日). 2021年3月2日閲覧。
- ^ “Movie Crossover Game 'Doodle Jump: Hop the Movie' Launches for Free” (英語). TouchArcade (2011年3月16日). 2021年3月2日閲覧。
- ^ (日本語) Hop - Doodle Jump Trailer 2021年3月2日閲覧。
- ^ “Watch and Read: 'Candy, Chicks and Rock 'N' Roll'”. web.archive.org (2012年6月12日). 2021年3月2日閲覧。
- ^ (英語) HOP (Original Motion Picture Soundtrack) by Christopher Lennertz 2021年3月2日閲覧。
- ^ “Universal teams with Walmart for 'Hop'”. Variety. 2021年3月2日閲覧。
- ^ “Club BK®: View the Latest Toys at Club BK®”. web.archive.org (2010年1月26日). 2021年3月2日閲覧。