エンタープライズ (スタートレック)

U.S.S.エンタープライズ: U.S.S. Enterprise)は、アメリカのSFテレビドラマスタートレック』シリーズに登場する架空の恒星間宇宙船である。なお、「U.S.S.」とは「United Federation of Planets Starship」(惑星連邦宇宙艦)を略した艦船接頭辞である[1]

目次

概要編集

 
宇宙大作戦』で使用された撮影用模型

1966年、アメリカのSFテレビドラマ『宇宙大作戦』にて、主人公ジェイムズ・T・カーク船長の艦として初登場。その後、続編にあたる劇場版にも新デザインで再登場し、作品の成功からその人気を不動の物とした。

劇中では、23世紀のカーク船長の多大な功績から惑星連邦宇宙艦隊の象徴的な艦と位置づけられており、23世紀以後の時代でも船体を更新しながら、エンタープライズの名を受け継ぐ多数の艦が登場している。これは、アメリカの原子力航空母艦エンタープライズが、第二次世界大戦中の航空母艦エンタープライズの名を襲名しているのと同様である。もちろん、宇宙艦隊にはエンタープライズ以外にも名を襲名している艦は存在するが、登録番号 "NCC-1701" まで受け継いでいるのはエンタープライズのみである[2][3]

なおこれ以降、同名の個艦を区別するため、『宇宙大作戦』の主役艦を「初代エンタープライズ」、その登録番号を受け継いだ艦をアルファベットで「○型艦」、それ以外の艦を登録番号で呼ぶものとする。また映像として登場した順ではなく、劇中の年代順に並べる。映像として登場した順では、初代エンタープライズ、XCV-330、A型艦、D型艦、C型艦、B型艦、E型艦、NX-01、J型艦、ケルヴィン・タイムライン版初代エンタープライズ、ケルヴィン・タイムライン版A型艦である。

共通の特徴編集

すべてのエンタープライズに共通する特徴として、その時代の最新鋭宇宙艦である点が挙げられる。作品の主役艦であるエンタープライズという名の艦は、22世紀を舞台とする『スタートレック:エンタープライズ』のNX-01、23世紀を舞台とする『宇宙大作戦』と『まんが宇宙大作戦』の初代エンタープライズ、24世紀を舞台とする『新スタートレック』のD型艦があるが、そのいずれもその時代の最先端技術が詰め込まれた宇宙艦隊の旗艦となっている。

船体構造は、円盤型の第1船体(Primary hull, 円盤部 Saucer section)と円柱状の第2船体(Secondary hull, 機関部 Engineering hull)に区分できる。第1船体には居住区、会議室、科学実験室、貨物室、バーラウンジなどがあり、司令室であるブリッジが第1船体の中央最上部に、インパルスエンジンが第1船体の最後尾に設置されている。第2船体は主要動力源であるワープコアを中心とした機関室、燃料である重水素タンク、センサー兼スペースデブリ除去装置のデフレクター盤など、艦のワープ航法に重要な機関が詰め込まれている。ワープコア内の反物質反応で得られた莫大なプラズマは、ワープコア背面から伸びるワーププラズマコンジットと呼ばれるチューブを通り、推進力を生み出すワープナセルへと運ばれる。なお、ワープコアは恒星に匹敵するパワーを持ち危険でもあるため、第1船体と第2船体は緊急時には切り離すことができる。船体背面側にはシャトルベイがあり、短距離用小型艇のシャトルクラフトを搭載している。艦の武装は、船体を保護する防御シールド(Deflector shield)、ビーム兵器のフェイザー(Phaser)、弾頭兵器の光子魚雷(Photon torpedo)を搭載する。

クルーは艦内をターボリフトと呼ばれる縦横に動くエレベーターで移動する。また、クルーが惑星やランデブーした他の艦へ移動する際には、母艦やシャトルクラフトで直接移動をするのではなく、転送装置というテレポーテーション技術で移動することが多い。

エンタープライズ XCV-330編集

基本情報[4]
艦級 デクラレーション級
経歴
就航期間 2123年
現状 退役
要目[4]
全長 300m
全幅 210m
全高 210m
最高速度 ワープ3.2(旧ファクター/光速の32.8倍)
乗員数 950(うち乗客850)
登場作品
未登場(絵や模型による言及のみ)

来歴編集

劇場版第1作に、歴代エンタープライズを記念した絵の一つとして登場。スペースシャトルオービタと初代エンタープライズの間に展示されている。同じ絵や模型は『スタートレック:エンタープライズ』や劇場版第12作にも登場している。他のエンタープライズとは異なり、航行する様子が描かれたことはない。

性能編集

核融合推進を採用した、初の恒星間宇宙船ということになっている。旅客用として後に957隻の同型船が就航し、同時代において最も成功した旅客用宇宙船となった。最大で1200光年の距離を連続飛行でき、その際の航続期間は2年半に及ぶ。

以上は、1980年発行の "Star Trek Spaceflight Chronology" で与えられた設定であり、2001年開始の『スタートレック:エンタープライズ』で語られた内容とは矛盾しているため、注意が必要である。『スタートレック:エンタープライズ』では、2143年地球連合の艦が初めてワープ2の速度に達したことになっているが、XCV-330はその時点ですでに過去の船となっている。この場合、XCV-330の最高速度はワープ2未満だったことになる。さらに、ワープ3.2では2年半の航行で82光年しか進むことはできない点でも矛盾がある。また、950名もの人間を乗せることができるほどの船体規模は明らかに見ることはできない。

デザイン編集

紡錘状の主船体を円環状の推進部が取り囲んでおり、これはマット・ジェフリーズによる初代エンタープライズの没デザインを流用したものである。特徴的な円環状の推進部は、ジェフリーズの「強力で危険な推進部は他の部分から離れているはず」という考えを反映しており、この考えは初代エンタープライズのワープナセルのデザインとして結実することになる。なお、この円環状の推進部のデザインは、22世紀のバルカン艦のデザインとして流用されている。

エンタープライズ NX-01編集

基本情報
艦級 NX級
建造所 サンフランシスコ造船所(地球
運用者 地球連合宇宙艦隊
経歴
就航期間 2151年-2161年
現状 退役
船長[5] ジョナサン・アーチャー
要目
全長 225m
全幅 135.8m
全高 33.3m
最高速度 ワープ5(旧ファクター/光速の125倍)
デッキ数 7
乗員数 83
登場作品
スタートレック:エンタープライズ

来歴編集

テレビドラマ第5作『スタートレック:エンタープライズ』の主役艦。2063年のゼフラム・コクレーンによるワープ機関発明からおよそ90年、ワープ5エンジンによってついに光速の125倍の速度を実現し、本格的な深宇宙探査が可能となった記念すべき地球連合初の艦である。地球連合から惑星連邦へ移管される前の宇宙艦隊所属艦であるため "U.S.S." はつかず、接頭辞をつける場合には単に "starship" と呼ぶ。また、艦級1番艦であるものの艦級は「エンタープライズ級」ではなく「NX級」となっており、2番艦コロンビアも "NCC-02" ではなく "NX-02" と、後の宇宙艦隊所属艦とは艦の命名規則が微妙に異なっている[6]

NX-01はジョナサン・アーチャー船長の指揮の下、22世紀のアルファ宇宙域黎明期における10年の任務において、それまで対立していたバルカンアンドリア帝国、テラライトの仲をとりまとめ、地球連合を含めた4種族による惑星連邦の設立に多大な貢献をした。

性能編集

『スタートレック:エンタープライズ』の舞台は惑星連邦の設立以前であるため、当艦に搭載されている各種装備はどれも試行錯誤の段階で、後年と比べると非常に未熟である。進行方向のスペースデブリを除去するデフレクタービーム技術と艦内人工重力技術はあるものの、防御シールド、トラクタービーム、フォースフィールド、ホロデッキといった高度な重力子技術はない。防御に関しては防御シールド技術がないため、分極メッキによる装甲モード(防御プレート)を備え、外部隔壁を分極化フィールドによって質的に変えることで防御力を上げる。牽引に関しては、トラクタービームではなく直接ワイヤーを飛ばすグラップラーフックを装備している。船体隔壁が裂けた際に艦内を保護する緊急フォースフィールドはなく、ワープ負荷から船体を守る構造維持フィールドに代わって艦内は鉄骨のような補強隔壁が剥き出しである。また、タンパク質再配列機はあるもののレプリケーターはない。そのため備品や機械部品を安易に作ることができず、船体にある一定規模以上の被害を受けると恒星間宇宙になす術なく漂流するという危険性を常にはらんでいる(どうしようもなくなり異星人船のワープコイルを奪うという、後の宇宙艦隊にあるまじき行為もなされた)。

武装に関しては、弾頭兵器の空間魚雷と素粒子ビーム兵器のフェイズ砲を装備している。これらは航路上の宇宙塵の排斥には充分な威力ではあるが、地球より技術の進んだクリンゴン艦らとの交戦には明らかに力不足であった。そのため、就航3年目に危険なデルフィック領域へ赴く際、新兵器である反物質弾頭の光子性魚雷を搭載した。ただし驚くべきことに、当艦は宇宙艦隊最初期の艦であるにも関わらず、転送装置を装備していた。当時、転送技術はかなり高度で、多くの異星人は所持していなかった。ジョナサン・アーチャー船長は転送装置のアドバンテージを活かして、数々の戦術において優位な戦況を作り上げた。ただし、24世紀の転送技術ほど完成されたものではないため、人間を転送するのはやむを得ない場合のみで、惑星上陸や異星人艦とのランデブーの多くはシャトルポッドを使用していた。また、24世紀の宇宙艦隊所属艦では当たり前のように可能であった数百人の同時転送、サイト・トゥ・サイト転送(転送機を直接経由しない転送)、動くシャトルをまるごと転送収容する動点ロック・大質量転送といった技術はない。

ワープ機関の技術は、この当時のバルカン艦の最大速度がワープ7(光速の343倍)であることから、他の主要種族から比べるとやや遅れている。ワープコア(当時はワープリアクター)内にダイリチウム結晶を反物質反応の収束レンズとして設置する技術をまだ持たないため、ワープ5以上の速度に必要な高密度ワーププラズマを精製できないためである。最大速度はワープ5(光速の125倍)ではあるものの、通常はワープ3(光速の27倍)程度、緊急時にワープ4.9(光速の117倍)といった運用がされていた。しかし、第23話「追放された者への祈り」でマザール人の追跡から逃れるために初めてワープ5を記録、第88話「バベル1号星」ではロミュラン人から逃れるために、ワープ5の壁を越えワープ5.06(光速の129倍)に達した。そして、第91話「クリンゴンの苦境」と第92話「優生クリンゴン」では、クリンゴン人による破壊工作のため速度を落とせなくなり、ワープ5.2(光速の140倍)を記録している。インパルスエンジンは24世紀のものと差はなく、フルインパルス速度は光速の0.25倍である。

デザイン編集

デザインはダグ・ドレクスラー、CGIはエデンFX社による。最大の特徴は第2船体がないことであり、第1船体の大きさが初代エンタープライズとほぼ同じであるにもかかわらず小さな船に見える。第1船体から紡錘状の構造物が二本左右並列に伸び、その後端から左右を繋ぐ構造物とワープナセルを支えるパイロンへと続く。ワープナセルは正円筒形で初代エンタープライズのそれに近い形状をしているが、22世紀の未成熟な技術を表現するかのようにワープナセルにはワープフィールドグリルがなく、内部のワープコイルが剥き出しである。デフレクター盤は第1船体の先端にあり、青色に発光する長方形の切欠きにパラボラアンテナ型の皿が設置されている。船体の構成が24世紀のアキラ級に酷似しているため、ファンからは「アキラプライズ」と呼ばれることもある。

U.S.S.エンタープライズ NCC-1701編集

基本情報
艦級 コンスティテューション級
建造所 サンフランシスコ造船所(地球
運用者 惑星連邦宇宙艦隊
経歴
就航期間 2245年-2285年
現状 ジェネシスにて自爆消失
船長[7] ロバート・エイプリル(2245年-2250年)
クリストファー・パイク(2251年-2264年)
ジェイムズ・T・カーク(2265年-2270年)
ウィラード・デッカー(2272年)
スポック(2281年-2285年)
要目(改装前/改装後)
全長 288.6m/304.8m
全幅 127.1m/141.7m
全高 72.6m/71.3m
最高速度 ワープ9(旧ファクター/光速の729倍)
デッキ数 21
乗員数 430/500
登場作品
宇宙大作戦
まんが宇宙大作戦
スタートレック:ディープ・スペース・ナイン
スタートレック:エンタープライズ
スタートレック:ディスカバリー
劇場版第1作
劇場版第2作
劇場版第3作

来歴編集

テレビドラマ第1作『宇宙大作戦』と、テレビアニメ『まんが宇宙大作戦』、および劇場版第1作から劇場版第3作までの主役艦。俗に言う「初代エンタープライズ」である。23世紀中期における最新鋭のコンスティテューション級宇宙艦として、ロバート・エイプリル船長、クリストファー・パイク船長の指揮(パイロット版「歪められた楽園」)を経て、ジェイムズ・T・カーク船長の指揮の下、ファイブイヤー・ミッションと呼ばれる5年間に及ぶ深宇宙探査任務を成し遂げる。カーク船長のこの深宇宙探査は驚異に満ちた数多くの発見を成し遂げ、宇宙艦隊においてその伝説の冒険譚を知らぬ者はいない。

このカーク船長による深宇宙探査任務終了後に老朽化を理由に退役の予定だったが、およそ1年半に及ぶ大規模な改装作業を経て、新たな姿に生まれ変わる。この当艦は俗に「改装型エンタープライズ」と呼ばれている。改装後の当艦は劇場版第1作において、カーク提督の指揮の下、地球に接近する謎の物体ヴィジャーを迎え撃った。その後、劇場版第2作では士官学校の訓練艦として就役していたが、人員練度が不十分な中、カーン・ノニエン・シン率いる優勢人類らと交戦することになる。劇場版第3作では、クリンゴン艦のバード・オブ・プレイとの戦闘でさらに著しく損傷し、クリンゴン艦乗組員を艦内におびき寄せた上で自爆消失する。

なお、この艦は惑星連邦設立後初めて「エンタープライズ」と名付けられた艦であり、2245年の命名式には、先代のNX-01で船長を務めたジョナサン・アーチャー提督が出席したとされている。なお、アーチャー提督はその翌日にニューヨーク北部の自宅にて他界した[8]

『スタートレック』シリーズを象徴する艦であるため、『宇宙大作戦』以降のシリーズにおけるゲスト出演も見られる。『新スタートレック』130話「エンタープライズの面影」では、転送バッファの中から80年ぶりに救出されたモンゴメリー・スコット大佐が、ホロデッキで当艦のブリッジを再現し、ピカード艦長とアルデバランウイスキーを飲みながら語り合う。『スタートレック:ディープ・スペース・ナイン』104話「伝説の時空へ」では、U.S.S.ディファイアントがタイムトラベルによって当艦と遭遇し、ベンジャミン・シスコ艦長らがカーク船長を暗殺の危機から救うため暗躍した。『スタートレック:エンタープライズ』最終話「最後のフロンティア」では、D型艦、NX-01とともに最後の締めくくりに登場。『スタートレック:ディスカバリー』15話「新たなる旅立ち」ラストシーンでは、パイク船長時代の当艦が救難信号を発し、救助のため訪れたU.S.S.ディスカバリーNCC-1031とランデブーした。ちなみにスポックは科学主任としてパイク船長に11年仕えた経歴があるため、この時点でスポックは当艦に勤務している(義妹のマイケル・バーナム中佐や父親のサレク大使がエンタープライズに詳しいのはそのため)。なお『スタートレック:ディスカバリー』に登場した当艦は、インパルスエンジンやワープナセルのデザインがカーク船長時代のものとは異なり、その理由がこれ以後のエピソードで説明されるかは現在不明である。

なお当初の艦級は「スターシップ級」であったが、劇場版第1作から「コンスティテューション級」に変更された。これは1976年に「コンスティテューション」と名付けられるはずだったスペースシャトル・オービタ1号機が、スタートレックファンによる熱望で「エンタープライズ」に変更されたことによる返礼的なオマージュである。

性能編集

技術分野に関しては、当艦はワープ機関の性能を向上させるため、ワープコア内にダイリチウム結晶を利用しはじめた初期の艦であり、先代のNX-01とは比較にならない高速ワープを実現している。巡航速度はワープ3~5、緊急時にはワープ8~9で航行する。異星人や未知の存在により過度な速度を出させられた場面ではワープ10~12といったスピードを強いられたが、いずれも短時間で、かつカーク船長は「この船はこんな速度で航行するようにはできていない」と言っている。

武装は殺傷力の強い素粒子ビーム兵器のフェイザー砲(タイプ5フェイザー)、第2シーズンからは反物質弾頭の光子魚雷も登場する。フェイザーは『新スタートレック』以降のオレンジ色のビームと異なり、青いビームを同時に2本撃つのが特徴。その他、船体を外部攻撃等から守る防御シールド、他船を牽引するトラクタービーム、惑星上陸を非常に安易に行える転送装置、クルーの携帯分析機トリコーダーなど、後のシリーズにも見られる『スタートレック』科学の原型がこの時点で完成されている。

なおTOSパイロット版「歪められた楽園」(本編の12年前)ではビーム兵器はフェイザーではなくレーザーであった。

また、劇中にその場面はないが、『宇宙大作戦』第38話「死のパラダイス」において第1船体を分離することが可能であると言及されている。ただし、後のD型艦のように自力で合体復元することはできない。劇場版第1作には第1船体分離場面のコンテがあったものの、実際の劇中にその場面は登場しなかった。このコンテに似た場面は劇場版第13作のリブート版初代エンタープライズで見ることができる。

デザイン編集

改装前(テレビシリーズ版)編集

改装前のデザインはマット・ジェフリーズ、撮影用模型はリチャード・C・デイティンによる。ジェフリーズは「円盤」と「ロケット」という、宇宙船のデザインにおいていかにもありきたりで多くのデザイナーが忌避するものを合体させ、今日でも斬新さを感じさせるまったく新しいデザインを生み出した。円盤状の第1船体と円柱状の第2船体を板状の「ドーサルネック」で繋ぎ、第2船体の後部から左右に広がる2本の翼のようなパイロンの先端にそれぞれ円柱状の「ワープナセル」がついた形状をしている。円柱のデッサン要素のみで構成されたこのシンプルなデザインは、非常に印象に残りやすい秀逸なデザインで、初代エンタープライズを描けないアメリカ人の子供はいないとまで言われたほどである。このデザインは後の作品に登場する艦にもアレンジを加えつつ継承され、『スタートレック』に登場するすべての宇宙艦隊所属艦の基本形となっている。改装前の当艦は円柱要素のみで構成されつつも、全体的に滑らかで曲線を帯びた女性的な姿をしており、SF作品によく見られる物々しい宇宙戦艦とはかけ離れた、どこか人間くさい親しみやすさを感じさせる。

改装前の当艦には後の作品に登場する艦では特徴となっているワープナセルとデフレクター盤の青い発光はまだ見られないが、視覚的にパワーを感じさせるものとして、ワープナセル先端のバサードラムスクープ内部に回転しながら赤く発光するギミックが仕込まれているほか、航行灯(航空機や船舶と同様に点滅する赤と緑の光)はこの時点ですでに付けられている。この当時の撮影用模型はFRP製ではなく、サトウマツ材でできていた。『スタートレック:ディープスペース・ナイン』の再登場ではFRP製の撮影用模型が新たに作成されたが、『スタートレック:エンタープライズ』の再登場やリマスター版『宇宙大作戦』ではCGIが用いられるようになった。

なおパイク船長時代のパイロット版「歪められた楽園」においては、ワープナセル船尾部の穴など、細部のデザインが微妙に異なる。またこのパイロット版では制服がゴールドとブルーの2種類だけであり、『スタートレック:ディスカバリー』においてもこの点は踏襲されている。

改装後(劇場版)編集

改装後のデザインはマット・ジェフリーズが手掛けた『スタートレック:フェイズII』のためのデザインを元に、ラルフ・マクウォーリーケン・アダムの手を得て完成した。マクウォーリーとアダムは1977年に雑誌で第2船体が三角形の初代エンタープライズのイラストを発表しており、そのセンスを買われ、『スタートレック:フェイズII』の企画が劇場版第1作に変更されるにあたってのデザインのリファインを依頼された。撮影用模型は全長2m程度で、制作はマジキャム社が当初手掛けたが、納期超過と予算オーバーで解雇された。その撮影用模型を元にダグラス・トランブルがパネルラインを思わせる塗装、電飾の追加などの改修をして完成した[9]。なお、マクウォーリーとアダムによる第2船体が三角形の初代エンタープライズのデザインは、『スタートレック:ディスカバリー』の主役艦U.S.S.ディスカバリーのデザインに流用されている。

改装後の当艦は直線を多用した精悍で男性的な姿をしており、女性的だった改装前の当艦とは対照的である。清潔感のある細部まで均整のとれたディティールと白い船体、青く発光する埋め込み式のディフレクター盤、赤く発光するインパルスエンジン、ワープナセルの青い発光など、24世紀以降の宇宙艦隊所属艦のデザインの原型ともいえる要素が詰め込まれており、歴代エンタープライズの中でも人気の高い艦である。電飾も非常に美しく、ブリッジドームからのライトが第1船体に大きく書かれた "NCC-1701" を力強く照らす。この艦名のライトアップは画面効果が非常に高く、以降の作品に登場する艦にも踏襲されている。

U.S.S.エンタープライズ NCC-1701-A編集

基本情報
艦級 コンスティテューション級(改装型)
建造所 サンフランシスコ造船所(地球
運用者 惑星連邦宇宙艦隊
経歴
就航期間 2286年-2293年
現状 退役
艦長 ジェイムズ・T・カーク
要目
全長 304.8m
全幅 141.7m
全高 71.3m
最高速度 ワープ9(旧ファクター/光速の729倍)
デッキ数 21
乗員数 500
登場作品
劇場版第4作
劇場版第5作
劇場版第6作

来歴編集

劇場版第5作劇場版第6作の主役艦。劇場版第3作において惑星ジェネシス軌道上で自爆消失した初代エンタープライズに代わり、劇場版第4作終盤において大佐に降格となったカーク提督に、宇宙艦隊が与えた新たな艦。新造艦ではなく、宇宙基地にてクジラ探査船によるダメージを修理中だった同級のU.S.S.ヨークタウンの艦名と登録番号を書き換える形で、初代エンタープライズの艦籍が引き継がれた[10]。この際、初代エンタープライズと区別するために登録番号 "NCC-1701" の末尾に "-A" が付け加えられ、これ以後エンタープライズは船体更新の際に登録番号全体ではなく末尾のアルファベットのみが更新されていく特例的な伝統が生まれた(例えばU.S.S.イントレピッドは "NCC-1631" "NCC-38907" "NCC-74000" と更新されたが、エンタープライズに限っては "NCC-1701" "NCC-1701-A" "NCC-1701-B" と更新されていく)。

劇場版第6作では、衛星プラクシスの爆発によって窮地に陥ったクリンゴン帝国と惑星連邦とが和平条約を締結する上で、クリンゴン帝国のゴルコン宰相を地球までエスコートをする任務を受ける。しかしながら、惑星連邦にもクリンゴン帝国にもお互いの長年の対立による偏見から同盟には否定的な派閥があり、カーク艦長もまた息子をクリンゴン人に殺害されていることから内心否定的であった。そんな中、ゴルコン宰相が暗殺され、カーク艦長とレナード・マッコイ船医が容疑者として捕まり、流刑惑星ルラ・ペンテへ送られてしまう。過酷な鉱山から自力で脱出したカークとマッコイは、スポック副長ら残った当艦のクルー、U.S.S.エクセルシオールヒカル・スールー艦長と合流。カーク艦長は自身の偏見を乗り越え、同盟反対派の陰謀を阻止し、クリンゴン帝国との長い和平のきっかけとなる重要な役割を果たした。

性能編集

初代エンタープライズは老朽化が目立ち、士官候補生の訓練艦を経て引退をも言い渡されていたが、当艦は同じコンスティテューション級の艦ではあるものの、ワープコアやコンピュータ、内装が新型のものに換装された後期型のモデルとなる(『新スタートレック』のセットを一部流用したことによる)。ただし、クジラ探査船によるダメージのためか、劇場版第5作では十分に性能を発揮できず、モンゴメリー・スコット機関主任からは「この船は猿が作ったのか」と評されてしまっていた。

デザイン編集

デザインは改装後の初代エンタープライズとほぼ同じ。撮影用模型も再塗装したものが用いられているが、部品の欠損や修理の関係で、一部のデザインが変更されている。劇場版第6作では、『宇宙大作戦』のスタッフに敬意を表す形で、改装前の初代エンタープライズと同じ幾何学模様が第2船体の底部に付け加えられた。

U.S.S.エンタープライズ NCC-1701-B編集

基本情報
艦級 エクセルシオール級(強化型)
建造所 サンフランシスコ造船所(地球
運用者 惑星連邦宇宙艦隊
経歴
就航期間 2293年-2329年
現状 退役
艦長 ジョン・ハリマン
要目
全長 466.6m
全幅 185.9m
全高 77.7m
最高速度 ワープ9.4(旧ファクター/光速の831倍)
デッキ数 32
乗員数 570
登場作品
劇場版第7作

来歴編集

劇場版第7作の冒頭に登場。小さめの第1船体に長大なワープナセルというスレンダーなシルエットが特徴のエクセルシオール級の艦である。艦長はジョン・ハリマン大佐、操舵主はヒカル・スールー大佐の娘、デモラ・スールー少尉が務めている。C型艦は『新スタートレック』第63話「亡霊戦艦エンタープライズ"C"」にてすでに登場していたが、当艦は未登場で、いわばミッシングリンクを埋める形となった。登場時間は歴代エンタープライズの中ではJ型艦に次いで短い。

2293年、当艦は先代のA型艦で艦長を務めたジェイムズ・T・カーク大佐、機関主任のモンゴメリー・スコット大佐、航海士のパヴェル・チェコフ中佐ほか各種メディアを招いて出港式と冥王星までの処女航海を行う。その最中、当艦は輸送船ラクール号からの緊急救難信号を受信、救助に向かうと輸送船を飲み込み破壊しようとする謎のエネルギーリボンに遭遇する。正式就航前の当艦はトラクタービームや光子魚雷を搭載しておらず、クルーの数も不十分な状態であった。しかし、転送可能域まで接近し、エネルギーリボンに巻き込まれながらもエル・オーリア人の難民を47名救助することに成功。さらに、デフレクター盤を改造し光子魚雷の爆発に近い性質のビームを発射することで、エネルギーリボンからの脱出をも成功させることができた。しかしながら、エネルギーリボンから脱出する際に第2船体の外部隔壁が裂け、デフレクター制御室にいたカーク大佐が殉職してしまうという、不名誉な経歴を残してしまうこととなった。

その後、退役までの間に142もの星系の探索と星図の作成を行い、さらに17の文明とのファーストコンタクトを成し遂げたとされている[11]

性能編集

当艦は通常のエクセルシオール級ではなく、第2船体のバルジやインパルスエンジン、バサードラムスクープなどが増設された、俗に「強化型エクセルシオール級」と呼ばれる数少ないタイプの艦である。大のエクセルシオール嫌いとして知られるモンゴメリー・スコット大佐も、このB型艦はすばらしいと述べている(単なるエンタープライズ贔屓だと思われるが)。強化型エクセルシオール級を目にする機会はあまりないが、『スタートレック:ディープ・スペース・ナイン』第83・84話「地球厳戒令」に登場するU.S.S.ラコタがそれにあたる。

デザイン編集

エクセルシオール級であるB型艦は歴代エンタープライズの中で唯一「エンタープライズとしてデザインされた」艦ではないものの、マイナーチェンジがされた強化型エクセルシオール級宇宙艦となっている(「B型艦はエクセルシオール級である」という設定は『新スタートレック』放映当時から存在していた)。強化型エクセルシオール級はビル・ジョージのU.S.S.エクセルシオールを元に、ジョン・イーブスハーマン・ジマーマンの手を経て完成した。撮影用模型はILM社が手掛けたU.S.S.エクセルシオールの撮影用模型を改造したものである[9]。劇場版第7作にはエネルギーリボンによって第2船体に亀裂が入る場面があるが、第2船体に張り出したバルジ部分を設けることで、亀裂を入れてもU.S.S.エクセルシオールの撮影用模型が無傷で残るように工夫されていた。ところが、バルジ部分の接着に用いた接着剤があまりに強力で、剥がそうとするとU.S.S.エクセルシオールの撮影用模型も損傷することが明らかとなり、結局原状復帰はされなかった。そのため、後の作品に登場する強化型でないエクセルシオール級は、すべて新造された撮影用模型かCGIである。

U.S.S.エンタープライズ NCC-1701-C編集

基本情報
艦級 アンバサダー級
建造所 マッキンリー基地(地球
運用者 惑星連邦宇宙艦隊
経歴
就航期間 2332年-2344年
現状 ナレンドラ3号星にて撃沈消失
艦長 レイチェル・ギャレット英語版
要目
全長 525.8m
全幅 321.9m
全高 133.2m
最高速度 ワープ9(光速の1516倍)
デッキ数 32
乗員数 700
登場作品
新スタートレック

来歴編集

テレビドラマ第2作『新スタートレック』第63話「亡霊戦艦エンタープライズ"C"」に登場。歴代エンタープライズで初の女性艦長となるレイチェル・ギャレット大佐の指揮の下就航したアンバサダー級の艦である。

2344年、当艦はロミュラン帝国とクリンゴン帝国の紛争において、ナレンドラ3号星のクリンゴン基地がロミュラン艦の攻撃を受けた際に単身で援助に向かうが、複数のロミュラン艦らの攻撃を受けて撃沈されてしまう。名誉を重んじる誇り高きクリンゴン帝国は当艦の犠牲により、惑星連邦を「名誉ある者」、防衛手段を持たない基地を襲撃したロミュラン帝国を「恥ずべき者」とした。これにより、クリンゴン帝国と惑星連邦はその友好関係をより決定的なものとし、同時にクリンゴン帝国とロミュラン帝国の決裂をも決定的なものとした。実はこの際、ロミュラン艦との激しい交戦によって時空の裂け目ができており、著しい損傷を受けた当艦が時空の裂け目に逃げ込んだ結果、22年後の2366年に時空移動、次世代のD型艦に遭遇してしまうという異常事態が発生した。さらに当艦が消えたことによって歴史が変わり、惑星連邦はクリンゴン帝国と同盟関係ではなく戦争状態に至り、敗戦寸前という悲惨な状況になってしまった。様変わりした惑星連邦の惨状に事態を重く見たギャレット艦長と当艦のクルーは、元の時代に戻れば自分たちが生き残れる可能性がゼロであることを知りながら、勇敢にも再度時空の裂け目を通って元の時代に戻っていく。これにより歴史は元に戻り、惑星連邦とクリンゴン帝国は同盟関係と平和を維持したのである。

なおこの時の異常な時間軸ではD型艦にクリンゴン人クルーのウォーフ大尉がいない代わりに、第23話「悲しみの星に消えたターシャ」で殉職した戦術主任ターシャ・ヤー大尉が生存していた。正しい時間軸では自分がすでにこの世にいない存在であることを知ったヤー大尉は、当艦への転属を希望し、二度と戻れない死地であることを承知で22年前の世界に移動する。

後日談として第100、101話「クリンゴン帝国の危機」ではヤー大尉と同じデニーズ・クロスビー演じるロミュラン人のシーラ司令官が登場し、自身がヤー大尉の娘であると告げる。ピカード艦長はその際、C型艦に乗艦していたヤー大尉がロミュラン帝国の捕虜にされた後に将校に見初められシーラを生み、その後亡命しようとして命を落としたことを知る。[12]

性能編集

装備されているタイプ9フェイザーは、発射装置がレール状に敷かれた「フェイザーアレイ」となり、射撃角度の死角がほぼ皆無となった。コンピュータシステムは23世紀のデュオトロニクスコンピュータから、超光速演算が可能なアイソリニアオプティカルコンピュータとなり、24世紀初期の最先端技術が詰め込まれている(ただしはOSはLCARSではなく、23世紀からのものを引き続き使用している)。また、機動性が高く、同時代のロミュラン艦のそれより優れている。

デザイン編集

デザインはアンドリュー・プロバートが手掛けたD型艦のコンセプト画を元に、リック・スターンバックの手を得て完成した。この段階においてB型艦は未登場であったが、B型艦はエクセルシオール級の艦であるという設定は存在したため、1話のみの登場ながらエクセルシオール級とギャラクシー級の中間的なデザインがよく練られた艦となった。全体的なフォルムは、大きめにとられた正円型の第1船体にコンパクトなワープナセルという、24世紀中期の宇宙艦隊所属艦の最もスタンダードな形となっている。ただし、ギャラクシー級と遠目で区別がつきにくいことから、アンバサダー級が画面に登場する機会は少ない。模型はグレッグ・ジーンによる[9]

U.S.S.エンタープライズ NCC-1701-D編集

基本情報
艦級 ギャラクシー級
建造所 ユートピア・プラニシア造船所(火星
運用者 惑星連邦宇宙艦隊
経歴
就航期間 2363年-2371年
現状 ヴェリディアン3号星にて撃沈消失
艦長 ジャン=リュック・ピカード(2363年-2371年)
ウィリアム・T・ライカー(2366年)
エドワード・ジェリコ(2369年)
要目
全長 641m
全幅 467.1m
全高 137.5m
最高速度 ワープ9.6(光速の1909倍)
デッキ数 42
乗員数 1,012
登場作品
新スタートレック
スタートレック:ディープ・スペース・ナイン
スタートレック:エンタープライズ
劇場版第7作

来歴編集

テレビドラマ第2作『新スタートレック』および劇場版第7作の主役艦。宇宙艦隊の旗艦として設計された最新鋭のギャラクシー級宇宙艦である。同級としては、U.S.S.ギャラクシー、U.S.S.ヤマトに次ぐ3番艦として就航した。歴代エンタープライズの中では登場時間がもっとも長く、作品の成功から数々の劇場版やスピンオフ作品が派生したことから、エンタープライズと聞いてまず思い浮かべる艦が初代エンタープライズではなくこのD型艦であるというファンも多い。『スタートレック:ディープ・スペース・ナイン』第1話「聖なる神殿の謎」および『スタートレック:エンタープライズ』最終話「最後のフロンティア」にもゲスト出演している。

ジャン=リュック・ピカード大佐の指揮の下に就航した当艦は7年間にわたる任務において、『スタートレック』の作品世界を広げる数々の活躍を成した。『新スタートレック』第1話「未知への飛翔」における神のごとく全能の種族Q連続体との遭遇を発端とし、『宇宙大作戦』からおなじみのクリンゴン人ロミュラン人と惑星連邦の関わり、フェレンギ人カーデシア人などの初登場の種族とのやりとり、ボーグ集合体との遭遇やその地球侵略の阻止など、当艦の活躍は新しいファンの獲得を成し遂げた。

なおブリッジ等のセットの内装がシーズンを追うごとに変更され、劇場版第7作ではコンソールステーションが追加されかなり広くなったが、これは技術の進歩に応じて改装を繰り返しているためとされている。「ギャラクシー級宇宙艦は幅広い改造の余地を残した空白スペースをわざと残している」という設定もあり、オーバーホールを重ねるごとに性能が更新されていく様子が見られる。

劇場版第7作では、ヴェリディアン3号星の衛星軌道上で、クリンゴン帝国のデュラス家のルーサとベトール姉妹が指揮する戦闘艦バード・オブ・プレイと交戦。防御シールドの周波数を知られたために、当艦は敵艦の光子魚雷やディスラプターの直撃を受け続ける。辛くも敵艦を撃退したものの、第2船体に集中攻撃を受けたためワープコアに修復不能なダメージを負い、第2船体は爆発四散する。直前に緊急分離した第1船体は、第2船体の爆風に巻き込まれて操縦不能になり、ヴェリディアン3号星の重力から抜けられず大気圏に突入して地表の森林地帯に不時着した[13]。人的被害は最小限であったが艦は修復不能になってしまい、結果として歴代エンタープライズの中では映像登場時間がもっとも長い艦であるにもかかわわらず、最も運用期間の短命(8年間)なエンタープライズとなった[14]

性能編集

全長641m、質量500万トン、デッキ数42という24世紀の惑星連邦艦の中では最大規模の船体を誇り、1,000名以上の乗員を収容可能。宇宙艦隊士官だけでなくその家族や民間人も乗艦でき、艦内には子供用の学校まで存在している。また深宇宙探査を目的としているため、最高でワープ9.6もの速度で12時間航行可能、7年間無補給で活動できる。

武器は23世紀のものと比較して格段に大威力となったタイプ10フェイザーを装備し、光子魚雷も内部の反物質パケットが増設され23世紀より破壊力がより増強されている。防御シールド(吹き替えでは「防御スクリーン」)も単純な重力子壁から多位相シールド(マルチフェイズシールド)となったことで、船体密着型ではなく船体周囲を卵の殻状に覆う形となり、より強固に船体を保護する。初代エンタープライズやA型艦に見られた防御シールドはあくまで船体強度を強化しているに過ぎず、被弾した箇所は防御シールドがあっても黒く焦げ損傷するが、マルチフェイズシールドは正常に稼働している限り船体にダメージは通らない。コンピュータシステムは超光速演算が可能なアイソリニアオプティカルコンピュータで、莫大な情報量をLCARSと呼ばれる新たなOSで管理している。さらにコンピュータは「会話認識」が可能となり(23世紀は「音声認識」)、ユーザーは会話するようにコンピュータに命令をすることができる。

23世紀になかった装備として、ホロデッキとレプリケーターが挙げられる。ホロデッキは光子とフォースフィールドを使った高度なバーチャルリアリティーシミュレーションであり、任務のシミュレーションから娯楽のホロノベルまで多様に利用される。レプリケーターは転送技術の高度な応用で、高分子化合物を原料にエネルギーを使って物質を作り出す技術である。このレプリケーターによって機械部品、医療薬品、食料や空気などの資材を非常に簡単かつ自由自在に作り出すことができるようになった。

さらに、当艦は高度な船体分離・合体機能を備えており、第1船体と第2船体をそれぞれ別の艦として機能させたのち、自力で合体復元することが可能である(これ以前のエンタープライズは分離はできても自力で合体復元することはできない)。そのため当艦には第2船体にも「戦闘ブリッジ」と呼ばれる司令室、およびインパルスエンジンとスラスターを備える。船体分離はワープエンジンに爆発の危険が迫る緊急事態、および戦闘時における戦術の選択のひとつとして用いられる。第2船体は機動力、火力、防御力に優れる。一方で、第1船体は推進機構がインパルスエンジンのみであるためにワープ推進能力はなく(ワープフィールド維持装置はあるためワープ中の船体分離は可能)、武器もフェイザーのみである。そのためギャラクシー級の基本的な船体分離戦術としては、「民間人などの非戦闘員を第1船体に残し攻撃力の高い第2船体で敵を攻撃する」もしくは「第2船体を放棄する場合の救命ボートとして利用する」の2種類である。ウィリアム・T・ライカー艦長(ピカード艦長の不在により副長から一時的に昇格)は、ボーグに改造されてしまったピカード艦長が指揮するボーグキューブとの戦闘時に、船体分離の際、ピカード艦長は機動力と攻撃力の弱い第1船体を無視するだろうと推測し、裏をかいて見事な戦術を披露した。しかしながら船体分離はそれが必然となる状況が限定的でエピソードに取り入れづらく、脚本家には不評であった。

また脚本家のロナルド・D・ムーアは、D型艦の多数の民間人や家族を積極的にモブキャラとして乗船させる設定は失敗であったと語っており、以降の作品に登場する艦ではそういった設定は見られなくなった。子供の乗艦に関しては劇中の登場人物の間でも賛否が分かれており、カウンセラー・トロイが好意的にとらえている一方、ピカード艦長は明確に反対している。

デザイン編集

デザインはアンドリュー・プロバートが手掛けた『スタートレック:フェイズII』のためのコンセプト画を元に、ハーマン・ジマーマンとリチャード・ジェームスの手を得て完成した。

第1船体が正円ではなく横長の楕円形をしており、第2船体も正円筒型ではなく偏平な形状をしている。デフレクター盤も正円ではなく横幅の長い楕円形をしており、いわば長さよりも幅を強調したデザインとなっている。パイロンは船体に対し水平に伸びた後に滑らかに垂直方向へ湾曲し、扁平な円筒型のワープナセルに接続される。当艦は2基のワープナセルの力強い青い発光をほとんどの角度から同時に目視することができ、視覚的にパワーを感じさせるデザインとなっている。また、全長が抑えられた当艦はテレビ画面の縦横比にもっとも合致するデザインバランスとなっているため、歴代エンタープライズの中では最もテレビドラマにおける画面効果が高い艦である。当艦は楕円形の第1船体が正円に見えるアングルが最も美しいとされ、その優雅な姿から「銀河の白鳥」とも呼ばれている。

撮影用模型については、最初に近接撮影用の「6フィートモデル」と遠景撮影用の「2フィートモデル」がILM社によって制作され、このうち6フィートモデルだけが船体分離が可能である。しかし、6フィートモデルはディティールの作り込みが甘く、また壊れやすく撮影スタッフの評判が悪かったため、第4シーズンからは主にグレッグ・ジーンが手掛けた「4フィートモデル」に取って代わられた[9]。4フィートモデルは第1船体に「プレーティング」という浮き彫りのような技法が使われており、パネルラインを思わせるデコボコが確認できるのが特徴で見分けがつきやすい。4フィートモデルはドレッドノート型の撮影のため改造されたが、後に余分なパーツを外すなどの原状復帰がなされ、『スタートレック:ディープ・スペース・ナイン』ではU.S.S.オデッセイやU.S.S.ヴェンチャーとして登場している。一方で、劇場版第7作には船体分離の場面があるため、6フィートモデルが再び用いられている。

ドレッドノート型 U.S.S.エンタープライズ NCC-1701-D編集

『新スタートレック』最終話「永遠への旅」に登場。Q連続体が「可能性の未来」として見せた約25年後の未来のD型艦であり、この未来においてはヴェリディアン3号星での撃墜を免れたことになる。ウィリアム・ライカー提督が廃艦にされそうになっていた当艦を私物化したもので、古い艦ではあるものの隅々までよく整備されている。

大規模な改装がされており、ワープナセルが第2船体中央に増設され3基となったほか、第1船体背面側ブリッジホール背面に魚雷ランチャー、左右にキャノン型の高出力フェイザーバンクが2基、第1船体船腹側にクリンゴン帝国の新型戦艦ネグヴァー級を一撃で撃ち貫く程の大威力を持った超大型フェイザーキャノン(オンラインゲームStar Trek Online』では「フェイザースパイラルランス」と呼称)が1基増設され、さらに遮蔽装置も搭載されているなど、重装備化し防衛力が大幅に強化されているのが特徴。

転送機の性能も非常に優れており、爆発の危険が迫るU.S.S.パスツールの乗員をごくわずかな時間で全員収容した。また、「ワープ13」で航行可能であるが、これは24世紀以降のファクター(速度表記法)とは異なっている。23世紀以前のファクターに戻ったのか何らかのトランスワープ技術となったのかは不明であるが、23世紀以前のファクターであるとすると、「ワープ13」はおよそワープ9.65ということになる。

デザイナーは不明。撮影用模型はグレッグ・ジーンが手掛けたD型艦の撮影用模型を改造したものである[9]

U.S.S.エンタープライズ NCC-1701-E編集

基本情報
艦級 ソヴェリン級
建造所 サンフランシスコ造船所(地球
運用者 惑星連邦宇宙艦隊
経歴
就航期間 2372年-[15]
現状 現役(2379年時点)
艦長 ジャン=リュック・ピカード[16]
要目
全長 685m
全幅 250m
全高 88m
最高速度 ワープ9.985(諸説あり)
デッキ数 29
乗員数 854
登場作品
劇場版第8作
劇場版第9作
劇場版第10作

来歴編集

詳細はU.S.S.エンタープライズEを参照。

劇場版第8作から劇場版第10作までの主役艦。劇場版第7作においてヴェリディアン3号星で撃沈消失したD型艦に代わり、新たに登場したエンタープライズ[17]。クルーの多くはD型艦から引き継がれている。ギャラクシー級宇宙艦に代わる新たな旗艦として設計されたソヴェリン級宇宙艦の2番艦で、ボーグドミニオンカーデシア帝国などとの交戦を想定し、火力、推力、防御力が格段に強化されている。船体全長はD型艦より伸びたものの、総質量は320万トンと船体の規模はC型艦より小さくなり、D型艦にあったようなクルーの家族や民間人が同乗するような余剰空間は設けられていない。

性能編集

探査任務だけでなく戦術的任務をも前提とした当艦の各種武装は、D型艦のそれよりはるかに強力となっている。フェイザーは宇宙艦隊所属艦最強の出力を誇るタイプ12フェイザーを装備。また従来の反物質弾頭・光子魚雷に加えて、真空エネルギー弾頭の量子魚雷をも搭載してる数少ない艦である。船体外部隔壁は断熱被膜塗装(アブレーティブ装甲)がされており、敵艦からのビームの直撃を蒸発させてある程度はじくことができる。ソヴェリン級宇宙艦の武装はディファイアント級宇宙艦のそれが踏襲されている。

当艦以降、宇宙艦隊所属艦のワープナセルはコンパクトな形状ものから長大なデザインのものへと移行した。これは艦が超光速推進する際に人工的に作り出す強力な亜空間場であるワープフィールドが、時空連続体に徐々にダメージを与え最終的に亜空間断裂(宇宙空間が突然大爆発し以後その周辺域で超光速航法ができなくなる)を起こすことが判明し、ワープ技術の見直しがされたからである。U.S.S.ヴォイジャーに代表されるイントレピッド級宇宙艦はワープナセルを可動式にしワープフィールドの形状を常に調整することでこの問題を解決したが、ソヴェリン級以降の新型ワープナセルは固定式でありながら時空連続体にダメージを与えることなく高速ワープを可能にしている。最高速度に関してはD型艦やヴォイジャーのように明言されたものはなく、書籍によりばらつきがある(ワープ9.7、9.985、9.99等)。

なお、当艦はD型艦のような船体分離・合体機能を持っているのかは不明である。船体外部には分離ラインらしき深いスリットはあるものの、D型艦と異なり劇中に登場する艦の断面図表示に明確な分離ラインはなく、さらに第2船体にはインパルスエンジンがないので分離した場合身動きがとれなくなることが指摘されている。加えて第2船体にはフェイザーアレイが船腹にしかなく(劇場版第10作からはワープナセルパイロンにもフェイザーアレイが増設された)、武装が十分とは言い難い。また、D型艦は大勢の民間人や子供を乗船させる手前、「民間人などの非戦闘員を第1船体に残し攻撃力の高い第2船体で敵を撃退する」という戦術が有効であったが、最初から民間人や子供が同乗していない当艦には不要である。

デザイン編集

デザインはジョン・イーブス、撮影用模型はILM社による。イーブスお気に入りのエクセルシオール級を意識したとされ、縦長の楕円形の円盤部にすらりと伸びた第2船体とワープナセルが接続された、幅よりも長さを強調した力強い流線型デザインとなっている。ワープナセルは円筒型ではなく艦尾に行くにつれて細くなる三角柱型をしており、加えて青く発光するワープフィールドグリルが側面ではなく背面となっている(側面にワープフィールドグリルの名残りを思わせるディティールがあるため、制作段階で発光部分を変更した可能性もある)。イーブスによれば「D型艦がキャデラック、E型艦がポルシェ」であるらしい。また、劇場版第2作において初代エンタープライズのドーサルネックが攻撃される場面を観て以降、イーブスは「細い首は危険だ」という考えを持っており、結果として第1船体と第2船体が直接繋がったような形となっている。『スタートレック:ヴォイジャー』の主役艦U.S.S.ヴォイジャーも同様にドーサルネックのない艦であるが、イーブスは当艦をデザインする際にU.S.S.ヴォイジャーのデザインを見ておらず、そのためドーサルネックのない宇宙艦隊所属艦のデザインの流れは偶然の産物ともいえるものであった。また、当艦のデフレクター盤はD型艦やU.S.S.ヴォイジャーと比較するとかなり小型で、かつ発光色が黄色で他の宇宙艦隊所属艦とは異なる(同型のデフレクター盤を持つアキラ級やプロメテウス級のそれは青い発光である)。これは劇場版第8作の脚本上、デフレクター盤の上で白兵戦が行われるために実物大のセットを組まなければならなかったことと、青い発光では緊迫感のある場面にならないことに由来する。

撮影用模型が使われたのは劇場版第8作のみで、劇場版第9作からはCGIが使われている。劇場版第10作では、CGIがデジタル・ドメイン社の担当となった関係もあり、魚雷ランチャーやフェイザーアレイの増設、パイロン角度変更など一部のデザインがマイナーチェンジされている(イーブスらによれば手直ししたかった部分でもあったという)。デッキ数も劇場版第8作では全24デッキと言及されていたが、劇場版第10作では全29デッキになっている。

U.S.S.エンタープライズ NCC-1701-F編集

基本情報
艦級 オデッセイ級(2409年-2410年)
ヨークタウン級(2410年-)
建造所 サンフランシスコ造船所(地球
運用者 惑星連邦宇宙艦隊
経歴
就航期間 2409年-
現状 現役(2410年時点)
艦長 Va'Kel Shon
要目
全長 1,041.5m[18]
全幅 385.32m
全高 150.84m
最高速度 ワープ9.996/トランスワープ
乗員数 900 - 2,100
登場作品
未登場

来歴編集

詳細はU.S.S.エンタープライズFを参照。

本編には登場していない、オンラインゲームStar Trek Online』および『StarTrek Magagine』連載の小説におけるエンタープライズ。オデッセイ級の2番艦で、初のアンドリア人の艦長を持つエンタープライズである。シーズン5で初登場後、主人公(プレイヤー)を支える名艦として活躍を続けたが、シーズン10.5の地球軌道上の戦いで大破し、長期間のドック入りとなってしまう。その後、最新鋭の第六世代型宇宙船ヨークタウン級として新生し、シーズン14で再登場を果たす[19]。実に4年ぶり(作中では数ヶ月)の登場であった。またイギリスのイーグルモス社が刊行している『スタートレック・オフィシャル・スターシップ・コレクション』Bonus Issueにラインナップされた[20][21]

性能編集

デルタ宇宙域深部から帰還したU.S.S.ヴォイジャーが惑星連邦へ持ち帰ったトランスワープ技術「量子スリップストリームドライブ」が導入されている。当艦はこの技術により、光速の数百倍の速度で移動する通常のワープをはるかに凌駕する、光速の数十万倍というトランスワープ速度での移動が可能となった。

量子スリップストリーム技術は、『スタートレック:ヴォイジャー』第94話「裏切られたメッセージ」において、U.S.S.ヴォイジャーが自身を陥れようとした偽の宇宙艦隊所属艦U.S.S.ドーントレスから入手したものである。U.S.S.ドーントレスはワープコアで作られたパワーがワープコイルではなくメインディフレクター盤に直結しており、しかもワープコアは反物質を使っていないというまったく新しい構造をしていた。第100話「過去を救いに来た男」において、U.S.S.ヴォイジャーは6万光年先の地球へ帰還するべく、自身のワープエンジンを改造して量子スリップストリームを試みるものの、安全に運用することができなかった。しかし、このオデッセイ級宇宙艦はこの量子スリップストリームの実用を前提として設計され、2つのドーサルネック(デュアルドーサルネック)構造により、量子スリップストリームを安全かつ安定して実用することが可能となっている。アイコニア戦争終結後の2410年後半に、機関部長であるキラヨシ・オブライエン少佐に発案によるシステム及び外観の大規模なアップデートを実施、ヨークタウン級へと改装された。

デザイン編集

ゲームの企画の一環として、デザインは一般公募された中からプレイヤーによる人気投票で決定された。このコンテストは開発会社とCBSとの公式な共同開催イベントであり、公募されたデザインの選定、艦やクルーの詳細設定にはCBSが関わっている[22]

当艦はU.S.S.ヴォイジャーのような弾丸形状の第1船体、D型艦のような扁平な第2船体、E型艦のようなすらりと長いワープナセルを持つ。インパルスエンジンなど第1船体の各所ディティールはE型艦のそれに似ており、非常に力強く、また美しい。最大の特徴は先述のデュアルドーサルネックで、第1船体がディフレクター盤を左右から両手で包むかのように第2船体と接続する。そのため第1船体と第2船体の間にはトンネルのように空洞がある。このような構造はオーベルト級宇宙艦にのみ見られた独特のものである。

U.S.S.エンタープライズNCC-1701-G編集

未登場

U.S.S.エンタープライズNCC-1701-H編集

未登場

U.S.S.エンタープライズNCC-1701-I編集

未登場

U.S.S.エンタープライズ NCC-1701-J編集

基本情報
艦級 ユニバース級
運用者 惑星連邦宇宙艦隊
経歴
就航期間 26世紀
現状 現役(26世紀時点)
要目
全長 3,210m
登場作品
スタートレック:エンタープライズ

来歴編集

テレビドラマ第5作『スタートレック:エンタープライズ』第70話「爬虫類族の攻撃」に登場。とはいうものの登場は一場面のみ、しかも船内セットのみであり、航行する艦の姿を見ることはできない。劇中では全体像は船内図表示がわずかな時間映るのみである。なお、現在のところG型艦、H型艦、I型艦は登場していない。異次元宇宙からの侵略者である、球体創造者との戦闘(プロシオン5の戦い)に参加した[23]

性能編集

非常に巨大な艦であるため、艦内には大きな公園や歓楽街、大学までもがあり、艦内移動はターボリフトの他に転送で行われることも多いとされている。

デザイン編集

全長3,210mという巨大な世代交代型深宇宙探査艦であり、D型艦のような船体に対して横向きに長い楕円形の巨大な円盤部に、非常に線の細いワープナセルがついた形状をしている。また第2船体がとても小さく、NX-01のように非常に扁平でメインディフレクター盤が円盤部艦首についているのも特徴となっている。

デザインはダグ・ドレクスラー、CGIはエデンFX社による。劇中では未来の「プロシオン5の戦い」の場面というものの、予算の都合か艦影を描いた特撮場面がまったく登場しないという酷い扱いであったが、後になってドレクスラーらが毎年制作しているカレンダー「Ships of the Line」の2005年版に全体像が掲載されたほか、トッド・グウィンらによる宇宙船の解説番組「Trekyards」にドレクスラーが自ら出演、解説を行うとともにワープ航行場面などの映像が公開された[24]。また、イギリスのイーグルモス社が刊行している『スタートレック・オフィシャル・スターシップ・コレクション』第89号にラインナップされ、初の完成品模型の商品化となった[25]

ケルヴィン・タイムライン版エンタープライズ編集

劇場版第11作ではタイムトラベルとそれにともなう大規模な歴史改変が描かれており、以前のスタートレックシリーズとは異なる歴史をたどった平行宇宙が舞台となった。そのため、登場するエンタープライズも、外見や経歴が微妙に異なっている。なお、CBSは劇場版第11作に始まる平行宇宙を『宇宙大作戦』の世界と区別し、「ケルヴィン・タイムライン(以下KT)[26][27]」という正式呼称を設けている。これに対し、『宇宙大作戦』の世界は「プライム・タイムライン(以下PT)」と呼称される。

U.S.S.エンタープライズ NCC-1701編集

基本情報
艦級 コンスティテューション級
建造所 リバーサイド造船所(地球
運用者 惑星連邦宇宙艦隊
経歴
就航期間 2258年-2263年
現状 アルタミットにて撃沈消失
船長 クリストファー・パイク(2258年)
ジェイムズ・T・カーク(2258年-2263年)
要目
全長 725m(諸説あり)
登場作品
劇場版第11作
劇場版第12作
劇場版第13作

来歴編集

劇場版第11作から劇場版第13作までの主役艦。巨大なロミュラン艦のナラーダ号が24世紀末からタイムトラベルしてきた影響で、PTと異なる姿となった初代エンタープライズ。両者の区別のため、ファンからは「リブート版エンタープライズ」、もしくは劇場版第11作の監督J.J.エイブラムスにちなんだ「JJプライズ」という通称で呼ばれる。就役はPTより13年遅い2258年となった。建造も衛星軌道上のサンフランシスコ造船所ではなく、地球上のリバーサイド造船所で行われ、地上から宇宙に進宙している。同型艦の存在は映画では描写されていないが、劇場版第11作と劇場版第12作の間の物語として発売されたゲームでは、同型艦が12隻登場している[28]

劇場版第11作では、クリストファー・パイク船長とスポック副長の指揮の下、宇宙艦隊最新鋭の旗艦として就航する予定であった。しかし、バルカンから緊急救難信号を受けたことにより、予定を前倒しして就航式もせずに進宙する。バルカンでは巨大なロミュラン採掘艦・ナラーダ号が待ち構えており、圧倒的火力の前にパイク船長の拉致とバルカンの破壊までも許してしまう。一方で、士官候補生のジェイムズ・T・カークはPTの24世紀末からタイムトラベルしてきたスポック大使と遭遇し、ナラーダ号とその指揮官のネロ船長もまた100年後の未来からやってきたと告げられる。ネロ船長はロミュラン帝国の母星ロミュラスの滅亡が惑星連邦の責任であるという恨みを持ち、事故で23世紀半ばに飛ばされたことに乗じて惑星連邦を滅亡させ、より強大なロミュラン帝国の確立を目論んでいた。100年後のテクノロジーを持つナラーダ号に苦戦を強いられるものの、カークはスポック副長と力を合わせパイク船長を救出、拿捕されていたスポック大使の船を奪取し、地球の破壊を阻止することに成功する。その功績により、カークは25歳の若さで大佐に特進し、同じく昇進したパイク提督に代わり、当艦の船長に任命される。

劇場版第12作では、カーク船長はマーカス提督から、ロンドンのデータセンターと宇宙艦隊デイストロム研究所を襲撃したジョン・ハリソンという男の暗殺任務を受け、クリンゴン帝国の母星クロノスへ向かう。ハリソンはカークの敬愛するパイク提督の命をも奪っており、カーク船長はハリソンに対して強い憎悪を持っていたものの、スコット機関長やスポック副長の説得もあり、暗殺することなく逮捕するにとどめる。捕えられたハリソンは、自身が20世紀生まれの遺伝子強化された優勢人類カーン・ノニエン・シンであり、マーカス提督が来るべき戦争に備えて自分を人工冬眠から蘇らせたと告白する。その後エンタープライズの倍の大きさを持つU.S.S.ヴェンジェンスに乗って現れたマーカス提督は、カーンに脅威を感じつつも何とか利用できないかと彼の奪取を画策し、カーク船長を追いつめる。しかし結局ヴェンジェンスに乗り込んできたカーンに殺害されてしまい、艦を得たカーンはエンタープライズをも破壊しようとする。エンタープライズは撃沈こそ免れたものの大きなダメージを負ったことで地球の重力につかまり墜落しかかってしまうが、カーク船長が決死の覚悟でワープコアを修復し危機を脱する。カーンは再度人工冬眠状態にされ、修復された当艦はカーク船長の指揮の下、ファイブイヤー・ミッションと呼ばれる5年間に及ぶ深宇宙探査任務を開始する。

劇場版第13作では、立ち寄った惑星連邦領域外縁近くのヨークタウン宇宙基地でカラーラという異星人からの救難信号を受け、未知の星雲内のMクラス惑星アルタミットを目指す。アルタミット軌道上に到着した当艦は、そこで数千隻にもおよぶハチのような小型宇宙艇群の襲撃を受ける。フェイザーも光子魚雷も防御シールドもこのような広範囲に群がる敵に対してはまったく効果的ではなく、群れの集中的な突撃でまずディフレクター盤が破壊され、ワープナセルパイロンも引きちぎられ、さらにはドーサルネックも引き裂かれて第1船体だけになってしまう。船体にめり込んだ小型艇からの侵入者にも襲われ艦が機能を失う中、カーク船長はギリギリまでクルーを逃がし最後に脱出ポッドで脱出。その後、はぐれたクルーの探索と侵入者の目的の遺物を探すために、カーク船長はパヴェル・チェコフ航海士とカラーラと共に深い森を進み、墜落した第1船体に戻る。そこで、カラーラの裏切りにあったカーク船長は姿勢制御スラスターをフェイザー射撃で強引に起動させ、第1船体をひっくり返し、カラーラを下敷きにすることに成功した。しかし、同時にエンタープライズは完全に修復不能になってしまった。

性能編集

防御シールド、フェイザー砲、光子魚雷、転送、通信機など、搭載されているテクノロジーはPT版初代エンタープライズとA型艦のそれらをそのまま踏襲しており、24世紀にあったホロデッキやレプリケーターのようなテクノロジーの描写はない。防御シールドはD型艦・E型艦に見られた船体を覆う卵の殻状のシールドではなく、PT版A型艦に見られた単純に船体強度を強化しているのみの船体密着型シールドである。フェイザーはD型艦・E型艦のような数秒間照射する長い1直線のビームではなく、劇場版第2作で見られた短めに発射したビームを連射する形式になっている。光子魚雷はペレット状のものからミサイル状のものとなり、発射された魚雷の演出も単純なオレンジ色の光弾ではなく弾頭が描かれる。転送技術は24世紀のものと比較すると未熟で、1回の転送に時間がかかる他、動く対象をロックすることができない。

一方で、PT版初代エンタープライズやA型艦には見られなかった、惑星への直接上陸能力を持っている。転送装置を持つ宇宙艦隊所属艦は基本的に宇宙で造船されるため、惑星に巨大な母艦ごと直接降下する必要はなく、主要宇宙でもイントレピッド級ディファイアント級などの一部の艦級が可能なのみである。また、ワープ速度が極めて速く、劇場版第11作では地球からバルカンまでを、劇場版第12作ではクロノスから地球までをわずか数分で移動するなど、それまでの作品の科学設定を明らかに超越した描写が見られる。

当艦や劇場版第12作のドレッドノート級がPTの同時期の艦に比べてオーバースペックになったのは、U.S.S.ケルヴィンがナラーダ号と遭遇したことにより、危機感を感じた惑星連邦が技術の開発を急いだことと、U.S.S.ケルヴィンの生存者が未来のロミュラン艦であるナラーダ号のスキャンデータを持ち帰ったことによるとされている(元が掘削船であるためスキャン対策が不十分だった)。クリンゴン側も不調を起こしたナラーダ号を一時鹵獲したため、惑星連邦とクリンゴン帝国の間で大きな技術格差が発生することはなかった。なお、劇場版第12作の前日談として発売されたコミックでは、2258年に就役したこのエンタープライズは、ナラーダ号のデータから解析された未来の技術を導入するため、新規に建造された2代目のエンタープライズであるとされている[29]。また、劇場版第12作の削除場面においては、PT版初代エンタープライズとまったく同型の艦の模型(U.S.S.ビデフォード)がマーカス提督のオフィス天井に飾られている場面がある。

劇場版第12作で深刻なダメージを負った後は、およそ1年に及ぶ修理と改装を行っており、第1船体後端のインパルスエンジンの形状などが変更された。劇場版第13作では、ドーサルネックやワープナセルの小型化などが施されており、全体のプロポーションが異なっている。

デザイン編集

デザインはライアン・チャーチ、CGIはILM社による。KT版初代エンタープライズは、PT版初代エンタープライズおよび同A型艦のデザインを掛け合わせ、21世紀らしいスタイリッシュなフォルムに進化させたものとなっている。第1船体はPT版A型艦、第2船体とワープナセルはPT版初代エンタープライズに近い形状をしている。

第1船体のデザインはPT版A型艦とほぼ同じであるが、直径が拡張されリム幅(円盤の厚み)もやや厚みを増している他、船腹側の "NCC-1701" の表記がなくなっている。インパルスエンジンは直線でデザインされていたPT版A型艦と異なり、なめらかな曲線で構成されておりPT版初代エンタープライズに近い。なお、当艦ではこれまでの作品では見られなかったインパルスエンジンやスラスターからのパワフルな排熱の演出がよく見られる。

第2船体はPT版A型艦よりずっとスリムになった反面、ワープナセルが第2船体に匹敵するパワフルな太さとなり、E型艦のように艦尾に近づくにつれ細くなり長さを強調している。ワープナセルには青く発光するワープフィールドグリルがなく、PT版初代エンタープライズのデザインを踏襲している。また、ワープナセル先端のバサードラムスクープは赤い発光と異なり青い発光となっているものの、ラムスクープ内部のパーツが回転するギミックがあり、これもPT版初代エンタープライズのデザインを踏襲しているディティールである。パイロンは直線ではなくわずかに上向きに湾曲しており、加えてワープナセルとの接続部分がナセル中腹ではなく艦首側にかなり寄っているのも特徴である。デフレクター盤はPT版初代エンタープライズ同様のパラボラアンテナ型であるが、E型艦のデフレクター盤のような複雑な形状をしており、かつパラボラアンテナ自体が青く発光する。PT版初代エンタープライズとA型艦の弱点とも言われていた細いドーサルネックは太目になっており、ドーサルネック背面は艦尾のシャトルベイシャッターまでなだらかにつながっている。フェイザーバンクや魚雷ランチャー、ドッキングハッチなどの機関ディティールの配置はPT版A型艦と同じ位置になっている。

全長に関しては、デザインの段階ではPT版A型艦(全長305m)と同規模の366mとなっていたが、制作の段階で725mと設定しなおされた。この場合D型艦よりも大型な艦になるために船体規模に合わせてドッキングハッチや船窓、スラスターなどのメカをそれ相応の大きさにするリファインが必要なのであるが、制作陣はこれらをまったく修正することなくそのまま拡大した。そのため各種ディティールが非常にオーバースケールで、これまでの宇宙艦隊所属艦のデザインを無視するような矛盾が生じており議論の的となっている。劇中での描写にも一貫性がなく、場面によって大きさが異なっているように見える。具体的な例としては、広大なシャトルベイが挙げられる。劇中では全長10m以上あるシャトルが10機以上、横向きに2段2列に格納されている。そのため第2船体の幅は約40mと目算でき、この場合の全長は725mである。また、ホールウェイと呼ばれる第1船体中央の複数デッキを貫く吹き抜け(全長725mの場合は第1船体中央は14デッキある)や、広大な機関部も全長が725mでないと説明できない。一方で、全長が366mでないと説明できない例としては、第1船体外縁のリム幅(円盤の厚み)やドッキングハッチの大きさが挙げられる。劇場版12作目で船体外部隔壁が裂けた時に確認できるが、第1船体外縁のリム幅は2デッキ分に相当し、この場合の全長は366mである[30](全長725mの場合は第1船体外縁のリム幅は4デッキ分あることになる)。さらにドッキングハッチの大きさに関してはA型艦同様に直径2m程度であると目算でき、そこから逆算すると366mとなる。また劇場版13作目では広大な機関部の場面がなく、序盤でカークとマッコイがウイスキーを飲む場面の船窓の大きさ、ヨークタウン基地を進むエンタープライズと基地内のビル群の対比、敵の小型船のサイズ等から全長366mに見える。ミニチュア玩具を発売する各メーカーの表示にも異差があり、全長302m、366m、725mと統一性がない。ただし、『Star Trek Online』に同級が登場するに当たり、開発メーカーで宇宙船CGモデリングを担当しているトーマス・マローンが版権元であるCBS(『Star Trek Online』の監修も行なっている)から提供された設定では、725mが正しい大きさであるとされている[31]

U.S.S.エンタープライズ NCC-1701-A編集

基本情報
艦級 コンスティテューション級(改装型)
建造所 ヨークタウン宇宙基地
運用者 惑星連邦宇宙艦隊
経歴
就航期間 2260年代
現状 建造中(2263年現在)
船長 ジェイムズ・T・カーク
登場作品
劇場版第13作

来歴編集

劇場版第13作において消失したKT版初代エンタープライズに代わり、ヨークタウン宇宙基地を救ったカーク船長へ贈られた新造艦。クルーの多くはKT版初代エンタープライズから引き継がれた。なお、ヨークタウン宇宙基地の名称は、PT版A型艦がU.S.S.ヨークタウンの船籍を書き換える形で用意された艦であったことによるオマージュである。

性能編集

KT版初代エンタープライズと同じコンスティテューション級ではあるものの、第1船体やワープナセルなどを中心にマイナーチェンジがなされている。劇場版第13作劇中では、「(初代)エンタープライズを上回る艦をここ(ヨークタウン宇宙基地)で建造中である」という台詞があり、KT版初代エンタープライズより性能が向上していることが示唆されている。

デザイン編集

デザインはシーン・ハーグリーブス、CGIはILM社による。全体的な姿はKT版初代エンタープライズに似ているが、各ディティールがかなりアレンジされ、PT版初代エンタープライズを彷彿とさせる姿となった。円盤部はリム部分が垂直ではなく艦底に向かってかなり鋭く斜めに切り込まれており、ワープナセルの形状も非常にシンプルなものとなった。パイロンはロミュラン艦を思わせるような鳥の翼状になり、ワープナセルとの接続部分もKT版初代エンタープライズよりさらに艦首側となっている。

鏡像宇宙版エンタープライズ編集

宇宙大作戦』第39話「イオン嵐の恐怖」が初出となる「鏡像宇宙」は、地球が惑星連邦ではなく侵略的な地球帝国を形成した平行宇宙であり、そこには地球帝国宇宙艦隊所属の「I.S.S.エンタープライズ」が存在する。このエンタープライズは戦艦であるため、プライム・タイムラインのエンタープライズと比べ武装が大幅に強化されている。なお、「I.S.S.」とは「Imperial Starship」(帝国宇宙艦)を略した艦船接頭辞である。

I.S.S.エンタープライズ NX-01編集

基本情報
艦級 NX級
運用者 地球帝国宇宙艦隊
経歴
就航期間 -2155年
現状 ソリア領域にて撃沈消失
船長[5] マクシミリアン・フォレスト
要目
全長 225m
全幅 135.8m
全高 33.3m
デッキ数 7
登場作品
スタートレック:エンタープライズ

エンタープライズ』第94・95話「暗黒の地球帝国」に登場。構造はプライム・タイムライン版NX-01とほぼ同じであるが、ロミュラン艦のような遮蔽装置を搭載し、船体に「短剣を背景にした地球」という国章と稲妻のような文様が描かれているなどの差異がある。船長はマクシミリアン・フォレスト大佐(プライム・タイムラインでは提督で名前も異なる)。

2155年、ソリア連合はトリコバルト弾頭によって空間の亀裂を引き起こし、平行宇宙から未来の艦を拿捕することに成功する。この未来の艦こそ、初代エンタープライズと同じコンスティテューション級で、プライム・タイムラインから行方不明となっていたU.S.S.ディファイアントであった。この情報を耳にしたアーチャー副長はフォレスト船長に反逆、U.S.S.ディファイアントを奪って未来の技術を手に入れるべく、当艦をソリア領域へと向かわせた。アーチャー副長らはU.S.S.ディファイアントを発見して乗り込むことに成功するが、その間に、当艦はソリア連合からの激しい攻撃を受け、フォレスト船長ともども破壊されてしまう。

I.S.S.エンタープライズ NCC-1701編集

基本情報
艦級 コンスティテューション級
運用者 地球帝国宇宙艦隊
経歴
就航期間 2260年代
現状 現役(2267年時点)
船長 クリストファー・パイク
ジェイムズ・T・カーク(2267年時点)
要目
全長 288.6m
全幅 127.1m
全高 72.6m
デッキ数 21
登場作品
宇宙大作戦

宇宙大作戦』第39話「イオン嵐の恐怖」に登場。2267年、転送装置がイオン嵐の影響を受け、プライム・タイムラインのカークらと鏡像宇宙のカークらが入れ替わってしまう事態が発生した。プライム・タイムラインのカークらによって惑星連邦の理念を伝えられた鏡像宇宙のスポック副長は、のちに20年以上の年月をかけて地球帝国の改革を推進することになる。

史実におけるエンタープライズ編集

セットの小道具として、歴代エンタープライズを記念した模型や絵が飾られていることがあり、その中に史実のエンタープライズのいくつかも登場する。

エンタープライズ(帆船)編集

劇場版第1作と『エンタープライズ』に、歴代エンタープライズを記念した絵の一つとして登場したほか、劇場版第7作ではウォーフ大尉の少佐昇進を祝うホロデッキでの式典に登場。実際の撮影にはレディ・ワシントンというブリッグが使用された。

史上初めて「エンタープライズ」の名をつけられた船は18世紀初頭のイギリス海軍の軍艦(帆船)である。もともとはラントルプリズ(L'Entreprise)というフランスの24門フリゲートで、1705年に鹵獲・改名された。また、史上初の「U.S.S.エンタープライズ」はアメリカ独立戦争に参加した大陸海軍スループで、1775年にイギリス船ジョージが鹵獲・改名されたものである。

U.S.S.エンタープライズ CV-6編集

劇場版第1作に、歴代エンタープライズを記念した絵の一つとして登場。

アメリカ海軍所属の航空母艦。アメリカ海軍の伝統に従い、本艦も「U.S.S.エンタープライズ」と呼ばれる。第二次世界大戦太平洋戦争)では、姉妹艦のヨークタウンホーネットが日本海軍との戦闘で撃沈されたのに対し、本艦は、終戦時まで健在であり、戦争後期は、対日反攻作戦の主力空母として大量に建造されたエセックス級空母などとともに活躍した。ただし、終戦時は、沖縄戦アイスバーグ作戦)時の日本軍側の航空総攻撃作戦である「菊水作戦」において、1945年5月14日に日本海軍の神風特別攻撃隊爆装零戦1機)の体当たり攻撃により大破したため、アメリカ本国において修理中であった。

U.S.S.エンタープライズ CVN-65編集

新スタートレック』と『エンタープライズ』に、歴代エンタープライズを記念した模型や絵の一つとして登場したほか、劇場版第4作では舞台の一つとして登場。なお、同艦は撮影許可が下りていたにもかかわらず、急遽作戦行動に入ってしまったため、実際の撮影には航空母艦レンジャーが使用された。

アメリカ海軍所属の世界初の原子力航空母艦。CV-6と同じく、本艦も「U.S.S.エンタープライズ」と呼ばれる。原子炉からダイリチウム結晶の再結晶化に必要な放射線を得るため、チェコフウフーラが潜入した。

エンタープライズ OV-101編集

劇場版第1作と『エンタープライズ』に、歴代エンタープライズを記念した絵の一つとして登場。劇場版第12作でも、宇宙飛行の発展を記念した模型の一つとして登場している。

アメリカ航空宇宙局 (NASA) が開発・運用したスペースシャトルオービタの初号機。当初は「コンスティテューション」と名付けられるはずであったが、トレッキー(『スタートレック』シリーズのファン)たちがエンタープライズと命名するように署名運動を行い、この名前となった。この返礼として、初代エンタープライズはスターシップ級宇宙船という設定から、コンスティテューション級宇宙船という設定に改められている。

初号機ではあるが、滑空その他の試験を目的としたプロトタイプであり、大気圏外には出ていない。『スタートレック』の世界では、大気圏外へ飛行可能なように改装されたことになっているが、実世界では実現しなかった[32]

パロディ編集

  • アニメ機動戦士ガンダム』に登場するジオン公国軍の宇宙巡洋艦ムサイは、初代エンタープライズの裏表を逆さにしたものが原イメージになっている。
  • 漫画Dr.スランプ』に登場するスコップくん(スポックのパロディ)の自宅は初代エンタープライズの裏表を逆さにしたもの。ワープナセルが煙突になっている。
  • ビデオゲームギャラガ』のチャレンジングステージの最終ステージには、敵キャラとして「エンタープライズ」が登場する。名前だけではなく形まで初代エンタープライズそのままである。
  • アニメ映画うる星やつら4 ラム・ザ・フォーエバー』にて、メガネの部屋が爆風で吹き飛ばされた際に、初代エンタープライズらしきプラモデルの描写が見られた。
  • アニメ『機動戦艦ナデシコ』に登場するネルガル重工の宇宙戦艦ナデシコは、初代エンタープライズをモデルにしている。船体の一部が分離可能、後継艦が「B」「C」を名乗るなどの相似点もある。作中には、エンタープライズのプラモデルのものと思われる、「NCC-1701」と書かれた箱が映るカットがある。
  • SFテレビドラマスターゲイト SG-1』122話「レプリケーター人間」において、アメリカ合衆国空軍のジャック・オニール大佐が、搭乗していた宇宙戦艦X-303の艦名を「エンタープライズ」と命名しようとするが、ジョージ・ハモンド少将に却下されている。同乗していたサマンサ・カーター少佐も「エンタープライズはまずいです」と発言している。なお、そのときの会話から、既に艦名は「プロメテウス」に決定していたと思われる。

その他編集

2013年にアメリカ航空宇宙局のある研究チームが提示した「IXS エンタープライズ(IXS-110 Enterprise)」は、イメージのベースとして、のちにXCV-330に流用された初代エンタープライズの没デザインを参考にしたものであり、『スタートレック』関連イラスト作品を数多く描いているアーティストのマーク・レドメーカーがその画像の制作に参加している[33]

脚注編集

  1. ^ 登録番号の「NCC」が何の略であるかは公式に説明されたことがない。1975年発行の "Star Trek Blueprints" 及び "Star Fleet Technical Manual" では「Naval Construction Code Number」(艦隊建造登録番号)の略ということになっている。
  2. ^ 新スタートレック』第28話「闇の住人」に登場したU.S.S.ヤマトの登録番号は "NCC-1305-E" であり、登録番号の継承を示唆していたが、第37話「埋もれた文明」に再登場した際に "NCC-71807" に変更されている。『新スタートレック』の技術コンサルタントを務めたマイケル・オクダの著書『スタートレックエンサイクロペディア』によると、U.S.S.ヤマトの登録番号 "NCC-1305-E" は誤りとされている。
  3. ^ スタートレック:ヴォイジャー』第116話「過去に仕掛けられた罪」に登場したU.S.S.レラティヴィティの登録番号は "NCV-474439-G" であったが、U.S.S.レラティヴィティは宇宙船ではなく29世紀時間船である
  4. ^ a b "Star Trek Spaceflight Chronology"
  5. ^ a b 時代設定が『宇宙大作戦』より以前のため、原語の "captain" は「艦長」ではなく「船長」と訳されている。
  6. ^ 23世紀以降では、登録番号が "NX" で始まる艦は試作艦・1番艦を表し、通常任務に就いた際に "NCC" に改められる。
  7. ^ 原語の "captain" は劇場版では「艦長」と訳されている。
  8. ^ スタートレック:エンタープライズ』第95話「暗黒の地球帝国(後編)」にてワンカットだけ映るディスプレイに記載。
  9. ^ a b c d e 岸川靖(1999)、『スタートレック メカニクス』、ぶんか社
  10. ^ 劇中では言及されていない。
  11. ^ 『新スタートレック』の技術コンサルタントを務めたマイケル・オクダの著書 "Star Trek: The Next Generation Technical Manual" での記述であり、劇中では表現されていない。
  12. ^ Star Trek Online』では、2366年から2344年に戻る間にもう一つ別の時間軸へ迷い込んでいたとするエピソードが描かれている。惑星連邦が滅亡しソリア人に支配されているとある時間軸において、ソリア人に船を鹵獲され鉱山労働者として使役されているヤー大尉やカスティーヨ大尉が、同様の境遇にある者たちと協力して元の時間軸への脱出をはかるというストーリーで、デニーズ・クロスビーが約20年ぶりにヤー大尉を演じた事で話題となった。
  13. ^ 第1船体の緊急分離から惑星の大気圏突入の避難プロセスも "Star Trek: The Next Generation Technical Manual" の記述に基づいたものであり、マニュアル通りに脱出手順を遂行した形である。
  14. ^ A型艦の運用期間は7年間であるが、U.S.S.ヨークタウンとしての運用期間を持つため、実際の運用期間はもっと長い。なお、平行宇宙のものを含めれば、5年で失われたケルヴィン・タイムライン版初代エンタープライズのほうが短い。
  15. ^ Star Trek Online』では、生命体8472の攻撃により2408年に撃沈されている。
  16. ^ "Star Trek: Countdown" では、データ が指揮を執っている。
  17. ^ "Star Trek: The Next Generation - Ship of the Line" では、初代エンタープライズからA型艦への更新時と同様、D型艦から当艦への更新期間が短すぎることから、本来はエンタープライズではなくU.S.S.ホノリウスとして就航予定の新造艦であったとされている。
  18. ^ 『TTC Jayce's Navy Interstellar』開発スタッフのトーマス・マローンによる宇宙船の設定解説
  19. ^ 『TTC Jayce's Navy Interstellar』Through the Valley
  20. ^ Star Trek Bonus Starships revealedHero Collector 2018.4.17.
  21. ^ Eaglemoss Reveals Next Bonus STAR TREK Ship ModelsTREKCORE 2018.4.17.
  22. ^ Cryptic Announces ‘Design The Next Enterprise’ Contest For Star Trek OnlineTrekMovie.com 2010.11.18.
  23. ^ Star Trek Online』では、時間冷戦とプロシオン5号星の戦いの詳細を描いたエピソードが描かれ、ダックスが艦長を務めている。
  24. ^ EP10 — “Enterprise J (Part 1)”
  25. ^ Starships Collection updates: Enterprise-J and much more
  26. ^ The ‘Abramsverse’ Is Dead, Long Live The Kelvin TimelineTREKNEWS.NET 2016.6.23.
  27. ^ 『Star Trek Online』の開発スタッフであるトーマス・マローンのTwitter発言2016.8.5.2016年10月発行予定の『The Star Trek Encyclopedia, Revised and Expanded Edition: A Reference Guide to the Future』(『スタートレックエンサイクロペディア』の最新版)に「Kelvin Timeline」の項があることを示している。
  28. ^ 『Star Trek: D-A-C』
  29. ^ "Star Trek: Countdown to Darkness"
  30. ^ Ex Astris Scientia - The New Enterprise Design
  31. ^ 開発スタッフのトーマス・マローンのTwitter発言2016.7.2.
  32. ^ 2号機チャレンジャーも地上試験機であったが、実世界ではそちらが改装されることとなった。その後、チャレンジャーの事故の後にも、エンタープライズを改装する案も出たが、エンデバーを新造する案が通り、実現しなかった。
  33. ^ これがワープ実現の宇宙船――NASAが画像公開CNN.co.jp(2014年6月13日)2017年1月7日閲覧