エルスワース山脈(エルズワースさんみゃく、: Ellsworth Mountains)は、南極大陸の山脈。

エルスワース山脈
タイリー山シン山ヴィンソン山を臨む山脈の中央部。手前はニミッツ氷河英語版
最高地点
山頂ヴィンソン山
標高4,892 m (16,050 ft)
座標南緯78度31分31.74秒 西経85度37分01.73秒 / 南緯78.5254833度 西経85.6171472度 / -78.5254833; -85.6171472
規模
全長360 km (220 mi) NNW-SSE
48 km (30 mi) WE
地形
エルスワース山脈の位置(南極大陸内)
エルスワース山脈
南極大陸のエルスワース山脈の位置
Continent南極大陸
州/地方エルスワースランド
山脈座標南緯78度45分 西経85度00分 / 南緯78.750度 西経85.000度 / -78.750; -85.000座標: 南緯78度45分 西経85度00分 / 南緯78.750度 西経85.000度 / -78.750; -85.000
プロジェクト 山

概要 編集

南極の山脈は南極圏に入らない南極半島などの一部を除きほとんどが雪氷原の下にあるが、なかでもエルスワース山脈は雪氷原から突出して現れ、南極アンデス英語版の中でも最も高い山脈部を形成している。南極半島のつけ根にあたるエルスワースランド: Ellsworth Land)とウェッデル海岸のエディスロンネランド: Edith Ronne Land)に位置し、長さは260km、幅は24kmで連なっている。

いわゆる南極アンデスは、西南極マリーバードランドからウェッデル海ロンネ棚氷を西側で囲むように北へ延びる南極半島から、南極横断山脈へ合流し、ヴィクトリアランドロス海の西岸にあるアダレー岬英語版: Cape Adare)まで続いている。地質学的には新期造山帯であるアンデス山脈南極大陸まで延びた延長部とみなされ、環太平洋火山帯の最も南部の弧を形成する。なお、南極横断山脈はウェッデル海を東側で囲むようにコーツランドへ延びる。

ミネソタ氷河英語版: Minnesota Glacier)を境にして、この山脈を南北に分けている。氷河の南をヘリテージ山脈英語版: Heritage range)、北をセンチネル山脈英語版: Sentinel range)と呼ぶ。チリが主張する南極領内にかかっており、アルゼンチンが主張する南極領イギリスが主張する南極領にはかかっていない。

山脈には、南極大陸最高峰のヴィンソン・マシフVinson Massif:4,892m)がある。アメリカ合衆国のサイプル基地(Saiple Base)はここから最も近い南極観測基地。

1935年に、リンカーン・エルズワースの南極大陸横断飛行中に発見された。

ギャラリー 編集