エオリア諸島 または エオリエ諸島: Isole Eolie)は、シチリア島北方、ティレニア海南部にY字型に連なる火山性諸島である。リーパリ島など主要7島で構成される諸島全体には約1万3000人の人々が暮らしており、行政上はシチリア州メッシーナ県に属する。

エオリア諸島
所在地 イタリアの旗 イタリア
所在海域 ティレニア海地中海
座標 北緯38度32分00秒 東経14度54分00秒 / 北緯38.53333度 東経14.90000度 / 38.53333; 14.90000
プロジェクト 地形
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世界遺産 イゾラ・エオリエ(エオリア諸島)
イタリア
英名 Isole Eolie (Aeolian Islands)
仏名 Isole Eolie (Iles Eoliennes)
面積 12.16km2
登録区分 自然遺産
IUCN分類 IV (Regional Nature Reserve)
登録基準 (8)
登録年 2000年
公式サイト 世界遺産センター(英語)
地図
エオリア諸島の位置
使用方法表示

いまなお活発な火山活動を行っているストロンボリ島(ストロンボリ火山)からは「ストロンボリ式噴火」の用語が生まれ、ヴルカーノ島(ヴルカーノ火山)が「ブルカノ式噴火」の用語が生まれるなど、火山学の発展に大きく影響した。これらの島々は、 2000年にユネスコの世界遺産(自然遺産)に登録された。

名称 編集

諸島の名は、ギリシャ神話における風の神アイオロスに由来する。主島であるリーパリ島(リパリ島)に因み、リーパリ諸島あるいはリパリ諸島という呼び方もある。イタリア語以外では、シチリア語: Ìsuli Eoli英語: Aeolian Islands (エオーリアン諸島)の名称を持つ。

地理 編集

エオリア諸島を構成する主要7島。

これらの島は、行政上はシチリア州メッシーナ県に属し、4つの基礎自治体コムーネ)がある。サリーナ島以外の島はリーパリのコムーネに属しており、サリーナ島はサンタ・マリーナ・サリーナレーニマルファの3コムーネに分れている。

地質学上の特徴 編集

島々はこの海域の活発な海底火山活動により形成された。地質学・火山学の分野では、この諸島の島々の名に由来する語がある。例えばヴルカーノ島は「火山」を指す語(: volcano)そのものの語源となっている。ストロンボリ島は間欠的な激しい噴火を示す「ストロンボリ式噴火」のモデルとなっている。リーパリ島で発見された石英粗面岩は、島の名に因み liparite と呼ばれた(現在は石英粗面岩という用語は用いられず、流紋岩に統一されている)。

登録基準 編集

この世界遺産は世界遺産登録基準のうち、以下の条件を満たし、登録された(以下の基準は世界遺産センター公表の登録基準からの翻訳、引用である)。

  • (8) 地球の歴史上の主要な段階を示す顕著な見本であるもの。これには生物の記録、地形の発達における重要な地学的進行過程、重要な地形的特性、自然地理的特性などが含まれる。

関連項目 編集

外部リンク 編集