ウィキペディアモバイル (アプリケーション)

ウィキペディアモバイルアプリケーションとは、ウィキメディア財団が公式に開発する携帯機器AndroidiOS)でウィキペディアを閲覧・執筆するためのアプリケーションである。アプリケーションは日本語ではウィキペディアモバイル、英語ではWikipediaの名称で提供されている。2012年に閲覧専用アプリケーションとして初版がリリースされ、2014年に全面刷新して記事編集機能を搭載したアプリケーションとしてリリースされた。

ウィキペディアモバイル
Wikipedia's W.svg
Wikiappandroid.jpg
Android版で記事表示
開発元 ウィキメディア財団
初版 2012年1月26日 (11年前) (2012-01-26)
最新版
2.7.225 (Android), 5.7.5 (iOS) / 2018年2月8日 (4年前) (2018-02-08)
プログラミング
言語
Java (Android), Objective-C (iOS)
対応OS Android, iOS
サポート状況 開発中
ライセンス Apache-2.0 (Android), MIT (iOS)
公式サイト Wikimedia Apps
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歴史編集

ウィキメディア財団は2012年1月にAndroid版ウィキペディアモバイルをリリースした[1]。 その後、2012年4月にiOS版ウィキペディアモバイルをリリースした[2]。このアプリケーションは、従来iOS向けにObjective-Cで開発していたネイティブアプリケーションではなく、Apache Cordovaを用いてHTML5・CSS3・JavaScriptを主軸に開発の簡易性を考慮したマルチプラットフォームアプリケーションである[1][2]。記事の全文検索、検索単語候補の表示、オフライン閲覧などの機能が搭載された。記事主題に関連する地理的な情報の表示には、Google Mapsに代わりJavaScriptでシームレスに利用できるOpenStreetMapが採用された[3]。アプリケーションの機能はウェブブラウザ上の機能に比べまだ未完成で、2週間サイクルでのアップデートが行われた。

ウィキペディアモバイルのマルチプラットフォームアプリケーションはWindows 8Windows RTFirefox OSに移植され[4]、それぞれのストアでWikipediaの名称で配信された[5][6]。Windows版はホームスクリーンのRSS秀逸な記事の表示にネイティブ機能を利用したタイルレイアウトを採用した。公式リリースはしていないもののBlackBerry PlayBookでも動作が確認されていた[1]。マルチプラットフォームアプリケーションは2015年に開発を止めている[7]

ウィキペディアモバイルは2014年に起動速度や利便性を改善するため、マルチプラットフォームアプリケーションからネイティブアプリケーションへ実装方針を転換し、一からの再開発が行われた。まず2014年6月5日にJavaで開発したAndroid版ウィキペディアモバイルbetaがリリースされ[8]、2014年7月31日にObjective-Cで開発したiOS版ウィキペディアモバイルをリリースがリリースされた[9]。このアプリケーションでは大きくデザインを変更した各プラットフォームに適したユーザーインターフェースを実装し、開発の簡易性より利用者のユーザビリティを主観に開発が行われている。従来のマルチプラットフォームアプリケーションで搭載していた機能に加えて、閲覧履歴の表示やタブレットでの表示最適化、Wikipedia Zeroとの連動など、いくつかの新しい機能が搭載された。モバイルサイトでは2013年7月から可能となっていた記事の編集は[10]、モバイルアプリケーションとしては2014年のこのバージョンから可能となった。

開発編集

ウィキペディアモバイルはウィキメディア財団のWikimedia Appsチームがgithubでオープンソースソフトウェアとして開発している[11][12]。アプリケーション開発への貢献は、githubでファイル修正のプルリクエストを送る他、ウィキメディアの開発者アクセス権限を得ることでWikimedia Code ReviewでのコードレビューのためのGerritアクセスとWikimedia Cloud Servicesのクラウドリソースの利用が可能となる[13]

ウィキペディアモバイルの公式リリースはGoogle Play StoreApp Storeに加えて、Google Play StoreがインストールされていないAndroid互換デバイスのためにAmazon AppstoreF-Droidでも配布している[14][15]

機能編集

ウィキペディアモバイルはアプリケーション固有のウィキペディア閲覧・執筆機能を持っている。

アプリケーションのホームスクリーンでは秀逸な記事・トレンド・今日は何の日今日の一枚などを表示する。カラーテーマ変更機能は読者が見易いようライト・ダーク・ブラックのカラーテーマ、および文字サイズを変更する。デバイスのボイス入力が利用可能な場合は、アプリケーションの画面上部の検索ボックスからボイス入力で記事を検索する。地図を表示して選択した位置やGPS等で自分のいる位置から、その場所に関する記事を検索・表示する。アプリケーションの言語を切り替えたり、他国語版ウィキペディアの記事を表示する。閲覧中の記事の内部リンクから他記事を閲覧する際にタブ機能を使って複数記事を同時に閲覧できる。目次はデフォルトでは非表示のサイドメニューとして扱い、スワイプで画面外から呼び出す。記事はリーディングリストとして保存することでオフラインで閲覧できる。単語をロングタップで選択することでウィクショナリーでその単語を調べられる。Wikipedia Zeroが利用可能な地域・環境では通信料を必要とせず記事を閲覧する。

ウィキペディアモバイルの機能はHelp:携帯端末でのアクセスでも紹介されている。

脚注編集

  1. ^ a b c Announcing the Official Wikipedia Android App”. WIKIMEDIA blog (2012年1月26日). 2015年4月19日閲覧。
  2. ^ a b 青木 大我 (2012年4月9日). “一から書き直された「Wikipedia Mobile」iOSアプリ公開~全文検索やオフライン機能も”. Internet Watch. 2015年4月19日閲覧。
  3. ^ 佐藤由紀子 (2012年4月6日). “Wikipediaのモバイルアプリ、Google Mapsに代えてOpenStreetMapを採用”. ITmedia. 2018年3月18日閲覧。
  4. ^ Wikipedia app for Windows 8 and Windows RT tablets”. WIKIMEDIA blog (2012年10月26日). 2015年4月19日閲覧。
  5. ^ Get Wikipedia - Microsoft Store”. マイクロソフト (2012年). 2018年3月19日閲覧。
  6. ^ Wikipedia - Firefox Marketplace”. Mozilla Foundation (2012年). 2013年3月7日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2018年3月19日閲覧。
  7. ^ Commits - wikimedia/apps-win8-wikipedia”. github (2015年). 2018年3月19日閲覧。
  8. ^ Bertel King, Jr. (2014年6月5日). “Wikipedia Beta App Goes Native With Drastic New Redesign, Support For Editing, And More”. Android Police. 2018年3月18日閲覧。
  9. ^ Sarah Perez (2014年7月31日). “Wikipedia Revamps Its iOS App With Offline Access, Support For Editing While On The Go”. TechCrunch. 2018年3月18日閲覧。
  10. ^ Edit Wikipedia on tgo”. WIKIMEDIA blog (2013年7月25日). 2015年4月19日閲覧。
  11. ^ github - wikimedia/apps-android-wikipedia”. GitHub (2018年3月18日). 2018年3月18日閲覧。
  12. ^ github - wikimedia/wikipedia-ios”. GitHub (2018年3月18日). 2018年3月18日閲覧。
  13. ^ Developer access”. ウィキメディア財団 (2018年3月18日). 2018年3月18日閲覧。
  14. ^ Official Wikipedia app for Android”. Amazon.com (2018年3月18日). 2018年3月18日閲覧。
  15. ^ Official Wikipedia app for Android”. F-Droid (2018年3月18日). 2018年3月18日閲覧。

関連項目編集

外部リンク編集