エレーナ・ボビナElena Bovina, ロシア語: Елена Олеговна Бовина, 1983年3月10日 - )は、ロシアモスクワ出身の女子プロテニス選手。2004年全豪オープン混合ダブルス優勝者である。自己最高ランキングはシングルス14位、ダブルス14位。WTAツアーでシングルス3勝、ダブルス5勝を挙げた。長身から繰り出すサービスとフォアハンド・ストロークを武器にする選手。身長189cm、体重72kg。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。

エレーナ・ボビナ
Elena Bovina
エレーナ・ボビナ
基本情報
フルネーム Elena Olegovna Bovina
国籍 ロシアの旗 ロシア
出身地 ソビエト連邦の旗 ソビエト連邦
ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国モスクワ
居住地 カナダの旗 カナダ
ケベック州の旗 ケベック州ケベック・シティー
生年月日 (1983-03-10) 1983年3月10日(41歳)
身長 189cm
体重 72kg
利き手
バックハンド 両手打ち
ツアー経歴
デビュー年 1998年
ツアー通算 8勝
シングルス 3勝
ダブルス 5勝
生涯獲得賞金 1,997,443 アメリカ合衆国ドル
4大大会最高成績・シングルス
全豪 4回戦(2003)
全仏 4回戦(2005)
全英 2回戦(2001-04)
全米 ベスト8(2002)
4大大会最高成績・ダブルス
全豪 3回戦(2003)
全仏 ベスト8(2003)
全英 1回戦(2002)
全米 ベスト8(2003)
4大大会最高成績・混合ダブルス
全豪 優勝(2004)
全仏 準優勝(2002)
全英 ベスト8(2003)
全米 ベスト8(2002)
優勝回数 1(豪1)
キャリア自己最高ランキング
シングルス 14位(2005年4月4日)
ダブルス 14位(2003年2月3日)
2017年8月16日現在

来歴 編集

ボビナは1998年から競技経歴を始め、2000年全仏オープンから4大大会にデビューした。2001年から女子テニス国別対抗戦・フェドカップロシア代表選手となる。この年は全仏オープンで3回戦に進出した後、10月末にダブルスで2週連続優勝を果たした。2002年、エレーナ・ボビナはシングルスとダブルスでそれぞれ年間2勝ずつを挙げ、全仏オープンの混合ダブルス部門でマーク・ノールズバハマ)と組んで準優勝し、全米オープンでベスト8に進出した。全仏の混合決勝では、ボビナとノールズはジンバブエウェイン・ブラック&カーラ・ブラック組に 3-6, 3-6 で敗れた。全米オープンでのボビナは、2回戦で第5シードのエレナ・ドキッチに快勝して波に乗ったが、初めての準々決勝で第4シードのリンゼイ・ダベンポートに 6-3, 0-6, 2-6 の逆転で敗れた。

2003年、ボビナは年頭の全豪オープンで初めての4回戦進出を果たした後、日本の「東レ パン・パシフィック・オープン・テニストーナメント」のダブルス部門でレネ・スタブスオーストラリア)とペアを組んで優勝した。2004年全豪オープンで、エレーナ・ボビナは混合ダブルスでネナド・ジモニッチ(当時セルビア・モンテネグロ国籍)とペアを組み、リーンダー・パエス&マルチナ・ナブラチロワ組を 6-1, 7-6 で破り、初めての4大大会タイトルを獲得した。この年は8月に、アメリカコネチカット州ニューヘブンの「パイロット・ペン選手権」で女子ツアーのシングルス3勝目を挙げている。2005年4月4日付で、ボビナはシングルスの自己最高ランキング「14位」をマークし、全仏オープンで4回戦に進出したが、同じロシアナディア・ペトロワに 5-7, 6-3, 4-6 のフルセットで敗れた。

ところが、2005年全仏オープン終了後からボビナは右肩の故障のためトーナメントに出場できなくなり、1年以上のブランクを余儀なくされた。2006年10月、故郷のロシアモスクワで行われた「クレムリン・カップ」で1年4ヶ月ぶりに試合復帰を果たしたが、1回戦でイスラエルシャハー・ピアーに 0-6, 2-6 で敗れた。

近年はランキングが下がり、女子ツアー下部大会でプレーしている。

WTAツアー決勝進出結果 編集

シングルス: 6回 (3勝3敗) 編集

大会グレード
グランドスラム (0–0)
ティア I (0–0)
ティア II (1–1)
ティア III (2–1)
ティア IV & V (0–1)
結果 No. 決勝日 大会 サーフェス 対戦相手 スコア
準優勝 1. 2001年4月7日   エストリル クレー   アンヘレス・モントリオ 6–3, 3–6, 2–6
優勝 1. 2002年5月12日   ワルシャワ クレー   ヘンリエッタ・ナギョワ 6–3, 6–1
優勝 2. 2002年9月22日   ケベックシティ ハード (室内)   マリー=ガイアネ・ミカエリアン 6–3, 6–4
優勝 3. 2004年8月28日   ニューヘイブン ハード   ナタリー・ドシー 6–2, 2–6, 7–5
準優勝 2. 2004年10月3日   ハッセルト ハード (室内)   エレーナ・デメンチェワ 6–0, 0–6, 4–6
準優勝 3. 2004年10月31日   リンツ ハード (室内)   アメリ・モレスモ 2–6, 0–6

ダブルス: 8回 (5勝3敗) 編集

結果 No. 決勝日 大会 サーフェス パートナー 対戦相手 スコア
優勝 1. 2001年10月21日   ブラチスラヴァ ハード (室内)   ダヤ・ベダノワ   ナタリー・ドシー
  メイレン・ツー
6–3, 6–4
優勝 2. 2001年10月28日   ルクセンブルク ハード (室内)   ダニエラ・ハンチュコバ   ビアンカ・ラメード
  パティ・シュナイダー
6–3, 6–3
優勝 3. 2002年4月14日   エストリル クレー   ゾフィア・グバチ   バーバラ・リットナー
  マリア・ベント=カブチ
6–3, 6–1
準優勝 1. 2002年4月21日   ブダペスト クレー   ゾフィア・グバチ   カトリン・バークレー
  エミリー・ロワ
6–4, 3–6, 3–6
準優勝 2. 2002年5月5日   ボル クレー   ヘンリエッタ・ナギョワ   タチアナ・ガルビン
  アンジェリク・ウィジャヤ
5–7, 6–3, 4–6
優勝 4. 2002年10月20日   チューリッヒ カーペット (室内)   ジュスティーヌ・エナン   エレナ・ドキッチ
  ナディア・ペトロワ
6–2, 7–6(2)
優勝 5. 2003年2月2日   東京 カーペット (室内)   レネ・スタブス   リサ・レイモンド
  リンゼイ・ダベンポート
6–3, 6–4
準優勝 3. 2003年8月10日   ロサンゼルス ハード   エルス・カレンズ   マリー・ピエルス
  レネ・スタブス
3–6, 3–6

4大大会シングルス成績 編集

略語の説明
 W   F  SF QF #R RR Q# LQ  A  Z# PO  G   S   B  NMS  P  NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

大会 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 通算成績
全豪オープン A 1R 1R 4R 2R A A 1R A LQ LQ LQ A 4–5
全仏オープン 1R 3R 1R 2R 3R 4R A A A LQ LQ A A 8–6
ウィンブルドン LQ 2R 2R 2R 2R A A A A A LQ A A 4–3
全米オープン LQ 1R QF 1R 3R A A A LQ LQ LQ A LQ 6–4

: 2004年ウィンブルドンの不戦敗は通算成績に含まない

外部リンク 編集