ウーラ級潜水艦(ウーラきゅうせんすいかん、Ula-klassen undervannsbåter)はノルウェー海軍通常動力型潜水艦。80年代後半から90年代初期にドイツとの共同開発で全6隻が建造された。ドイツ側のタイプ呼称は210型潜水艦

ウーラ級潜水艦
S304 Uthaug, S305 Uredd
基本情報
種別 潜水艦
建造所 西ドイツの旗ノルトゼーヴェルケ
運用者  ノルウェー海軍
建造期間 1987年 - 1990年
就役期間 1989年 - 就役中
計画数 8隻
建造数 6隻
前級 コッベン級
次級 最新
要目
基準排水量 1,040t
水中排水量 1,150t
全長 59m
最大幅 5.4m
機関方式 ディーゼル・エレクトリック方式
主機 MTU 16V652MBディーゼルエンジン(1,260bhp
+NEBB発電機(870kW) 2基
電動機(6,000shp) 1基
速力 水上: 11ノット (20 km/h)
水中: 23ノット (43 km/h)
潜航深度 500m
乗員 21名
兵装 533mm魚雷発射管 8基
ソナー CSU-83統合ソナー・システム
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概要 編集

1972年にノルウェー海軍は老朽化の目立ち始めたコッベン級の更新、近代化を図ることを決定した。

建造はドイツとの共同開発であり、耐圧船殻と搭載機器の一部はノルウェーのコングスベルグ社が、アクティブソナーはドイツのアトラス・エレクトロニーク社、パッシブソナーはフランスのトムソンCSF社、最終組み立てはドイツのティッセン・ノルトゼーヴェルケ社が担当している。

最終艦の就役が92年であり、老朽化しているが、2000年から2005年までの改修に加えて、2006年から2008年からは新型ソナー、リンク 11潜望鏡の改修などの近代化改装が予定されており、2020年ごろまで就役する予定である。後継艦としては2017年2月3日に212型NGが選定されており、4隻を調達予定である[1]

運用 編集

近年、NATOアクティブ・エンデバー作戦英語版の支援のため、数隻が地中海に派遣されている。情報収集能力を期待されて任務についており、運用可用性が作戦に参加する艦艇の中で最も高いと評価されている。作戦海域が暖かいため、乗組員の快適さのために艦内の空調機能の強化が必要となり、新しい冷却システムが追加された。

同型艦 編集

全艦西ドイツノルトゼーヴェルケ社で建造された。

同型艦一覧
# 艦名 起工 進水 就役 退役 備考
S 300 ウーラ
HNoMS Ula
1987年
1月29日
1988年
7月28日
1989年
4月27日
就役中 1989年、試験中に訓練用魚雷で損傷
S 301 ウートシラ
HNoMS Utsira
1990年
6月15日
1991年
11月21日
1992年
4月30日
S 302 ウートステイン
HNoMS Utstein
1989年
12月6日
1991年
4月25日
1991年
11月14日
S 303 ウートヴァール
HNoMS Utvær
1989年
12月6日
1991年
4月25日
1991年
11月14日
S 304 ウートハウグ
HNoMS Uthaug
1989年
6月15日
1990年
10月18日
1991年
5月7日
S 305 ウーレット
HNoMS Uredd
1988年
6月23日
1989年
9月22日
1990年
5月3日
1991年3月、事故により入渠修理
1992年2月、指令室で火災事故

脚注 編集

関連項目 編集