ウェリントン公爵騎馬像 (グラスゴー)

初代ウェリントン公爵アーサー・ウェルズリーの騎馬像は、スコットランドグラスゴーにある現代美術館英語版の前に置かれた彫刻で、グラスゴーを代表する芸術作品の1つである。

コーンを頭にのせたウェリントン公爵の像

この騎馬像はイタリアの彫刻家カルロ・マロケッティにより製作され、1844年に設置された作品だが、現代では毎日のように銅像の頭に三角コーンがのせられていることで有名である。この像にコーンをかぶせることはこの街のしきたりにさえなっていて、地元住民のユーモアの表れだとも言われている。

この騎馬像は2011年にロンリープラネットのガイドブックから「世にも奇妙な10のモニュメント」の1つに数えられている[1]

歴史編集

 
2016年6月撮影

グラスゴーのウェリントン公爵騎馬像 は、イタリアの彫刻家カルロ・マロケッティによって製作され、1844年に設置された。

この像の頭部に三角コーンをかぶせる行為は地元住民のユーモアの現れだとされ、グラスゴーの伝統ともなっているが、その起源は遡れるとしても1980年代の前半といわれている[2]

この像はスコットランドのA類指定建造物となっている[3]。コーンをかぶせることはわずかでも像にダメージを与え、将来的な破損にもつながるため、グラスゴー市議会とストラスクライド警察は反対の立場である[4]

年に10,000ポンドといわれる騎馬像からコーンを撤去する費用を削減するため、2013年にグラスゴー市議会は65,000ポンドをかけた彫刻の修復プロジェクトの一環として、騎馬像の台座の高さを2倍にする案を打ち出した[5]。しかし、それに対してスコットランド人のミュージシャンであるレイモンド・ハックランドとグラスゴーの写真家スティーヴン・アランが「キープ・ザ・コーン」と呼ばれるFacebookでのキャンペーン(24時間で72,000以上のLikeが集まった[6])を開始し、それを嚆矢とした市民からの反対の声の高まりを受けて、台座の高さをあげる計画は撤回された[6]。騎馬像の頭のコーンを守るためのオンライン署名活動も10,000以上の署名を集めた[7]。それでも市議会が依然として騎馬像にコーンをかぶらせないための対策を検討中であることが伝えられると[8]、スコットランドのアーティストとクリエイターでつくられる政治団体ナショナル・コレクティブがコーンを守るための抗議デモを行った[9]

2015年、グラスゴー市議会は、120万ポンドをかけた監視カメラシステム用の先端ソフトウェアの試験のため、ソフトが騎馬像にコーンをかぶせようとしている人間を自動で検知できるかの調査を行い、その試験に成功したとされている[10]

脚注編集

  1. ^ McCloskey, Katy (2011年9月29日). “Scottish sights among world's best”. The Herald (Glasgow). https://www.heraldscotland.com/news/13037175.scottish-sights-among-worlds-best/ 2018年12月5日閲覧。 
  2. ^ Leadbetter, Russell (2019年12月12日). “Those were the days – the Duke of Wellington statue, 1950 and 1959 (NB: no cone)”. The Herald (Glasgow). https://www.heraldscotland.com/opinion/18096588.days---duke-wellington-statue-1950-1959-nb-no-cone/ 2020年8月12日閲覧。 
  3. ^ QUEEN STREET DUKE OF WELLINGTON STATUE (LB32823)”. portal.historicenvironment.scot. Historic Environment Scotland. 2019年9月29日閲覧。
  4. ^ Todd, Stephanie (2005年2月16日). “Council in road cone statue plea”. BBC News. http://news.bbc.co.uk/1/hi/scotland/4264683.stm 
  5. ^ Farrell, Mike (2013年11月11日). “Glasgow's iconic 'cone head' statue could be raised to stop vandals”. STV News. http://news.stv.tv/west-central/248081-duke-of-wellington-cone-head-statue-in-glasgow-to-be-raised/ 2013年11月12日閲覧。 
  6. ^ a b McFadyen, Siobhan (2013年11月12日). “Cone Man the Bavarian”. STV News. http://glasgow.stv.tv/articles/248302-scot-raymond-hackland-launches-keep-the-cone-facebook-campaign-from-germany/?fromstreampost=21164 2016年5月14日閲覧。 
  7. ^ “Plans to end cone tradition on Glasgow's Wellington statue 'to be withdrawn'”. (2013年11月11日). https://www.bbc.co.uk/news/uk-scotland-glasgow-west-24907190 2013年11月11日閲覧。 
  8. ^ Doubt remains over Glasgow Wellington 'cone hat' statue” (2013年11月12日). 2013年11月12日閲覧。
  9. ^ Glasgow rallies to save Wellington Cone” (2013年11月12日). 2013年11月12日閲覧。
  10. ^ New city surveillance system sparks call for urgent law change” (2015年11月5日). 2016年3月17日閲覧。

その他の文献編集

関連項目編集