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エピルビシン(epirubicin, Epi-ADM)は、1975年にイタリアのファルミタリア カルロエルバ社(現:ファイザー株式会社)のF. Arcamoneらによって合成・開発されたアントラサイクリン系の抗腫瘍性抗生物質製剤(抗がん剤)。塩酸塩が市販されており、商品名はファルモルビシン(販売: ファイザー / 協和発酵キリン)、後発医薬品として、塩酸エピルビシン(販売: マイラン製薬など)。

エピルビシン
Epirubicin.png
IUPAC命名法による物質名
臨床データ
胎児危険度分類
法的規制
投与方法 静注、肝動注、膀注
薬物動態データ
生物学的利用能 -
血漿タンパク結合 82%(ラット
代謝 肝臓グルクロン酸抱合
半減期 α相(分布相): 4.67分
β相(排泄相): 1.15時間
γ相(排泄相): 36.5時間
排泄 胆汁中35%、尿中20%
(96時間)
識別
CAS番号
56420-45-2
ATCコード L01DB03 (WHO)
PubChem CID: 41867
DrugBank APRD00361
KEGG D07901
化学的データ
化学式 C27H29NO11
分子量 543.519
579.98(塩酸塩)

ドキソルビシンの4'位のヒドロキシ基が反転した立体異性体エピマー)であり、同様の作用機序で抗腫瘍性を示すが、毒性(特に心毒性)が少ないことが特徴である。

目次

効能・効果編集

重大な副作用編集

心筋障害、骨髄抑制、ショック、間質性肺炎、萎縮膀胱、肝・胆道障害、胃潰瘍、十二指腸潰瘍

心毒性編集

エピルビシンは、他のアントラサイクリン系抗がん剤と同様、蓄積性の心毒性が現れる恐れがある。そのため、他のアントラサイクリン系薬剤による前治療が限界量(塩酸ドキソルビシンでは総投与量が500 mg/m2、塩酸ダウノルビシンでは総投与量が25 mg/kg)に達している患者には投与禁忌となっている。また、アントラサイクリン系薬剤未治療の場合においても、エピルビシンの総投与量が900 mg/m2を超えると、うっ血性心不全の発現率が増加することから、ほとんどの場合これを上限とした投薬計画が立てられる。

作用機序編集

ドキソルビシンと同様、腫瘍細胞のDNAと結合することにより、DNAとRNAの生合成を抑制する。 細胞周期においては、S期および初期G2期において、最大の抗腫瘍効果を発揮する。

参考文献編集

関連項目編集

外部リンク編集