数論において、オイラーの定理(Euler's theorem)は初等整数論の最も基本的な定理の一つである。
nが正の整数でaをnと互いに素な正の整数としたとき,
-
が成立する。
ここで はオイラーのφ関数である。
この定理はフェルマーの小定理の一般化であり、この定理をさらに一般化したものがカーマイケルの定理である。
nと互いに素なn以下の正の整数の集合を
- とする。
この要素のそれぞれにaを乗じた集合
-
を考えればaとnは互いに素だから、集合A,Bは法をnとしたときに一致し、当然その積も法nにおいて等しくなる。すなわちAの要素の積をPとすれば、
-
nとPは互いに素だから
- (証明終)
例えば7^2009の下二桁を求めたいときに、次のように考えることができる。
なので,オイラーの定理から
.
よって
ゆえに下二桁は07になる。