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ウッソ・エヴィン (Üso Ewin) は、アニメ機動戦士Vガンダム』に登場する架空の人物。本作の主人公で13歳[1]。 担当声優阪口大助

目次

人物編集

宇宙世紀0140年頃の生まれで、地球の東欧に存在する不法居住区ポイント・カサレリアで行方不明の両親(父ハンゲルグ・エヴィン、母ミューラ・ミゲル)を待ちながら暮らしていたが、0153年4月5日の夕刻にパラグライダーで飛行していた時にザンスカール帝国モビルスーツリガ・ミリティアの小型戦闘機(Vガンダムのコア・ファイター)との戦いに巻き込まれ、どさくさに紛れてクロノクル・アシャーの乗るシャッコーを強奪する。

その後、モビルスーツの白兵戦闘に関するセンスや潜在能力の高さを買われてリガ・ミリティアと共に行動し、ヴィクトリーガンダムV2ガンダムのパイロットとしてザンスカール帝国と戦う。敵味方問わず周囲からはしばしば「ニュータイプ」と称され、V2などの高性能機の性能を十分に引き出して戦った。なお、特筆すべき点として、劇中ではニュータイプ能力は戦闘ではなく、死者の声を聞いたり人の思念を感じるなど主として非戦闘時に発揮されており、戦闘自体は機転とトリッキーな機体と武器の運用によって戦い抜いていた。

V1(ヴィクトリーガンダム)搭乗時代は、ヴィクトリータイプが即時分離・合体可能な特性を生かして、パーツを分離させ敵に突撃させるという戦法を思いついた。これはザンスカール帝国に比べ数に劣るリガ・ミリティアでは非常に有効な戦法であり、オリファー・イノエをはじめとしたヴィクトリータイプのパイロット達は、敵の軍艦にパーツをぶつけ効率よく撃墜させる方法を学習出来た。

子供ゆえに恋愛に対しては奥手で女性の扱いを知らない。カテジナ・ルースに対しては自らの理想の女性像を押し付けようとし、物語開始前から盗撮などのストーカーじみた行動を起こしており、煙たがられていた。

また、幼馴染のシャクティ・カリンに対しては妹のように思っているが、実際には彼女に精神的に依存しきっている。そのため、シャクティが危険に晒されると冷静な判断を失いがちである。別離や精神的な成長を経て、ウッソはシャクティのことを異性として意識しはじめる。

目上の大人に対しては礼儀正しいのだが、実の姉のように慕っているマーベット・フィンガーハットがオリファーと結婚した際には嫉妬を隠せなかったり、実母と再会した際には甘えて母の膝の上で眠ってしまったりと、時折子供っぽい面を見せる。

年齢は13歳と非常に若く、これはテレビ放送された作品の主人公およびパイロットとして登場する主人公としてはガンダム史上最年少である[2]。趣味は何かを知ること、特技は女の人に好かれること(オデロ談)[3]

スペシャルな少年(生まれついてのニュータイプ)編集

母親のミューラ・ミゲルはウッソを生む日の前日、目の前に白いフワッとしたものが現れ新しい子ニュータイプを授けるという夢を見た。それは現実主義者であったウッソの父ハンゲルグ・エヴィンをも信じさせ、この夢が原因でウッソに対する両親の英才教育が始まった。両親は地球でウッソが一人で生きていけるよう様々なレクチャーを施した。ミューラは、ウッソは元々左利きであったがその方が便利だからと両手でナイフを投げられるよう教えた[4]

両親と離れてからのウッソは自主的に勉強を行っていた。彼の自宅地下はコンピューターバンクに繋がっていて、閲覧出来るもののほとんどがお役所の書類ではあったが、普通の図書館の本もあり彼はそれを読んで自主的に勉強していた。初期のMSシミュレーターもあり、ウッソはこれを遊んでいたことでMS操縦のセンスが養われていった[5]

上述の下地があるにせよウッソは若干13歳の少年でありながら、奪い取った軍の試験用モビルスーツの操縦をして実戦を行い[6]、MSを失い射出されたエマージェンシーポッドから滑り落ち運良く木々がクッションになった幸運はあったにせよ、およそ10mほどの高さから墜落しても「からだじゅう痛い」ぐらいで済ませ[7]、腹部をナイフで刺されてもMSで戦い続ける[8]など優れた身体能力を発揮した。

ウッソの普通の少年とはかけ離れたMS戦の才能を見たリガ・ミリティアロメロ・マラバルは優れた戦士だと彼を評価し、敵をあえて見逃した際には厳しく叱りつけ[9]、組織のまとめ役をしていたオイ・ニュングはウッソを「スペシャル」と称した。ザンスカール戦争も後半になると自軍の整備士や、V2ガンダムルペ・シノブルッケングを撃退したウッソを見たムバラク・スターン将軍などの味方からウッソはニュータイプ扱いされるようになっていった[10]

戦争の終盤、ウッソは両親と再会し自分をこういう風になるように育てたのかと彼等に聞いたが、ミューラはウッソがMSでの白兵戦を行えたことを聞いて「あなたをそういう子に育てたつもりよ、良かったそういう風に出来るような子になってくれて」とわが子の成長を喜び、一方のハンゲルグは「そこまで自分は器用ではないし勇気もない」と答え、ウッソがパイロットになっていたことを驚いていた[11]

小説版では、アニメ版に比べて内面が大人びており、8歳の時に中2数学レベルである連立方程式を勉強している。論理思考のレベルも高く、オイ・ニュング伯爵と渡り合っての高度な議論をかわすなどしている。また、伯爵がザンスカール帝国に捕虜としてギロチンにかけられたのを見た際には、「歴史の必然などという言葉遣いでギロチンを正当化する知恵を使う大人こそ抹殺するべき種であり、自分達子供はそうではない大人の世界を獲得するべきだ」という、若干13歳とは思えないような冷静な思考をしていた。

シャアの末裔説編集

ウッソの母であるミューラ・ミゲルと、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』に登場するシャア・アズナブルの恋人であった女性ナナイ・ミゲルは、両者ともファミリーネームが「ミゲル」であることから、ファンの間ではウッソはナナイとシャアの子孫では?と噂された。『ガンダムエース』誌にて「シャアの末裔説」の存在について公式な書籍で初めて言及された。ここでも、ナナイ・ミゲル (Nanai Miguel) とミューラ・ミゲル (Myra Miggell) の「ミゲル」のアルファベットの綴りが違うことも言及されている。

女性関係編集

普段は純朴な少年であり、ゆえに大人の女性受けがとても良く、シュラク隊のメンバーやマーベット・フィンガーハットからはよく可愛がられていた。

初恋の相手であるカテジナからはあまり良く思われていなかったようである。幼なじみのシャクティ・カリンに対しては始めは妹のように思っていたようだが、別離を経て意識しだすようになる。

しかしルペ・シノに理想の息子扱いされて風呂を一緒に入るように強制されたり、カテジナからは理想の女性像を押し付けられた恨みや憎しみをぶつけられ、対ウッソを想定して“女性だけで編成され、しかも水着姿”というネネカ隊をぶつけられる等、女難に見舞われた。

漫画版編集

どこか大人しく悲壮感の漂う性格をしていたテレビ版とは異なり、漫画版のウッソはやや粗野な熱血漢の少年となっている(一人称もテレビ版では「僕」だったのに対し、漫画版では「オレ」になっている)。また、カテジナが登場しておらず、テレビ版でしばしばあった逡巡・懊悩などは見られない(その代わり、クロノクルとの因縁が深くなっている)。ただし、シュラク隊のメンバーが次々と殺されるシーンがあったり、母親であるミューラが目の前で殺される(両方共殺される経緯が異なるが)など、テレビ版同様の悲劇が描かれるシーンは存在している。

搭乗機編集

脚注編集

  1. ^ 機動戦士Vガンダム公式サイト・ウッソ・エヴィン
  2. ^ 機動戦士ガンダムAGE』の第3部の主人公のキオ・アスノもウッソと同い年の13歳である。なお、テレビ・パイロット以外も含めるとOVA機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』のアルフレッド・イズルハ(11歳)がいる。さらに一時的にガンダムパイロットになった人物を含めると、『ガンダムAGE』に登場したデシル・ガレット(第1部時点で7歳)が存在し、ガンダムシリーズ史上最年少パイロットである。
  3. ^ 倉田幸雄編「アニメキャラクターリサーチ 機動戦士Vガンダム ウッソ&シャクティ」『アニメディア 1993年12月号』学習研究社、1993年12月1日、雑誌01579-12、101頁。
  4. ^ アニメ『機動戦士Vガンダム』第30話「母のガンダム」
  5. ^ アニメ『機動戦士Vガンダム』第4話「戦いは誰のために」
  6. ^ アニメ『機動戦士Vガンダム』第2話「マシンと会った日」
  7. ^ アニメ『機動戦士Vガンダム』第4話「戦いは誰のために」
  8. ^ アニメ『機動戦士Vガンダム』第51話「天使たちの昇天」
  9. ^ アニメ『機動戦士Vガンダム』第7話「ギロチンの音」
  10. ^ アニメ『機動戦士Vガンダム』第41話「父のつくった戦場」
  11. ^ ミューラは第30話、ハンゲルグは第41話

関連項目編集