エスタディオ・サンティアゴ・ベルナベウ
エスタディオ・サンティアゴ・ベルナベウ(Estadio Santiago Bernabéu、 スペイン語発音: [esˈtaðjo sanˈtjaɣo βernaˈβeu] エスタディオ・サンティアゴ・ベルナベウ)は、スペインのマドリードにあるサッカー専用スタジアムでリーガ・エスパニョーラに所属するレアル・マドリードのホームスタジアム。開場は1947年12月14日。収容人数81,044人[1]。
エスタディオ・サンティアゴ・ベルナベウ Estadio Santiago Bernabéu El Bernabéu | |
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施設情報 | |
所在地 |
Avenida de Concha Espina 1, E28036 - Madrid, Spain |
位置 | 北緯40度27分10.66秒 西経3度41分18.00秒 / 北緯40.4529611度 西経3.6883333度座標: 北緯40度27分10.66秒 西経3度41分18.00秒 / 北緯40.4529611度 西経3.6883333度 |
起工 | 1944年10月27日 |
開場 | 1947年12月14日 |
修繕 | 1982年、2001年、2023年 |
拡張 | 1953年、1992年、1994年、2011年、2019年改修中 |
所有者 | レアル・マドリード |
運用者 | レアル・マドリード |
グラウンド | グラスマスター |
ピッチサイズ | 105 x 68 m |
設計者 |
Manuel Muñoz Monasterio Luis Alemany Soler Antonio Lamela (Expansion) |
旧称 | |
Nuevo Estadio Chamartín | |
使用チーム、大会 | |
レアル・マドリード(リーガ・エスパニョーラ) | |
収容能力 | |
81,044人 |
マドリード地下鉄10号線には「サンティアゴ・ベルナベウ駅」があり、スタジアムに行く際はこの駅で下車をすると良い。駅はビジネス街の中心に位置している。
歴史編集
スペイン内戦によってエスタディオ・チャマルティンが崩壊。1947年12月14日にスタジアムは「ヌエボ・エスタディオ・チャマルティン(Nuevo Estadio Chamartín)」として新しく生まれ変わり、CFベレネンセスと記念試合を行った。1947年12月28日のアスレティック・ビルバオ戦でチュス・アロンソが公式戦初得点を挙げた[2]。そして1955年1月4日、1943年から1978年までレアル・マドリードの会長を務めクラブの黄金期を築き上げた、当時の会長サンティアゴ・ベルナベウに因んで改名された。この新スタジアム建設計画を推し進めたのも彼であった。
建設当初は27,645人分のシートに47,500人が立ち見可能なスタジアムであった。その後1953年の拡張工事により一時は120,000人を収容していたが、UEFA主催大会での立見席禁止などの規定により、収容人数が減少した。
1982年スペインワールドカップの決勝戦でも使用された。またUEFAが定めた5つ星スタジアムのうちの一つで、1956-57、1968-69、1979-80シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ(当時チャンピオンズカップ)の決勝会場になった。また、2009-10シーズンの決勝会場(4度目)でもある。特に2シーズン目を迎えたチャンピオンズカップ1956-1957シーズンは、レアル・マドリードが決勝に進出し、ホームの観客の前で優勝を飾った。
1992年から約2年をかけてエスタディオ・サンティアゴ・ベルナベウの改修を行い、この改修費用は50億ペセタを超えた。
2007年2月5日にレアル・マドリードのこのスタジアムにおけるホームでのリーグ戦通算1000試合が行われたが、0-1でレバンテに敗れた。
2012年、エスタディオ・サンティアゴ・ベルナベウの全面改装計画が発表され、2014年1月31日に会長のフロレンティーノ・ペレスより最終案が発表され、収容人数に変更はないが、アリーナ型スタジアムへの転換に全天候型の開閉式屋根の設置、360度巨大スクリーンの設置、外壁のプロジェクションマッピング投影、さらにスタジアム内および併設ホテルの周辺地区再編が柱となっていた[3][4][5]。しかし2015年2月10日、保有していた土地のマドリード市への売却を巡って係争となり、マドリード高等裁判所はレアル・マドリード側に計画の中止を命じた[6]。
マドリード市との交渉の末、2016年10月11日、ペレスがCEOを務めるACS社が関与しないことなどを条件に、スタジアム改装および周辺地区再編計画(規模は縮小)に改めて合意、改装計画が再始動した[7]。しかし今度は出資を予定していたUAEの石油投資会社IPICが撤退したことで、レアル・マドリードは改装費5億7500万ユーロ(2018年当時で約764億円)の債務を抱える決定をし、2018年9月の総会にて承認された(クラブ規約では予算の15~20%以上の債務を抱える際には総会で3分の2以上の賛成が必要)[8][9][10]。シーズン終了後の2019年6月から着工、改装中も引き続き試合で使用していたが、2020年の新型コロナウイルスの世界的拡大によって3月に工事が一時中断した。4月より工事は再開したが、リーガ・エスパニョーラは3月から3ヵ月の中断期間を経て無観客試合となったため、レアル・マドリードは改装工事に専念するため、カスティージャのホームスタジアムであるエスタディオ・アルフレッド・ディ・ステファノを使用することになった。竣工時期は2022年夏以降を予定していたが、前述の理由により早まる可能性も報じられている[11]。
その他編集
- トップチームのロッカールームには、クラブの守り神として1910年代に所属したソテロ・アラングレン、アルベルト・マチンバレナの銅像が置かれている。
- 古くからのファンの中には現在もエスタディオ・サンティアゴ・ベルナベウを「チャマルティン・スタジアム」と呼ぶ人も少なくなく、ベルナベウ自身も改名された後もチャマルティン・スタジアムと呼んでいた[12]。
ギャラリー編集
脚注編集
- ^ [1]
- ^ チュス・アロンソ Realmadrid公式サイト
- ^ サンティアゴ・ベルナベウの未来 Realmadrid公式サイト 2014年1月31日
- ^ レアルが約550億円のサンチャゴ・ベルナベウ改修計画を発表 AFP 2014年2月1日
- ^ サンティアゴ・ベルナベウの改築計画が発表!ハイテク技術を駆使したドーム型へ Qoly 2014年2月1日
- ^ レアル、本拠地サンチャゴ・ベルナベウの改修工事が白紙に フットボールチャンネル 2015年2月11日
- ^ サンティアゴ・ベルナベウの改修プロジェクト推進に関するレアル・マドリードと市役所の合意発表 Realmadrid公式サイト 2016年10月11日
- ^ レアル・マドリー、ベルナベウ全面改装に着手へ…改装費用として764億円の債務を負うことが承認される Goal.com 2018年9月24日
- ^ レアル・マドリードの取締役会書記長エンリケ・サンチェスと、Clifford Chanceの弁護士であるエドゥアルド・ガルシア氏が、スタジアム工事の融資契約合意のサインをしました Realmadrid公式サイト 2019年4月12日
- ^ 公式声明 Realmadrid公式サイト 2019年5月8日
- ^ レアル・マドリー、ホーム開催試合も本拠地サンティアゴ・ベルナベウを使用せず…その理由は? Goal.com、2020年6月1日
- ^ フィル・ボール『レアル・マドリー ディ・ステファノからベッカムまで』野間けい子、ネコ・パブリッシング、2004年。ISBN 978-4777050369。
外部リンク編集
先代: スタディオ・オリンピコ・ディ・ローマ (ローマ) |
UEFAチャンピオンズリーグ 決勝戦会場 2010 |
次代: ウェンブリー・スタジアム (ロンドン) |
先代: H&A方式 |
コパ・リベルタドーレス 決勝戦会場 2018 |
次代: エスタディオ・ナシオナル・デ・チリ (サンティアゴ) |